水田フル活用で地域を牽引するフロンティアファーマー 農事組合法人山辺アグリＦＦ（山辺町） １ 受賞者の概要 当法人は、平成 17 年９月に設立され、12 名の組合員の水田経営面積は 152ha に及び、 山辺町の水田面積 566ha の 27％を占めている。法人では、資材の共同購入、堆肥散布や 温湯種子消毒の共同作業を行う一方、育苗から米の乾燥調製までは各組合員が個々に責任 を持って担い、個々の経営を尊重した運営を行っている。 法人は、主食用米の生産・販売と、水田転作作物として飼料用米、加工用米の生産・販 売を行い、水田のフル活用により、町の水田農業を牽引している組織である。 ２ 活動内容 (１) 「山辺アグリＦＦ流米」の生産と販売 消費者に高く評価される米づくりをモットーとして、食味を最重視した米づくりを実践 している。組合員の栽培技術の高位平準化を図るため栽培ごよみを作成し、「山辺アグリ ＦＦ流米」として均一な品質を達成している。販売は独自に売り先を開拓し、卸売業者や 小売業者に販売している。 (２) 飼料用米の生産拡大による水田フル活用 飼料用米が新規需要米として転作作物の対象となることから生産を拡大した。飼料用米 は、山辺町飼料用米プロジェクトの取組みの柱として、地元産豚に給与され「舞米豚」の ブランド化が図られている。豚糞から作られた堆肥は飼料用米生産圃場へ還元され、耕畜 連携による循環型農業を確立している。 ３ 今後の発展方向 当組合には、５名の後継者が育ってい る。今後さらに進むと考えられる地域の 高齢化や後継者不足で耕作できなくなっ た水田の受け皿法人として、活躍が大い に期待されている。 ※ＦＦとは…「フロンティアファーマー」、「先進的な農家」の意。
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