業界ニュース 2015.3.10 ☆世 界 綿 花 2014/15 年 期末在庫、記録的数字に ICAC(国 際 綿 花 諮 問 委 員 会 )によると、2014/15 年 の世 界 の綿 花 の期 末 在 庫 は前 年 比 11％増 の 2200 万 ㌧と見 込 まれる。中 国 の期 末 在 庫 は 1200 万 ㌧超 で横 ばい、これは世 界 全 体 の 56％。中 国 以 外 での期 末 在 庫 は、2 期 連 続 増 加 の 950 万 ㌧。これは過 去 35 年 で最 高 であり、2014/15 年 ミル消 費 の 60％に相 当 すると見 込 まれている。生 産 量 と消 費 量 のギャ ップは縮 小 しているが、2014/15 年 の生 産 量 は消 費 量 を 210 万 ㌧超 える と予 想 される。 中 国 での生 産 量 は前 年 比 7％減 の 640 万 ㌧の見 込 み。生 産 量 は減 少 しているものの、過 去 ４期 にわたり消 費 量 も減 少 していることから、需 要 の 80 ％～ 90％ を 満 た して い る。 しか し なが ら国 内 生 産 の多 くが中 国 の 国 家 備 蓄 となっていることと、紡 績 企 業 が輸 入 綿 花 に依 存 しているため、国 際 綿 花 価 格 は上 昇 し続 けている。2014/15 年 、中 国 は備 蓄 政 策 を終 わらせ、 WTO の規 定 に基 づき輸 入 制 限 措 置 を行 うと今 年 になって表 明 した。 世 界 第 3 位 の輸 入 国 トルコでは、中 国 と同 様 2014/15 年 の輸 入 量 は 減 少 すると見 込 まれている。トルコでの消 費 量 は 4％減 の 130 万 ㌧。設 備 の老 朽 化 した綿 紡 績 が閉 鎖 されていることや、値 段 の安 い合 成 繊 維 によ り綿 花 市 場 がさらに縮 小 しているのが原 因 である。輸 入 は前 年 比 13％減 の 76 万 1 千 ㌧と見 込 まれ、これは国 内 生 産 の増 加 が原 因 。国 内 生 産 は 11％増 の 84 万 7 千 ㌧。 パキスタンでは作 付 面 積 の 4％減 少 と洪 水 被 害 にもかかわらず、生 産 量 は前 年 比 11％増 の 230 万 ㌧と見 込 まれ、さらに 1 ヘクタール当 たりの 生 産 量 は 15％増 。輸 入 は 9％減 の 36 万 7 千 ㌧の見 込 み。国 内 需 要 は 現 状 の国 内 生 産 と長 綿 の輸 入 で満 たすものと見 込 まれている。 世 界 最 大 の 輸 出 国 、米 国 は中 国 と トルコの輸 入 減 少 に影 響 を受 けて いる。2014/15 年 米 国 の生 産 量 は前 年 比 25％増 の 350 万 ㌧、輸 出 は 2％増 の 230 万 ㌧と見 込 まれており、高 品 質 綿 花 への需 要 がわずかに輸 出 減 をくいとめている。結 果 、米 国 の期 末 在 庫 は 58％増 の 100 万 ㌧超 の 見 込 み。 世 界 第 2 の輸 出 国 インドでは、生 産 量 680 万 ㌧の見 込 みだが今 期 の 輸 出 量 は大 幅 に減 少 の見 通 し。消 費 量 は前 年 比 4％増 の 520 万 ㌧にと どまるため、インドの 2014/15 年 期 末 在 庫 は 40％増 の 240 万 ㌧となる見 込 み。 1 世 界 の綿 花 需 給 見 通 し 2013/14 （100 万 ㌧） 2014/15 2015/16 生産 26.28 26.36 24.41 消費 23.50 24.22 24.66 輸入 8.74 7.40 7.81 輸出 8.86 7.40 7.81 期末在庫 19.53 21.67 21.41 91 68 価格* Cotlook A インデックス（ｾﾝﾄ/ﾎﾟﾝﾄﾞ）価 格 は、中 国 を除 く世 界 の在 庫 率 の 見 通 し、中 国 の綿 花 輸 入 見 通 し等 をもとに推 計 した。 ☆ト ル コ 化繊設備 Aditya Birla、レーヨン工場の建設を延期へ インドの Aditya Birla Group は、5.1 億 ㌦を投 じて計 画 中 のレーヨン短 繊 維 工 場 の建 設 時 期 の延 期 を決 定 した。トルコは世 界 第 ４位 のレーヨン短 繊 維 消 費 国 であり、Aditya Birla は、Adana Organised Industrial Zone （工 業 団 地 ）内 に年 産 18 万 ㌧の工 場 を建 設 する予 定 であった。 同 社 によると、レーヨン短 繊 維 の需 要 は世 界 的 に上 昇 基 調 にあるが、中 国 の生 産 過 剰 から利 益 が出 にくい傾 向 が続 いている。Birla によると、レー ヨン市 況 は現 在 混 乱 しており、中 国 の生 産 能 力 過 剰 によって計 画 の開 始 に遅 れが生 じていると述 べている。同 社 は、2011 年 12 月 、トルコ初 のレー ヨン短 繊 維 工 場 を建 設 する計 画 を発 表 、製 品 は、内 需 向 けが中 心 である が、約 20％を EU や近 隣 諸 国 に輸 出 することも視 野 に入 れていた。 なお、Birla と並 ぶ世 界 の 2 大 レーヨンメーカーのひとつであるオーストリ アの Lenzing Group も、中 国 の過 剰 生 産 能 力 の影 響 から、2014 年 12 月 末 、市 場 の状 態 が改 善 するまで生 産 能 力 拡 大 プロジェクトを見 送 る方 向 を打 ち出 した。 以上 2
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