平成27年度事業計画 平成27年4月1日より平成28年3月31日に至る期間における事業計画(案) の概要は次のとおりであります。 1.総論 平成26年度の日本経済は、アベノミクス政策効果を受けデフレ脱却に向けた流れ に転じたものの、4月に実施された消費税引き上げによる駆け込み需要の反動や天候 不順の影響から個人消費や生産面には非常に弱さが見られるところとなりました。 さらには、地方においてその政策効果が及んでいない状況が明白となり、平成27 年度に実施予定とされていた消費税増税の判断材料における平成26年度上半期国内 総生産(GDP)の数値についても政府の思惑には到底及ばず、増税を先送りすることと 共に国民に信を問うための「アベノミクス解散∼衆議院解散総選挙」が行われた結果、 国民は成長戦略をさらに前に進めるべきであるとの判断を下したとの結論に至 り、今後は 新たな政府による一層の力強い経済対策の実行を期待するところとなって います。 自動車整備業界におきましても2014年問題というキーワードによる極めて厳し い局面は乗り越えたものの、需要の減退は未だ留まっておりません。 また、衝突被害軽減ブレーキなど安全運転を支援するシステムを装備した車両の増 加や急速に進展する自動車技術の高度化への対応、少子高齢化による人口減少や労働 力不足等諸問題が一層深刻化し、女性の進出を含めた若い労働力の確保等が喫緊の課 題ともされています。 当会といたしましても、安心かつ安全な自動車社会を支える整備事業の足元が揺ら ぐことのないよう、事業や資格に対する魅力を向上させることやコンピューター診断 店といった時代に即応したハイレベルなポジショニングを担っていること等これまで 以上に自動車分解整備業と国家資格自動車整備士のステータス向上や労働環境と業界 のイメージ改善に注力して参ります。 自動車の安全確保や環境の保全といった業界の社会的使命の達成に引き続き努め、 業界全体の経営基盤の確立と活性化を図るとともに、高度な技術力を有する人材を『人 財』として育成するため、諸事業を推進して参りますとともに、次の事項を平成27 年度重点実施事項として取組むことと致します。 1 会員皆様方の暖かいご協力と、関係官庁・関係諸団体のご指導並びにご支援をお願 い申し上げる次第であります。 2.重点実施事項 ※ 部分は新たな項目 [1]業界振興・活性化対策 一般社会と自動車使用者に対し、自動車の安全確保、環境保全に貢献している整 備業界の社会的有用性や、プロによる点検・整備の必要性などを情報発信し、業界 の社会的地位の向上を図ることにより、業界振興・活性化に努める。また引き続き 「自動車整備業のビジョンⅡ」に沿った取組みを推進する。 (1) 情報の提供 【図で見る自動車整備白書配布、夏季休業、年末年始休業ポスターの配布】 (2) 「自動車整備業ビジョンⅡ」の普及推進 【簡易経営自己診断システム活用の推進、実践マニュアル・好事例の活用によ る新ビジョンの推進】 (3)点検整備入庫率向上のための取組みの推進 【てんけん安心見舞金の推進、黄色い看板アピールのぼり旗の作成・配布】 【ユーザー向け提案資料(消耗・劣化部品説明ガイドブック乗用車編)の作成・ 配布】【自治体公用車の点検整備促進要請】 (4)「こども110番きしゅう君の家」運動の推進 【こども110番の家「見舞金制度」への加入、「ステッカー」作成・配布】 (5)7地区運営に対する支援 (6)コンピュータシステム診断認定店の推進 [2]業界健全化対策 自動車整備業に対する社会の理解と信頼を高め、法令遵守体制を確立することに より、事業経営の秩序と業界の健全化に努める。 (1)整備事業者の法令遵守の推進 【コンプライアンス研修会の実施】 【認証・指定整備事業場への巡回指導の実施】 (2)整備事業適正化と整備料金適正化の推進 (3)自動車の不正改造防止対策の推進 【不正改造車排除月間における不正改造車を排除する運動に係る講習会の実 施】 【不正改造車排除マニュアル・チラシ・ポスター配布】 (4)雇用・労働対策の推進 【整備業界PRの推進:支局との高校訪問の実施】 (5)整備業界の実態に関する調査・解折 【自動車分解整備業実態調査、整備前点検実態調査、整備需要等の動向調査等 の実施協力】 (6)整備業界の業務改善に関する相談及び指導 (7)消費者保護への適正な対応の推進 【消費者保護パンフレット(改訂版)の活用促進】 (8)車積載車による有償運送許可研修会の実施 (9)継続検査OSSへの対応 2 【継続検査OSSの調査・研究、及び意見具申】 (10)労働安全衛生対策 【整備作業中の事故情報、改善対策情報の収集】 [3]法制・税制対策 整備事業に係る法制・税制等の法的諸問題を研究し、各地区への情報提供に努め、 業界の実態を踏まえた適正な運用が図られるよう要望活動を行う。 (1)道路運送車両法関係法令に関する要望 【定期点検整備の確実な実施に関する要望の実現に向けた活動推進】 (2)税制関係法令に関する要望・情報提供 (3)その他関係法令に関する対応の研究・要望 [4]行政協力・交通安全対策 自動車関係行政の円滑な実施に協力するとともに、交通安全対策の推進等の諸施 策に協力する。 (1)自動車検査登録行政業務等に対する協力 (2)整備事業関係行政業務等に対する協力 (3)交通安全及び交通安全運動に対する協力 【交通安全フェアへの参加】 (4)放置違反金滞納車に対する車検拒否制度への円滑な対応 [5]ICT化促進対策 進歩著しい高度情報化社会に対応するため、整備事業場のICT(情報通信技術) 活用を促進し、業界の活性化に努める。 (1)FAINESの運用 (2)FAINESの利用促進 【故障診断整備作業標準点数の周知、FAINES 料金システム全面改定に係る周知 徹底、加入促進、FAINES システムの円滑な運用】 (3)放置違反金滞納情報照会システムの運用 【システムの円滑な運用への協力】 [6]環境保全・省資源対策 環境保全・循環型社会の形成に向けて、地球温暖化防止対策、省資源対策等を推 進する。 (1)整備事業場における環境対策の推進 【環境保全優良自動車関連事業場表彰への積極的取組みの推進】 【日整連「環境家計簿システム」への協力・推進】 【環境保全局長表彰被受賞事業場看板の作成・配布】 (2)リサイクル部品の普及促進 【リサイクルシステムへの会員登録の推進】 【リサイクル部品利用促進パンフレット(改訂版)による推進】 (3)整備事業場が直面する諸問題についての取組みの推進 【使用済み自動車の適正処理の推進】 【産業廃棄物等の適正処理の推進】 【使用済みバッテリの適正処理の推進】 3 (4)自動車公害防止対策の推進 【ディーゼルクリーンキャンペーンへの協力】 (5)わかやま道路パートナーへの参画 【わかやま道路パートナー「スポンサー企業」への参加】 (6)その他環境法令への対応 【改正フロン法への対応】 [7]自動車使用者対策 自動車使用者に自動車の定期的な点検・整備の必要性と保守管理責任の意識を持 っていただくよう、正しい自動車知識の普及、整備事業に対する理解と信頼を得る ための事業を推進する。 (1)自動車点検整備推進運動の推進 【定期点検啓発ツールの作成・配布】 【使用者配付用ツールの作成・配布】 (2)自動車使用者の自主点検・整備意識の高揚活動の推進 【ピットでヒットキャンペーンの年度通期展開】 【マイカー点検キャンペーンの展開】 【街頭検査の実施協力】 【ユーザー向け啓発資料(検査証備考欄記載の点検整備実施状況についての周 知)の配布】 (3)自動車点検教室の充実 【点検教室の実施(交通安全フェア)】 【各地区点検教室等イベントへの支援及び参加】 (4)自動車整備保証の実施促進 (5)自動車及び整備事業に関する相談体制の充実 (6)独占禁止法、景品表示法等に関する周知徹底 [8]広報活動対策 情報化時代に対応する体制を整備し、業界内の意志疎通を図るとともに、業界に ついての理解と認識を高め、健全なクルマ社会の形成に向けた広報活動を強化する。 (1)日整連ニュース(jaspa news)、技術情報等の会員宛発送 (2)近畿整備通信の活用 (3)「和整振瓦版」の編集・発行、並びにホームページへの掲載 (4)関係官庁及び関係諸団体との連携・強調並びに情報の収集 (5)各種ポスター・チラシ等の配布 (6)テレビ、ラジオ、新聞、県民の友による広報 【定期点検整備、黄色い看板、ピットでヒットキャンペーン】 【近畿地区自動車整備連絡協議会合同広報対策事業】 (7)「和整振ホームページ」の活用 【求人・就職掲示板の展開】 (8)広報活動実施地区の強化推進 【点検整備推進等、広報活動に係る実施地区への支援強化】 [9]自動車整備士養成・整備技術の向上対策 業界活力の中核となる整備士の養成および若年労働力の導入を促進するとともに、 4 技術革新に対応する業界の人的体制づくりに努める。 (1)整備技術講習所の講習内容および設備の充実・強化 【一級・二級・三級整備士の養成】 (2)「自動車整備技術者認定資格制度」の実施と促進 【自動車整備技術コンサルタント、自動車整備技術スーパーアドバイザーの育 成】 (3)自動車整備技能登録試験・検定試験の実施と協力 (4)整備主任者等法令・技術研修会の実施と協力 (5)自動車検査員予備教習の実施及び自動車検査員教習・試問の協力 (6)自動車検査員勉強会の実施 (7)整備相談窓口運用体制の充実 (8)自動車の高度診断技術への対応 【現役学生を対象としたスキャンツール入門講習の実施】 【スキャンツール等活用基本・応用研修会の実施】 (9)自動車整備士の社会的信頼の推進 【講習修了者(資格取得後)への国家資格整備士アピール刺繍ワッペンの進呈】 (10)自動車分解整備事業(指定自動車整備事業を除く。)の事業場における排出ガス測定 器の定期校正 (11)接遇等研修会の実施 (12)全日本自動車整備技能競技大会 [10]共済福祉事業対策 商工組合と表裏一体で、整備事業者および整備関係者を対象に共済福祉事業を推 進し、事業経営基盤の強化を図る。 (1)自動車整備業賠償共済保険の普及・促進 (2)生命共済制度の普及・促進 (3)国民年金基金の普及・促進 (4)てんけん安心見舞金の促進 [11]組織運営対策 組織活動の活性化と充実強化を図るため、次の事項および行事を実施する。 (1)総会・理事会の開催 (2)正副会長会議の開催 (3)各委員会等の開催 (4)本部・地区協議会事務局連絡会議の開催 (5)自動車業界関係団体との連携強化 (6)日整連・整商連との連携強化 (7)各種被表彰者の具申と表彰 (8)各種研修会・講習会への職員の参加 (9)新制度に基づく法人の適正運営 【公益目的支出計画の確実な推進】 [12]その他 (1)災害発生時における業界の支援活動 (2)施設貸与による自動車関係団体の業務促進 5
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