スペクトル分解能とスペクトル確度 を向上するフーリエ変換;pdf

Licensing Opportunity Osaka University
スペクトル分解能とスペクトル確度
を向上するフーリエ変換型分光法
大阪大学基礎工学研究科 准教授 橋本守、教授 荒木勉、助教 安井武史
技術概要
●技術の概要
×
フーリエ変換型分光法において、光源のパルス周
3つ前の
期よりも長い緩和現象信号を繰り返し現象として観
+
信号
測する場合に、超微細なスペクトル分解能と高いス
×
ペクトル確度を得る方法で
ペクトル確度を得る方法で、
2つ前の
+
信号
① 観測時間窓をパルス周期と厳密に一致させるこ
= h(t)
とにより、1回の観測時間窓に含まれる複数のパ
×
ルスによる緩和現象信号を時間的に連結して、
1つ前の
+
フーリエ変換型分光法におけるスペクトリ分解能
信号
cos2ft
の上限(パルス周期の逆数)を解消し、理論上、
直近の
無限小幅のスペクトル分解能が可能となる。
信号
×
② パルス周期を走査することにより、パルス周
期の逆数を間隔としたスペクトルのプ
期の逆数を間隔としたスペクトルのプロットを補
トを補
3つ前の2つ前の1つ前の 観測時間窓
間し、超微細スペクトルが取得可能tなる。
= 1 周期
パルス パルス パルス
●従来技術の課題
✔ 観測時間窓を大きくすればするほどスペクトル
分解能は向上するが、得られるスペクトル分解
能の上限は繰り返し周波数(理論限界スペクトル
分解能)で制限される しかし 観測時間窓の
分解能)で制限される。しかし、観測時間窓の
拡大はノイズ信号成分を増大させ、測定SN比を
低下させる。
直近の 1つ前の 2つ前の 3つ前の
信号
信号
信号
信号
×
1 周期
測定原理
パルス周期変化
周波数
超微細化
スペクトル
スペクトル
重ね合わせ
パルス周期変化
●技術の特徴
✔ 繰り返し周波数を変化させて取得した離散分
布スペクトルの各プロットの間の間隙を補間す
ることで、微細スペクトルを取得可能
る
とで、微細ス クトルを取得可能
✔ 繰り返し周期を正確かつ十分に安定化するこ
とにより、スペクトル確度も大幅に向上
周波数
周波数
周波数
補間された超微細THzスペクトル
実用化イメージ
 適用分野:半導体・医薬品・化学工業における非破壊検査・物質同定など
 適用製品:核磁気共鳴分光(NMR)装置、フーリエ変換赤外分光(FT‐IR)装置、
テラヘルツ時間領域分光(THz-TDS)装置、フーリエ変換型質量分析(FT‐MS)装置など
知財状況
特願2012-185978(学内整理番号:K20120146)
WO2014/034085(学内整理番号:G20130075)
研 究 者 か ら の 一 言
繰り返し現象をうまく利用することで高いスペクトル分
解能と高SN比を実現する手法です.
私たちが想像していない使い方もあるかもしれませ
が想像
な 使 方もあ
も
ん.
研 究 者 情 報
部局・専攻:基礎工学研究科・機能創成専攻
役職・氏名:准教授・橋本守
教授・荒木勉
助教・安井武史
研究室URL: http://sml.me.es.osakau.ac.jp/Araki_Lab/index.html
本件に関するお問合せ
産学連携本部総合企画推進部
●TEL:06-6879-4206 FAX:06-6879-4208
● e-mail: [email protected]
● http://www.uic.osaka-u.ac.jp/index.html
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