総合理工学研究科 フォトニクス分析の新たなブレークスルー 機械・航空宇宙コース 遊星歯車を用いた能動/受動融合機構 複合遊星歯車機構を用いた人工指 キーワード : 人工指,複合遊星歯車,バックドライバビリティ,本質的安全設計 主研究担当者 : 小金澤鋼一 どのような研究課題に取り組むのか Background and Motivation 多関節を有するロボットは多数のアクチュ エータを用い,多点のセンサからのフィードバ ック情報をもとに制御を行っているが,本質的 な安全性を有していない.本研究では,人間が 日常,四肢を動かすように,センサ情報に頼ら ず,多関節のシナジー運動を機構的に可能にす る機構の開発を目的としている. 今後,ロボットが人間の日常生活の中で用い られるようになるとき,この本質的安全性は必 須となる. abduct./adduct. compound four-bar links Link 3 DIP joint どのような点が新しいか Double planetary gear system Link 2 PIP joint MP joint 複合遊星歯車機構(DPGS)を用いた人工指 Originality ・遊星歯車機構を人工指に応用し,能動的な駆 動と受動的な駆動を融合させて,指3関節のシ ナジー運動とバックドライバビリティを実現 したこと. ・複合遊星歯車機構(DPGS)を開発し,内 転・外転が可能な人工指を開発したこと. ・センサに頼らなくても精度の高い巧緻的な動 作が可能な人工指を開発したこと. Link 4 Link 5 axis Link 1 1 2 3 4 研究展望とインパクト Impact and Perspective 本質的安全性を有し,簡素な制御システムで 精度の高い運動を可能とする人工指であるの で,その応用分野は広い.産業用グリッパとし ての応用に加え,家庭や医療分野で将来用いら れるパーソナルケアロボットのハンド,義手な どの応用が考えられる. 現在,複数の指を有するハンドの開発,なら びに,軽量かつオールインワン設計の義手の開 発を行っている. 人工指によるスクリューキャップ開け 研究グループからの論文 ・K. Koganezawa, Back-drivable and Inherently Safe Mechanism for Artificial Finger, Robotics Science and Systems, V, The MIT Press, to be appeared,2011. ・石塚康孝,小金澤鋼一,複合遊星歯車を用いたロボットフィンガの新機 構,日本ロボット学会誌,Vol.26, No.5, pp. 699-710, 2008. ◆電子メール:kogane※keyaki.cc.u-tokai.ac.jp(※印は@へ変更してください)
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