看護研究における 統計の活用法 Part 4 京都府立医科大学 浅野 弘明 2012年11月10日 質的データの弱点 有意差が出にくい 百人程度の調査では 20p差がないと非有意 非有意では研究したことにならない!! データ数と弱点 少数データでは ○○率では 有意差は得られない 順序尺度や、量的データの活用が必要! 枕の快適性検証例 ・快適性をVASで測定 ☆補足: Visual Analog Scaleとは 快適 不快 10cm VAS測定結果 50未満=不快(×) 50以上=快適(○) と判定してみる 素材A・Bの快適性をVASで測定 素 材 A 素 材 B VAS 判定 84 78 50以上 75 70 6850未満 67 58 なので なので 48 44 40 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × × VAS 72 66 56 45 40 38 37 34 28 16 判定 ○ ○ ○ × × × × × × × (快・不快) (快・不快) 測定結果(再掲) 素材A・Bの快適性をVASで測定 素 材 A 素 材 B VAS 84 78 75 70 68 67 58 48 44 40 判定 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × × × VAS 72 66 56 45 40 38 37 34 28 16 判定 ○ ○ ○ × × × × × × × (快・不快) (快・不快) Aでは70%、Bでは30%の快適判定 快適率で判定した場合 ・素材A: 70% ・素材B: 30% 快適率に 40ポイントの差 分割表検定 素材A 素材B 快適 不快 7 3 3 7 Fisher の直接法で 何と、非有意 VAS値で判定すると 両群合併し、大きさ順に並べ直すと 84 48 78 45 75 44 72 40 70 40 68 38 67 37 66 34 58 28 56 16 黄色(B群)は後半に集まっている 順位和検定で有意差あり まとめ 質的では、非有意 量的では、有 意 必ずこうなる訳ではないが・・・ 大切なポイント 看護研究で 有意差を出すためには 量的データの活用が必要
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