投資の促進及び保護に関する日本国とカザフスタン共和国との 間の協定 投資の促進及び保護に関する日本国とカザフスタン共和国との間の協定 日 本 国 及 び カザ フ ス タ ン 共 和 国 ( 以 下 「 両 締 約 国 」 と い う 。 ) は 、 両 締 約 国 間 の 経 済 関 係を 強 化 す る た め に 投 資 を 更 に 促 進 す る こ と を 希 望 し 、 締 約 国 の 投 資 家 に よ る 他 方 の 締 約 国 の 区 域 内 に お け る 投 資 を 拡 大す る た め の 安 定 し た 、衡 平 な 、 良 好 な か つ 透 明 性 の あ る 条 件 を 更 に 作 り 出 すこ と を 意 図 し 、 両締約国において投資家の発意を促し、及び繁栄を促進する上で投資の漸進的な自由化を図ることが一層 重要に な って いるこ と を認識し 、 両締約国の区域において健康、安全及び環境の分野で適用される措置及び基準を緩和することなしに、こ れ ら の 目 的 を 達 成 す るこ と が 可 能 で あ る こ と を 認 識 し 、 両締約国間の投資を促進する上で労働者と使用者との間の協調的な関係が重要であることを認識し、 こ の 協定 が 外 国 投 資に 関す る国 際的な 規則 の発 展に ついて の 国 際的な 協力 の 強 化 に寄 与す るこ とを 希 望 し、 一 こ の 協 定 が 両 締 約 国 間 の 経 済 上 の 連 携 を 更 に 深 める こ と を 信 じ て 、 次 のと お り 協 定 し た 。 第一 条 こ の 協 定 の適 用 上 、 二 「投資財産」とは、投資家により直接又は間接に所有され、又は支配されている全ての種類の資産をい 企業及び企業の支 店 い 、 次 の も のを 含 む 。 (1) 植物の新品種、営業用の名称、原産地表示又は地理的表示及び開示されていない情報に関する権利を含 知 的 財 産権 ( 著 作権 及 び 関 連 す る 権 利 、 特 許 権 並 び に 実 用 新 案 、 商 標 、 意 匠 、 集 積 回 路 の 回 路 配 置 、 金銭 債権及 び 金銭 的価 値を 有 す る契 約に 基づく 給 付 の 請求 権 契約(完成後引渡し、建設、経営、生産又は利益配分に関する契約を含む。)に基づく権利 債券、社債、貸付金その他の債務証書(その債務証書から派生する権利を含む。) 株式、出資その他の形態の企業の持分(その持分から派生する権利を含む。) (f) (e) (d) (c) (b) (a) む 。) 投資受入国の法令又は契約により与えられる権利(例えば、特許、免許、承認、許可。天然資源の探 他の全ての資産(有体であるか無体であるかを問わず、また、動産であるか不動産であるかを問わな 査及び採掘のための権利を含む。) (g) 「締約国の投資家」とは、次の者であって、他方の締約国の区域内において投資を行おうとし、行って む。投資される資産の形態の変更は、その投資財産としての性質に影響を及ぼすものではない。 投資財産には、投資財産から生ずる価値、特に、利益、利子、資本利得、配当、使用料及び手数料を含 い。)及び賃借権、抵当権、先取特権、質権その他の関連する財産権 (h) 締約国の関 係法令によりその国籍を有す る自然人 おり、又は既に行ったものをいう。 (2) 注釈 三 る免許又は許可のための申請を行った場合を含む。)に限り、他方の締約国の区域内において投資 締約国の投資家は、投資を行うために必要な具体的な手続をとった場合(投資財産の設立を認め 締 約 国 の企 業 (b) (a) 1 2 を行おうとしているものと了解される。 「 区 域 」と は 、 そ れ ぞ れ の 締 約 国 に つ い て 、 当該締約国の領域並びに 四 国際法に従い当該締約国が主 (b) 各 締 約 国 は 、 他 方 の 締 約 国 の 投資 家 及 び そ の 投 資 財 産 の 利 益 の た め 、 自 国 の 区 域 内 の 投 資 環 境 を 一 層 整 該 投資 を 許 可 す る 。 (外国人による所有及び支配に関するものを含む。)に従って権限を行使する自国の権利を留保の上、当 一 方 の 締 約 国 は 、 他 方 の 締 約 国 の 投資 家 に よ る 投 資を 可能 な 限 り 促 進 す る も のと し 、 自 国 の 関 係 法 令 第 二条 「自由利用可能通貨」とは、国際通貨基金協定に定義する自由利用可能通貨をいう。 権 的 権 利 又 は 管 轄 権 を 行 使 す る 排 他 的 経 済 水域 及 び 大 陸 棚 を い う 。 (a) 「 投 資 活 動 」 と は 、 投 資 財 産 の 運 営 、 経 営 、 維 持 、 使 用 、享 有 及 び 売 却 そ の 他 の 処 分 を い う 。 業 体 ( 社 団 、 信 託 、 組 合 、 個 人企 業 、 合 弁 企 業 、 団 体 、 組 織 及 び 会 社 を 含 む 。 ) を い う 。 支配しているかを問わず、締約国の関係法令に基づいて適正に設立され、又は組織される法人その他の事 「 締 約 国 の 企 業 」と は 、 営 利 目 的 で あ る か 否 か を 問 わ ず 、ま た 、 民 間 又は 政 府 の い ず れ が 所 有 し 、 又 は (3) (5) (4) (6) 1 2 1 備 す る た め に 適 当 な 措 置を と る 。こ の 点 に 関 し 、各 締 約 国 は 、 投 資 活 動並 び に 投 資 財 産 の 設 立 、 取 得及 び 拡張に関し、他方の締約国の投資家及びその投資財産に対する自国の制限的な措置であってこの協定の効 力発生の日に存在するものを削減し、又は撤廃するよう努める。 第三条 一方の締約国は、自国の区域内において、投資活動に関し、他方の締約国の投資家及びその投資財産に 対し、同様の状況において自国の投資家及びその投資財産に与える待遇よりも不利でない待遇を与える。 1の規定にかかわらず、いずれの一方の締約国も、自国の区域内における他方の締約国の投資家の投資 活動に関して特別な手続を定めることができる。ただし、当該手続は、この協定に基づく当該投資家の権 利を実質的に害するものであってはならない。 第四条 一方の締約国は、自国の区域内において 、投資活動並 び に 投 資 の 許 可 及 び 投 資 の 許 可 に 関 連 す る 事 項 に 関 し 、 他 方 の 締 約 国 の 投 資 家 及 び そ の 投資 財 産 に 対 し 、 同 様 の 状 況 に お い て 第 三 国 の 投 資 家 及 び そ の 投 資 財産に与える待遇よりも不利でない待遇を与える。 五 2 3 1 2 1の規定は、次のものについては、適用しない。 土 地 の 取 得に 関 す る 事 項 六 いず れ の一 方 の締 約国も 、 自 国 の区 域内 に お いて 、 恣 意 的 な 措 置 に よ り 、 他 方 の 締 約 国 の 投 資 家 の 投 資 遇 並 び に 十 分 な 保 護 及 び 保障 を 与 え る 。 一方の締約国は、自国の区域内において、他方の締約国の投資家の投資財産に対し、公正かつ衡平な待 第五条 付けるも のと解しては ならない。 者となるものにより与える特恵的な待遇を、他方の締約国の投資家及びその投資財産に与えることを義務 はこれらに類する事項を内容とする国際協定であって当該一方の締約国が当事者であるもの又は将来当事 1 の 規 定 は 、 一 方 の 締 約 国 が 、現 行 又 は 将 来 の 関 税 同 盟 、 経 済 同 盟 若 し く は 通 貨 同 盟 、 自 由 貿 易 地 域 又 と に 伴う 特恵 的 な 待 遇 植物の新品種の保護、航空、漁業及び海事に関する二国間及び多数国間の国際協定の当事国であるこ 一方の締約国が相互主義に基づき第三国の投資家及びその投資財産に与える待遇 (c) (b) (a) 3 活動をいかなる意味においても阻害してはならない。 一方の締約国は、他方の締約国の投資家の投資財産及び投資活動に関して義務を負うこととなった場合 には 、当該義務を 遵守する。 第六条 一 方 の 締 約 国 は 、自 国 の 区 域 内 に お い て 、 投 資 家 の 権 利 の 行 使 及 び 擁 護 の た め 全 て の 審 級 に わ た り 裁 判 所 の裁判を受け、及び行政機関に対して申立てをする権利に関し、他方の締約国の投資家に対し、同様の状況 において自国の投資家又は第三国の投資家に与える待遇よりも不利でない待遇を与える。 第七条 から ま で に 掲げ る 要 求 を 課 し 、 い ず れ の 一 方 の 締 約 国 も 、自 国 の 区 域 内 に お け る 他 方 の 締 約 国 の 投 資 家 の 投 資 活 動 に 関 し 、 当 該 他 方 の 締 約国 の投資 家による投資を許可し た日に 存在す る要求を除 くほか 、次の (l) は 強 制し て は な ら な い 。 七 し 、 当 該 他 方 の 締 約 国 の 投 資 家 に よ る 投 資 を 許 可 し た 日 に 存 在 す る 要 求 よ りも 一 層 制 限 的 な 要 求 を 課 し 、 又 又は強制して はならない。一方の締約国は 、自国の区域内における他方 の締 約国の投資家の投資活動に関 (a) 一定の水準又は割合の物品又はサービスを輸出すること。 八 輸入数量又は輸入価額を、輸出数量若しくは輸出価額と又は当該投資家の投資財産に関連する外国為 と。 し 、 又 は 自 国 の 区 域 内 の 自 然 人 若 し く は 法 人 そ の他 の 事業 体 か ら 物 品 若 し く は サ ー ビ スを 購 入す るこ 自国の区域内において生産された物品若しくは提供されたサービスを購入し、利用し、若しくは優先 一定の水準又は割合の現地調達を 達成す ること。 (c) (b) (a) 当 該 投 資 家 の 投 資 財 産 に よ り 生 産 され る 物 品 又 は 提 供 され る サ ー ビ ス の 自 国 の区 域 内 に おけ る販 売 替の流入の量と何らかの形で関連付けること。 (d) 輸出 又は輸出のた めの販売を 制 限す る こと 。 と。 を、輸出数量若しくは輸出価額と又は外国為替収入と何らかの形で関連付けることにより制限するこ (e) 技術、製造工程その他の財産的価値を有する知識を自国の区域内の自然人又は法人その他の事業体に 特定の国籍を有する者を取締役、理事又は役員に任命すること。 (h) (g) (f) 1 移転すること。ただし、次のいずれかの場合を除く。 要求が、競争法の違反に係る救済措置として司法裁判所、行政裁判所又は競争当局によって課さ 要 求 が 、適 用 可 能 な 知 的 財 産 権 の 保 護 に 関 す る 多 数 国 間 協 定 で あ っ て 自 国 が 締 結 し て い る も の に 反 れ、又は強制される場合 (i) 自国の区域内に当該投資家の特定地域又は世界市場に向けた事業本部を設置すること。 しない態様で行われる知的財産権の移転に関するものである場合 (ii) 九 て、投資活動に関連し、又は影響を及ぼすものを速やかに公表し、又は公に利用可能なものとする。 各 締 約 国 は 、 法 令 、 行 政 上 の 手 続 、 一 般 に適 用 され る 行 政上 及び 司 法 上 の 決定 並び に 国 際 協定 で あ っ 第八 条 市場に向けて自国 の区域のみから 供給すること 。 当 該 投 資 家 が 生 産す る 物 品 又 は 当 該 投 資 家 が 提 供 す る サ ー ビ ス の一 又 は 二 以 上 を 、 特 定 地 域 又は 世 界 自国の区域内において一定の水準又は価額の研究開発を達成すること。 一定の数又は割合の自国民を雇用すること。 (l) (k) (j) (i) 2 3 一〇 一方の締約国は、他方の締約国の要請があった場合には、1に規定する事項に関して、速やかに、当該 他方の締約国の書面による個別の照会に書面により応じ、及び当該他方の締約国に情報(当該一方の締約 国 が 投 資 に 関し て 締 結 す る 契 約に 関 連 す る 情 報 を 含 む 。 ) を 提 供 す る 。 1及び2の規定は、締約国に対し、秘密の情報であって、その開示が国内法の実施を妨げ、その他公共 の利益に反することとなり、又はプライバシー若しくは正当な商業上の利益を害することとなるものの開 示を 義務付けるも のと解してはならない。 第九条 各締約国は、緊急の場合又は純粋に軽微な場合を除くほか、自国の法令に従い、この協定の対象となる事 項に影響を及ぼす一般に適用される規制を設定し、改正し、又は廃止する前に、公衆による意見提出のため の 合 理 的 な 機会 を 与 え る よ う 努 め る 。 第十条 各締約国は、自国の法令に従い、この協定の対象となる事項に関する腐敗行為を防止し、及び阻止するた めに、措置をとり、及び努力を払うことを確保する。 第 十一 条 一 方 の 締 約 国 は 、 投 資 活 動 を 行 う こ と を 目 的 と して 自 国 の 領 域 に 入 国 し 、 及 び 滞 在 す る 希 望 を 有 す る 他 方 の締約国の国籍を有する自然人の入国、滞在及び居住に係る申請並びに就労許可の発給に対し、自国の関係 公 共 の 目 的 のた め のも の で あ る こ と 。 だし、次の全ての条件を満たす場合は、この限りでない。 又 は こ れ に 対 す る 収 用 若 し く は 国 有 化 と 同 等 の 措 置 ( 以 下 「 収 用 」と い う 。 ) を 実 施 し て は な ら な い 。 た いずれの一方の締約国も、自国の区域内にある他方の締約国の投資家の投資財産の収用若しくは国有化 第 十 二条 法 令 に 従 い 、 好 意 的 な 考慮 を 払 う。 1 2 一一 補償は、収用が公表された時又は収用が行われた時のいずれか早い方の時における収用された投資財産 正当な法の手続及び第五条の規定に従って実施するものであること。 2から4までの規定に従って迅速、適当かつ実効的な補償の支払を伴うものであること。 差別的なものでないこと。 (d) (c) (b) (a) 3 4 1 一二 の公 正な 市場価 格 に相 当するも ので なければ ならない。公 正な 市場価 格 には 、収用が 事前に公に知られ る ことにより生じた価格の変化を反映させてはならない。 補償については、遅滞なく支払うものとし、支払の時までの期間を考慮した商業的に妥当な金利に基づ く利子を含める。当該補償については、実際に換価すること、自由に移転すること並びに収用の日の市場 における為替相場により関係する投資家の締約国の通貨及び自由利用可能通貨に自由に交換することがで き る も のと す る 。 収用の影響を受ける投資家は、当該投資家の事案及び補償の額に関し、この条に定める原則に従って速 や か な 審 査 を 受 け る た め 、 収 用 を 行 う 締 約 国 の 裁 判 所 の 裁 判 を 受 け 、 又 は そ の 行 政 機 関 に 対 して 申 立 て を す る 権 利 を 有 す る 。 た だ し 、第 十 七 条 の 規定 の 適 用を 妨 げ な い 。 第十三条 一方の締約国は、武力紛争又は自国の区域内における革命、暴動、国内争乱若しくはこれらに類する事 件その他の緊急事態 に より、自 国の区 域内にある投資財産に関して 損失又は損害を被 った他方の締 約国の 投資家に対し、原状回復、損害賠償、補償その他の解決方法に関し、自国の投資家又は第三国の投資家に 2 1 与える待遇のうち 当該他方 の締約国 の投資家にとって いずれ か有 利なものよりも不利でな い待遇を 与え る。 1に規定する解決方法の手段としての支払が行われる場合には、実際に換価すること、自由に移転する こと並びに支払の時の市場における為替相場により関係する投資家の締約国の通貨及び自由利用可能通貨 に自由に交換することができるものとする。 第十 四条 一方の締約国又はその指定する機関が、自国の投資家に対し、他方の締約国の区域内にある当該投資家 の投資財産に関連する保証契約又は保険契約に基づいて支払を行う場合には、当該他方の締約国は、次の こ とを 承 認する 。 当 該 支 払 の 原 因と な っ た 当 該 投 資 家 の 権 利 又は 請求 権 が 当 該 一 方 の 締 約 国 又は そ の指 定 す る 機 関 に 移 及び範囲において同じ権利又は請求権を行使する権利を有すること。 一三 当 該 一 方 の 締 約 国 又 は そ の指 定 す る 機 関 が 、 代 位 に よ り 、 当 該 投 資 家 の 当 初 の 権 利 又 は 請求 権 と 内 容 転 さ れ るこ と 。 (a) (b) 2 1 る。 一四 に規定する権利又は請求権の移転に基づき1に規定する一方の締約国又はその指定する機関に対し 当 初 の 資 金 及 び 投資 財 産 を 維 持 し 、 又 は 増 大 さ せ る た め の 追 加 的 な 資 金 く 、 か つ 、 自 由 に 行 わ れ る こ と を 確 保 す る 。 こ の 資 金 の 移 転 に は 、特 に 次 の も の を 含 め る 。 にある他方の締約国の投資 家の 投資財産に関連するも のが 、自 国の法令に定める手続に従って 、 遅滞な 一方の締約国は、自国の区域に向けた又は自国の区域からの全ての資金の移転であって、自国の区域内 第十五条 て 行わ れ る 支 払 及び こ の よ う に して 支 払 わ れ た 資 金 の 移転 に つ いて は 、前 二条 及び 次条 の 規 定を 準 用 す 1 (a) 従業員が 得た収入その他の報酬 当 該 一 方 の締 約 国 の区 域 内 に あ る 投 資 財 産 に 関 連 す る 活 動 に 従事 す る 当 該 他 方 の締 約 国 か ら 赴 任 し た 投資 財 産 の全 部又は一 部の売却 又は 清算に よって 得られ る 収入 融資 の返済 そ の他 の契約に 基づいて 行わ れ る 支払で あ って 、投資財 産に 関連するも の 利益、利子、資本利得、配当、使用料、手数料その他の投資財産から生ずる収益 (e) (d) (c) (b) (a) 2 3 1 第十二条及び第十三条の規定に従って行われる支払 破 産 、 支 払 不能 又 は 債 権 者 の 権 利 の 保 護 する場合には、資金の移転を遅らせ、又は妨げることができる。 1 及 び 2 の 規定 に か か わ ら ず 、締 約 国 は 、 次 の 事 項 に 関 す る 自 国 の 法 令 を 衡 平 、 無 差 別 か つ 誠 実 に 適 用 ける為替相場で行われることを確保する。 各 締 約 国 は 、 1 に 規 定 す る 資 金 の 移 転 が 遅 滞 な く 、 か つ 、 自 由 利 用 可 能 通 貨 に よ り 移 転 の 日 の市 場 に お 第十七条の規定に基づく紛争の解決の結果として生ずる支払 (g) (f) な 考 慮 を 払 う も のと し 、 か つ 、 当 該 申 入 れ に 関 す る 協 議 の た め の 適 当 な 機 会 を 与 え る 。 一五 一方の締約国は、この協定の運用に影響を及ぼす問題に関して他方の締約国が行う申入れに対し好意的 第十六条 裁 決 手 続 に おけ る 命 令 又 は 判 決 の 履 行 の 確 保 刑事犯罪 証券の発行、交換又は取引 (d) (c) (b) (a) 2 3 4 5 一六 こ の 協定の解釈 又は適用に 関する 両締約国間の紛争で あって 、外 交交渉によって も 満足 な調整 に至ら な かったものは、仲裁委員会に決定のため付託する。仲裁委員会は、いずれか一方の締約国が他方の締約国 か ら 当 該 紛 争 の 仲 裁 を 要 請 す る公 文 を 受 領 し た 日 か ら 三 十 日 の 期 間 内 に 各 締 約 国 が 任 命 す る 各 一 人 の 仲 裁 委員及びこのようにして選定された二人の仲裁委員が仲裁委員長となる者としてその後の三十日の期間内 に合意する第三の仲裁委員の三人の仲裁委員から成る。この場合において、第三の仲裁委員は、いずれの 締 約 国 の国 民で も な い者と す る。 各締約国が任命した仲裁委員が2に規定するその後の三十日の期間内に第三の仲裁委員について合意し なかった場合には、両締約国は、国際司法裁判所長に対し、いずれの締約国の国民でもない第三の仲裁委 員を任命するよう要請する。 仲 裁 委 員会 は 、合 理 的 な 期 間 内 に 、 投 票 の 過 半 数 に よ る 議 決 で 決定 を 行 う 。 当 該 決 定 は 、 最 終的 な も の で あ り 、 か つ 、拘 束 力を 有 す る 。 各 締 約 国 は 、自 国 が 選 定 し た 仲 裁 委 員に 係る 費 用及 び 自 国 が 仲 裁に 参 加 す る 費 用 を 負 担 す る 。 仲 裁 委 員 長 が そ の 職 務 を 遂 行 す る た め の 費 用及 び 仲 裁 委 員 会 の 残 余 の 費 用 は 、 両 締 約 国 が 均 等 に 負 担 す る 。 1 第十七条 こ の 条 の 規 定 の適 用 上 、 「投資紛争」とは、一方の締約国と他方の締約国の投資家との間の紛争であって、当該他方の締約国 の 投 資 家 又 は 当 該 一 方 の 締 約 国 の 区 域 内 に あ る 当 該 他 方 の締 約 国 の 投 資 家 の 投 資 財 産 に つ い て 、 こ の 協 定 に 基 づ く 当 該 一 方 の 締 約 国 の義 務 の 申 し 立て られ た 違 反 に より 損 失 又は 損 害が 生じて い るも のを い う。 「 紛 争 投 資 家 」と は 、 投 資 紛 争 の 当 事 者で あ る 投 資 家 を い う 。 「 紛 争 締 約 国 」 と は 、 投 資 紛 争 の 当 事 者で あ る 締 約 国 を い う 。 「紛争当事者」とは、紛争投資家及び紛争締約国をいう。 この条のいかなる規定も、紛争投資家が、紛争締約国の区域内において、行政的又は司法的解決を求め 投資紛争は、可能な限り、紛争当事者間の友好的な協議又は交渉により解決する。 る こ と を 妨 げ る も の と 解 し て は な ら な い。 3 紛 争 投 資 家 から 書 面 に よ る 協 議 又 は 交 渉 の 要 請 が あ っ た 日 か ら 三 箇 月 以 内 に 、 投 資 紛 争 が 友 好 的 な 協 議 一七 4 2 (a) (d) (c) (b) 5 6 一八 又は交渉により解決されない場合において、当該紛争投資家が解決のために司法裁判所又は行政裁判所若 しくは行政機関に当該投資紛争を付託しなかったときは、当該紛争投資家は、当該投資紛争を次のいずれ かの国際的な調停又は仲裁に付託することができる。 千九百六十五年三月十八日にワシントンで作成された国家と他の国家の国民との間の投資紛争の解決 投資紛争解決国際センターに係る追加的な制度についての規則による調停又は仲裁。ただし、いずれ SID条約が両締約国間で効力を有する場合に限る。 に関する条約(以下この条において「ICSID条約」という。)による調停又は仲裁。ただし、IC (a) 国際連合国際商取引法委員会の仲裁規則による仲裁 か一方の締約国のみがICSID条約の当事国である場合に限る。 (b) 4 の 規定 に 従 い 投 資 紛 争 を 調 停 又は 仲 裁 に 付託 し よ うと す る 紛 争 投 資 家 は 、 紛 争 締 約 国 に 対 し 、 当 該 投 る。 適 用 さ れ る 仲 裁 規 則 は 、 こ の 条 の 規 定 に よ って 修 正 す る 部 分 を 除 く ほ か 、 4 に 規 定 す る 仲 裁を 規律 す 紛争締約国と合意する場合 には、他の仲 裁規則による仲裁 (d) (c) 資紛争が付託される少なくとも九十日前に書面によりその旨の通報を行う。当該通報には、次の事項を明 記する。 当該 紛争投資家の 名称及び 住所 当該紛 争締 約 国 の問題と なる 特定 の措 置並び に問題の所在を 明確に する上で 十 分な当該 投資 紛争に 係 る事実及び法的根拠の簡潔な要約(この協定のいずれの義務について違反があったとされるかについて の特定を含む 。) 4に規定する調停又は仲裁のうち当該紛争投資家が選択するもの 当 該 紛 争 投 資 家 が 求 め る 救 済 手 段 及 び 損 害 賠 償 請求 額 の 概 算 の規定の要件を満たさ 各 締 約 国 は 、 紛 争 投 資 家 が 投 資 紛 争 を 4 に 規 定 する 調 停 又 は 仲 裁 で あ っ て 当 該 紛 争 投 資 家 が 選 択 す る も の に 付 託 す るこ と に 同 意 す る 。 7 の 規 定 に よ る 同 意 及 び 紛 争 投 資 家 に よ る 仲 裁へ の 請 求 の 付 託 は 、 次 の 及 び な け れ ば な ら な い。 (b) 一九 紛争当事者の書面による同意に関するICSID条約第二章の規定又は投資紛争解決国際センターに (a) 7 8 (b) (a) (d) (c) (a) 9 係る追加的な制度についての規則の規定 二〇 に規定する損 書 面 に よ る 合 意 に 関 す る 外 国 仲 裁 判 断 の 承 認 及 び 執 行 に 関 す る 条 約 ( 以下 「 ニ ュ ー ヨ ー ク 条 約 」 と い う。 )第二条の規定 7 の 規 定 に か か わ ら ず 、 4 に 規 定 す る 調 停 又 は 仲 裁 へ の 請 求 の 付 託 は 、紛 争 投 資 家 が 1 4 の 規 定 に か か わ ら ず 、 紛 争 投資 家 は 、 紛 争 締 約 国 の 関 連 す る 法 律 に 従 い 行 政 裁 判 所 若 し く は 行 政 機 関 し た 場 合 に は 、 行 う こ と が で き な い。 失又は損害を被ったことを知った日又は知るべきであった最初の日のいずれか早い方の日から三年が経過 (a) (b) 4の規定により設置される仲裁裁判所については、紛争当事者が別段の合意をする場合を除くほか、紛 て、又はその申立てに係る手続を継続することができる。 又は司法裁判所において暫定的な差止めによる救済(損害賠償の支払を伴わないものに限る。)を申し立 10 資家又は紛争締約国が一人又は二人以上の仲裁人を任命しない場合には、紛争当事者のいずれも、 及び 仲裁人から成る三人の仲裁人により構成する。投資紛争が仲裁に付託された日から六十日以内に、紛争投 争当事者それぞれが任命する各一人の仲裁人及び紛争当事者の合意により任命されて裁判長となる第三の 11 12 に規定する要件に従うことを条件として、投資紛争解決国際センター(以下この条において「ICSI 第三の仲裁人は、紛争当事者が別段の合意をする場合を除くほか、いずれの締約国の国民であってもな 人以上の仲裁人を任命するよう要請することができる。 D」という。)の事務局長に対し、ICSIDの仲裁人の名簿から、いまだ任命されていない一人又は二 13 紛争当事者のそれぞれは、4に規定する仲裁の場合には、それぞれ、任命される仲裁人の国籍として受 らず、また、いかなる資格においても対象となる投資紛争を取り扱ったことがあってはならない。 らず、いずれの締約国にも日常の住居を有してはならず、いずれの紛争当事者によっても雇用されてはな 12 仲裁は、紛争当事者が別段の合意をする場合を除くほか、ニューヨーク条約の締約国において行う。 きる。 に対し、いずれかの紛争当事者によって指定された国籍の者を仲裁人に任命しないよう要請することがで け入れられない国籍を三を上限として指定することができる。この場合において、ICSIDの事務局長 13 につき決定する。 二一 4の規定により設置される仲裁裁判所は、この協定及び関係する国際法の規則に従って、係争中の事案 14 15 紛争締約国は、他方の締約国に次のものを送付する。 二二 仲 裁 に 付 託 され た 請 求 に 関 す る 書 面 に よ る 通 知 ( 当 該 請 求 が 付託 され た 日 の 後三 十日 以内 に送 付す (a) 仲裁において提出された全ての主張書面の写し る。 ) 16 (b) 仲裁裁判所は、紛争投資家の権利を保全し、又は仲裁手続の進行を容易にするため、暫定的な保全措置 る 問 題 に つ き 仲 裁 裁 判 所 に 対 し 意 見 を 提 出 す る こ と がで き る 。 紛争締約国でない締約国は、紛争当事者への書面による通知を行った場合には、この協定の解釈に関す 17 に規定する違反を構成するとされる措置の差止 (a) 紛 争 締 約 国 が 、 紛 争 投 資 家 及 び そ の 投 資 財 産 に 関 し 、 こ の 協 定 に 基 づ く 義 務 に 違反 し た か 否 か に 関 す 仲裁裁判所が下す裁定には、次の事項を含める。 め を 命 じ て は な ら な い。 き る。 仲 裁 裁 判 所 は 、 差 押 え を 命 じ て は な ら ず 、 又 は 1 (紛争当事者のいずれかが所持し、又は管理する証拠を保全するための命令を含む。)を命ずることがで 18 (a) る 判断 19 違 反 が あ っ た 場 合 に は 、 そ の救 済 措 置 。 た だ し 、 当 該 救 済 措 置 は 、 次 の 及 び 損害賠償及び適当な利子の支 払 方 又は 双 方 に 限 ら れ る 。 (b) (i) に規定するものの一 (ii) の規定に従って下される裁定は、最終的なものであり、かつ、紛争当事者を拘束する。紛争締約国 仲 裁 裁 判 所 は 、仲 裁 に 係 る 費 用 に つ い て も 、 適 用 さ れ る 仲 裁 規 則 に 従 っ て 裁 定 を 下 す こ と がで き る 。 支 払 うこ と が で き るこ と を 定 め る も の と す る 。 原状回復。この場合の裁定においては、紛争締約国が原状回復に代えて損害賠償及び適当な利子を (ii) (i) 19 いずれの一方の締約国も、他方の締約国及び当該一方の締約国の投資家が4の規定に従って仲裁に付託 は、裁定を遅滞なく実施し、及び自国 の区域内において関係法令に 従い当該裁定を執行する。 20 二三 の規定の適用上、外交上の保護には、投資紛争の解決を容易にすることのみ 21 を目的とする非公式の外交交渉を含めない。 は、この限りでない。この 行ってはならない。ただし、当該他方の締約国が当該投資紛争について下された裁定に従わなかった場合 す る こ と に 同 意 し 、 又 は 付 託 し た 投資 紛 争 に 関 し 、 外 交 上 の 保 護 を 与 え て は な ら ず 、 又 は 国 家 間 の 請 求 を 21 1 2 1 第 十八 条 二四 こ の 協定( 第十三 条の規定を 除く。 )の他 の規定に かかわ らず 、各締約国は、次の措置を とるこ と がで きる。 戦時、武力紛争の時その他の自国内又は国際関係における緊急時にとる措置 自 国 の 安 全 保 障 上 の 重 大 な 利 益 の 保 護 のた め に 必 要 で あ る と 認 め る 次 の 措 置 (a) 兵 器 の 不 拡 散 に 係 る 国 内 政 策 又 は 国際 協 定 の 実 施 に 関 連 し て と る 措 置 (ii) (i) 国際収支及び対外支払に関して重大な困難が生じている場合又は生ずるおそれがある場合 引に係るもの及び第十五条の規定に基づく義 務に適合しない措置を 採用し 、又は維持するこ と がで きる。 いずれの締約国も、次のいずれかの場合には、第三条の規定に基づく義務であって国境を越える資本取 第十九条 をとる場合であっても、当該義務を回避するための手段として当該措置を用いてはならない。 各締約国は、1の規定に基づいてこの協定(第十三条の規定を除く。)に基づく義務に適合しない措置 国際の平和及び安全の維持のため国際連合憲章に基づく義務に従ってとる措置 (b) (a) 2 3 1 例外的な状況において、資金の移転が経済全般の運営、特に通貨及び外国為替に係る政策に重大な困 国際通貨基金協定を締結している限りにおいて、同協定に適合するものであること。 1に規定する措置は、次の全ての要件を満たすものとする。 難をもたらし、又はもたらすおそれがある状況にある場合 (b) い。 二五 こ の協定の他の規定にかかわらず、締約国は 、信用秩序の維持のための金融サービスに関連する措置 第 二十 条 こ の 協 定 の い か な る 規 定 も 、 国 際 通 貨 基 金 協 定 に 基 づ く締 約国 の権 利及び義 務を 変更す るも ので は な ること。 他 方 の 締 約 国 の 商 業 上 、 経 済 上 又は 金 融 上 の 利 益 に 対 し 不 必 要 な 損 害 を 与 え る こ と を 避 け る も の で あ 他方の締約国に対し、速やかに通報されるものであること。 一時的なものであり、かつ、事情が許す限り速やかに廃止されるものであること。 1に規定する状況に対処するために必要な限度を超えないものであること。 (e) (d) (c) (b) (a) 2 1 2 3 二六 (投資家、預金者、保険契約者若しくは信託上の義務を金融サービスを提供する企業が負う者を保護し、 又は金融システムの健全性及び安定性を確保するための措置を含む。)をとることを妨げられない。 締約国は、1の規定に基づいてこの協定の規定に適合しない措置をとる場合には、当該措置をこの協定 に 基 づ く 当 該 締 約 国 の義 務 を 回 避 す る た め の 手 段 と し て 用 い て は な ら な い 。 第 二十 一 条 こ の 協 定 の い か な る 規定 も 、 知 的 財 産 権 の 保 護 に 関 す る 多 数 国 間 協 定 で あ っ て 両 締 約 国 が 締 結 し て い る ものに基づく権利を害し、及び当該多数国間協定に基づく義務を免れさせるものと解してはならない。 この協定のいかなる規定も、いずれか一方の締約国に対し、知的財産権の保護に関する多数国間協定で あって自国が締結しているものにより第三国の投資家及びその投資財産に与えている待遇を、他方の締約 国の投資家及びその投資財産に与えることを義務付けるものと解してはならない。 両締約国は、知的財産権の十分かつ効果的な保護に妥当な考慮を払うものとし、一方の締約国の要請が あった場合には、この目的のために速やかに相互に協議する。各締約国は、その協議の結果に基づき、投 資 財 産 に 悪 影 響 を 及 ぼ し て い る と 認 め ら れ る 要 因を 除 去 す る た め に 、 自 国 の 関 係 法 令 に 従 い 、 適 当 な 措 置 1 2 をとる。 第 二十 二 条 こ の協定 のいかなる規定も、3から5まで に規定する条項を除くほか、租税に係る課 税措 置について は 、適 用 し な い。 この協定のいかなる規定も、租税条約に基づく締約国の権利及び義務に影響を及ぼすものではない。こ 第 一 条 、第 五 条 、第 六条 、第 八 条 及 び 第 十 二 条 の 規定 は 、租 税 に 係 る 課 税 措 置 に つ い て 適 用 す る 。 の協定と当該租税条約とが抵触する場合には、抵触する限りにおいて、当該租税条約が優先する。 3 第十六条及び第十七条の規定は、3の規定が対象とする限りにおいて、租税に係る課税措置に関する紛 争 に つ いて 適 用 す る 。 租 税 に 係 る 課 税措 置 が 収 用 に 当 た ら な い こ と が の規定に従って決定された場合には、いずれの投資 4 5 (b) 投資家は、第十七条6の規定に基づく通報を行った時は、問題となっている課税措置が収用に当たる 家も、第十二条の規定を第十七条の規定による投資紛争の付託の根拠として援用することができない。 (a) 二七 か 否 かを 決定 す る た め に 、 両 締 約 国 の 権 限 の あ る 当 局 に 事 案 を 送 付す る 。 両 締 約 国 の 権 限 の あ る 当 局 が (b) 1 二八 当該事案を検討しない場合又は検討したが、送付を受けてから百八十三日以内に当該課税措置が収用に 当たらないことを決定しない場合には、当該投資家は、第十七条の規定により当該事案を仲裁に付託す る こ と がで き る 。 の 規 定 の適 用 上 、 「 権 限 の あ る 当 局 」 と は 、 (b) 日本国については、財務大臣又は権限を与えられたその代理者をいう。財務大臣又は権限を与えら (i) カザフスタン共和国については、財務大臣又は権限を与えられたその代理者をいう。 れ た そ の 代 理 者 は 、 外 務 大 臣 又 は 権 限 を 与 え ら れ た そ の 代 理 者 と 協 議 の 上 、 事 案 を 検討 す る 。 (c) この協定の実施及び運用について討議し、及び見直しを行うこと。 う 。 ) を 設 置す る 。 両締約国は、この協定の目的を達成するため、次のことを任務とする合同委員会(以下「委員会」とい 第 二十 三 条 (ii) 項であってこの協定に関係するものについて情報を共有し、及び討議すること。 両締約国の投資家にとり良好な条件の整備を促進することを目的として、投資に関連するその他の事 (b) (a) 2 委員会は、必要に応じ、この協定の機能を強化し、又はこの協定の目的を達成するため、コンセンサス 委 員会 は 、 両 締 約 国 の代 表 者 か ら 成 る 。 委 員 会 は 、 任 務を 遂 行す る た め 自 己 の 手 続 規 則を 定 め る 。 方式による決定により、両締約国に適当な勧告を行うことができる。 3 委員会は、小委員会を設置し、当該小委員会に対して特定の作業を委任することができる。委員会は、 委 員 会 は 、 一 方 の締 約 国 の 要 請 に よ り 、 会 合 す る 。 両締約国の同意が得られる場合には、民間部門との共同会合を開催することができる。 4 5 第 二 十 四条 両 締 約 国 は 、 一 方 の 締 約 国 が 健 康 、安 全 若し く は 環 境 に 関 す る 自 国 の 措 置 の 緩 和 又 は 自 国 の 労 働 基 準 の 引 下げを通じて他方の締約国の投資家及び第三国の投資家による投資を奨励することが適当でないことを認め る 。 一 方 の 締 約 国 は 、 自 国 の 区 域 内 に お け る 他 方 の 締 約国 の投資 家 及び 第三国 の 投資家 に よる 投資財 産 の設 立 、 取 得 又 は 拡 張 を 奨 励 す る 手 段 と し て そ の よ う な 措 置 及 び 基 準 の適 用 の 免 除 そ の 他 の 逸 脱 措 置 を 行 う べ き で は な い。 第 二十 五 条 二九 1 2 3 三〇 一 方 の締 約 国 は 、 他 方 の締 約 国 の 投 資 家 で あ っ て 当 該 他 方 の 締 約 国 の企 業で あ る も の が 第 三 国 の 投 資 家 によって所有され、又は支配されており、かつ、次のいずれかの場合に該当するときは、当該他方の締約 国の投資家及びその投資財産に対し、この協定による利益を否認することができる。 当 該 一 方 の 締 約 国 が 当 該 第 三 国と 外 交 関 係 を 有 し て い な い 場 合 企業が投資家によって「所有」されるとは、当該投資家が当該企業の五十パーセントを超える持分を こ の 条 の 規定 の 適 用 上 、 の締約国の投資家及びその投資財産に対し、この協定による利益を否認することができる。 お い て 実 質 的 な 事 業 活 動 を 行 っ て い な い と き は 、事 前 の 通 報 及 び 協 議 を 行 う こ と を 条 件 と し て 、 当 該 他 方 によって所有され、又は支配されており、かつ、当該他方の締約国の企業が当該他方の締約国の区域内に 一 方 の 締 約 国 は 、 他 方 の 締 約 国 の 投資 家 で あ っ て 当 該 他 方 の 締 約 国 の 企 業 で あ る も のが 第 三 国 の 投 資 家 し、若しくは当該措置を阻害することとなるものを当該一方の締約国が採用し、又は維持する場合 締 約 国 の企 業 若 し く は そ の 投資 財 産 に対 して こ の 協定 に よる 利益を 与 えること に よ り当 該措 置 に違反 当該第三国に関する措置であって、当該他方の締約国の企業との取引を禁止するもの又は当該他方の (b) (a) (a) 1 所 有 す る 場 合 を いう 。 企 業 が 投 資 家 に よ っ て 「 支 配 」 さ れ る と は 、 当 該 投 資 家 が 当 該 企 業 の 役 員 の 過 半 数 を 指 名し 、 又 は 当 該企業の活動につき法的に指示する権限を有する場合をいう。 第 二十 六 条 各締約国は、他方の締約国に対し、外交上の経路を通じて、この協定の効力発生のために必要とされる 国 内 手 続 が 完 了 し た こ と を 確 認 す る 通 告 を 行 う 。 こ の 協 定 は 、 遅 い方 の 通 告 が 受 領 さ れ た 日 の 後 三 十 日 目 の日 に 効 力 を 生 ず る 。こ の協 定 は 、こ の協 定 の 効 力 発 生 の 後十 年 の 期 間 効 力 を 有 す る も の と し 、 そ の 後 は、2に定めるところに従って終了する時まで自動的に効力を存続する。 いずれの一方の締約国も、一年前に他方の締約国に対して外交上の経路を通じて書面による通告を行う この協定は、この協定の効力発生の後いつでも、両締約国の合意により改正することができる。 ことにより、最初の十年の期間の終わりに、又はその後いつでも、この協定を終了させることができる。 3 この協定は、一方の締約国の投資家の投資財産であって、この協定の効力発生の前に他方の締約国の区 域内において当該他方の締約国の関係法令に従って取得されたものについても適用する。 三一 4 2 (b) 5 6 三二 この協定の終了の日の前に取得された投資財産に関しては、この協定の規定は、この協定の終了の日か ら更に十年の期間引き続き効力を有する。 この協定は、この協定の効力発生の前に生じた事態に起因する請求又はこの協定の効力発生の前に既に 解決されている請求については、適用しない。 以上の証拠として、下名は、正当に委任を受けてこの協定に署名した。 二 千 十 四 年 十 月 二十 三 日 に ア ス タ ナ で 、 英 語 に よ り 本 書 二通 を 作 成 し た 。 日 本 国 の た めに 蒲 原 正義 カ ザ フ ス タ ン 共 和 国 のた め に A・イセク 三三
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