(テーマ名)顔のかたちを造る分子メカニズムの解明

奈良県立医科大学 シーズ
奈良県立医科大学 シーズ
技術分野/ ライフサイエンス
(テーマ名)顔のかたちを造る分子メカニズムの解明
(キーワード)口唇裂口蓋裂、顎顔面、先天奇形
(シーズ概要)
口唇裂口蓋裂をはじめとする顎顔面の先天奇形は、他の部位に奇形に比べ、比較的多く発
症し、発症した子は成人するまで継続した治療が必要である。このような顎顔面の先天異常
は、いくつか原因遺伝子が見つかっているが、発症のメカニズムはいまだ不明である。
われわれは、動物実験で、顎と顔面の発生過程におけるいくつかのシグナル伝達系を解析
し、口唇や上顎を形成する重要な情報経路であることを示してきた。Wnt/-cateninシグナ
ルを阻害すると顎顔面の形成不全を起こすことを明らかにした。このようなシグナル伝達の
メカニズムを明らかにし、顎顔面奇形の発症原因を解明したい。シグナル伝達の異常が明ら
かになれば、顎顔面奇形に対する早期診断が可能となり、治療方法への手掛かりを得ること
ができる。
(研究成果の産業への応用可能性)
顎顔面の先天異常に対する早期診断方法の開発
(論文・特許)
Inhibition of Wnt/β-catenin pathway by Dikkopf-1 affects midfacial morphogenesis in chick embryo.
Masayoshi Kawakami, , Hiroaki Okuda, , Kouko Tatsumi, , Tadaaki Kirita, , Akio Wanaka,
Journal of Bioscience and Bioengineering, 117:664-669, 2014.
研究者データ
■氏名:川上 正良(かわかみ まさよし)
■講座:口腔外科学
■役職:学内講師
■関連ホームページ:http://www.naramed-u.ac.jp/~oral/
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