農林水産省の研究開発制度の紹介

農林水産省の研究開発制度の紹介
平 成 2 7 年 3 月
農林水産技術会議事務局
研
究
推
進
課
0
農林水産業・地域の活力創造プランの概要
○
「強い農林水産業」と「美しく活力ある農山漁村」を創り上げるために、急ぎ着手すべき農政改革のグランドデ
ザインを「農林水産業・地域の活力創造プラン」としてとりまとめ。
農林水産業・地域の活力
創造本部においてプラン決定
(平成25年12月10日)
【農林水産省・関係府省】
・現場の実態を踏まえた着実な
改革の推進
(攻めの農林水産業実行元年)
【産業競争力会議】
・ 経営力ある担い手の育成
・ A-FIVEの活用
・ 畜産・酪農の成長産業化
・ 輸出環境整備、ジャパン・
ブランド推進等
など
【規制改革会議】
・ 農業委員会等の見直し
・ 農業生産法人の見直し
・ 農業協同組合の見直し
農林水産業・地域の活力
創造本部においてプラン改訂
「強い農林水産業」・「美しく活力ある農山漁村」に向けた4本柱
①需要フロンティアの拡大
②バリューチェーンの構築
・ 食文化・食産業のグローバル展
開による輸出促進(オールジャパ
ンの輸出体制整備 等)
・ 国内需要の拡大、新たな国内需
要への対応(国産農産物のシェア
獲得、地産地消、食育等)
・ 食の安全と消費者の信頼の
確保
・ 6次産業化の推進(農林漁業成長
産業化ファンド(A-FIVE)の積極
的活用、医福食農連携等)
・ 次世代施設園芸等の生産・流通シ
ステムの高度化
・ 新品種・新技術の開発・普及等
・ 畜産・酪農分野の更なる強化 等
③生産現場の強化
④多面的機能の維持・発揮
・ 農地中間管理機構の活用による
農業生産コスト削減等
・ 経営所得安定対策・米の生産調
整の見直し
・ 農業の成長産業化に向けた農
協・農業委員会等に関する改革
の推進
・ 日本型直接支払制度の創設
・ 人口減少社会における農山漁
村の活性化(地域コミュニティ活
性化、都市と農山漁村の交流
等)
東日本大震災
からの
復旧・復興
林業の
成長産業化
・新たな木材需要
の拡大(CLT、木
質バイオマス等)
・国産材の安定供
給体制の構築
水産日本の
復活
・浜の活力再生プ
ランによる構造
改革の推進
・水産物の消費・
輸出の拡大(対
EU・HACCP施設
の認定の加速化
等)
(平成26年6月24日)
プランの方向性を踏まえた食料
・農業・農村基本計画の見直し等
農業・農村全体の所得を今後10年間で倍増させることを目指す。
1
1
農林水産省の産学連携に係る支援制度の仕組み
ステージ
研究
開発
技術シーズを生み育てる
シーズを実用技術に
技
術
政策課題に即して、国主導で研究開発を設計
主な制度
運営費交付金
(中期計画に基づく継続
的な研究等を実施)
委託プロジェクト研究
(農林水産政策上の必要性に基づき、国みずからが
研究課題を企画・推進)
異分野融合研究
(革新的技術創造促進事業)
産学連携によるオープン・イノベーション
農林水産・食品産業科学技術研究推進事業
(農林水産・食品分野における産学連携による研究開
発を、基礎から実用化段階までシームレスに支援)
事業化
技術を現場仕様に仕上げ
産業化(市場化)
ニッチ展開・全面展開
技
術
開発技術の体系化
農林水産業の革新的技術緊急
展開事業(メタボローム解析等)
ロボット技術開発実証事業
普及事業・補助
事業
民間の役割
先端技術展開事業
(被災地先端プロ)
事業化
事業化促進研究
(革新的技術創造促進事業)
効果的な研究開発への支援
知の集積による産学連携推進事業
(民間企業、大学等の「知の集積」により、新たな技術・アイデアを
次々に生み出し、事業化する仕組みの検討)
民間の役割
官による標準化
2
1.委託プロジェクト研究
3
「生産現場強化のための研究開発(農業・農村)」研究戦略の概要
本研究戦略は、10年後に目指すべき農業の姿を見通し、農業・農村の所得倍増、食料自給力の確保に向けて必要
な研究として、以下の3つの技術を柱として、実施すべき研究の方向性を取りまとめたもの。
① 多収化や強みのある農産物生産のための「収益力向上技術」
② 省力で取り組み易く、魅力のある農村の実現につながる「生産流通システム革新技術」
③ 温暖化の進行や異常気象の影響を軽減し力強い産地をつくる「産地強靱化技術」
【10年後に目指すべき姿】
○ 大規模水田輪作体系、園芸作物複合型水
田輪作体系の構築など、収益性の高い土地
利用型農業経営の確立
○ 肥料、飼料など農業資材のコスト低減、
安定確保
○ 消費者・実需者のニーズに応じた強みの
ある農畜産物づくりの促進
【必要な技術】
(新規課題)
●
○ 革新的技術やロボット技術、ICT等の活用によ
る省力・大規模農業の実現
○ 女性・高齢者や新規就農者など誰もが取組み
易い農業の実現
○ 魅力と強みのある農村の実現
○ 少ない人員で高度な飼養管理が可能な大規模
経営の確立等による畜産・酪農の競争力強化
○ 食産業等の需要に応える流通の高度化
収益力向上技術
水田輪作における多収阻害要因の把
握と収益性改善技術
● 水田における園芸作物等との複合経
営、新作型等の栽培体系
● 地力の簡易・迅速診断技術
● 低コスト多収性飼料用米品種、栽培
体系
● 高栄養価の国産飼料作物や牧草等の
生産・利用技術
● 花きの日持ち性等の向上技術
○ 中長期的な温暖化予測を基に、
将来想定される被害を回避・軽減する
対策の計画的実施
○ 豪雨や極端な高低温等の異常気象
による被害を最小限に抑えられる産地
の形成
生産流通システム革新技術
●
畦畔の雑草管理等の機械化を容易にする
基盤整備手法及び機械化省力体系
● 果樹の管理作業の単純化、軽労化に向け
た統一樹形及び自動化機械
● 中山間地域における農産物の選択自由度
拡大を支援する低コストな基盤整備技術
● ICTを活用した畜産の精密飼養管理技術
● 家畜の受胎率向上、悪臭低減技術
● 園芸作物や飼料の調製、保存技術
産地強靱化技術
●
中長期的な温暖化予測に基づ
く生育不良等のメカニズム解明
及び被害回避・軽減技術
●
極端な高低温、病害虫の発生
に対する被害回避・軽減技術
●
異常気象に備え、豪雨に対する
ための生産基盤の改良等による排
水・保水機能強化手法
4
委託プロジェクト研究の公募
○
農林水産省は、農林水産政策上重要な研究のうち、農林水産分野及び関連分野の研究勢力をあげ
て取り組むべき課題について、委託プロジェクト研究を実施している。
○ 平成27年度実施予定の委託プロジェクト研究のうち、以下の6つの研究事項について、現在、公
募中。
<公募中の研究事項>
・収益力向上のための研究開発
・生産システム革新のための研究開発
・温暖化適応・異常気象対応のための研究開発
・森林資源を最適利用するための技術開発
・海外植物遺伝資源の収集・提供強化
・営農再開のための放射性物資対策技術の開発
公募を行う研究課題の内容
等については、応募要領を
御確認ください。
公募期間:平成27年2月6日(金曜日)~3月26日(木曜日)17時00分まで
※
応募要領、提出書類の様式等については、
以下のURLをご参照ください。
http://www.s.affrc.go.jp/docs/project/2015/project_2015_1.htm
5
2.農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業
(競争的資金)
6
農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業《事業概要》
○ 農林水産・食品分野における産学連携による研究開発を基礎から実用化段階まで継ぎ目なく推進
○ 優れた研究成果を創出した課題は、公募を通さずに次の研究ステージに移行できる仕組みを導入。
【平成27年度予算要求におけるポイント】
○実用化段階のみであった「重要施策対応型」の対象研究課題を基礎・応用段階まで拡充。
○発展融合ステージにおける多段階競争選抜は廃止。
基礎段階
シーズ創出ステージ
【一般型】
産学の研究機関からの独創的な
発想から、将来、アグリビジネス
につながる革新的なシーズを創出
する研究開発を推進
研究期間:原則3年以内
研 究 費:
Aタイプ 5千万円以内/年
Bタイプ 1千万円以内/年
応用段階
実用化段階
発展融合ステージ
実用技術開発ステージ
【産学機関結集型】
創出されたシーズを基に、産学の
研究機関が結集し、実用化に向けた
発展的な研究を推進。
【現場ニーズ対応型】
出口が明確である実用化段階の研究開発を、研究成
果の普及・実用化を支援する組織と研究機関等が一体
となったコンソーシアムにおいて推進。
研究期間:原則3年以内
研 究 費:Aタイプ 3千万円以内/年
Bタイプ 1千万円以内/年
研究期間:原則3年以内
研 究 費:
Aタイプ 5千万円以内/年
Bタイプ 1千万円以内/年
【育種対応型】
研究開発当初から実需者等のニーズを的確に反映さ
せ、産学官の技術力を活かし、農産物の「強み」を生
み出す品種育成を、実需者と研究機関等が一体となっ
たコンソーシアムにおいて推進。
研究期間:原則5年以内(早期育成を優先)
研 究 費:Aタイプ 2千万円以内/年
Bタイプ 1千万円以内/年
【重要施策対応型】(拡充)
他府省との連携施策である総合特区、地域イノベーション戦略推進地域等に指定された地域において策定される計画・戦略に対応した技
術開発を推進。
研究期間:原則3年以内、研究費:2千万円以内/年
7
農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業《スケジュール》
8
3.平成26年度補正予算
①農林水産業の活力創造のための革新的技術緊急展開事業
・産学の英知を結集した革新的な技術体系の確立
・技術革新を加速化する最先端分析技術の応用研究支援事業
②農林水産業におけるロボット技術開開発実証事業
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3.①平成26年度補正予算①
農林水産業の革新的技術緊急展開事業
(うち産学の英知を結集した革新的な技術体系の確立)
10
農林水産業の革新的技術緊急展開事業(実証研究)
○ 農林水産業の活力創造を図るため、品質向上や国産の「強み」のある農林水産物の生産拡大等に向け、生産現場
における革新的技術の実証研究を推進。
内容
「農林水産業・地域の活力創造プラン」
に基づき、農山漁村の有するポテンシャル
を引き出し、農林水産業の所得向上を目指
すとともに、食料自給率・自給力の維持向
上を図ることが最重要課題となっている。
実証研究の実施体制
◆
このため、農林水産業の活力創造を図る
べく具体的な研究課題を特定し、実際の生
産現場において、民間・大学・独法など我
が国の英知を結集し、革新的な技術体系を
導入した実証研究への取組を支援する。
民間企業
都道府県等
公設試験場
研究コンソーシアム
・協力体制の構築
独立行政法人
・大学等
◆
普及を担う
組織
農業者等
課題例
○ 新たな自給飼料と放牧を組み合わせた
牛肉生産や畜産の特徴ある品種のため
の飼養管理技術体系の確立
大幅なコストの低減、品質向上、国産の強みの
ある生産物等の生産拡大等
による農林水産業経営の収益増大
○ 食品の機能性表示制度に向けた生鮮食品の
品質安定化技術の確立
○ クロマグロの養殖システムの確立
等
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網羅型研究におけるコンソーシアムの形成
民間企業
・民間企業の参加は原則として必要
・民間企業としては、農業機械メーカー、IT
ベンダー等生産を支援する企業と研究成果と
して生産される農産物等の流通加工に関係す
る企業を想定
都道府県等公設試験場
農業者等
・研究内容が都道府県域をまたがる場合には、
複数の公設試験場が参加することも可能
・農業者は研究コンソーシアムに参加する場合
と研究コンソーシアムに入らず、研究協力者
として協力する場合の二通り
研究
コンソーシアム
研究管理運営機関
普及を担う組織
・コンソーシアムに参画する研究機関において、
研究費の配分業務の実施が困難な場合、専ら
これを行う機関として、研究運営管理機関を
研究コンソーシアムに参加させることが可能
(研究管理運営機関の紹介を希望する場合には、
農林水産省にご相談下さい)
・普及・実用化支援組織との連携(コンソーシ
アム外も含む)は必須であり、都道府県の普
及センター等が研究コンソーシアムに参加す
ることが望ましい
独立行政法人・
大学
12
採択研究計画
研究課題(研究内容)は、農林水産業の活力創造を図るために緊急的に対応すべきものとし、以下に掲げたよ
うな課題の解決を図る研究計画を募集する。
○
研究計画名
研究計画名
■定置網に入網したクロマグロ幼魚の放流技術の開発
■大規模施設有機野菜生産法人におけるバンカー法等天敵活用による
生産安定化の実証
■カンパチ人工種苗を養魚原魚へ利用促進する育成技術の開発
■雑草種子および漏生作物種子を防除する自走式上記処理防除機の開
発と実証
■氷銃自動射撃システムを用いた効率的なカワウ駆除技術の実証
■国産飼料の高度活用による資源循環型、牛肉生産システムの実証研
究
■色落ち海苔の藻醤利用のための総合的実証試験
■マグロ血合肉の有機セレン抽出技術開発
■日本酒の生産拡大と集落営農法人の収益向上を目指したICT活用
による酒米生産支援システムの確立
■海産魚類養殖における生産コスト削減をめざした低・無魚粉EP飼
料の開発
■αリノレン酸に富む高付加価値牛乳の新しい生産技術の実証
■リンゴの機能性成分(プロシアニジン類)の安定化技術の開発
■中山間地における温泉と間伐材を活用した地域資源循環型農業モデ
ル構築の実証
■漁業者経営体によるクロマグロ種苗生産を実現できる養殖システム
と受精卵ネットワークの構築
■環境変動に適応するための閉鎖循環システムを利用した、さけます
種苗生産
■中山間地域の活力創造に向けた、加工用畑ワサビの高収益輪作モデ
ルの実証
■黒毛和種牛肉の食味向上を実現する膨潤飼料米発酵・利用技術の実
証
■残渣魚粉を主原料とした低コスト・高品質飼料によるマサバの養殖
■ホウレンソウ等のルテインの機能性表示に向けた実証研究
■日本産生食用サーモンの大規模陸上養殖システムに資する実証研
究
■花粉症の新規病理機構に作用する高機能抗アレルギーレンコンの
開発
■柚子果皮による高知系褐毛和種の高付加価値化:実証試験と作用
機序の解明
■野菜残さと飼料用米を活用した低コストで特色ある豚肉生産
■新規資材活用によるサトウキビの収益性倍増計画
■野菜(トマト等)摂取による生体内酸化ストレス抑制効果の極微
量血液を用いた迅速簡便低コストな機能性評価システム開発と実
証
■新潟県五泉市産八重桜の芳香成分による事業化可能性調査研究
■収穫果実の熟度判定器とそのシステムの開発
■生殖細胞の新たな凍結保存技術による高付加価値で特徴ある畜種
の安定生産技術の開発
■機能性ニンジン「こいくれない」の機能性成分量の迅速評価法及
び価値保持技術の開発による横断的産地形成
■精密な土壌水分制御と養分総量評価による高収益輪作体系の実証
■日本産超高品質大型完熟イチゴの世界展開を可能にする可食部非
接触流通体系の開発
■畜産農家を支援する繁殖管理支援システムの開発
■地域の農・水産物の完全利用を目指した資源再生システムの構築
■クロマグロ養殖の配合飼料化による技術の確立
■BCS・RFSの自動スコアリングシステムによる精密飼養管理
技術の開発
■溶存酸素濃度の高度制御技術による高収益養殖業の構築
13
《参考》攻めの農林水産業実現に貢献する革新的技術実証事業
攻めの農林水産業の実現に向けた革新的技術緊急展開事業(全国実証)
○
産学の叡知を結集して、革新的な技術体系を確立するための実証研究や民間活力を活かした技術開発等を実施。
【25年度補正 10,000百万円】
食料生産地域再生のための先端技術展開事業(被災地先端プロ)
○
被災地域を新たな食料生産地域として再生するため、先端的な農林水産技術を駆使した大規模実証研究を実施。
【26年度当初 2,400百万円】
【研究実施体制】
都道府県等
公設試験場
【実証技術の例(全国実証)】
普及を担う
組織
米の低コスト生産実証
畜産の省力・生産性向上実証
【大規模経営向け無人+有人の協調作
業による作業効率向上等】
【酪農の閉鎖型畜舎による生産性向上等】
センサーを活用
した高度な温度
管理
研究グループ・協力体制の構築
有人(施肥)
独法(農研機構等)
・大学・民間企業
無人(耕起)
従来型(開放型) 閉鎖型
農業者等
飼料用米専用品
種を導入し、単
収1トンを実現
ICT、ロボット技
術を活用し健康
状態に応じた精
密な飼養管理
14
3.①平成26年度補正予算②
農林水産業の革新的技術緊急展開事業
(うち技術革新を加速化する最先端分析技術の
応用研究支援事業)
15
技術革新を加速化する最先端分析技術の応用研究支援事業
○
研究プラットフォームにおいては、メタボローム解析研究の基盤となる最新の分析装置の整備を行い、メタボ
ローム解析の結果や解析技術等の情報を効率的に収集、整理、提供するデータベースの構築や共同研究機関との人
材交流等によるバイオインフォマティクスの人材育成を図る。
○ また、メタボローム解析技術を有する大学等やメタボローム解析を活用した商品開発を志向する民間企業等から
構成される研究グループが「推進方針」に示す研究課題を実施する。
メタボローム解析研究ネットワーク
研究プラットフォーム
研究補助金上限45,000万円
拠点研究機関
研究者等の
派遣
バイオインフォマティクス
共同研究機関
ノウハウの
提供
最新の解析機器
解析技術・バイオインフォマティクス人材育成
大学
メタボローム解析技術
共同研究機関
大学
データベース化・ネットワーク化
研究者等の派遣
技術移転
個別研究課題
研究グループ
個別研究課題
研究グループ
個別研究課題
研究グループ
個別研究課題
研究グループ
研究補助金上限3,000万円
研究補助金上限3,000万円
研究補助金上限3,000万円
研究補助金上限3,000万円
民間企業
大学
・機能性食品開発の加速化
民間企業
大学
・発酵食品の高品質化
公設試験場
・原材料に応じた加工条件の適正化
民間企業
大学
・食品原材料・加工・保存・流通技術
の高度化
16
メタボローム解析を活用した農林水産・食品分野における産学官連携研究の推進方針
○ 効率的な研究体制として、研究プラットフォームと個々の研究グループが密接に連携する産学官のネットワーク
を構築する。
個別研究を実施する研究機関
研究プラットフォーム
○
メタボローム解析技術を有する
大学等や、メタボローム解析を活
用した商品開発を志向する民間企
業等から構成される研究グループ
が、本推進方針の「研究の内容」
に示す研究課題を実施。
○
研究ネットワークの中核として、
研究全体をコーディネートする研
究プラットフォームを設置。研究
プラットフォームについては中核
となる拠点研究機関を設置。
研究の内容
拠点研究機関
●
●
最新の分析装置の整備
メタボローム解析の結果や解析
技術等の情報を効率的に収集、整
理、提供するデータベースの構築
● バイオインフォマティクスの人
材育成
● 新たな解析手法の開発やソフト
ウェアの開発
● 国際的なネットワークハブとの
連携体制の構築 等
●
機能性食品開発の加速化(機能性成分の同定、機能性食品にお
ける機能性成分の定性と定量)
● 発酵食品の高品質化(メタボリックプロファイリングによる発
酵食品の高品質化を図る技術開発)
● 原材料に応じた加工条件の適正化(メタボリックプロファイリ
ングによる食品の呈味成分の解析技術の開発、食品製造原料の判
別技術の開発、新しい高度殺菌方法の導入に向けた品質判別技術
の開発)
● 食品原材料加工・保存・流通技術の高度化(メタボリックプロ
ファイリングによる農林水産物や食品に係る同等性評価技術の開
発)
17
採択研究計画
研究計画名
代表機関
食品のプロファイル解析プラットフォームの構築と実証研究
食品メタボロプラットフォームコンソーシアム
【代表機関:独立行政法人 農業・食品産業技術総合研
究機構】
メタボローム解析を活用した農作物同等性の包括的・客観的評価システム
基盤の開発
農作物同等性メタボローム評価コンソーシアム
【代表機関:国立大学法人筑波大学】
食科学の統合的分子理解による機能性食品成分の高付加価値化
学校法人星薬科大学
【代表機関:星薬科大学】
野菜のメタボローム解析による健康機能性成分の同定
野菜メタボローム解析研究コンソーシアム
【代表機関:カゴメ株式会社研究開発本部自然健康研究
部】
メタボロミックプロファイリングを活用した清酒の品質向上と原料米のブ
ランド力強化
清酒メタボロコンソーシアム
【代表機関:京都府公立大学法人】
メタボローム解析を活用したセイヨウナシの加工・保存技術の高度化
「メタボローム解析を活用したセイヨウナシの加工・保
存技術の高度化」研究開発コンソーシアム
【代表機関:学校法人慶應義塾大学・慶應義塾大学先端
生命科学研究所】
食品のキラルアミノ酸メタボリックプロファイリング技術の開発
キラルアミノ酸メタボロミクスプラットフォーム
【代表機関:株式会社資生堂 フロンティアサイエンス
事業部】
18
3.②平成26年度補正予算
農林水産業におけるロボット技術開発実証事業
(研究開発)
19
農林水産業・食品産業におけるロボット革命の実現
○
ロボット技術など革新的技術の導入により生産性の飛躍的な向上を実現するため、ロボット産業等と連携した研
究開発、導入実証等を支援。
農林水産業・食品産業におけるロボット革命
日本再興戦略2014
ロボットによる新たな
産業革命の実現
日本の叡智を結集した「ロボット
革命実現会議」の立ち上げ
人材不足で働き手の確保が課題
となる農林水産分野でのロボット
技術の活用による生産性向上
農業を含む非製造業でのロボット
市場を2020年までに20倍に拡大
作業ピーク時の夜間作
業や複数台同時走行
を実現するGPS自動走
行システム
収穫物の積み下ろ 中山間地で除草や
しなど作業を軽労化 水管理などの作業を
するアシストスーツ
軽労化するロボット
畜舎内の指定したエリア
の排泄物の汚れを特
定し、洗浄消毒するロ
ボット
養殖いけす網等の維持管理コ
ストや労力を軽減する養殖網
等清掃ロボット
苗木と雑草を見分けて
自動で下刈りするロボット
研究開発
弁当の配膳などの繰り
返し作業を自動で行う
ロボット
導入実証
ロボット技術のシーズと農業等の現場のニーズの
マッチングによりブレークスルーを生み出す
現場での導入実証、導入するための環境づくりを進め
実用化・量産化を可能にする
ロボット産業等の民間企業、大学など
産業ロボット、
異分野の力を活用して新たな発想で
大学等の
IT企業
ロボット研究者
現場の問題解決につながる農林水産
業・食品産業向けのロボット開発を
農機メーカー
推進
農業者
まとまった規模・地区での導入を支援し、生産性向上等のロボッ
ト導入によるメリットを実証するほか、ロボットを導入した技術体系の確立、
低コスト化、安全性の確保など、実用化・量産化に向けた課題の解
決を推進
スマート農業の実現に必要となる通信インフラやICT等のモデル的
な導入・実証
20
採択研究計画
研究計画名
代表機関
農業用アシストスーツのための用途拡大・高度化
国立大学法人和歌山大学 産学連携・研究支援センター
栄養生理機能マルチセンシングによる搾乳ロボットを用いた精密飼養管理
システムの開発
独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 畜産
草地研究所
中山間の急傾斜法面に対応した小型除草ロボット開発
独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 近畿
中国四国農業研究センター
球根植込・収穫作業用ロボット開発~球根植込・収穫期のロボット化及び
球根搬入搬出ロボットの開発~
富山県花卉球根農業協同組合
原木品質判定機能付きハーベスタと情報共有システムの開発
独立行政法人森林総合研究所
ロボット漁船を開発するための安全・省エネ自動操縦システムの開発
独立行政法人水産総合研究センター
弁当配膳(盛りつけ)行程におけるロボット技術開発
株式会社武蔵野
弁当の包装・梱包行程における仕分けロボット技術開発
株式会社武蔵野
農業者の経験を反映させた作業分担型ロボットトラクタの開発
ヤンマー株式会社
結球葉菜類の自動収穫ロボットシステム研究開発
信州大学
モモにおけるモモシンクイガ被害果の検出システムの研究開発
山梨大学
3Dセンサを応用したトマト収穫ロボットの開発
パナソニック株式会社
造林作業の負担軽減のためのアシストスーツの研究開発
住友林業株式会社
イチゴの高品質出荷を実現する分散協働型収穫ロボットシステムの開発
宇都宮大学
結合環境制御を行い成長速度を最大化させる速度制御ロボットの研究開発
特定非営利活動法人 植物工場研究会
鯛分割機
株式会社タダシ製作所
生産コスト削減・規模拡大を支える無人茶摘採機の開発
宮崎県総合農業試験場茶業支場
21
4.知の集積による産学連携推進事業
22
知の集積による産学連携推進事業
○ 農林水産・食品産業にイノベーションを起こし、商品化・事業化を促進するため、企業、大学等による「知の集
積」を通じた技術革新の仕組みを検討。
○ 「知の集積」による産学連携の強化に向けた仕組みの検討や、コーディネーターを活用した「橋渡し」機能の強
化を実施。
知の集積による
産学連携推進事業
オランダ・フー
ドバレー
「知の集積」による産学連携の強化に向けた新たな仕組み
(イメージ:調査事業により具体化)
(H27年度)
世界有数の
農産物輸出国へ
事業化を加速する
産学連携支援事業
コーディネーターを全国に配置し、
事業化ニーズに対応した研究開発とそ
の事業化を支援。
新たな
技術・アイデア
派生した
技術・アイデア
コーディネーター
県、
普及組織
メカトロニクス産業
研究開発組織
(独法・公設試)
コーディネーターと連携し、民間ニーズ、
研究シーズ、最新の研究開発情報の集積、橋渡し
研究プラットフォームB
食品産業
農家・
派生した 生産組織
技術・アイデア
事業化に直結する
成果
県、
普及組織
流通業界
新たな
技術・アイデア
コーディネーター
メカトロニクス産業
世界市場を見据えた
フードバレーの
構築により、
・自動環境制御
型の園芸用ガ
ラスハウス開
発
・トマト等の園
芸品種開発
・新たな機能性
食品の開発
産
(1)現状把握・分析
学
・国内外の市場性調査・事例調査
連
(2)基本構想の検討
携
・知の集積の場で行うべき研究テーマの
・効果的な連携調整方法
仕
・知の集積の運営体制
等
組
み
成果
流通業界
日本の食と農の産業競争力強化
集積、連携
新
産学連携の更なる強化に向けた
仕組みを民間企業・生産者等の関係者た
な
と一体となって調査・検討
事業化に直結する
食品産業
農家・
生産組織
次々に生まれる事業化・商品化を目指した
革新的な研究成果
企業、研究機関等が
我が国においてもイノベーションが必要
1,500以上の
研究プラットフォームA
攻めの農林水産業を支える
知の集積調査推進事業【新規】
研究開発組織
(独法・公設試)
知の集積により課題解決に向けた議論から生まれる
技術・アイデアが新たな技術・アイデアとして派生
し、次々と新たな成果を生み出す機能
23
4.民間活力を活かした研究の推進
(1)革新的技術創造促進事業
・異分野融合共同研究
・事業化促進研究
(2)農林水産・食品分野における
産学連携コーディネーター
24
革新的技術創造促進事業
○
全国に配置したコーディネーターが収集した生産現場や民間のニーズや消費者ニーズに基づき、①民間企業等に
よる事業化を促進するための研究、②異分野と融合した共同研究を支援。
産学連携コーディネーター
アレルギーのある人
も食べられる食品を
提供したいな
・ 農林水産業の生産現場や民間の技術開発ニーズ
・ 研究機関が有する農林水産・食品分野の技術シーズ
ニーズ・シーズの把握
全国に配置したコーディネーター
革新的技術創造促進事業
ニーズ・シーズを踏まえた
研究課題の設定・公募
民間活力を活かした研究の実施
【異分野融合研究】
医療や工学などの異分野と連携による研究開発が
効果的な課題について、国が戦略を立て、産学と
の共同研究を支援。
このため、異分野の研究機関等を研究拠点とし
て、異分野融合研究を実施。
【事業化促進研究】
企業等による農林水産業、食品産業に役立つ革
新的技術の事業化促進研究を実施。
委託先企業等が、成功時に研究費の100%、
不成功時に10%を返済する仕組みを設け、企業
の研究開発リスクを軽減。
農林水産・食品分野の成長産業化
25
革新的技術創造促進事業の概要
【異分野融合研究】
○ 医療や工学などの異分野と連携による研究開発が効果的な課題について、国が戦略
を策定。国が策定した戦略に基づき、拠点となる研究機関(拠点研究機関)を公募。
○ 拠点研究機関に連携プラットフォームを設置し、研究ワークショップ開催。
○ 拠点研究機関を中心とした計画研究を実施。加えて公募型(補完)を実施。
○ 研究期間:原則3年以内
○ 研究費:3億円/年(1分野あたり)
○ 拠点機関要件:農林水産・食品分野以外の国内の研究機関
【事業化促進研究】
○
○
○
○
○
民間企業等による事業化に向けた研究開発を支援。
委託先企業等が、成功時に研究費の100%、不成功時に10%を返済する仕組み
を設け、企業の研究開発リスクを軽減。
研究期間:原則3年以内
研究費:1億円/年(1課題あたり上限)
申請者要件:国内の研究機関
26
革新的技術創造促進事業(異分野融合研究)
○
革新的技術創造促進事業(異分野融合研究)は、 「異分野融合研究の推進について」(平成25年8月30日 農林
水産技術会議事務局策定)を受けて、以下の4分野について研究戦略に基づいて研究を推進中。
医学・栄養学との連携による日本食の評価
情報工学との連携による農林水産分野の情報インフラの構築
【拠点研究機関】京都大学 医学研究科
【拠点研究機関】名古屋大学 学術研究・産学官連携推進本部
国内だけでなく諸外国からも「日本食」の有する効果への注目が高まっているも
のの、科学的エビデンスの不足に対する懸念が寄せられている。
ICTの発展はめざましく、丁寧な生産・流通による質の高い農林水産物の供給
を強みを活かすためのICTの活用が期待される。
■本分野の研究内容
・地中海食の検証モデルを参考にした評価
・日本食に特徴的な食品、食べ方の評価
・ストレス・脳機能、運動機能に与える効果
クラウド
システム
等
日本食の評価を通して国民が日本型の食生活を再認識するとともに、
科学的なエビデンスを蓄積し諸外国にアピール。
工学との連携による農林水産物由来の物質を用いた高機能性素材等の開発
【拠点研究機関】信州大学 先鋭融合研究領域研究群カーボン科学研究所
近年、進展が見られるナノテクノロジーとの融合により、自動車、航空機等の機
械産業や電子産業等の新たな産業への高機能性素材等の提供が期待される。
■本分野の研究内容
・農林水産物由来ナノセルロースとナノカーボンの複
合化による新規先端材料の開発
・非晶質シリカを活用したコンクリート用混和材や
タイヤ用補強材等の開発 等
農林水産物由来の物質を原料とした高機能性素材等の製品化、低コス
トで安全かつ効率的な原料生産・収集システムの構築。
■本分野のされる研究内容
・ICTデバイス(センサー等)及びサービスの低廉
化、標準化
・生産情報、流通情報支援ソフトのクラウド化
等
デバイス、サービスの低廉化、標準化、需要の高いコンテンツの開発及
びそのクラウド化等の開発により生産・流通の高度化が期待。
理学・工学との連携による革新的ウイルス対策技術の開発
【拠点研究機関】岡山大学 自然科学研究科
国際化に伴い農畜産物・食品の輸入が拡大、ウイルス等による植物や家畜の
伝染性疾病の侵入を防止することが重要。
■本分野の研究内容
・抗ウイルス農薬、動物用医薬品、抵抗
植物品種等の開発
・抗ウイルス動物医薬品の開発
・迅速かつ正確なウイルス検知技術等の開発 等
ウイルス疾病防除の他、ウイルス全般に抵抗性を有する作物等の開発や
感染した農畜産物の迅速、簡易な診断キット等の開発が可能。
27
革新的技術創造促進事業(事業化促進研究)に係る採択課題事例等について
○
革新的技術創造促進事業(事業化促進研究)は、農林水産・食品分野の生産現場や民間の技術開発ニーズ及び消
費者ニーズに基づき、事業化に向けた研究開発を行おうとする民間企業等にその研究実施を委託し、その成果の製
品化・新事業の創出を支援。
平成26年度採択研究課題名及び機関
■高耐久通気性ポーラスベッドを用いたイチジク隔離ベッド栽培技術の開発
【大有コンクリート工業株式会社】
イチジク栽培に適した高耐久・通気性ポーラス(多孔質)ベッドの開発、高耐
久・通気性ポーラスベッドを用いたイチジク生産の実証
■自律走行式小型エンジン草刈機の商品化 【三陽機器株式会社】
農業者が予め設定したエリア内を自律走行する小型エンジン草刈機の開発、
自走式小型エンジン草刈機の性能テストや安全テストの実施 等
■自動搾乳牛舎における省力・精密飼養管理システム及び技術の実証
【オリオン機械株式会社】
乳牛飼養管理の自動化と個体情報(牛番、乳量、乳成分等)の収集システムの
開発、自動給餌 機と餌寄せ装置による採食量向上効果の検証 等
■コストを低減した活魚輸送技術(活魚の麻酔コンテナ輸送システム)
【マリンバイオテクノロジー株式会社】
活魚収容率を倍増して輸送コストを低減化する活魚輸送用の「麻酔コンテナ」
の実用機を低コスト化、活魚コンテナを用いて、天然活魚を生産地から消費地へ
安定供給するための畜養施設の低コスト設置と低コストでの運転 等
■高品質ならびに酸化ストレス抑制高級牛生産飼料の開発
【アイシン共聴開発株式会社】
高含量エルゴチオネイン入り飼料用サプリメントの開発と大量安価製造装置の
開発、酸化ストレス抑制により自然免疫機能が強化された家畜体質の創造 等
■木質バイオマス蒸気ボイラーと外燃型蒸気ロータリー発電エンジンによる小規模
独立発電&熱利用システムの研究開発 【株式会社イクロス】
安価な高含水率・高灰成分燃料に対応した木質バイオマス蒸気ボイラーの蒸発、
性能維持技術の開発、非常時用バイオマスボイラー起動用装置の開発 等
自律走行式小型エンジン
草刈機の商品化
【三陽機器株式会社】
今後のスケジュール(予定)
・公募開始
平成27年1月7日
・公募締切
2月6日
・審査(書類・ヒアリング)
2月中下旬
・採択課題の決定
2月下旬
・研究計画ヒアリング
3月中旬
・研究開始
4月1日
28
産学連携コーディネーターに関する事業《支援の内容》
全国各地にコーディネーターを配置し、研究計画の作成支援のため、様々な活動を実施
コーディネーターが行う支援
コーディネーターによる相談対応の流れ
全国各地の 企業、大学試験研究機関等
研究ニーズの収集
どんな研究が必要か、現地のニーズを把握・分析。
マッチング支援
技術に対するニーズとシーズのマッチングを推進。
研究計画立案時の知財関係の相談対応
計画立案時に必要な知的財産関係の相談を実施。
産学連携支援機関の紹介
各地域に存在する産学連携支援機関を紹介。
競争的資金制度の紹介
多様な機関の競争的資金制度を紹介。
各機関のコーディネーター等が、案件の詳細
を伺い、必要な支援を実施。
地域内の産学連携体制整備
地域内で産学官の多様なネットワークを構築。
(現地を訪問する場合もある)
技術シーズの発掘
地域にある、様々な技術の芽を把握。
共同研究の参画機関紹介
共同研究課題の解決に適した機関を紹介。
研究計画立案に必要な各種調査を行う場合も
ある。
簡易な先行特許調査
想定される研究成果に関連する先行特許を調査。
技術交流展示会等の開催
各地域で技術シーズの展示会等を開催。
各種提案書のブラッシュアップ
競争的資金の提案書のブラッシュアップを支援。
各地域の機関
個別事案ごとに相談対応を行う
専門家のネットワークを活用
個々の案件の必要に応じ、特定の専門分野、
知見等を有する専門家を現地に派遣するなどに
より、効率的に産学連携を進める支援を実施。
産学官の相互調整、研究グループの形成や研究計画
の作成などをコーディネーターが支援。
民間企業
大学
地域の事業実施機関に相談。
都道府県
の試験場
研究開発独法
・様々な技術
・研究者の新しいアイデア
農林漁業者
地方自治体
民間企業
・技術開発が必要な課題
・新技術の事業化戦略
29
産学連携コーディネーターに関する事業《事業の実施体制》
【事業実施体制】
7つの機関でコンソーシアムを形成し、事業を推進
【代表機関】
【北海道地域】
(特活)グリーンテクノバンク
(公社)農林水産業・食品産業技術振興協会
・駐在型コーディネーターの配置
・地方版アグリビジネス創出フェアの開催
・ニーズ即応支援型コーディネーター等の展開(約100名)
・関東/北陸/沖縄における産学連携活動
・簡易な検査や現地調査等の実施
TEL 03-3586-8644
FAX 03-3586-8277
連絡先:TEL 03-3586-8644
FAX 03-3586-8277
TEL/FAX 011-210-4477
【東北地域】
東北地域農林水産・食品ハイテク研究会
【北陸地域】
・石川県立大学内(産学官連携学術交流センター)に、連絡窓口設置
連絡先:TEL 076-200-7367 FAX 076-214-5995
・駐在型コーディネーターの配置
・地方版アグリビジネス創出フェアの開催
TEL 080-2806-9926、FAX 0187-66-4586
【沖縄地域】
・沖縄農業研究会内に、連絡窓口設置
連絡先:TEL 098-895-8754 FAX 098-895-8734
【東海地域】
(特活)東海地域生物系先端技術研究会
・駐在型コーディネーターの配置
・地方版アグリビジネス創出フェアの開催
TEL/FAX 052-789-4586
【九州地域】
九州バイオリサーチネット
・駐在型コーディネーターの配置
・技術交流展示会の開催
【近畿地域】
【中国四国地域】
(特活)中国四国農林水産・食品先進技術研究会
TEL/FAX 096-346-2040
(特活)近畿アグリハイテク
・駐在型コーディネーターの配置
・地方版アグリビジネス創出フェアの開催
・駐在型コーディネーターの配置
・国際食品産業展内で、「農・林・水・食」研究開発コーナーを担当
TEL/FAX 075-711-1248
TEL 086-237-3340、FAX 086-201-0551
【主な事業内容】
研究ニーズの収集
技術シーズの発掘
簡易な先行特許調査等
共同研究への
参画機関の紹介
産学連携に関する
支援機関の紹介
産学連携に関する
各種支援制度の紹介
マッチング支援
競争的資金制度の紹介
研究計画立案時の
知財関係の相談対応
産学連携に関する
地域内の体制整備
提案書の
ブラッシュアップ
技術交流展示会や
セミナーの開催
30
○
アグリビジネス創出フェアによる産学連携の促進
アグリビジネス創出フェアによる産学連携の促進
○
平成26年度で11回目となる技術交流展示会である「アグリビジネス創出フェア」。平成26年は11月12日から14
日の3日間、東京都江東区の東京ビッグサイトにて開催。
○ 大学、民間企業、都道府県の試験場、独立行政法人等、全国147機関が最新の技術の展示を行い、約3万2千人が
参加。
来場者
出展者
○新技術・研究成果の情報収集
○共同研究・開発のパートナー探求
○連携の相談
○保有する技術シーズ・知財の紹介
○異業種との連携促進
○共同研究機関・技術移転先の探索
(出展者の属性)
(来場者の属性)
第11回フェアは平成26年11月12日(水)~14日(金)東京ビッグサイトで開催
会場内に
コーディネーター常駐
全国
147機関が出展
出展者の研究成果
発表会を開催
類似の展示会と隣接会
場で同時開催
マッチング成立※件数 195件
(平成27年2月現在)
H27年度の出展機関の募集は
7月頃を予定
※ここでいうマッチング成立とは、共同研究、技術移転、研究成果の製品化等に向けた
交渉が成立した件数です。
約3万2千人が
来場
http://agribiz-fair.jp/ 31
生研センター 革新的技術創造促進事業(事業化促進)のご案内
「革新的技術創造促進事業(事業化促進)」は、生産現場や民間の技術開発ニーズ及び消費者ニーズ
に基づき、優れた生物系特定産業技術の事業化に向けた研究開発を行おうとする民間企業等にその
研究実施を委託し、その成果の製品化・新事業の創出を促進しようとするものです。
生研センターでは、研究開発を行う企業などに研究費(研究期間 3 年以内、1 課題当たり年間 1 億円
以内)を支出し、研究開発が成功した場合は支出した委託費の全額の返済を求め、不成功の場合は
委託費の 10%の返済を求めます。
事業化促進研究の事業実施・返済イメージ
百万円
120
委託費上限:年間 1 億円、研究期間:最長 3 年間
100
80
60
40
20
0
1
2
3
研究終了翌年に外部委員による
成否判定(実質1年据置期間)
4
5
6
事業開始年数
7
8
9
10
11
12
13
14
成功の場合、委託費全額を 10 年間の均等返済又は一括返済
不成功の場合、委託費の 10%を一括返済(いずれも無利子)
公募及び採択状況
(1) 第1回公募
公募期間
平成 26 年 5 月 15 日~6 月 10 日
研究実施機関名
応募課題数
15
研究課題名
研究実施課題数
3
研究計画
大有コンクリート工業株式会社
(愛知県名古屋市)
高耐久通気性ポーラスベッドを用いたイチジク隔
離ベッド栽培技術の開発
・イチジク栽培に適した高耐久・通気性ポーラス(多孔質)ベッドの開発
・高耐久・通気性ポーラスベッドを用いたイチジク生産の実証
三陽機器株式会社
(岡山県浅口郡里庄町)
自律走行式小型エンジン草刈機の商品化
・農業者が予め設定したエリア内を自律走行する小型エンジン草刈機の開発
・自走式小型エンジン草刈機の性能テストや安全テストを実施
・自律走行と40度傾斜地走行の安全走行実証テストを実施
オリオン機械株式会社
(長野県須坂市)
・乳牛飼養管理の自動化と個体情報(牛番、乳量、乳成分等)の収集システムの開発
自動搾乳牛舎における省力・精密飼養管理システ ・自動給餌機と餌寄せ装置による採食量向上効果の検証
ム及び技術の実証
・生乳と地中熱回収による温冷コントロールシステム開発と評価
・画像解析によるBCS自動判定(乳牛の過肥・痩せの判定)の開発
(2) 第2回公募
公募期間
平成 26 年 8 月 1 日~9 月 1 日
研究実施機関名
応募課題数
7
研究課題名
研究実施課題数
3
研究計画
・活魚収容率を倍増して輸送コストを低減化する活魚輸送用の「麻酔コンテナ」の実用機を
マリンバイオテクノロジー株式会社 コストを低減した活魚輸送技術(活魚の麻酔コンテ 従来コスト以下で製造。
(福岡県宗像市)
ナ輸送システム)
・活魚コンテナを用いて、天然活魚を生産地から消費地へ安定供給するために不可欠とな
る完全閉鎖循環式畜養施設の低コストの設置と低コストでの運転。
アイシン共聴開発株式会社
(東京都西東京市)
・高含量エルゴチオネイン入り飼料用サプリメントの開発と大量安価製造装置の開発
高品質ならびに酸化ストレス抑制高級牛生産飼料 ・脂質酸化が抑制され、ドレインが少なく美味が保持された鮮紅色の高級高品質肉用牛の
の開発
創生
・酸化ストレス抑制により自然免疫機能が強化された家畜体質の創造
株式会社イクロス
(大阪府堺市)
・安価な高含水率・高灰成分燃料に対応した木質バイオマス蒸気ボイラーの蒸発性能維持
技術の開発
・非常時用バイオマスボイラー起動用装置の開発(外部電源不要化)
木質バイオマス蒸気ボイラーと外燃型蒸気ロータ
・バイオマス蒸気ボイラー用に特化した高耐久発電エンジンの研究開発と農業廃棄物の乾
リー発電エンジンによる小規模独立発電&熱利用
燥および燃料化技術の開発
システムの研究開発
・バイオマス蒸気ボイラーを前提とした発電エンジン高性能化の給排気方式の開発
・バイオマス蒸気ボイラーおよび小型蒸気発電を用いた施設園芸における新規農業の実
証試験
(3) 第3回公募
公募期間
平成 27 年 1 月 7 日~2 月 6 日
研究実施機関名
応募課題数
8
研究課題名
採択候補課題数
4
研究計画
京扇産業株式会社
(京都府船井郡京丹波町)
黒ウコンの安定生産システムの構築及び高齢化
社会のQOL向上に向けた機能性食品等の開発
・黒ウコン根茎に含まれる機能性成分を高含有する低コストで安定的な栽培技術を構築
・人の健康増進と豊かな生活(QOL)を可能にする新規機能性およびそのエビデンスの解明
を提案
明和工業株式会社
(石川県金沢市)
バイオマス熱分解技術による畜産廃棄物等の再
資源化・環境対策システムの開発
・熱分解技術による、高含水率畜産廃棄物の再資源化システムの開発
・熱分解生成物による、畜産業における環境対策システムの開発
日本水産株式会社
(東京都港区)
・低コストで、薬を使わない安全安心な高鮮度エビの安定した提供を可能とする、ろ過装置
を必要としない特殊な閉鎖式養殖システムを利用したバナメイエビの実生産規模養殖技術
高鮮度国産エビ生産のための効率的無換水養殖
の開発
技術の実証研究
・国産バナメイ稚エビの安定供給のための、親エビの成熟・採卵技術や稚エビ生産の基盤
技術の開発
株式会社ビーエムジー
(京都府京都市)
バイオマス由来の乳酸を用いた新たなバイオマテ ・バイオマス由来乳酸を用いた骨固定材・細胞再生用足場素材としての高性能化技術開
リアルの開発
発
お問い合わせ先
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
生物系特定産業技術研究支援センター(生研センター) 新技術開発部 民間研究課 担当者:西野、増田
TEL:048-669-9181 / FAX:048-666-9266/e-mail:[email protected]
生研センターHP:http://www.naro.affrc.go.jp/brain/jigyoka/index.html