東日本大震災後5年目を迎えて【会長声明】

東日本大震災後5年目を迎えて【会長声明】
あれから4年がたちました。
復興は進んでいるようであり、進んでいないようでもあります。進んでいるとは思う
のですが、進んでいないと感じるのは、おそらく、まだ目に見える形で現れていないか
らだと思います。被災した方々が1日でも早く安心して生活を送れる日が来ること祈念
します。
さて、司法書士会では、震災後、気仙沼市、南三陸町、女川町、山元町に相談センタ
ーを開設し、既存の相談センター(大崎、石巻、仙台、仙南)と併せて、各地域の住民
の方々の相談を、この4年間で約2万件受けて参りました。私どもの相談事業が、県民
の方々に、被災した方々に役立っていればありがたいという気持ちです。
また、用地取得や土地買上げの前提となる相続人調査・相続登記においては、司法書
士の専門的能力を発揮し、自治体や県民の皆さまからの依頼に応えて参りましたし、家
庭裁判所から不在者の財産管理人や相続財産管理人、成年後見人や未成年後見人に司法
書士を選任いただき、各々の業務を行って参りました。これらの司法書士の個々の活動
が、震災復興に役立ってきたものと感じています。
今後の復興支援ですが、宮城県司法書士会は
①県民の皆様の相談を受ける体制を継続していくこと、
②引き続き、用地取得や土地買上げのための前提手続(相続人調査・相続登記、古い担
保権の抹消等)に協力し、復興の加速化を支援すること、
③財産管理人や後見人の業務をしっかり遂行していくこと、
④光のあたる復興の陰で、なかなか前に進めないでいる方がおられることを認識し、こ
れらの方々が心の病にかからないよう、福祉関係の方々に協力して支援をしていくこと、
に取り組んでいく所存です。
以上
平成27年3月11日
宮城県司法書士会
会
長
齋
藤
利
美