Page 1 Page 2 別紙様式3 (課程博士申請者用) 平成 26 年度 博士後期

Title
Author(s)
中国都市部の在宅高齢者における生活基盤とソーシャ
ルネットワークにかかわるニーズ
石, 岩
Citation
Issue Date
URL
2014-09-30
http://hdl.handle.net/10748/6782
DOI
Rights
Type
Textversion
Thesis or Dissertation
none
http://www.tmu.ac.jp/
首都大学東京 機関リポジトリ
別紙様式3(課
平成26年
程博士申請者用)
度 博士後期 課程学位論文要 旨
学位論文題名
中国都市部 の在 宅 高齢 者 にお け る生活基盤 とソー シャルネ ッ トワー クにかか
わ る二一 ズ
学位 の種類:博
士(作 業療法学)
人間健康科学研究科
博士後期課程
人間健康科学専攻
作業療法科学域
学修番号:11996603
氏 名:石
岩
(指導教員名:繁 田
深 刻 な 高 齢 化 と と も に,い
雅弘)
か に 老 後 の 人 生 を 良 く 生 き る か,い
る 高 齢 者 の 生 活 の 質(Qualityoflife,QOL)が
を集 め て い る,医 療 保 健 福 祉 の 領 域 で は,環
わ ゆ
中国国民の 強い 関心
境 は高齢 者 のQOLを 左 右 す る
重 要 な要 素 で あ る こ とが 明 らか に され て い る.し か し,中 国 で は まだ 環 境 支援
の系 統 的 評価 は 実施 され ず,支 援 の効 果 や ニ ー ズ の変 遷 が 把 握 され て い な い.
ま た 、 中 国 にお ける 高 齢者 の 生 活 環 境 へ の支 援 は建 国(1949年)初
期 か らす で
に行 われ て い る が,十 分 に整 備 され て い ない こ と も多 い.本 研 究 の 目的 は,中
国 高齢者 に有 効 な環 境 支 援 を提 供 す る た め に,環 境 の評価 法 を整 備 し,包 括 的
な環 境 ニ ー ズ を 明 ら か に し,今 後 の 環=境 支 援 の 政 策 立 案 等 に 資 す る 資 料
を 作 成 す る こ と で あ っ た.本
文 献 研 究 で は,在
論 文 の 要 旨 は 以 下 の 通 りで あ る.
宅 高 齢 者 の主 観 的健 康 感 にす る要 因 の先 行 研 究 を整 理 ・
検 討 す る こ とに よ り,環 境 支 援 の位 置 づ け を 明 らか に した.続 い て,環 境 評価
調 査 票 「中国 語 版 高 齢 者 の た めの 包 括 的 環 境 要 因 調査 票(ChineseVersionof
ComprehensiveEnvironmentalQuestionnairefortheElderly,CEQ-C)」
を
開発 した.メ デ ィカ ル レ ビュー お よびパ イ ロ ッ トテ ス トに よ り,言 語 的 妥 当性
を検 証 した.14項 目か ら構 成 され るCEQ-Cは 原 版 の意 図 を反 映 し,中 国 の 専 門
職 の賛 同 も得 た.ま
た.以
た,回
答 所 要 時 間 は 約5分 で,理
解 しや す い との 評 価 を得
上 の こ とか らCEQ-Cは 一一.定
の言 語 的 妥 当性 が得 られ た も の と判 断 した.
そ して,CEQ-cを
用 い,在 宅 高 齢 者 に お け る 生 活 基 盤 と ソー シ ャル ネ ッ トワ
ー ク に関 わ る環 境 ニ ー ズ を 明 ら か に し ,背 景 要 因 と の 関 連 性 を検 討 し た.
生 活 基 盤 に 関 して,医
療 ・福 祉 サー ビス の改 善 や 盗 難 ・詐 欺 へ の対 策 な ど高
齢 化 社 会 に移 行 す る前 か ら着 手 され た もの と家屋 内 の設 備 の更 新 や 心 理 ・精神
面 の援 助 な ど高 齢 化 社 会 移 行 後 に着 手 され た もの が含 まれ て い た.ソ ー シ ャ
ル ネ ッ トワ ー ク に 関 して,集 会 の場 所 と頻 度 の増 加 が 挙 が っ た.ま た,配
偶 者 がい な い こ と,所 得 が5万 元 以 下 で あ る こ と,80-89歳 の年齢 層,学 歴 が小
学校 の場 合 に,高 い ニー ズ が示 され た.こ れ らの成 果 は,現 行 施 策 の継 続 と修
正 お よび 個 別 支 援 の 実 施 に寄 与 す る資 料 にな り得 る と考 え られ た.