本物の 一流専門家による Monthly column 会計・監査 病院・医院経営 株式上場に必要な要件 医療機器の導入方法 株式上場のためにはどのような要件があるのでしょうか? こ こでは、東証マザーズの上場要件を例にとってご説明いたします。 株式を上場するには証券取引所の上場審査にパスする必要があ ります。株式上場を目指す企業は自社の状況に応じて上場市場を 選択することになりますが、すべての企業が必ず上場できるわけ ではありません。 株式市場では、不特定多数の投資家が売買に参加しており、こ れらの投資家を保護するため、株式上場会社として最低条件であ る上場基準が定められています。 この上場基準には「形式基準」と「実質基準」があり上場基準 をクリアしなければ、株式を上場することはできません。 【形式基準】 最低限充足すべき基準であり、上場後の流通性を確保する上で の「上場時の(流通)株式数・株主数」や事業の継続性を確保す る上での「純資産(時価総額) ・利益」など、一定の数値又は一 定の事実の有無によって判定する審査基準になります。 ①株主数(上場時見込) 200 人以上 ②流通株式(上場時見込) 株式数 2000 単位以上 時価総額 5 億円以上 ③時価総額 10 億円以上 ④事業継続年数 上場申請日の 1 年前以前から取締役会を設置して継続的に事 業活動をしていること 【実質基準】 申請会社が高い成長可能性を有する企業であるかどうかを判定 するための審査基準として「実質基準」があります。企業の経営 基盤の安定度、上場後の業績の見通し、経営管理組織の整備状況、 企業内容等の開示の適切性などに関する基準になります。 形式基準はクリアできても、この実質基準で上場できない企業 は非常に多いといわれています。上場準備中の会社が対応してい る「内部管理体制の充実」はこの基準の中の一つになります。 お問い合わせはお気軽にどうぞ! TOMA 監査法人 03-6266-2533 0 7 ◆デメリット ①基本的に中途解約不可であるため、使わなくなっても残ったリ ース債務について返済義務があります。 ②リース会社の利益や諸経費が加算されてくるため、購入よりも 支払総額が多くなってしまうことが多いです。 ③リース契約形態によっては、設備投資に関する税務上の優遇措 置を受けられない場合もあります。 医療機器を導入する際には、自院でやりたい医療・診療方針に 合っていることだけでなく、資金繰りや採算を考慮して検討しま しょう。 高額な医療機器を導入しても、 ご自身で使いこなせない場合 や、そもそも対象疾患の患者が集まらない場合も見受けられます。 1ヶ月に何人の患者に利用できて、月間収入がどれ位になるのか、 年間収入でどれ位になるのか、何年位で投資回収できるのか試算 することが大切です。 収入見込みによっては、導入予定の医療機器より少しランクの 低い医療機器への変更を検討するなどして、無理のない設備投資 計画を立てましょう。 お問い合わせはお気軽にどうぞ! ヘルスケア事業部 03-6266-2534 洞口・中村 行政書士業務 外国人雇用のポイント⑪ ∼ 事業継続計画(BCP)∼ ◆大震災を機に注目を集める事業継続計画 日本に未曾有の被害を与えた東日本大震災から約 4 年が経過 しました。震災の影響は直接の被災地だけでなく、取引があった 遠方の企業にまで及び、ある調査によると、 「震災の影響がある」 と答えた企業は 10,747 社中 8,368 社もあったそうです。 上記のような状況で注目を集めたのが事業継続計画(BCP: Business Continuity Planning)です。BCP とは、災害などリス クが発生したときに重要業務が中断せず、万一事業活動が中断し た場合でも、目標復旧時間内に重要な機能を再開させ、業務中断 に伴うリスクを最低限にするために平時から事業継続について戦 略的に準備しておく計画です。事業基盤における情報システムの 重要性が高まっている中、情報セキュリティ事業継続計画も欠か すことはできません。 しかし、BCP の必要性は感じていても実際に対策を講じてい る企業はまだまだ少ないのが現状です。 情報処理推進機構(通 称:IPA)によると実際に BCP 対策を実施している企業は大企業 で約 3 割、中小企業では 9%に満たないそうです。必要性は感じ ているが、何をして良いのかわからない、または何から手をつけ ていいかわからない、というのが実情ではないでしょうか。 ◆ BCP 策定のためのステップ それでは、BCP について、 具体的にどのような手順で対策を 進めていけば良いのでしょうか? IT 分野については、 経済産業省が「IT サービス継続ガイドラ イン」で情報システム関連の事業継続計画(IT-BCP)策定のため のステップとして次の 7 つを示しています。 リスクの認識・意識に関する項目 ● 現状分析(業務の IT 依存度分析) ● IT サービス継続の要件定義 ● リスク評価 対策や取り組みに関する項目 ● 対策実施計画 ● 教育訓練計画 ● 事後対応計画(緊急時対応計画) ● 維持改善計画 上記ステップで対策を講じ、計画を策定していきますが、一朝 一夕には実現しません。中長期的に計画を立てて、検討を進めて いく必要があります。IT 関連の事業継続計画(IT-BCP) につい ては TOMA までご相談ください。 お問い合わせはお気軽にどうぞ! IT コンサル課 03-6266-2528 石川・持木 10 ◆メリット ①医療機器を保有していると通常保険料や固定資産税がかかりま すが、リースの場合は、これらがリース料の中に含まれている ため、固定資産税の申告や損害保険の契約手続きが不要です。 これにより事務手続上の煩わしさが少なくなります。 ②リースは借入ではないため、借入枠を残しておくことができ、 いざという時には借入をすることができます。また、借入と比 べて審査手続きが簡単で短期間で済むことが多いのもメリット です。 ③刷新が多い医療機器については、契約更新の際に新しい医療機 器に切り替えることができますので、医療機器の陳腐化に対応 しやすくなります。 田・澤口・大塚・原口・菊地 IT 活用・業務改善 IT経営のススメ 自院を経営するドクターからよくいただくご相談に「医療機器 を導入したいけれど、リースがいいの? それとも買った方がい いの?」というご質問があります。 そこで、今回はリース取得のメリット・デメリットをまとめて みたいと思います。 1 5 48 396 2 ∼ 入管法改正について ∼ 出入国管理及び難民認定法(入管法)の一部改正が平成 27 年 4 月 1 日に施行される予定です(一部施行日が異なるものもあり ます) 。今回は、その改正の概要をお知らせします。 ◆在留資格「投資・経営」に関する改正 現在、 「投資・経営」ビザの活動内容は、外資系企業における 経営・管理活動に限られていますが、これに日系企業における経 営・管理活動が追加され、名称が「経営・管理」に変わります。 企業の経営・管理活動に従事する外国人の受入れを促進する狙 いがあります。 ◆在留資格「技術」 ・ 「人文知識・国際業務」の一本化 現在、業務に要する知識等の区分(文系・理系)に基づいて、 在留資格が「人文知識・国際業務」と「技術」に分かれています が、この区分が廃止され、 「技術・人文知識・国際業務」となり ます。 専門的・技術的分野における外国人の受入れに関する企業等の ニーズに柔軟に対応するためです。 ◆在留資格「留学」の対象拡大 現行では、 「留学」ビザの対象は大学・高等専門学校・高校で の活動です。もっとも、学校教育の場における国際交流促進のニ ーズを踏まえて、 「留学」に小中学校において教育を受ける活動 が追加されます。 ◆高度外国人材の受入れの促進 新たな在留資格「高度専門職第 1 号」及び「高度専門職第 2 号」 が新設されます。高度な技術や知識をもつ外国人の受入れを促進 し、日本経済の活性化につなげることが狙いです。 平成 24 年 5 月に高度人材ポイント制が導入されており、高度 人材として認定された方の在留資格は「特定活動」に該当します。 「高度専門職第 1 号」は、従前の高度外国人材と同様の優遇措 置がなされます。 そして「高度専門職第 1 号」 で一定期間在留 した方は「高度専門職第 2 号」に変更できます。 この「高度専門職第 2 号」の場合、在留期間が無期限となり、 活動の制限が大幅に緩和されています。 ◆クルーズ船の外国人旅客に対する審査手続きの円滑化 (平成 27 年 1 月施行) クルーズ船で日本に来る方に、簡易な手続きで上陸を認め、最 大で 30 日間、船を下りて日本を観光できるようになります。 TOMA 行政書士法人では、 ビザの申請サポートを行っており ます。お気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはお気軽にどうぞ! TOMA 行政書士法人 03-6266-2535 市丸・陣内 11
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