【報告会】バタン石炭火力発電所の着工は可能か?

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日本企業の海外における環境・生活破壊を考える
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【報告会】バタン石炭火力発電所の着工は可能か?
~インドネシア新政権下での動向と
日本支援の石炭発電の問題~
現在、インドネシア中ジャワ州で、日本が官民を
挙げて計画している東南アジア最大級のバタン
石炭火力発電事業(2,000MW)は、電源開発
(J-POWER)と伊藤忠が参画を決定。総額約
4,000 億円以上もかかると見込まれている資金
の約 4 割は、国際協力銀行(JBIC)が融資を検
討中です。
しかし、肥沃な農地や沿岸の漁場など生計手段へ
の影響を懸念する地元住民が同事業に対する強 インドネシアの日本大使館前で抗議する住民たち
い反対の声をあげ、土地収用は難航。同事業は3 (2013年7月22日)
年間、着工が延期されてきました。2014 年に企
業が「不可抗力宣言」を出し、インドネシア政府に土地収用の責任を押し付けた後も、インドネ
シア政府が「土地収用法」に則った強制的な用地取得を検討したり、地権者への嫌がらせが続い
たりしていますが、依然として、土地収用は完了せぬままです。
昨年 10 月にインドネシアでは、ジョコ・ウィドド新政権が発足し、同事業の中止に向けた反対
派住民の期待は一段と高まっていますが、この新政権下での同事業の最新動向(土地収用法適用
の可否、住民への人権侵害、新政権下の各省庁スタンス等)について、2 月の現地調査を踏まえ、
報告します。
また、昨年の国連気候変動枠組み条約第 20 回締約国会議(COP20)では、「日本がインドネ
シアの石炭発電所への支援として拠出した約 10 億ドルが、温暖化対策を目的とする基金から出
ていた」として非難を受けましたが、そうした日本が温暖化対策として支援したインドネシアの
石炭発電所がこれまでに引き起こしてきた環境社会問題の実態についても、報告します。ふるっ
てご参加ください。
【日
【場
時】2015 年 3 月 26 日(木)18:30~20:30
所】ひと・まち交流館 京都(河原町通五条下る東側)
【報告者】波多江 秀枝(国際環境 NGO FoE Japan 委託研究員)
【参加費】500 円
【主 催】フィリピン人権情報アクションセンター、ODA改革ネットワーク・関西
【協 力】国際環境 NGO FoE Japan
【問合せ】京都府宇治市広野町西裏99-16 パール第2ビル3階
Tel 0774-48-1100 Fax 0774-44-3102 (担当:藤原)
メール [email protected]
▼現地住民の反対を無視し、
日本企業などからの圧力を受け、
強引に土地を強制収用しようとする
インドネシア政府
http://www.nikkan.co.jp/news3/nkx1720150310qtkb.html
バタン石炭火力発電所、土地収用が完了-
18年末稼働、東南アジア最大規模の発電所に
掲載日 2015 年 03 月 10 日
06 時 00 分
日刊工業新聞
中部ジャワ州におけるバタン石炭火力発電所建設事業は、現地反対派の抗議などにより
土地収用が完了せず、当初の2016年の稼働予定が大幅に遅れている状況だ。昨年、伊
藤忠商事やJパワーが出資する事業会社ビマセナ・パワー・インドネシア社は、土地収用
が困難とする不可抗力条項の適用を国有電力会社に通知し、インドネシア政府の支援を受
けながら計画を進めていた。
エネルギー鉱山資源省のジャルマン電力総局長は「このほど土地収用が完了した。稼動
は18年末か19年初旬となる。総工費は40兆ルピアで、完成すれば東南アジア最大規
模の発電所となる」と説明した。
▲土地収用は、まだ完了していません。
【インドネシア
バタン石炭火力
関連サイト】
http://sekitan.jp/jbic/?page_id=73&lang=ja
http://www.foejapan.org/aid/jbic02/batang/
http://www.geocities.jp/fujiwara_toshihide/jbic/Batang.html
動画サイトに、現地住民のインタビューを中心にした
「COAL WAR
~石炭火力発電所による環境破壊に抵抗する
バタン県住民の闘い~」
(約6分)
(日本語字幕)がアップされています。
(オリジナルは、グリーンピース・インドネシア作成)