平成 27 年度テーマ展示のご案内 季節を感じて 中川

平成 27 年度テーマ展示のご案内
季節を感じて
中川一政の春夏秋冬
中川一政は、格別に季節感を意識して作品を描いているわけではありませんが、それでもその作品に
は、画面を通じて四季が感じられます。岩彩では季節の花や旬の魚介類を題材にしていますし、風景
画では同じ対象でも、それぞれの作品で、季節の違いにより、画面上の山肌や木々の葉の色合いに変
化をつけています。また、万葉集、漢詩などの季節を感じる歌を書にしたためていて、そこからも一
政の季節を感じることができます。
平成 27 年度の展示では、第 1、3 展示室を使って、1 年を 4 期に分けて当館所蔵の作品から、中川
一政の作品が持つ四季を感じていただきたいと思います。
料金
全会期通じて通常どおりの金額となります。金額の内訳につきましての詳細は施設案内をご覧
ください。
また、それぞれの会期を見に来られたお客様につきましては、入館券に印を押しますので、
次の会期以降にご入館の際にその券を受付に提示いただければ、割引金額でご入館いただけ
ます。
割引金額は以下のとおりです。
割引金額の内訳
・第Ⅰ回展示
通常金額
・第Ⅱ回展示 大人 500 円
高校生以下 300 円
(但し第Ⅰ回の展示をご覧になられた方とします。また入館の際には受付第Ⅰ回展示入館時の
入館券を必ずご提示ください)
・第Ⅲ回展示 大人 400 円
高校生以下 250 円
(但し第Ⅰ、Ⅱ回の展示を両方ご覧になられた方とします。また入館の際には第Ⅰ、Ⅱ回展示入
館時の入館券を必ずご提示ください)
・第Ⅳ回展示 無料
(但し第Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ回の展示を全てご覧になられた方とします。また入館の際には第Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ
回展示入館時の入館券を必ずご提示ください)
会期中休館日 毎週水曜日及び 12 月 28 日-1 月 3 日
Ⅰ
中川一政が描いた春
会期
平成 27 年 4 月 2 日(木)~6 月 30 日(火)
中川一政の風景画には時折、満開の桜の木が画面に登場したり、また新緑に映える山を描いた
ものには、何ともいえない美しさがあります。また油彩や、水墨岩彩にはチューリップなどの春
の花を描いています。第 1 回の展示では、油彩や岩彩から春を感じられるものを紹介します。
「晩春新緑」
「チューリップ」
油彩
水墨・岩彩
1950 年
1977 年
Ⅱ
中川一政が描いた夏
会期
平成 27 年 7 月 2 日(木)~9 月 29 日(火)
中川一政は、生前に 6 回に亘って欧州へ旅行をしています。そして現地の風景を描いた 1962
年と 1970 年の欧州行きはいずれも夏の季節でした。この展示では、一政が 1962 年と 1970 年に
欧州で描いた現地の風景と、さらに代表作「向日葵」の数々や、
「蝉」、
「山百合」といった真鶴半
島の夏の風物を題材にして描いた水墨・岩彩など、これらの作品から中川一政が描いた夏を感じ
ていただきたいと思います。
「山百合」
水墨・岩彩
「トレド(スペイン)風景」
1985 年
油彩
1962 年
Ⅲ
中川一政が描いた秋
会期
平成 27 年 10 月 1 日(木)~12 月 23 日(水)
中川一政は静物画の題材に、よく秋の代表的な果物の柿を使っています。それを単独で描いた
り、また薔薇の花と組み合わせて描いたりと様々です。
柿は中川一政の絵心をくすぐる果物だったようです。この展示では一政が描いた様々な柿、さ
らに彼の風景画の集大成ともなる大作「箱根駒ケ岳」の連作など、秋を描いた作品をご紹介いた
します。
「薔薇と柿」
油彩
「柿の枝」
1962 年
水墨・岩彩
1980 年
Ⅳ
中川一政が描いた冬
会期
平成 28 年 1 月 4 日(月)~3 月 29 日(火)
中川一政が 20 代に描いた作品には何故か冬の風景が多くあります。葉が全て落ちてしまった冬
枯れの木や、灰色の空など寒々しいその光景は、当時の若き頃の一政の鬱屈した感情が表れてい
るかのようです。
この展示では、そうした一政の 20 代の作品を含め、冬に描かれた風景、そして「椿」や「リン
ゴ」など、冬の花や果物を描いた作品をご紹介いたします。
「霜のとける道」
「椿」
水墨・岩彩
1981 年
油彩
1915 年