平成２６年度卒業証書授与式挨拶（概要）本日は、大災害をもたらした東日本大震災の発生から４年になります。大震災により犠牲になられたすべての方々に、謹んで哀悼の意を捧げるとともに、被災地の一日も早い復興を心から祈念いたします。皆さんと同じ世代の方々も数多く犠牲になりました。そのことを覚え、その方々の分までしっかり生きてください。さて、皆さんの入学式で、私は、「夢をもち」、その夢を実現するために「挑戦」してもらいたいと話しました。黒人の公民権を獲得しようとしたキング牧師の話をし、キング牧師の有名な言葉「I have a dream.」を紹介しました。キング牧師は、その夢の実現のため、困難を耐えしのびました。皆さんも、「夢をもち」「挑戦」する生徒になることを願っています。健脚大会で、皆さんは、長い道のりを歩き続ける「挑戦」をしました。最初は、ゴールまで行けるかどうか不安もあったと思いますが、みんなで励ましあってやり遂げました。修学旅行では、長崎で民泊をし、地元の方々とすばらしい交流をもつことができたと思います。３年生で迎えた文化祭、皆さんのつくり上げたものは、実に質の高いものでした。そして、この体育館で最後の文化祭だからと、率先して掃除をしていた皆さんの姿も忘れられません。行ける大学に行くのではなく、行きたい大学に行きなさいと皆さんに話しました。成果もずいぶん出ましたが、志望がかなわなかった生徒もいます。めげずにさらに来年挑戦してください。次世代リーダーで海外留学をした生徒もいます。勇気ある挑戦でした。後輩が、皆さんに続いて留学しています。この３年間、皆さんは、様々な挑戦をしてくれました。これからも、失敗を恐れず、自分の夢に向かって果敢に挑戦する人になってください。卒業生の皆さんの次の挑戦は、職業になると思います。なれるものになるのではなく、なりたいものになってください。そして、これからは困難や辛いことも多いと思います。いつも話している「しなやかな強さ」を発揮してください。強い風で、大木が倒されても、草は折れません。心配や不安で押しつぶされそうになったとき、その心配や不安は、そのままに、するべきこと、しなければならないことをしていく。それがしなやかな強さです。しなやかな強さをもっている人は、行き詰まっても、へこたれても、倒れることはありません。それでも、大きな艱難が襲ってきて、立ち上がれない経験をすることがあるかもしれません。深い悲しみで、何もすることができないときもあるでしょう。そこまでになると、耐え忍ぶしかありません。耐え忍ぶ時、私たちの品性が練られ、練られた品性が、確かな希望を生み出します。この希望は、皆さんに生きる力を与えます。皆さんは、一人ひとり、かけがえのない存在です。どんなときにも夢をもち、希望を胸に、置かれた場所で、皆さんのすばらしい花を咲かせてください。そして、皆さんの大切な命を、人のため、社会のために使ってください。それが、使命を果たすことです。これからも、人への優しさ、思いやりを大切に、何事にも挑戦し、失敗を恐れず、希望を胸に、皆さんの命を燃やしてください。皆さんのこれからの歩みを楽しみにしています。卒業おめでとう。