マニラの大学で「日本講座」 連載レポート/後編 Chapter「 2 日・英文の講義録の要旨をパワ Work Environment ー ポ イ ン ト で 表 現 し た。 フ ィ リ いる。 司会者が開始を告げると、着座 て も 初 の 試 み で あ り、 大 学 と 学 聞 き 入 っ た。 こ の 日 は 私 に と っ 伸ばして皆と同じ姿勢をとって 演壇左袖の講師席の私も背筋を ASEAN諸国に フィリピン以外の 修正しさえすれば た。今後、一部を んだんに取り入れ うにイラストをふ でに問い合わせが 際、他の国からす 学生たちはもとより大学関係 うに紹介した。 ) Deal with Population Decrease を文と図で次ページ別項 のよ (1) 者も真剣な表情で日本の現状と 対策を聞き入った。 司会に紹介を受け、講師が壇上に上がると全員が起立し礼を行う 」 (日 本 の in Japanese companies 会社の仕事の進め方)で構成して 「日本の会社で働く時のコツをもっと教えてください」 、 「家族は連れていけないのですか?」――。 1 月 29 日のマニラにおける第 1 回日本講座の質疑応答。私は質問にていねいに回答した。マニラの私立総合 大学、アレリアーノ大学小講堂の 2 時間半は若い熱気に包まれた。大学は日本講座の意義と中身を高く評価し、 今後も継続する方針だ。第 1 回講座の模様を文と写真で報告する。 リポート 三浦和夫(本誌主筆) 人が していた学生たち約 起立し、国歌と校歌を斉唱した。 ピン人学生にとっ 全員が右手を左胸にあてて歌う。 て分かりやすいよ 生たちに敬意を表するためフィ 学生たちは演台脇の講師に目を 来ている。その中 身を少し抽出して 紹介したい。 Government's Five Measures to 策( 授) を元に進めた。 Chapter 「 1 Basic 背景に政府が進め Factors of Japanese Society て い る 5 つ の 政 Aging Japanese (高 齢 化 講座は、 「 Society Introduction to Workでは、 」 (原 作 / 三 浦 和 夫、 社会の到来) ing in Japan 英訳/三浦勲夫・岩手大学名誉教 日本人の少子化を 軽く上げて頭を下げた。 向 け た。 私 は 立 ち 上 が っ て 手 を この講座を広げる ンを着用した。 続いて、 司会者が私を紹介した。 ことができる。実 リピンの正装である白色のバロ で働くならば日本を知ろう ! ― Aging Japanese society 」 (日 本 の社会の特徴/高齢化社会)と つ の 変 化( Prospect そして日本が避けて通れない 今後の of Inevitable Japanese Future の )についても別項 Changes ように説明した。 Work Environment When た。そして、「遅刻をするな」( Don't ) 、「元 気 な 挨 拶 」( Greet be late は “な る ほ ど ”と い う 表 情 を 示 し と in Rome, do as the Romans do いう英語で説明すると、学生たち と わ ざ を 紹 介 し た。そ れ を 入れば郷に従え」という日本のこ (日本の会 in Japanese companies 社の仕事の進め方) の冒頭で 「郷に Chapterの 2 (2) 6 壇上で講座を始める筆者 2015. 3. 1/vol.344 7 5 1 2 0 ) 、「き cheerfully your co-workers ち ん と し た 身 な り 」( Keep neat ) 、「他 人 へ の appearance at work 気 づ か い 」( Considerate attitude ) 、「ほ う・ れ ん・ そ toward others Don't judge anything only by う 」( Essential duty for your boss “ ” is Report, inform, and consult. “ ” ) 。 yourself そして、最後の結びを、 『 Come to Japan! We can work 』 together & we all will be happy と表現した。 私の講演は事前に用意した講 時間半は 義録とパワーポイントを元にし た が、 そ れ だ け で は も た な い。 そ の た め、 ず い ぶ ん ア ド リ ブ を 交 え て 話 し か け た。 技 能 実 習 生 と し て 介 護 が 加 わ り、 ハウスキーバーの受け入れにつ いても具体化する方向であるこ とも述べた。 ま た、 来 日 外 国 人 労 働 者 の 8 2015. 3. 1/vol.344 9 2 各国別人数でフィリ 位 ピ ン は 中 国、 ブ ラ ジ ル に 次 ぎ 第 位。しかし、ベトナムが第 も拍手がわいた。 講 座 終 了 後、 大 学 関 係 者 と ラ で、 皆 さ ん に 頑 張 っ て い た だ き 私はフィリピン派の人間なの 今 後 も 続 け た い 意 向 を 示 し た。 部 長 た ち は 講 座 を 高 く 評 価 し、 の %以上が実際に日本で働き ケ ー ト 調 査 を 行 っ た が、 受 講 者 な お、 講 座 終 了 後 就 業 希 望 ア ン 続 け て 、「 フ ィ リ ピ ン の 人 た は拍手喝采となった。 た い の で す 」 と 述 べ る と、 会 場 れ企業の評判が良いですね。でも、 ン チ 懇 親。 学 長、 副 学 長、 国 際 「ベトナム人は大変勤勉で受け入 ン と 並 ぶ 可 能 性 が あ る と 紹 介。 に 迫 り、 こ の ま ま だ と フ ィ リ ピ 4 タは大学と人材総研が共有する ことで合意している。 日本講座終了後、同大学長や国際部、関係スタッフとランチ懇親。 「日本の会社での働き方」 説明画面例 ま た、 今 後 の 予 定 と し て は、 2 9 1 0 職、 ハ ウ ス キ ー パ ー な ど も 適 職 だ と 思 い ま す 」。 そ れ に 対 し て マニラはもとよりフィリピ ン南部のセブやダバオにも 遠征して、講座の開催を検 討している。また、将来的 にはベトナムやカンボジ ャ、ミャンマー、スリラン カなどでの開催も視野に Come to Japan! and 入れている。 “ ”を広 let's work in Japan げたいと思う。 6 3 0 4 技術者もそうですが、介護 ち は 笑 顔 と 優 し さ が あ り ま す 。 た い と 回 答 し て い る。 回 答 デ ー 70 この記事に対するお問い合わせは、 日本人材総合研究所 電話: ( ) まで 0 3 10 2015. 3. 1/vol.344 11 A S E A N 3 I T アレリアーノ大学 (ARELLANO UNIVERSITY) の概要 所在地 フィリピンのマニラ市内 創 立 1938 年、ARELLANO 法科大学として開校 学 部 法学部、経営学部、理数学部、教育学部、コンピュータサイエンス学部、芸術学部、会計学部、介護学部など 11 学部 35 コース 特 徴 国際社会のニーズに応えて開発されたモデル校。オーストラリアやアメリカの大学と提携して海外学生との国際 交流にも積極的に取り組んでいる。 分 校 5 分校、法科大学「ARELLANO UNIVERSITY OF LOW SCHOOL」1 校で構成 分かりやすいイラストと英文で表示されるパワーポイントの画面に真剣な表情で見入る学生たち。
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