2015/ FXウィークリー 3/30 投資情報部 FX ストラテジスト 金岡 直一 米国を中心に内外の重要指標に注目 (先週のレビュー) FOMCでの早期利上 げ観測の後退を主因 とするドル売りの流れ が継続 先週のドル円は、3/17~18の米連邦公開市場委員会(FOMC)での早期利上げ観 測の後退を受けたドル売りの流れが継続。3/23(月)は予想を下回る米2月中古住 宅販売を受けてドル円は一時119.58円まで下落。フィッシャー米連邦準備理事会 (FRB)副議長の発言もハト派的と受け止められドル売りを後押しした。3/24(火)は 119.22円の安値を付けた後、米2月新築住宅販売が予想を上回ると119.98円まで 反発。3/25(水)は米2月耐久財受注の減少等からドル円は119.23円の安値を付け た後、米長期金利の上昇から119円台半ばに戻した。3/26(木)はサウジアラビアが 隣国イエメンへの軍事介入に踏み切り、地政学的リスクへの懸念からリスク回避の 動きが強まるとドル円は一時118.33円と2/20以来の安値まで下落。ただ、売り一巡 後はドルが買い戻され119円台前半に反発。3/27(金)は2014年10-12月期の米GDP 確報値が予想を下回り、ドル円は一時119円を割り込んだが、3月のミシガン大学消 費者信頼感指数の確報値が上方修正されたこと等から119円台を回復した。 ユーロドルは予想を上回るユーロ圏や独の景況感指数の発表や、リスク回避の強 まりにともなう円買いからのドル売りにつられ、週後半に一時1ユーロ=1.1052ドルと3 月上旬以来の高値を付けた。その後、ドルが買い戻されると週末にかけて1.08ドル 台へと軟化した。 その他通貨では、大手格付会社がブラジルの格付けを据え置くと、週前半にブラ ジルレアルは対ドルで上昇したが、中銀が3月末で為替介入プログラムを終了する と公表したことや、同国の政治や経済を巡る先行き不透明感等から反落した。 5.09 主要通貨の対ドルレート騰落率 (2015/3/20→2015/3/27) 主要通貨の対円レート騰落率 (2015/3/20→2015/3/27) スイスフラン スイスフラン 1.39 円 ユーロ NZドル 0.63 NZドル 円 円 ↓↑ 高 安 ▲ 0.73 ▲ 0.76 南アランド ▲ 0.21 豪ドル ▲ 0.13 米ドル 0.03 南アランド 0.62 ユーロ 0.76 ▲ 0.96 豪ドル ▲ 0.30 ▲ 1.05 カナダドル ▲ 0.45 カナダドル ▲ 1.21 英ポンド ▲ 0.47 英ポンド ▲ 1.22 ブラジルレアル メキシコペソ トルコリラ (%) ド ド ル↓↑ル 高 安 ▲ 0.58 ブラジルレアル メキシコペソ ▲ 1.19 トルコリラ ▲ 1.39 ▲ 2.00 ▲ 1.50 ▲ 1.00 ▲ 0.50 0.00 0.50 1.00 1.50 2.00 (%) ▲ 3.00 ▲ 1.34 ▲ 1.94 ▲ 2.14 ▲ 2.00 ▲ 1.00 出所:ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 1 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 0.00 1.00 2015/3/30 FXウィークリー 2014/19/18 今週のドル円は、米国を中心に内外の重要指標に注目。週前半は118円台後半 (今週の見通し) 米国を中心に内外の から119円台前半でのもみ合いを予想。週後半は米指標をにらみ動意付く場面も。 4/3(金)の米3月雇用統計が最大の注目材料だが、今週は期末と期初にまたがって 重要指標に注目 いるうえ、週末は聖金曜日(グッドフライデー)のため、アジアや欧州の多くの金融市 場が休場となる。米国も株式・商品市場が休場、債券市場が短縮取引となるため、 雇用統計の消化や金融市場の反応が翌週に持ち越される展開も想定される。 今週、国内では4/1(水)に日銀「短観」(3月調査)、4/2(木)に「短観」の「企業の物 価見通し」が発表予定。3/30(月)発表の2月鉱工業生産は前月比▲3.4%となったが 1月(同+3.7%)の大幅増の影響もあり、1-2月で均してみれば緩やかな持ち直し基調 にある。生産の持ち直しや原油価格下落によるプラス効果から今回の「短観」では、 大企業・製造業の業況判断DIは小幅改善する見通し。一方、3/27(金)発表の2月全 国消費者物価(生鮮食品を除くコアCPI)が消費増税の影響を除き前年比ゼロ%と なったこともあり、中長期的な物価予想を示す「企業の物価見通し」が日銀の政策 見通しに及ぼす影響にも注目したい。 海外では、3/30(月)に米2月個人所得・支出、3/31(火)にユーロ圏3月消費者物価 および2月失業率、米3月消費者信頼感指数、4/1(水)に3月ADP全米雇用報告、 米3月ISM製造業景況感指数、4/2(木)に米2月貿易収支、4/3(金)に米3月雇用統 計の発表が予定されている。3/17~18のFOMCを受けて、FRBによる6月FOMCで の利上げ観測は後退した感が強まったものの、今週発表される米経済指標次第で 早期(6月)利上げ観測が再燃する可能性には留意したい。米3月雇用統計では非 農業部門雇用者数の市場予想は平均で前月比+25万人程度と、2月実績(同+29.5 万人)からやや鈍化するが、13ヵ月連続で+20万人超の増加幅となる見通し。失業率 は5.5%、時給は前年比+2.0%といずれも前回と同水準になるとみられている。 資源国・新興国関連では、3/31(火)にトルコの2014年10-12月期GDP、4/1(水)に 中国3月製造業PMI、南アフリカ3月製造業PMI、ブラジル2月鉱工業生産等の発表 が予定されている。3月FOMC後はそれまでのドル高基調に一服感がみられる。た だ、全般的な資源国・新興国の景気不透明感は根強く、中国をはじめ景況感の悪 化が続くことで、新興国通貨の軟調地合いが再び強まる可能性に留意したい。 主要通貨の対ドルレート推移 (日次:2013/12/31~2015/3/27) 2013/12/31=100 110 106 102 98 94 90 86 82 78 ドル安 ↑ ↓ ドル高 円 トルコリラ メキシコペソ 74 70 13/12/31 14/3/25 14/6/17 出所:ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成 ユーロ 豪ドル 南アランド 14/9/9 英ポンド NZドル ブラジルレアル 14/12/2 15/2/24 (年/月/日) この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 2 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 2015/3/30 FXウィークリー 2014/19/18 IMM通貨先物ポジション動向(2015年3月24日時点) ≪主なポジション動向≫ ○円のネットショートは2週連続で縮小。ネットショートは2012/11/13以来の低水準となった ○ユーロのネットショートは3週連続で拡大し、過去最大に ○豪ドルのネットショートは2週連続で縮小 ○主要8通貨に対するドルの買い越し額は2週間ぶりに拡大 IMM通貨先物 非商業(投機筋)のポジション(週次:2011/1/4~2015/3/24) 円(JPY) (兆円) 1.0 JPY LONG 85 0.0 95 (1973/3=100) 105 600 USD LONG 500 0.5 米ドル(USD) (億ドル) (1ドル=円) 75 100 400 300 95 200 ▲ 0.5 105 ▲ 1.0 115 90 100 0 JPY SHORT ▲ 1.5 ドル円為替レート(右逆目盛) 12/1 12/7 ▲ 300 USD SHORT ▲ 400 135 11/7 80 ▲ 200 125 ネットポジション(金額、左目盛) ▲ 2.0 11/1 85 ▲ 100 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 (年/月) 75 ドル合成ポジション(金額、左目盛) ドル指数(右目盛) ▲ 500 11/1 70 11/7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 (年/月) ユーロ(EUR) (億ユーロ) 200 EUR LONG 150 豪ドル(AUD) (億豪ドル) (1ユーロ=ドル) 1.60 ネットポジション(金額、左目盛) ユーロドル為替レート(右目盛) (1豪ドル=ドル) 150 1.10 AUD LONG 1.50 100 1.05 100 50 1.00 1.40 0 50 ▲ 50 0.95 1.30 ▲ 100 0.90 0 1.20 ▲ 150 0.85 ▲ 200 EUR SHORT 1.10 ▲ 50 AUD SHORT ▲ 250 0.80 ネットポジション(金額、左目盛) ▲ 300 11/1 1.00 11/7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 ▲ 100 11/1 豪ドル米ドル為替レート(右目盛) 11/7 12/1 12/7 13/1 0.75 13/7 14/1 (年/月) 14/7 15/1 (年/月) (注)枚数を契約金額により、当該通貨に換算。ドル指数は主要通貨に対するドルの価値を示し、米インターコンチネンタル取引所(ICE)にてリアルタイムで算出される。 米ドルはユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、スイスフラン、カナダドル、メキシコペソ、円の差し引きから算出 出所:米商品先物取引委員会(CFTC)、ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成 2015/3/24現在のポジション(ドルベース) 対前週比 (億ドル) (億ドル) 60 500 LONG LONG 400 40 300 20 200 100 0 0 ▲ 20 ▲ 100 ▲ 200 ▲ 40 ▲ 300 SHORT ▲ 400 SHORT ▲ 60 ユーロ 英ポンド 豪ドル NZドル スイスフラン カナダドル メキシコペソ 円 米ドル ユーロ 英ポンド 豪ドル NZドル スイスフラン カナダドル メキシコペソ 円 米ドル (注)米ドルはユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、スイスフラン、カナダドル、メキシコペソ、円の差し引きから算出 出所:米商品先物取引委員会(CFTC)、ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 3 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 2015/3/30 FXウィークリー 2014/19/18 (1ドル=円) (1ドル=円) ドル円 一目均衡表 (日次:2014/6/19~2015/3/27) 123 123 121 121 119 119 117 117 115 115 113 113 111 111 109 109 107 107 105 105 103 103 101 101 2014/07 転換線 2014/09 基準線 2014/11 先行スパン1 2015/01 先行スパン2 2015/03 遅行スパン 2015/05 (年/月) 出所:各種資料よりみずほ証券作成 (1ユーロ=ドル) ユーロドル 一目均衡表 (日次:2014/6/19~2015/3/27) 1.40 (1ユーロ=ドル) 1.40 1.36 1.36 1.32 1.32 1.28 1.28 1.24 1.24 1.20 1.20 1.16 1.16 1.12 1.12 1.08 1.08 1.04 1.04 1.00 1.00 2014/07 転換線 2014/09 基準線 2014/11 先行スパン1 2015/01 先行スパン2 2015/03 遅行スパン 2015/05 (年/月) 出所:各種資料よりみずほ証券作成 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 4 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 2015/3/30 FXウィークリー 2014/19/18 金融商品取引法に係る重要事項 当社取り扱いの商品等(外貨建商品等も含む)にご投資いただく際には、各商品等に所定 の手数料(投資信託の場合は銘柄ごとに設定された販売手数料および信託報酬等の諸費 用等)をご負担いただきます。債券を当社との相対取引によりご購入いただく場合は、購入 対価のみをお支払いいただきます。 各商品等には価格の変動や発行者の信用状況等の悪化等により損失を生じるおそれがあ ります。 なお、債券の利金・償還金の支払いについて、発行者の信用状況等によっては、支払いの 遅滞・不履行が生じるおそれがあります。 外貨建商品等の売買等にあたり、円貨と外貨を交換する際には、外国為替市場の動向を ふまえて当社が決定した為替レートによるものとします。また、売却時等の為替相場の状況 によっては為替差損が生じ、損失を被るおそれがあります。 商品ごとに手数料等およびリスクは異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面や 目論見書またはお客さま向け資料等をよくお読みください。 商 号 等 : みずほ証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 94 号 加入協会 : 日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、 一般社団法人第二種金融商品取引業協会 広告審査番号 : MG5690-150330-25 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 5 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する
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