平成27年3月(第1回)定例会 予算審査特別委員会委員長報告 ただいま議題となりました議案第1号から第13号までの平成27 年 度 一 般 会 計 、特 別 会 計 及 び 企 業 会 計 の 各 予 算 案 に つ い て 、付 託 さ れ ま した予算審査特別委員会の審査の結果及び審査の概要を御報告申し上 げます。 ま ず 、審 査 の 結 果 で あ り ま す が 、議 案 第 2 号 、第 3 号 及 び 第 7 号 か ら 第 1 3 号 ま で の 9 件 は 全 会 一 致 を も っ て 、ま た 、議 案 第 1 号 及 び 第 4 号 か ら 第 6 号 ま で の 4 件 は 賛 成 多 数 を も っ て 、本 日 お 手 元 に 配 付 の 委 員 会 審査報告書に記載のとおり、可決すべきものと決定いたしました。 次に、審査の概要について申し上げます。 本 委 員 会 は 、去 る 3 月 1 1 日 に 設 置 さ れ 、3 月 1 7 日 か ら 2 3 日 ま で の 間 、付 託 さ れ た 議 案 に 対 し 、市 長 を 初 め 副 市 長 、上 下 水 道 事 業 管 理 者 及 び 交 通 事 業 管 理 者 か ら 説 明 を 聴 取 し た 上 で 、一 般 会 計 及 び 特 別 会 計 に 係る総括説明・概要説明、一般会計歳出、一般会計歳入及び特別会計、 企業会計の4つに区分して、鋭意審査を行いました。 そ れ で は 、審 査 の 過 程 で な さ れ た 質 疑 の う ち 、主 な も の に つ い て 申 し 上げます。 まず、一般会計及び特別会計に係る総括説明・概要説明に対しては、 今 後 、に ぎ わ い エ コ ま ち 計 画 に よ る 多 極 ネ ッ ト ワ ー ク 型 コ ン パ ク ト シ テ ィ の 実 現 に 向 け て さ ま ざ ま な 取 り 組 み が な さ れ よ う と し て い る が 、ま ち づくりにおいて最も重要なのは、どういう宇部市をつくっていくのか、 本 市 の 現 状 や 特 色 を 踏 ま え て 、地 域 住 民 と 十 分 に 話 し 合 っ て い く こ と で は な い か 。そ の 認 識 は い か が か た だ し た と こ ろ 、多 極 ネ ッ ト ワ ー ク 型 コ ン パ ク ト シ テ ィ は 、市 の 中 心 部 の 都 市 拠 点 と 郊 外 4 地 区 の 地 域 拠 点 に 商 業 、医 療 、福 祉 な ど の 都 市 機 能 を 、そ の 周 辺 に 居 住 機 能 を 誘 導 し て い く ものである。 ま た 、そ れ に 加 え て 、小 学 校 区 を 基 本 と し て 地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ 核 を 位 置 づ け 、日 常 生 活 に 必 要 な 生 活 支 援 機 能 や コ ミ ュ ニ テ ィ 活 動 を 可 能 な 限 り 維 持 し て い く こ と と し て お り 、こ の 地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ 核 と 各 拠 点 と を 公共交通でしっかり結んでいこうと考えている。 1 こ う し た 交 通 政 策 も 含 め て 、こ れ か ら 具 体 的 な 計 画 づ く り に 入 っ て い く が 、そ の 過 程 に お い て は 、住 民 と の 意 見 交 換 、協 議 を し っ か り と 重 ね ていく必要があると思っているとの答弁がありました。 このほか、 ・平成27年度予算における障害者福祉に対する市の考え方について ・地方交付税の性格について ・市職員の時間外勤務手当及び人員管理について などに関する質疑がありました。 次 に 、一 般 会 計 歳 出 に 対 し て は 、山 口 県 が 実 施 す る 多 子 世 帯 の 第 3 子 以降の保育料軽減に係る本市の対応についてただしたところ、従来は、 県 と 市 が 共 同 で 、第 3 子 以 降 の 3 歳 未 満 児 の 保 育 料 に つ い て 、所 得 に 応 じ 、一 定 の 階 層 で あ れ ば 無 料 、そ れ 以 外 で あ っ て も 2 分 の 1 に 軽 減 す る 制度を設けていた。 こ の た び 、県 に お い て は 、そ の 対 象 に つ い て 3 歳 未 満 児 か ら 未 就 学 児 に 拡 大 す る と と も に 、保 育 料 に つ い て 、所 得 制 限 と し て 市 民 税 所 得 割 額 が 9 万 7 ,0 0 0 円 未 満 の 世 帯 で あ れ ば 2 分 の 1 、そ れ 以 上 の 世 帯 で あ れば4分の1軽減する制度が新設されたところである。 本 市 と し て も 、当 該 保 育 料 の 軽 減 に つ い て 、新 た に 県 と 同 様 の 制 度 を 設 け る こ と と し て お り 、そ の 結 果 、県 と 市 そ れ ぞ れ の 軽 減 分 を 合 わ せ る と 、第 3 子 以 降 の 未 就 学 児 の 保 育 料 は 、9 万 7 ,0 0 0 円 の 所 得 制 限 未 満 の 世 帯 で あ れ ば 無 料 、そ れ 以 上 の 世 帯 で あ れ ば 2 分 の 1 と な る と の 答 弁がありました。 このほか、 ・固定資産台帳システムの導入について ・路面下空洞対策事業の概要について ・産後2週間母子支援事業の概要について ・団体旅行誘客促進事業の概要について ・骨髄ドナー支援事業の概要について ・新たな地域へのコミュニティ交通の導入について ・学童保育への対応について ・博物館施設整備事業の概要について ・宇部西消防署楠出張所の整備について ・中山間地域への定住促進について 2 などに関する質疑がありました。 次 に 、一 般 会 計 歳 入 及 び 特 別 会 計 に 対 し て は 、国 民 健 康 保 険 事 業 に お け る デ ー タ ヘ ル ス 事 業( 糖 尿 病 重 症 化 ゼ ロ ア ク シ ョ ン 事 業 )の 目 的 と 事 業 内 容 に つ い て た だ し た と こ ろ 、本 事 業 は 、デ ー タ ヘ ル ス 計 画 に 基 づ き 平 成 2 7 年 度 か ら 新 た に 行 う 事 業 で あ り 、糖 尿 病 が 脳 血 管 疾 患 や 心 疾 患 な ど の 重 篤 な 疾 患 の 要 因 と な る こ と 、ま た 、糖 尿 病 性 網 膜 症 や 糖 尿 病 性 腎 症 な ど の 合 併 症 を 招 き 、最 終 的 に は 失 明 や 人 工 透 析 に 至 る こ と も あ る 疾患であることから、糖尿病の重症化予防を目的とするものである。 事 業 内 容 と し て は 、国 保 デ ー タ ベ ー ス シ ス テ ム に よ り 、レ セ プ ト 等 の デ ー タ に 基 づ い て 対 象 者 を 抽 出 し 、保 健 指 導 を 実 施 す る も の で 、糖 尿 病 治 療 中 の 国 保 被 保 険 者 の 病 状 の 悪 化 、重 症 化 を 防 ぎ 、結 果 と し て 、被 保 険 者 の 生 活 の 質 を 確 保 す る こ と 、ま た 、医 療 費 の 増 大 を 押 さ え る こ と を 目指している。 具 体 的 に は 、糖 尿 病 が 重 症 化 し て 、糖 尿 病 性 腎 症 に な る こ と を 防 ぐ た めの「糖尿病重症化予防プログラム」と、糖尿病性腎症が重症化して、 腎 不 全 、人 工 透 析 に な る こ と を 防 ぐ た め の「 糖 尿 病 性 腎 症 重 症 化 予 防 プ ロ グ ラ ム 」の 2 つ の プ ロ グ ラ ム を 、市 内 の 医 療 機 関 に 委 託 し 、連 携 を 図 りながら実施することとしているとの答弁がありました。 このほか、 ・国 民 健 康 保 険 事 業 に お け る 特 定 健 康 診 査 の 一 部 無 料 化 の 目 的 及 び 内 容 について ・介護保険事業における地域介護予防活動支援の推進について などに関する質疑がありました。 次 に 、企 業 会 計 に 対 し て は 、交 通 事 業 に お け る 今 後 の 利 用 促 進 の 具 体 的 な 取 り 組 み に つ い て た だ し た と こ ろ 、乗 合 事 業 で は 、新 た な 取 り 組 み と し て 、各 校 区 の 高 齢 者 の 会 合 や ご 近 所 福 祉 拠 点 等 に 職 員 が 出 向 き 、路 線 バ ス に 関 す る 相 談 、質 問 に 答 え る と と も に 、買 い 物 や 通 院 な ど 、一 人 一 人 の 移 動 ニ ー ズ に 応 じ た オ ー ダ ー メ ー ド の 時 刻 表 を 作 成 す る「 路 線 バ スよろず相談」を実施する。 さ ら に 、エ コ 定 期 、ス ク ー ル 定 期 の 利 用 促 進 と し て 、各 高 等 学 校 別 に 「通学用路線バス乗りかえ便利時刻表」を作成し、配付する。 ま た 、す で に 開 始 し て い る が 、市 内 の 団 体 等 に 車 内 で 自 由 に 情 報 発 信 3 し て い た だ く 、「 み ん な の 〇 〇 ( ま る ま る ) バ ス 」 事 業 な ど の 取 り 組 み により、利用者増を図ることとしている。 貸 切 事 業 で は 、山 口 県 内 で 2 台 目 と な る 、車 椅 子 の ま ま 乗 降 で き る リ フトつき大型貸切バス1台と、需要の高い中型貸切バス1台を導入し、 世界ジャンボリーやねんりんピックなどの各種イベントに積極的に対 応することにより、利用者増を図ることとしている。 以 上 の よ う な 取 り 組 み に よ り 、平 成 2 7 年 度 に お い て は 、乗 合 事 業 で 356万1,000円、貸切事業で1,712万6,000円、合計 2 ,0 6 8 万 7 ,0 0 0 円 の 収 入 増 を 見 込 ん で い る と の 答 弁 が あ り ま し た。 このほか、 ・水道事業における料金収入の減少理由について ・同じく水道事業における基幹管路の耐震適合率について などに関する質疑がありました。 続 い て 、審 査 の 過 程 に お い て 、委 員 か ら な さ れ た 要 望 の う ち 、主 な も のについて申し上げます。 ・ 社 会 福 祉 法 人 に 対 す る 市 有 地 の 貸 し 付 け に つ い て は 、公 平 性 の 観 点 等 に よ り 、無 償 か ら 有 償 に 移 行 す る と の こ と で あ る が 、当 該 法 人 が 運 営 す る 障 害 者 福 祉 施 設 の 公 益 性 に 鑑 み 、施 設 運 営 の 継 続 と 安 定 が 図 ら れ る よ う 、契 約 に 当 た っ て は 相 手 方 と の 合 意 形 成 に 向 け て 積 極 的 に 話 し 合 い の 場を設けるなど、誠意ある対応に努められたい。 ・ 路 面 下 空 洞 対 策 事 業 に つ い て は 、緊 急 輸 送 道 路 で あ る 市 道 1 1 路 線 以 外 の 市 内 幹 線 道 路 に 対 し て も 順 次 調 査 を 実 施 し 、市 民 の 安 全 の 確 保 に 努 められたい。 ・ 産 後 2 週 間 母 子 支 援 事 業 に つ い て は 、制 度 の 周 知 に 努 め 、本 市 の 子 育 て支援の一層の充実につながるよう取り組まれたい。 ・ 小 中 学 校 に お け る ト イ レ の 洋 式 化 に つ い て は 、快 適 な 教 育 環 境 の 観 点 か ら 、計 画 の 早 期 完 了 に 向 け 、さ ら に ス ピ ー ド 感 を も っ て 取 り 組 ま れ た い。 ・ 県 内 唯 一 の 事 業 で あ る 骨 髄 ド ナ ー 支 援 事 業 に つ い て は 、そ の 趣 旨 に 鑑 み、持続可能な制度となるよう取り組まれたい。 ・ 人 事 評 価 制 度 に つ い て は 、客 観 的 で 公 正 な 評 価 が な さ れ る よ う 努 め る と と も に 、こ れ に よ り 職 員 の 負 担 が 増 大 す る こ と の な い よ う 留 意 さ れ た 4 い。 ・ 水 痘 ワ ク チ ン の 定 期 接 種 を 2 回 と す る こ と 並 び に お た ふ く か ぜ 、B 型 肝 炎 及 び ロ タ ウ イ ル ス ワ ク チ ン の 定 期 接 種 化 に つ い て 、国 に 強 く 要 望 さ れたい。 ・ 中 山 間 地 域 へ の 定 住 促 進 に 資 す る た め 、関 連 す る 助 成 事 業 が 少 し で も 有利に活用できるよう、制度の見直しを図られたい。 ・ 国 民 健 康 保 険 料 に お け る 国 庫 負 担 の 増 額 に つ い て 、国 に 強 く 要 望 さ れ たい。 以上が、審査の概要であります。 以 上 、本 委 員 会 に 付 託 さ れ ま し た 平 成 2 7 年 度 一 般 会 計 、特 別 会 計 及 び企業会計予算案13件に対する審査の結果及び審査の概要を御報告 申し上げました。 市 長 を 初 め と す る 執 行 部 に お か れ ま し て は 、審 査 の 過 程 で 各 委 員 か ら 出 さ れ た 意 見 、要 望 を 真 摯 に 受 け と め ら れ 、市 財 政 の 健 全 化 と 市 民 福 祉 の 向 上 に 向 け て 引 き 続 き 努 力 さ れ る よ う 強 く 要 望 い た し ま し て 、予 算 審 査特別委員会の報告を終わります。 5
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