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様式 3
学 位 論 文 要 旨
研究題目
(注:欧文の場合は、括弧書きで和文も記入すること)
Evaluation of discomfort during colonoscopy with conventional
colonoscopes in ulcerative colitis patients
and
ultrathin
(潰瘍性大腸炎患者の大腸内視鏡検査における超細径スコープ(PCF-PQ260)の有用性の評価)
兵庫医科大学大学院医学研究科
医科学専攻
器官・代謝制御系
消化管疾患学(指導教授 三輪 洋人教授)
氏 名
小川 智広
【研究目的】潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis : UC)患者に対する大腸内視鏡検査は、
炎症、狭窄、癒着、被験者の検査に対する疼痛閾値の低さなどの理由で、時に挿入困難
に陥る。最近、超細径、高伝達挿入部、受動湾曲の機能を搭載し、挿入容易化及び患者
苦痛軽減をねらったスコープであるオリンパス PCF-PQ260(以下新型スコープ)が開発さ
れた。新型スコープを用いて UC 患者の大腸内視鏡検査を行い、検査後にアンケート調査
を行ったところ、新型スコープは UC 患者にとって非常に受容の高いスコープであること
がわかった。そこで、UC 患者に対する大腸内視鏡検査に新型スコープを用いることによ
り被験者の苦痛軽減につながるか、従来型細径スコープ(オリンパス PCF-Q260A(以下従
来型スコープ)と比較し、挿入の容易性、安全性を含めて評価することとした。
【研究方法】主に炎症の評価を目的に無鎮痛、無鎮静で全大腸内視鏡検査を施行される
UC 患者(107 例)を無作為に新型スコープ使用群と従来型スコープ使用群の 2 群に割り付
け、被験者の苦痛の程度を、視覚的アナログスケール(visual analogue scale : VAS)
を用いて評価した。また挿入の容易性(挿入完遂率、完遂時間)、安全性(合併症の有無)
も評価した。
【研究結果】両群の患者背景(年齢、性別、病型、疾患活動性)に有意差は認められな
かった。VAS の評価は新型スコープ使用群が従来型スコープ使用群より有意に低かった
(新型 14(0-62), 従来型 32(0-100), p=0.005)。両群間の盲腸挿入完遂率、盲腸到達時間、
合併症の有無に有意差は認められなかった。
【結語】UC 患者に対する大腸内視鏡検査において新型スコープは、従来型スコープと比
較しても挿入の容易性、安全性は変わらず、被験者の苦痛軽減効果があることが明らか
となり、有用であると考えられた。