Japan Water Agency NEWS Japan Water Agency 水機構ニュース NEWS 利根川水系・荒川水系 ●千葉用水総合管理所（千葉県）笹川取水口のカワヒバリガイ除去作業を実施カワヒバリガイは、東アジアから東南アジアに分布する淡水に生息する二枚貝で、日本においても急速に分布域を拡大し、特定外来生物に指定されている貝です。東総用水施設では、平成 19 年度に黒部川からの取入口である笹川取水口沈砂池のコンクリート壁面への付着が確認されて以降、水質自動観測装置の配水管の目詰まり、スクリーンに付着したことによる流水阻害や、灌水器具への目詰まりによる給水不能などの被害が発生しています。カワヒバリガイの被害対策（予防・防止）は、現時点では効果的な（抜本的）対策は確立されていないため、東総管理所では平成 20 年度以降毎年、受益地へ繁殖拡大しないよう、取水量が減少する 12 月から 2 月にかけて職員等による除去作業を行っています。 12 月 15 日（月）、2 連になっている取水口沈砂池を事前に片側通水し、反対側を排水（空水）状態にして壁面全体を覆い尽くすように付着していたカワヒバリガイを乾燥させ死滅した後、スクレーパー（ヘラ）や角スコップを使い掻き落としました。今後も繁殖拡大防止のため、定期的に除去作業に取り組んでいきます。 ●荒川ダム総合管理所（埼玉県）緊密な連携により重大な水質事故を阻止 12 月 22 日（月）午後、浦山ダム下流の浦山川で染物工場からの廃液流出による水質事故が発生しました。重大な水質事故となる可能性がありましたが、国土交通省荒川上流河川事務所と浦山ダムを管理する荒川ダム総合管理所では、緊密な連携により流出した廃液の濃度を薄めるためにダムからの放流量を増やし、迅速に対応しました。これにより地元の秩父市を始め、秩父漁業協同組合などの関係者の皆様に大きな影響を与えることなく無事に終息させることが出来ました。これからも「安全で良質な水を安定して安くお届けする」ことを理念とし、利水者の皆様、国民の皆様のため適切な維持管理の役目を担ってまいります。吉野川水系 ●旧吉野川河口堰管理所（徳島県）こうもん旧吉野川河口堰閘門ゲートの改良工事を実施「閘門」とは、堰の上下流を船がスムーズに行き来できるように設けられた施設です。この度、旧吉野川河口堰閘門ゲートの改良工事を行いました。この工事は、これまで閘室の出入り時に、ゲートの下に開いている穴（水抜き穴）からたくさんの水滴が落下していたことから、利用する方々への配慮を目的としたもので、「水抜き穴」を塞ぐものです。一見単純そうに思えますが、ゲート内部の水を排出するための「水抜き穴」を塞ぐにあたり、ゲートの浮力・開閉荷重の再設計や、工事による通船止め期間を出来る限り短くする構造設計や工事方法など、担当者は検討と議論を重ね、ゲート下の両端部の穴に排水を集約して排出する構造に変更することとし、無事 2日間の工事で終了することが出来ました。これからも一つ一つの課題に真摯に向き合い、地域に根ざした管理を目指して参ります。 20 ● 水とともに　水がささえる豊かな社会 Japan Water Agency NEWS 筑後川水系 ●寺内ダム管理所（福岡県）距離標識「キロポスト」を設置今年 6 月で管理開始 37 年になる寺内ダムは、市街地から近い場所に位置しています。ダム周辺には、多くの樹木があり四季折々の美しい風景を楽しむことができます。また、遊びながら学べるテーマパーク「あまぎ水の文化村」もあり、多くの人が訪れています。みなぎこ昨年、美奈宜湖周辺道路（一周約 5.5km) において約 100m ごとに木製の距離標識「キロポスト」を計 56 本設置しました。設置作業は、地元関係者の方々にご協力いただき、職員と共同で実施しました。寺内ダムを訪れる方々にご利用いただければ幸いです。【キロポスト設置の目的】１．台風や地震等によりダム湖周辺で異常（倒木や法面崩落等）が発生した場合の正確な位置情報の把握２．散策やウォーキング・ジョギングなどをされる方に地理情報を提供３．ダム湖周辺に生息する動植物等の情報を提供（情報は適宜更新）４．不法投棄物の監視活動などに活用これって、 ? こしょさんアレ？江川ダムから見える古処山の上になぁに何も描いていない看板を発見！なんで？？はんしゃばん両筑平野用水総合事業所江川カモ不思議カモ∼。これは反射板なんだよ！国の機関や都道府県などでは、普段の連絡のほか災害時の情報伝達などに役立てている無線連絡網があるんだ。無線連絡網に使われるマイクロ波は直進性が強いから、ダムのように途中に山や建物があり直接向かい合えない場所では、反射板にマイクロ波をぶつけて進路を変え、障害になる山などを迂回したり越えたりして相手に届くように工夫しているんだ！江川ダム（福岡県）の事務所近くにもあるよ。他のダム等にもあるカモだから、目を懲らして探してみるといいカモ♪ 全事務所で危機管理対応訓練を実施　～“もしも” に備える～ 1 月 20 日（火）、水資源機構の全事務所で危機管理対応訓練を実施しました。本社では職員が自宅からの非常参集経路を確認するとともに、本社防災本部機能の強化を図る目的で、シミュレーションしながら課題や解決策を考える災害イメージ訓練を行い、災害支援体制や情報収集体制強化に向けての対応方針を確認しました。また各事務所でも、迅速な職員参集を目的とした安否確認訓練や非常参集訓練を行うとともに、非常時でも用水を安定的に供給すること及び施設の破損等による第三者被害を防止することを目的として、管理設備等の緊急点検訓練や非常時の施設操作訓練を行い、職員の危機管理対応力の向上を図りました。水機構ニュース ● 21