しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号 Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp 投資環境 2015 年 3 月 3 日 GPIFの増額余地 公的年金資金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、2 月 27 日、2014 年 10 ~12 月期の運用状況を発表しました。 10~12 月期の収益額は 6 兆 6,233 億円、12 月末の運用額は 137 兆 358 億円でした。 GPIFは昨年 10 月末に基本ポートフォリオを変更し、国内債券を 60%から 35%に引き下げる一 方、国内株式を 12%から 25%に、外国債券を 11%から 15%に、外国株式を 12%から 25%に引き上 げました。基本ポートフォリオ変更後の 12 月末の資産割合は、運用資産額に年金特別会計の積立金を 合わせた年金積立金全体に対し、国内債券 43.13%、国内株式 19.80%、外国債券 13.14%、外国株式 19.64%となり、9 月末と比べて国内債券は 5.26 ポイント低下、国内株式は 2.01 ポイント上昇、外国 債券は 1.30 ポイント上昇、外国株式は 2.66 ポイント上昇しました。 12 月末の全体の運用資産額、年金積立金全体に対する構成割合は発表されましたが、各資産の資産額 については発表されていません。そのため、年金特別会計の積立金を考慮しないケース(試算①、運用 資産額を年金積立金全体とみなす) 、各種報道を参考に年金特別会計の積立金を 1.1 兆円と仮置きしたケ ース(試算②)に分けて、10~12 月期の買入額、売却額(償還を含む)、そして 2 月末基準での増額/ 減額余地を概算しました。 図表1. GPIFの資産別残高 (試算①:年金特別会計の積立分を考慮せず) 2014年9月末 2014年12月末 年金積立金全体 年金積立金全体 10-12月期 10-12月期 10-12月期 -5.8兆円 の収益額 1.0兆円 の売却、買入 -6.9兆円 資産額増減 国内債券 64.9兆円 の構成割合 48.4% 59.1兆円 の構成割合 43.1% 国内株式 23.9兆円 17.8% 27.1兆円 19.8% 3.3兆円 1.6兆円 1.7兆円 外国債券 15.9兆円 11.8% 18.0兆円 13.1% 2.1兆円 1.5兆円 0.6兆円 外国株式 22.8兆円 17.0% 26.9兆円 19.6% 4.1兆円 2.5兆円 1.7兆円 5.0% 5.89兆円 4.3% -0.8兆円 短期資産等 6.7兆円 内、市場運用分 (3.4兆円) 内、年金特別会計の積立分 (3.3兆円) 合計(運用資産額) 130.9兆円 137.0兆円 合計(年金積立金全体) 134.2兆円 137.0兆円 (参考)年金積立金全体の構成割合は、9月末の各資産の構成割合と基本ポートフォリオに定める資産構成割合の比較のため、短期資産を基本ポートフォリオにおける 割合である5%として、当法人が管理運用している運用資産を基に算出。12月末については、短期資産を各資産の乖離許容幅の中で管理。 (出所)GPIFの資料を基に、しんきん投信作成 図表2. GPIFの資産別残高 (試算②:年金特別会計の積立分を1.1兆円と仮置き) 2014年9月末 2014年12月末 年金積立金全体 年金積立金全体 10-12月期 資産額増減 10-12月期 10-12月期 の収益額 1.0兆円 の売却、買入 -6.4兆円 1.9兆円 国内債券 64.9兆円 の構成割合 48.4% 59.6兆円 の構成割合 43.1% 国内株式 23.9兆円 17.8% 27.4兆円 19.8% 3.5兆円 1.6兆円 外国債券 15.9兆円 11.8% 18.2兆円 13.1% 2.3兆円 1.5兆円 0.7兆円 外国株式 22.8兆円 17.0% 27.1兆円 19.6% 4.3兆円 2.5兆円 1.9兆円 5.0% 5.94兆円 4.3% -0.8兆円 短期資産等 6.7兆円 -5.4兆円 内、市場運用分 (3.4兆円) (4.8兆円) (1.4兆円) 内、年金特別会計の積立分 (3.3兆円) (1.1兆円) (- 2.2兆円) 合計(運用資産額) 130.9兆円 137.0兆円 合計(年金積立金全体) 134.2兆円 138.1兆円 (参考)年金積立金全体の構成割合は、9月末の各資産の構成割合と基本ポートフォリオに定める資産構成割合の比較のため、短期資産を基本ポートフォリオにおける 割合である5%として、当法人が管理運用している運用資産を基に算出。12月末については、短期資産を各資産の乖離許容幅の中で管理。 (出所)GPIFの資料を基に、しんきん投信作成 ※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。 Shinkin Asset Management Co., Ltd 1 投資環境 2015 年 3 月 3 日 しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号 Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp - 買入額、売却額 - 10~12 月期の買入額、売却額(償還を含む)の概算は、図表 1、図表 2 のようになります。国内債 券については、6.4 兆円~6.9 兆円程度売却する一方、国内株式については 1.7 兆円~1.9 兆円程度買入 れました。また、外国債券については 0.6 兆円~0.7 兆円、外国株式については国内株式とほぼ同額の 1.7 兆円~1.9 兆円程度買入れました。 - 増額/減額余地 - 今年に入り 2 月まで、買入、売却、償還など、資金の出入りがなかったとして、市場の動きを基に 2 月末の運用資産額を概算すると、構成割合は国内債券 42%程度、国内株式 21%程度、 外国債券 12~13%、 外国株式 20%程度となります。運用資産額が変わらないとして、基本ポートフォリオに相当する資産額 と比較し、増額/減額余地を概算すると、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式で、それぞれ 12 兆 程度減額、4.1 兆円程度増額、2.4 兆円程度増額、5.5 兆円程度増額の余地があることになります(図表 3、4) 。 今後、10~12 月のペースで資産構成を見直していくと、基本ポートフォリオの構成割合に到達する までに、国内債券、国内株式、外国株式については 2 四半期程度、外国債券については 3 四半期程度か かることになります。言い換えると、相場環境によりますが、今年の夏から秋には、GPIFの資産構 成見直しが終了することになります。 公的年金資金が経由する信託銀行の売買動向をみると、1 月以降も公社債売り、株式買いが継続して います(図表 5) 。しばらくは、GPIFの運用見直しに係る株価の押し上げ圧力や公社債の下げ圧力が 継続しますが、夏場以降はその圧力は弱まるとみられます。 図表3. 買い余力概算(2月末時点、試算①) 基本ポートフォ 2015年2月末 (a) リオに対応する 図表4. 買い余力概算(2月末時点、試算②) (b)-(a) 資産額(b) 構成割合 基本ポートフォ 2015年2月末 買い余力 (a) リオに対応する 買い余力 資産額(b) 構成割合 (b)-(a) 国内債券 58.8兆円 41.8% 46.8兆円 -12.0兆円 国内債券 59.3兆円 42.1% 47.2兆円 -12.1兆円 国内株式 29.4兆円 20.9% 33.4兆円 4.1兆円 国内株式 29.6兆円 21.0% 33.7兆円 4.1兆円 外国債券 17.6兆円 12.5% 20.1兆円 2.4兆円 外国債券 17.8兆円 12.6% 20.2兆円 2.4兆円 外国株式 27.9兆円 19.8% 33.4兆円 5.5兆円 外国株式 28.2兆円 20.0% 33.7兆円 5.5兆円 5.9兆円 4.2% 5.9兆円 4.2% 短期資産等 短期資産等 (注)1~2月は新たな売買、配当、償還はないものと仮定 (注)1~2月は新たな売買、配当、償還はないものと仮定 (注)(b)については、短期資産等を除き算出 (注)(b)については、短期資産等を除き算出 (出所)GPIF、Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成 (出所)GPIF、Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成 図表5. 信託銀行の株式、公社債売買 (億円) 40,000 株式 公社債(短期を除く) 30,000 20,000 10,000 0 -10,000 ※株式は東京証券取引所、投資部門別売買状況(売買代金ベース、2市場合計) (出所)QUICK、日本証券業協会よりデータ取得し、しんきん投信作成 2015/01 2014/11 2014/09 2014/07 2014/05 2014/03 2014/01 2013/11 2013/09 2013/07 2013/05 2013/03 2013/01 2012/11 2012/09 2012/07 2012/05 2012/03 2012/01 -20,000 (年/月、月次) (シニアストラテジスト ※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。 鈴木和仁) Shinkin Asset Management Co., Ltd 2 投資環境 2015 年 3 月 3 日 しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号 Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp <本資料に関してご留意していただきたい事項> ※本資料は、ご投資家の皆様に投資判断の参考となる情報の提供を目的として、しんきんアセットマネジメント 投信株式会社が作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。 ※本資料は、信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、当社はその正確性、完全性を保証するも のではありません。また、いかなるデータも過去のものであり、将来の投資成果を保証・示唆するものではあ りません。 ※本資料の内容は、当社の見解を示しているに過ぎず、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。 記載内容は作成時点のものですので、予告なく変更する場合があります。 ※投資信託は、預金や保険契約とは異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の補償の対象ではありません。 また、金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象ではありません。 ※投資信託は、値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替リスクもあります)に投資しますので、基準価額 は変動します。したがって、預金と異なり投資元本が保証されているものではありません。運用による損益は すべて投資者の皆様に帰属します。 ※特定ファンドの取得のお申込みに当たっては、販売会社より当該ファンドの投資信託説明書(交付目論見書) をあらかじめ又は同時にお渡しいたしますので、必ず内容をご確認の上、ご自身でご判断ください。また、請 求目論見書については、販売会社にご請求いただければ、当該販売会社を通じて交付いたします。 【お申込みに際しての留意事項】 投資信託に係るリスクについて 投資信託は、株式や債券等の値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替リスクもあります) に投資しますので、基準価額は変動します。したがって、預金と異なり投資元本が保証されてい るものではありません。運用による損益はすべて投資者の皆様に帰属します。 また、投資信託は、個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対 象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なりますので、ご投資に当たっては交付目論 見書や契約締結前交付書面をよくご覧ください。 投資信託に係る費用について (お客様に直接ご負担いただく費用) ご購入時の費用・・・購入時手数料 上限 3.24%(税抜 3.0%) ご換金時の費用・・・信託財産留保額 上限 0.3% (保有期間中に間接的にご負担いただく費用) 運用管理費用(信託報酬) ・・・純資産総額に対して、上限年率 1.5984%(税抜年率 1.48%) その他の費用・・・監査費用、信託財産に関する租税、信託事務の処理に要する諸費用、有 価証券売買時の売買手数料等及び外貨建資産の保管等に要する費用は、ファンドより実費と して間接的にご負担いただきます。また、運用状況等により変動するものであり、事前に料 率、上限額等を示すことができません。 投資信託に係る上記費用(手数料等)の合計額については、ご投資家の皆様がファンドを保有 される期間等に応じて異なりますので、表示することができません。 《ご注意》 上記に記載しているリスクや費用につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費 用の料率につきましては、しんきんアセットマネジメント投信が運用する全ての投資信託のう ち、ご負担いただくそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。投資信託に係るリ スクや費用は、それぞれの投資信託により異なりますので、ご投資される際には、事前に交付目 論見書や契約締結前書面をよくお読みください。 ※「日経平均株価」 (日経平均)に関する著作権、知的所有権その他一切の権利は日本経済新聞社に帰属します。 日本経済新聞社は日経平均株価を継続的に公表する義務を負うものではなく、その誤謬、遅延又は中断に関 して責任を負いません。 ※東証株価指数(TOPIX)は、東京証券取引所の知的財産であり、この指数の算出、数値の公表、利用など株 価指数に関するすべての権利は東京証券取引所が有しています。東京証券取引所は、TOPIX の算出若しくは 公表の方法の変更、TOPIX の算出若しくは公表の停止又は TOPIX の商標の変更若しくは使用の停止を行う 権利を有しています。 ※東証 REIT 指数は、東京証券取引所の知的財産であり、この指数の算出、数値の公表、利用など、東証 REIT 指数に関するすべての権利は、東京証券取引所が有しています。 Shinkin Asset Management Co., Ltd 3
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