このままでは「トラックの安全」が守れない! 高速道路のSA・PAで休憩がとれない。割引は深夜時間帯に限られトラックが集中−−東名、新東名、名神などの高速道路では 日常的に混雑が発生。トラックは我が国の物流を支えるインフラです。交通安全の側面からも国家的な対策が必要です。 ここも いっぱいか? 高速道路上に 情報板の設置を! トレーラーの くの字駐車 やむなく普通 車の駐車場へ 高速道路を「使えない」トラックが 一般道へ! 高い高速道路料金のために一般道を利用す る車両が増加し、渋滞、事故の発生に…。 高速道路における事故発生率は一般道の 1/12(警察庁発表)。 SA・PAのトラック駐車スペース はいつも満車! 平日夜間のSA・PAでは、駐車場の大型車 スペースは常に満車。停まれないトラック が普通車用スペースにもはみ出し駐車。 合流路での事故が多発! SA・PAからの合流路の路側帯では、 「停まれない」トラックの危険駐停車 が常態化し、事故もたびたび発生。 なぜトラックがSA・PAに停まれないのか? このままでは「改善基準告示」が守れない! ① トラック駐車スペースの絶対数の不足 ② 時間帯割引制度の影響 東名日本平・新東名静岡~港北の上り区 間では、毎日約29,000台※1といわれる走行 トラックに対して、その駐車スペースは、乗 用車スペースを共用しても約2,000台程度 ※2 。 トラック駐車スペースの数が絶対的に 不足していることが、慢性的な満車状態の 原因であることはあきらかです。 高速利用車が深夜割引の適用を受ける ためには、午前0時以降に出口料金所を 通過しなければなりません。このため料 金所の直前や、出口に近いSA・PAで時 間調整をするトラックが後を絶たず、 SA・PAの混雑の要因となっています。 接続する高速道路へも、午前0時を境に 急激な混雑が発生しています。 「 停 ま れ な い ・ 休 め な い 」 SA・PAをこのまま放置して は、連続運転が4時間に達する までに30分以上の休憩を義務 付ける「改善基準告示」の遵 守は困難です。連続運転違反 が30〜40%で推移している現 状は、トラック運輸業界の努 力だけでは解決できない問題 です。 ※1 国土交通省中部地方整備局資料所載の大型車日平均通行量 ※2 NEXCO中日本HPのSA・PA駐車場台数より、 乗用車2マスを大型 車で共用と仮定して算出。 連続運転時間違反事業場数 (件) (%) 1500 1,535 連続運転時間 違反事業場数 1000 1,077 39.1 500 監督実施 ( ) 事業場数 0 1,033 37.0 971 36.3 37.6 893 916 963 35.9 34.4 34.5 90 80 監督事業場数に占める 連続運転時間違反の割合 946 100 70 60 50 35.5 40 30 20 (2,755) (2,792) (2,609) (2,481) (2,485) (2,666) (2,784) (4,325) 10 0 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 (年) (厚生労働省資料) SA・PAの整備・拡充と高速道路の深夜割引時間帯の拡大を 提言 「改善基準告示」を守って 休憩できるSA・PAに! 休そ もろ うそ かろ ・ ・ 高速道路利用のトラックが「改善基準 告示」 を守って適切に休憩できるよう、走 行トラックの動態に合わせた、適正な駐 車スペースを確保することが必要です。 も安高 読全速 めでは る時 ・間 ・ 務負担、走行安全性、輸送効率、環境への影響のい ずれにおいても高いメリットがあります。しかし世 界一高い高速道路料金のために高速道路を利用でき ・深夜割引時間帯の拡大(例:20時〜翌朝6時) 拡充 ・大口多頻度割引 現行50%の継続 ・S A ・ P A の 増 設 ・T S利用時の高速料金通算 高速道路利用のトラック物流は、ドライバーの労 ないケースが急増しています。 ・SA・PAの駐車スペースの整備・ また即効性ある対策として 提言 トラックの高速道路利用促進を! これらの対策により、トラックの高速道路利用促 進をはかる必要があります。 空きスペースの活用 高速道路の深夜割引時間帯の拡大(例) 下写真は旧豊橋料金所(約30,000㎡) 24時 20時 化(長距離逓減割引の継続 等)による利用促進 スとして活用 ※T Sとは、トラックドライバーが仮眠、休憩、入 浴、食事ができる施設で、全国主要国道沿い に38ヵ所設置され、 (公財)貨物自動車運送 事業振興センターが管理・運営。 「3割引」 現 行 拡 大 料金所 料金所 拡 大 料金所 ・料金所跡地等を休憩スペー 6時 4時 (国土地理院撮影) 物流インフラの整備コスト、高速料金・燃料のコストは、 社会全体で負担すべき! 我が国の物流の9割以上を担うトラック運輸産業は、 では負担しきれないのが現状です。 国民生活・産業を支える重要なライフラインです。 こうしたコストはトラック運輸産業だけでなく、その恩 高速道路SA・PAの整備・拡充コスト、高速道路料 恵を受ける社会全体で負担するという考え方に立って、 金、輸送にかかる燃料のコストは、荷主と運輸業者だけ 国レベルの重要課題として取り組むことが必要です。 軽油が1円上がると 業界全体で年間 160億円の負担増 燃料費 高速通行料 2014 年 1 月 4月 物流インフラ として一部を 社会全体で負担 8月 2014 年9月発行 運輸労連 東京都千代田区霞が関3丁目3番3号
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