報道発表資料 東京消防庁 Tokyo Fire Department 平成27年4月3日 第 21 期火 災予 防審 議会 の答 申に つい て すがはら しんいち 平 成 2 5 年 6 月 に 、都 知 事 の 諮 問 機 関 で あ る「 火 災 予 防 審 議 会 」 (会長 菅原 進一 東京理科大学教授)に対し、二つのテーマについて諮問がなされました。 火 災 予 防 審 議 会 で は 、人 命 安 全 対 策 部 会 と 地 震 対 策 部 会 を 設 け 2 年 間 に 渡 る 検 討 を 行 い 、こ の た び 、本 諮 問 に 対 す る 答 申 が な さ れ る こ と か ら 、下 記 の と お り お 知 ら せいたします。 記 1 2 日時 平成27年4月9日(木) 13時30分から 場所 東京消防庁本部庁舎 7階会議室 千代田区大手町1-3-5 3 答申内容 (1) 人 命 安 全 対 策 部 会 ( 部 会 長 は せ み ゆ う じ 長谷見 雄二 早稲田大学教授) 「高層化する建築物における防火安全対策」(別紙1) (2) 地 震 対 策 部 会 ( 部 会 長 なかばやし い つ き 中 林 一樹 明治大学大学院特任教授) 「地震火災による人的被害の軽減方策」(別紙2) 4 スケジュール 別表のとおり 5 その他 (1) 当 日 は 1 3 時 2 0 分 ま で に 7 階 会 議 室 前 廊 下 へ お 集 ま り く だ さ い 。 (2) 取 材 の 際 は 自 社 腕 章 を 着 用 し て く だ さ い 。 (3) 資 料 に つ い て は 、 当 日 配 付 し ま す 。 (4) 取 材 を 希 望 す る 社 は 、4 月 7 日( 火 )1 4 時 0 0 分 ま で に 広 報 課 報 道 係 へ ご 連絡ください。 問合せ先 東京消防庁㈹ 予防課 予防対策担当 震災対策課防災調査係 広報課 報道係 3212‐ 2111 内 線 4724 内 線 3982 内 線 2345 別表 時 間 ~ 13:30 13:35 13:55 14:00 内 総会 容 開会 人 命 安 全 対 策 部 会 (長 谷 見 部 会 長 )に よ る 答 申 内 容 説 明 「高層化する建築物における防火安全対策」 14:25 質疑・採決 ~ 14:20 地震対策部会(中林部会長)による答申内容説明 「地震火災により人的被害の軽減方策」 14:30 ~ 14:40 14:55 14:55 休 憩(10分間) 菅原会長から大江消防総監へ答申 菅原 進一会長 挨拶 大江 秀敏消防総監 挨拶 秋田 一郎警察消防委員長 挨拶 閉会 休 憩(15分間) ~ 15:10 15:35 記者会見 別紙1 第21期火災予防審議会人命安全対策部会 答申(案)の概要 諮問の趣旨 第1 東京消防庁管内では、高層建築物(15階建以上)がここ10年で約2倍になり、今後も 増加が予想されている。そのような状況の中、東日本大震災以降、電力不足の問題や首都 直下型地震等による被害が危惧される中で、エネルギーの安定確保と多様化、技術革新に 伴う新たな火気設備器具の出現、長周期地震動への対応など、新たな課題も提起されてい る。 一方、現在の高層建築物における熱源使用に係る防火安全対策の指導基準は、策定から 30 年が経過し、必ずしも社会環境の変化や技術の進歩に対応しているとは言えない。 このことから高層建築物について、現状に即した防火安全対策を検討する必要があるた め、「高層化する建築物における防火安全対策」について諮問 されたものである。 第2 検討内容 昨年度の検討結果である「高層共同住宅におけるガス機器の出火防止対策」についての 一次答申を経て、今年度は「共同住宅以外の高層の建築物における出火防止対策」につい て検討を行った。 一次答申提言 「 高層共同住宅の居室における都市ガス使用抑制の見直し 」 ○都市ガスの消費段階での安全性は、現在、技術的な対策等により確保されている。 ○個人のライフスタイルに沿うように、エネルギー選択の幅を広げることを考慮する。 の幅を広げることを考慮 第3 二次答申(案)概要 本答申の中で、 「出火防止対策に求められる安全性能」、 「共同住宅以外の高層の建築物に おける具体的な出火防止対策」及び「出火防止対策に係る指導基準の見直し」について提 言される予定である。 提言の概要 1 出火防止対策に求められる安全性能 共同住宅以外の高層の建築物に求められる出火防止対策は、災害時の困難性を 踏まえ、法令等により確保されている安全性能に加え、より高い安全性能を有す ることが望ましい。その求められる安全性能を次に示す。 ① 火気使用設備等を使用中に誤って放置された場合の出火防止性能 ② 長周期地震動の影響も考慮した地震発生時の出火防止性能 また、技術の進歩により実施できるようになったハード面の対策も積極的に活 用し、ソフトとハードを合わせた対策により安全性能を総合的に高めるよ う改善 していくことが望ましい。 2 共同住宅以外の高層の建築物における具体的な出火防止対策 具体的な出火防止対策として、次の対策を推奨する。 ① 調理油過熱防止装置が組み込まれたガスコンロ、電気(電磁)コンロ等の使用 ② 地震時に厨房の熱源を遮断できる装置と緊急地震速報の活用 ③ 建物内の熱源(電気、ガス等)の漏えいを検知する装置やシステムの活用 3 出火防止対策に係る指導基準の見直し 共同住宅以外の高層の建築物の出火防止対策に係る技術的進歩や 、地震時の被 害状況とその対策の現状を踏まえ、現行の火気使用設備等の指導基準を見直すべ きである。 別紙2 第21期火災予防審議会地震対策部会 第1 答申(案)の概要 諮問の趣旨 首都直下地震等による東京の被害想定(東京都防災会議・平成24年4月18日公表) によると、東京湾北部を震源とする地震(冬18時、風速8 m/s)では、9,641人の死者 が発生し、このうち火災による死者は4,081人と想定されている。 被害軽減に向けた具体的な取組を推進するためには、地震火災による人的被害を詳細に 把握した上で、死者の発生要因を分析し、効果的な被害軽減対策について審議する必要が あることから、「地震火災による人的被害の軽減方策」について諮問を受けたものである。 第2 検討内容 消防隊等による消火を考慮した延焼被害量の算定、地震火災による人的被害発生過程の 検討、地震火災による被害を踏まえた人的危険度評価を行い、それらを基に 人的被害軽減 のための方策について検討を行った。 第3 答申(案)概要 本答申の中で、 「地震時の出火の減少に関する対策」、 「地震時の初期消火活動に関する対 策」、「地震時の延焼被害の軽減に関する対策 」及び「地震時の避難場所への避難支援に関 する対策」について提言される予定である。提言の概要は次のとおりである。 提言の概要 1 地震時の出火の減少に関する対策 ○ 家具類の転倒・落下・移動防止対策の推進 ⇒死者の発生、避難障害だけでなく、出火防止の大きな役割を周知 ○ 出火原因となる器具の安全化 ⇒安全スイッチ(転倒OFFスイッチ等)のJIS規格化への促進 2 地震時の初期消火活動に関する対策 ○ 初期消火資器材の増強等及び防火防災訓練の推進 ⇒初期消火効果のより高いエリアへの資器材の増強や配置 ⇒早期放水開始のための目標(15 分以内のゴールデンタイム)を設定した訓練の実施 3 ○ 地震時の延焼被害の軽減に関する対策 非常用ポンプ車の増強及び可搬消防ポンプの有効活用 ⇒延焼被害軽減効果の高い消防署への非常用ポンプ車の増強 ⇒発災時の状況に応じた可搬ポンプ隊の早期編成 ○ 4 ○ 出場判断の検討 ⇒延焼の地域特性を踏まえた場所や優先度の検討 地震時の避難場所への避難支援に関する対策 情報の発信 ⇒火災周辺の要支援者の優先的支援のための区市町村等への火災情報の提供 ○ 安全避難限界を踏まえた住民消火継続時間 ⇒避難場所へ避難する間の安全を考慮した住民消火の指導
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