歯科訪問診療用器材パッケージの開発~歯科医師会・歯科医学会と歯科;pdf

歯科訪問診療用器材パッケージの開発
~歯科医師会・歯科医学会と歯科商工協会
の連携による戦略的な市場開拓~
平成27年3月25日
一般社団法人 日本歯科商工協会
山中 通三
経済産業省委託 医工連携事業化推進事業 成果報告シンポジウム
1
口腔環境は全身の健康へ大きく関与
2年間の肺炎発生率
図表1.Yoneyama T, et al: Oral care and
pneumonia. Lancet, 354:515, 1999
機能歯数別死亡原因
図表4.Fukai.K, et al. : Functional tooth number and 15-year mortality in
a cohort of community-residing older people, Geriatr Gerintol Int, 7 :
341-347, 2007
出典:健康寿命を延ばす歯科保健医療
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2
残存歯数と医科医療費の関係
香川県歯科医師会「平成22年度香川県歯の健康と医療費に関する実態調査」
出典:日本歯科医師会 生活歯援プログラム
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3
増加する要介護者
認定者数の推移(年度末現在)
出典:平成24年度介護保険事業状況報告(年報)
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4
9割に歯科ニーズ
佐藤委員提出資料
出典:厚生労働省ホームページ
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5
解決すべき事:①術者の身体的負担、②術者の心理的負担
~在宅要介護者の歯科治療のニーズに応えるためには、術者・患者双方にとっての
「安全・安心な歯科訪問診療環境の整備」が必要である~
解決策:安全で効率的な在宅歯科診療システムの開発・提供
臨学産(日本歯科医師会・日本歯科医学会・日本歯科商工協会)の連携による、
以下3つの取り組みにより、課題解決を図る。
パッケージのイメージ
① 在宅歯科診療に必要な器材をコンパクトな
キャリアに収納できる 「ポータブル歯科診療
器材パッケージ」を開発
パッケージ化
②診療マニュアルの策定
③必要な開発・改良のため意見聴取会等開催
在宅へ大量の器材を持参
しなければならない
将 来:高齢社会対応
「日本式 在宅歯科診療システム」として輸出
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6
フルパッケージ
デンタパックココロ
フルパッケージ外観
ハーフサイズ
使用状態イメージ(ベッド)
必要に応じ
て構成
車載時
汚れを持込まない
使用状態イメー
ジ(車いす)
机等を借りない
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ポータブルユニット
開
発: 軽量化
開
発: 小型化
本開発製品
重量:10kg
旧来製品
重量:24kg
(ポータブルユニットN4)
(ユニットセル・バキュームセル各5kg)
※エアーはスプレーで代用
旧来製品
本開発製品
旧来製品であるポータブルユニットと、同一機能部分の重量を比較
し、約50%強の削減。軽量かつ優れた運搬性を備える。
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8
照明装置
① 照射野が均一
② 自然光の明るい照明
③ 照射野サイズ調整可能
懐中電灯
開発製品
明るい光で歯科衛生士さんが補助
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訪問歯科診療用管理システム
患者データの確認
過去のデータと比較
作成文書の説明
上図: 患者情報管理システム
上図: 画像ビューア機能
左図: 文書作成システム(一例)
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印象採得・咬合採得関連材料
印象材
ディスポーザブルトレー
① 高弾性シリコーン印象材及びディスポ
ーザブルトレーの開発
・印象ステップの削減
・喉への流れ込み防止
・取り外し容易
● 印象採得(最終印象)
①トレーの選択
②ソフトフレックスとパテによる最終
印象
・印象採得・咬合採得が同時に可能(症例
による)
● 咬合採得(症例によっては咬合採得も可能)
②水平的顎間関係の記録
①咬合高径の設定
③咬合印象
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ポータブルレントゲン
① 軽量・コンパクト➔専用セルへ収納可能
② 誤操作を防ぐグラフィック表示
③ 表示画面を独立させワイヤレス化
グラフィック表示
デジタル仕様はiPad+Wi-fiセンサー
旧来機種
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トレーニングシステム、患者等説明ツール
トレーニングシステム
患者等説明ツール
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成功要因
 日本歯科医師会、日本歯科医学会の協力を得てスタ
ートできた
 医療現場で一番必要とされている課題に取り組めた
 開発装置の機能・仕様を幅広い意見の中から集約できた
 各社のモチベーションが高まった
 歯科医師会・歯科医学会とのコラボで認知度が高まった
 日頃から交流のある企業とチームが組めた
 お互いを尊重、信頼し、チームワークが良かった
 チームなので各社の納期管理が厳格になった
 ブランド化ができた
 日本から世界に向けて臨床例と共に発信出来た
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苦労した事項
 初年度事業開始時期の遅れ
 開発のスタートダッシュができなかった
 そのため、予算を使い切る事が出来なかったので結果的に自
己資金の持ち出しが増えた
 参加団体および企業の多さ
 意思決定に時間がかかった
 利益相反への対処が課題となった
 膨大な提出書類への対応
 新たな課題が付加された
 開発費の持ち出しが増加した
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経済産業省
医工連携事業化推進事業
(公社)日本歯科医師会
在宅医療に対 厚生労働省
日本歯科医学会
するニーズの 新医療機器・医療
(一社)日本歯科商工協会 高まり
技術産業ビジョン
歯科医療技術産業ビジョン H19,24
国
の
委
託
事
業
(
資
金
提
供
)
テーマ1
企業A
研究機関
H20,25
ビジョンの実現
日本歯科医学会
歯科医療技術革新推進協議会
歯科医療機器・器材開発研究会
訪問歯科診療用器材パッケージ開発
臨床系委員 学会系委員 産業系委員
日本歯科商工協会
日本歯科医師会
日本歯科医学会
テーマ2
企業B
研究機関
テーマ10
企業J
研究機関
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意見聴取会の開催
開催
ブロック
主催歯科医師会
開催日
担当講師
福岡県歯科医師会
8月2日
小山善哉
(福岡市)
(土)
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 医療科学専攻 社会医療科学講座
口腔保健学分野 助教
北海道歯科医師会
8月9日
石田 瞭
(札幌市)
(土)
東京歯科大学 摂食・嚥下リハビリテーション
地域歯科診療支援科 准教授
広島県歯科医師会
8 月 23 日
藤井一維
(広島市)
(土)
日本歯科大学新潟病院
歯科麻酔・全身管理科 教授
東海・
静岡県歯科医師会
8 月 24 日
米山武義
信越地区
(静岡市)
(日)
静岡県歯科医師会 会員
宮城県歯科医師会
8 月 31 日
(仙台市)
(日)
京都府歯科医師会
9 月 27 日
小正 裕
(京都市)
(土)
大阪歯科大学 高齢者歯科学 教授
香川県歯科医師会
10 月 5 日
木村年秀
(高松市)
(日)
三豊総合病院 歯科保健センター長
関東・
東京都歯科医師会
10 月 26 日
細野 純
東京地区
(東京都千代田区)
(日)
東京都歯科医師会 会員
九州地区
北海道地区
中国地区
東北地区
近北地区
四国地区
菊谷 武
日本歯科大学附属病院
口腔リハビリテーション 多摩クリニック 院長
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開発テーマ
番号
テーマ名称
担当企業名
1
ポータブルユニット、パッケージ化装置
日本歯科器械工業協同組合
コンソーシアム
2
ポータブル照明機器、パルスオキシメータ
株式会社ミクロン
3
訪問歯科診療用管理システム
株式会社ナルコーム
4
要介護者用診療体位補助装置
株式会社吉田製作所
5
印象採得・咬合採得関連材料
株式会社ジーシー
6
義歯リペアキット
株式会社ジーシーデンタルプロダクツ
7
口腔ケアキット
株式会社ジーシー
8
ポータブルレントゲン
株式会社吉田製作所
9
在宅・訪問歯科診療用マニュアル
日本歯科医師会、日本歯科医学会、
東北大学
10
トレーニングシステム、患者等説明ツール
株式会社ニッシン
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ブランド化
• 歯科医療従事者がデンタパックココロマークを目
安に器械・材料を選択する事により
以下の点を容易に識別できるように
なる。
デンタパックココロマーク→
一連の臨学産連携事業において、
1. 在宅歯科医療現場で特に必要性が高い
2. 一定レベル以上の機能・性能を持つ
3. 運搬方法を検討する手間が減少する
とされた器械・材料である。
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世界へ発信 世界会議2015
会 期: 平成27年3月13日~15日
場 所: 東京国際フォーラム
主 催: (公社)日本歯科医師会
日本歯科医学会
(一社)日本歯科商工協会
共 催: 世界保健機関(WHO)
参加者: 世界24か国より約1,800名
医工連携の歯科医療機器開発について発表
新興国からの発表者
FDI(国際歯科連盟)要職者への
成果物紹介
成果物の展示
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