ポレポレ祭り ② 誰もがまざりあえるようなお祭りにしたいということで、2年前からステージをバリアフリーに したり、休憩室を多く設けたりしてきました。 今年度は、「聴覚障がい者」の方や「医療的ケアの必要な方」が祭りに参加できるような配慮を 考えました。高齢者は耳が聞こえにくい方が多いです。つまり、聴覚障がい者の問題はこれからの みんなの問題なのです。また、医学が進歩し、「医療的ケア」を受けながら暮らしている方も少な くありません。そこで、 「聴覚障がい者」や「医療的ケアの必要な方」が気軽に参加できるような 祭りにしようと何度か研修を重ねて当日を迎えました。 当事者や家族にお尋ねすると、特別に人や部屋が準備されるような配慮ではなく、みんなと同じ ような場所で楽しめるような配慮があったらいいなあということでした。 今年はその 1 年目、モニターや電源確保、休憩室や手話通訳者などを配慮しましたが、まだまだ 途についたばかりで、これから歴史を積み重ねる必要があります。 参加者一人ひとりができることを考えて、企画 ポレポレ祭りの開催にあたっては、「聴覚障がいのある方にも安心して来ていただけるような祭 りを!」という目的で、どんな工夫ができるかを考えました。今回、当事者である北原さんにご協 力を仰ぎ、祭りの会場内で行える様々な配慮についてアドバイスをいただきました。 例えば、聴覚障がいのある方が、視覚のみでより多くの情報を仕入れることができる椅子の配置、 口の動きだけでは把握が難しい言葉の種類(「たまご」と「たばこ」等、同口系異音)があること、 聴覚障がいの種類や実際にどういう場面で辛さや困り感があるか等…研修会の中で教えていただ きました。まさに、それは自分の中でこうしようとイメージしていたこととの大きなギャップを感 じた瞬間でした。しかし同時に、多くの参加者が自分にできることを考えるとても大事な機会にな ったと思います。 祭りの当日に行ったことは以下の通りです。 ●TV モニターの設置、要約筆記の上映…ステージ下に設置し、祭り担当者数名でスピーチの筆記・ イベントの告知や落し物、車の移動の表示等。 ●手話の会に参加依頼、ステージ上での手話…カリブホールでの東北講話に通訳として参加。 イベントステージでも臨機応変に通訳。 ●ボランティアの筆談対応・聴覚障がい者用窓口や手話通 訳用の窓口の設置。 実際には対応希望者はゼロでした。外出や買い物に慣れ ているからなのか、声をかけづらい雰囲気だったからなの かは、分かりません。 誰もが混ざり合える祭りとはどういうものか?それを改 めて考える良い機会だったと思います。 (ポレポレ スタッフ 姫野 健太) <手話を交えた実行委員長の挨拶> 7
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