「地域から熱中症による死亡を出さないための調査、訪問活動」 健生会では、 「安心して住み続けられるまちづくり」の一環として、2011 年より毎年夏に「熱中症調査、 訪問行動」を取り組んでいます。猛暑の夏、熱中症で救急搬送されたり、時には死にいたる場合もありま す。熱中症に至る場合、高温多湿の気候条件もありますが、住まいの状況や、家族構成、疾患への知識不 足、認知症、貧困でクーラーはあっても節約で使えないなど、複合的な要因があります。そのため、友の 会の方々とも力を合わせ、職員が直接地域住民宅を訪問し、熱中症の予防、早期発見の活動をするととも に、職員自身も患者、利用者の方々の生活、環境を知り、患者様、利用者様を観る「目とかまえ」を養う 機会ともなっています。 【1】名称 地域から熱中症による死亡を出さないための調査・訪問活動 【2】目的 (1)熱中症の危険の高い高齢者の生活実態を調査・把握する。 (2)気になる方への熱中症対策のアドバイス、対応を行う。必要な場合は保健所や地域包括支援センタ ーに報告しともに行動する。 (3)対策の必要性を行政・世論に提起する。 【3】対象・調査目標と調査期間 (1)対象 1)原則 65 歳以上の ①独居(日中独居含む) ②老夫婦世帯(日中 老々世帯も含む) ③気になるお宅 で外来・在宅患者、介護保険サービス利用者から対象者を抽出する。 2)友の会で気になる会員 (2)調査数 大和高田市、桜井市、河合町を中心に健生会ブロックで 100 人 (3)調査期間 7 月~8 月の2ヶ月間 【4】調査方法と対応 (1)訪問調査 1)調査内容 簡易測定器(温度、湿度) 、体温計を持参し、居住エリアの温度、湿度、対象者の体温などを測定し、 インタビュー形式で調査表に記載する。 原則 午後2時から3時の居室の温度測定を行い、調査表にもとづき状態を調査する。 各事業所、職場をもとに 2 人1組で訪問する。また、訪問看護、訪問介護、訪問リハビリなどの 訪問時に調査する。 (3)訪問調査時に困難事例があれば、個別の対応・対策を講じる。 【5】調査内容をふまえ、地域や行政への発信をする 毎年の訪問行動に200名あまりの職員が参加しています。調査の中でクーラーのない家庭、機会はあ るが使い方がわからなし、使っていないなど様々な状況が把握されています。その事例を奈良民主医療機 関全体で集約し、自治体への要望や、記者発表など行い、地域社会に発信しています。 以 上
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