【市老連だより34】を作成いたしました。

市老連だより 34
平成 27 年 3 月 12 日
一 般 社 団 法 人
大阪市老人福祉施設連盟
施 設 長 各 位
一 般 社 団 法 人
大阪市老人福祉施設連盟
代 表 理 事 後 藤 静男
3/2「全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議」レポート
時下、ますます、ご清祥のこととお慶び申しあげます。
さて、既に周知のことと思われますが、標題について概要ご報告いたします。
◆介護報酬改定の関連通知案を提示
厚生労働省は 3 月 3 日、2015 年度「全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議」を開催し、老健局
所管の (1) 2015 年度介護報酬改定、(2) 社会保障・税番号制度導入―について、都道府県等の担当者に説
明しました。
厚労省は 2015 年度介護報酬改定の概要を「骨子」、「各サービスの概要」、「横断的事項」に分けて解
説しました。報酬告示などの改正に関しては、現在実施中のパブリックコメントの締め切り ( 3月11日)後に、
可能な限り速やかに公布すると説明し、改正案を資料で示しています。さらに、関係通知に関しては、現時
点版と断りながら、一部の基準省令や報酬基準に関する通知案を示しました。
たとえば、今回改定で大きな改正があった訪問リハビリテーションでは、「リハビリテーション会議の構
成員は、医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、介護支援専門員、居宅サービス計画の原案に位置付
けた指定居宅サービス等の担当者、介護予防・日常生活支援総合事業のサービス担当者および保健師等とす
る」ことや、利用者・家族の参加を基本とするが、家庭内暴力などにより参加が望ましくない場合や、家族
が遠方に住んでいるなど、やむを得ず参加できない場合、必ずしも参加を求めるものではない旨などが詳細
に述べられています。
なお、疑義解釈 (Q&A) についても、可能な限り速やかに発出し情報提供する予定だとしています。
また、社会保障・税番号制度の導入準備について、概要を説明。2016 年 1 月の個人番号利用開始には、
制度理解と住民説明が必要と指摘しています。「取扱いガイドラインの遵守」と「関係事務の洗い出し・業
務フローの見直し」、「業務システムの改修等」に関して説明し、特定個人情報の取扱い等に関しては、番
号法等に基づき厳格なルールが定められており、違反者には罰則適用もあります。個人番号を扱う担当者に
対しては「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(行政機関等・地方公共団体編)」に基づい
た適正な取扱いを求めました。
◆預貯金の勘案、
「本店等一括照会」を可能に
厚労省は、2015 年度に施行される重点施策である、(1)一定以上所得者の利用者負担の見直し ( 8月施行)、
(2)高額介護費サービス費の見直し ( 8月施行)、(3)特定入所者介護(予防)サービス費(補足給付)の見直
し(預貯金等の勘案等) ( 8月施行)、(4)第1号保険料の多段階化・軽減強化 ( 4月施行)、(5)住所地特例の見
直し ( 4月施行)などーについて説明しました。
(3) は、補足給付の見直しに伴い、一定額の預貯金等の保有者を支給対象から除外するため資産勘案しま
す。2015 年 8 月から、単身の場合は 1,000 万円以下、夫婦の場合は 2,000 万円以下であることを要件
に追加し、勘案の際は、必要に応じた金融機関への紹介を想定しています。
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今回、厚労省はより効果的・効率的に預貯金等の勘案ができるよう、銀行等が指定する本店・本部・セン
ターなどに対し、調査対象者の口座の有無や残高の照会を行う一括照会を可能とすると説明し、2015 年 7
月 1 日から、照会の受け付けを開始する予定で、具体的な実施方法に関しては改めて通知で示すと述べま
した。
(5) の住所地特例とは、遠方等の介護施設に入所する場合に、転居先の保険に加入することになると、介
護施設の整備が進んでいる市町村の負担が過大になるため、「施設に転居する前の保険者(市町村)が、引き
続き保険者となる」という特例制度とし、現在、介護保険 3 施設(特養ホーム、老健施設、介護療養型医
療施設)などが対象ですが、4 月から、サービス付き高齢者向け住宅に対象が拡大されます。
厚労省は、見直しに伴い、対象となる有料老人ホーム・サ高住の一覧の HP 公表に関して説明し、対象
となる予定施設についても、住所地特例施設とは分けて別表に記載することを説明しました。また、サ高住
の一覧掲載の判定は、サ高住の登録事項である「入浴、排せつ、食事の介護」、「食事の提供」、「洗濯、
掃除の家事」などを行うとしている場合、掲載対象として差し支えないと述べました。
◆都道府県の介護予防担当者が実践報告
厚生労働省は 3 月 5 日、「都道府県介護予防担当者・アドバイザー合同会議」を開催し、都道府県によ
るモデル事業の実践報告などを行いました。
介護予防について、厚労省は、軽度者の原因疾患の約半数(関節疾息、骨折・転倒、高齢による衰弱)が
体を動かさないことによる心身の機能低下であり、
定期的に体を動かすことで予防が可能と説明しています。
2014 年の介護保険法等改正により、予防給付のうち訪問介護・通所介護について、市町村が住民主体など
の柔軟な取組を促し、効果的・効率的にサービス提供する「地域支援事業」の形式に見直されます。なお、
円滑な移行のため、市町村が条例を定める場合、2017 年 4 月までの猶予が認められることが説明されまし
た。
その上で、厚労省は高齢者が自分らしく地域で暮らし続けるため、「地域・家庭の中で何らかの役割を担
いながら生活すること」、「誰かの役に立ちたいという高齢者の思いを実現すること」が介護予防で重要な
視点と指摘しました。
会議では、各都道府県から実践報告も行われ、熊本県宇城市などの取り組みが紹介されました。月 1 回の
「ふれあい いきいきサロン」で、高齢者が血圧測定や健康体操、筋トレや頭の体操などを、住民主体で実施
し、効果測定や支援を行うサポーターを充実させる方針などが説明されました。
当日の配布資料などについては厚生労働省のHPにアップされています。
下記よりダウンロードして、あわせてご覧ください。
URL: http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-rouken.html?tid=129155
【発信元】
一般社団法人 大阪市老人福祉施設連盟 事務局
〒543-0021 大阪市天王寺区東高津町 12-10
市立社会福祉センター311 号
TEL:06-6765-3611 FAX:06-6765-3612
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