はやぶさ2を宇宙へと送り込む H-ⅡAロケットは こうなっている! 全 高 53m、直 径 4m。8 畳 一 間 の 17 階 建 て げる衛星は大体数百 kg なので、ほとんど自重(そ ビルを想 像すると、おおよその大 きさがわかる の 9 割 は燃 料 )を持 ち上 げて飛 んでいることに でしょう。その構 造 はアルミ缶 に入 ったビール なります。 にたとえられます。 12 ∼ 13 ページで見 た通 り、打 ち上 げ後 に とても薄 いタンクの中 に燃 料 をたっぷり積 み ブースター、フェアリング、第 1 段 エンジン… 。打 ち上 込 み、総 重 量 は 289t(荷 物 は含 まず) と分 離 していって、少 しでも自 重 を軽 くしなが ら効 率よく飛 んでいき、最 後 に第 2 段 エンジン で加 速 して、目 標 となる軌 道 に衛 星を送 り込 む 写真/井川俊彦 のです。 横についているブース ターは、打ち上げ時の推進 力を補い、ロケットを加速 させる役割がある。打ち上 げから約 100 秒後には燃 焼を終えて、機体から切 り離される。画像は H Ⅱ A ロケット 11 号機のブー スターが分離する様子。 分離! A 画像提供/JAXA SRB-A ニッポンが誇る大型ロケット 打ち上げる衛星などの大きさや重さに対応できるように、大きく 分けて H ⅡA、H ⅡB の 2 種類の主力ロケットがある。H Ⅱ A はコストパフォーマンスに優れ、荷物の重さによりブースターの 数が 2 本(202 型)と 4 本(204 型)から選択できるなど、 柔軟に対応できるロケット(今回の 26 号機は 202 型) 。さらに 輸送能力の高い H Ⅱ B は国際宇宙ステーションへの物資輸送に 使われており、将来は月面への物資輸送も期待できるロケットだ。 H-ⅡB 固体ロケットブースター はやぶさ 2 は先端部分にのっている。重量は約 600kg で、今回使用される H ⅡA202 型ロケットの打ち上 げ能力からすると余裕がある。これを活かして、九州工 業大学の「しんえん 2」 、多摩美術大学の「ARTSAT2DESPATCH」 、東京大学の「PROCYON」の 3 機の 小型衛星が相乗りしているゾ。 H-ⅡA204 はやぶさ2はココ! B H-ⅡA204 ●全長/ 53m ●総重量/ 443t ●ブースター/4本 ●打ち上げ能力/ 6t H-ⅡB ●全長/ 56m ●総重量/ 531t ●ブースター/4本 ●打ち上げ能力/ 8t 画像提供/JAXA 14 2015.1
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