投資のヒント - 三井住友トラスト・アセットマネジメント

Column
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「投資のヒント」
2015年1月7日
2014年の市場動向の振り返り
 米国の高成長と円安を背景に、先進国のREITや株
式などが好調な1年に
2014年は、内外REITなどのリスク資産への投資が3年
連続で大きな成果をあげるとともに、2013年に続き先進
国への投資が新興国への投資を上回るパフォーマンスを
あげた1年になりました。
先進国REITは、40%を超える大幅な上昇となりました。
米国景気が堅調に推移する一方で、世界的な低金利が
不動産市場にとって追い風となりました。また、大幅な円
安の恩恵を受けやすい外貨建資産であることなどが高収
益に繋がりました。
また国内REITも、3年連続で高いパフォーマンスとなり
ました。国内の不動産市場が回復基調にあることや、日
本銀行(以下、日銀)が10月の追加金融緩和で年間の
REIT買入額を3倍に増やしたことなども相場上昇を後押し
しました。
株式市場ではNYダウが連日史上最高値を更新するな
ど、米国が先進国株式を牽引しました。また、大幅な円安
も好パフォーマンスの要因となりました。
また国内株式は、日銀の追加金融緩和や円安の動きを
好感して、年間では堅調なパフォーマンスを確保すること
ができました。
一方、新興国債券については米国の量的緩和縮小な
どが影響して、やや伸び悩む結果となりました。
 2014年の株式・為替市場について
各資産の年間収益率
(2010年~2014年、年次)
2010年
2011年
2012年
2013 年
2014年
国内REIT
34.1%
先進国REIT
5.8%
新興国株式
5.5%
国内REIT
41.0%
先進国REIT
38.7%
新興国株式
32.1%
先進国株式
30.7%
新興国債券
30.0%
先進国株式
55.0%
国内株式
54.4%
国内REIT
41.1%
先進国REIT
24.3%
先進国債券
22.7%
先進国REIT
41.8%
国内REIT
29.7%
先進国株式
21.7%
先進国債券
16.4%
新興国株式
12.3%
国内債券
2.4%
国内株式
20.9%
新興国株式
19.0%
国内株式
10.3%
先進国債券
20.4%
国内債券
1.9%
新興国債券
10.8%
国内債券
2.0%
新興国債券
7.8%
国内債券
4.2%
新興国債券
2.4%
国内株式
1.0%
先進国株式
-0.9%
先進国債券
-12.7%
国内債券
1.9%
先進国債券
0.2%
先進国REIT
-2.0%
新興国債券
-6.3%
先進国株式
-8.4%
国内株式
-17.0%
新興国株式
-21.9%
国内REIT
-22.2%
※各資産のインデックスについては次ページをご確認ください。
(出所)Bloombergデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメ ント
作成
2014年の主要株価指数の騰落率
(2013年12月末~2014年12月末)
2014年の株式市場は、政権交代など改革期待が高まっ
たアジアの株式市場や、日米などの先進国市場が堅調
-60% -40% -20%
0%
20%
40%
60%
に推移した一方で、景気が低迷した欧州や資源国の株式
中国
52.9%
市場などは相対的に伸び悩む結果となりました。
インド
29.9%
アジア市場は、大幅に上昇しました。特に中国では中国
人民銀行の利下げや香港市場との相互取引など規制緩 インドネシア
22.3%
和の動きを好感し、年末にかけて急騰しました。また新政
米国
7.5%
権の樹立で政策期待が高まったインドやインドネシアなど
が高いパフォーマンスとなりました。
日本
7.1%
日本では、日銀の追加金融緩和、公的年金の株式投資
ドイツ
2.7%
比率引き上げ、2015年の消費税率再引き上げの先送り
-2.7%
英国
や衆議院解散・自民党勝利などを背景に年後半から上昇
-2.9%
に転じ、日経平均株価は一時18,000円近辺まで上昇する
ブラジル
など堅調に推移しました。
ロシア
-45.2%
また米国では、NYダウが米国景気が底堅さを増した年
※各資産のインデックスについては次ページをご確認ください。
後半 か ら 上 昇度 合いを 強め、 一時 史上 最高 値 となる
(出所)Bloombergデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメ ント
18,000米ドル台をつけるなど、6年連続で上昇しました。
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※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、
証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。本資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。
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ご参考資料
2014年の為替市場では、円が対米ドルで昨年に続き大
幅に下落したことから、先進国通貨および新興国通貨と
もに対円では上昇しました。
米ドルは、FRB(米連邦準備制度理事会)による量的緩
和終了と翌年に向けた利上げ観測が高まるなか、日銀は
予想外の追加金融緩和を行うなど、日米の金融政策の
方向性の違いが鮮明となり、年間を通じて円安傾向が続
き、年末には2007年以来となる120円台まで上昇しました。
またインド・ルピーなど一部アジア通貨は、新政権に対
する期待などを背景に対円では堅調に推移しました。
一方、資源国通貨は対円ではプラスを維持したものの、
商品価格の下落などを受けて伸び悩みました。豪ドルや
ブラジル・レアルは、最大の資源輸出先である中国の景
気減速懸念や鉄鉱石などの商品価格の下落などを受け
て、景気が伸び悩んだことが足かせとなりました。
またユーロについては、域内の景気低迷や低インフレを
背景に金融緩和や先行きの量的緩和観測が強まり、対
米ドルでは約2年5ヵ月ぶりの低水準まで下落するなど、
軟調な推移が続きました。
2014年の主要通貨(対円)の騰落率
(2013年12月末~2014年12月末)
-40%
-30%
-20%
-10%
0%
10%
20%
14.4%
米ドル
インド・ルピー
11.0%
英ポンド
7.6%
豪ドル
-37.0%
5.2%
ブラジル・レアル
1.0%
ユーロ
1.0%
ロシア・ルーブル
※各国の使用インデックスは下記をご確認ください。
(出所)Bloombergデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメ ント
作成
【各資産のインデックスについて】
国内株式:東証株価指数(TOPIX)(配当込み)、先進国株式:MSCI コクサイ・インデックス(除く日本、配当込み)*、新興国株式:MSCI エマージング・マーケッ
ト・インデックス(配当込み)*、国内債券:NOMURA-BPI総合、先進国債券:シティ世界国債インデックス(除く日本)、新興国債券:JPモルガン・ガバメント・ボン
ド・インデックス-エマージング・マーケッツ・グローバル・ディバーシファイド*、国内REIT:東証REIT指数(配当込み)、先進国REIT:S&P先進国REIT指数(除く
日本、配当込み)
*当該日の為替データを基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが円換算しています。その他は円建てです。
【各国の使用インデックスについて】
インドネシア:ジャカルタ総合指数、ドイツ:DAX指数、インド:ムンバイSENSEX指数、日本:日経平均株価(日経225)、ロシア:RTS指数、ブラジル:ボベスパ指数、
米国:NYダウ、英国:FTSE100指数、中国:上海総合指数
※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
 2015年の市場動向は?
今年も昨年に続き、先進国のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)が相対的に優位となると見られ、特に米国
経済については利上げが見込まれるものの、原油価格の下落などを背景に個人消費は堅調に推移し、底堅い成
長ペースを維持するものとみています。日本経済も、政策対応に支えられた円安・株高、原油価格の下落や消費税
率再引き上げの先送りにより消費者や企業のマインドなども徐々に持ち直し、緩やかな回復軌道に復すると見てい
ます。また欧州経済は、物価下落への警戒感は根強いものの、基調としては緩やかな回復が続くと見ており、先進
国全体としては着実な景気回復が持続し、株式市場も企業収益の拡大に見合った底堅い展開を見込んでいます。
金利・為替については、各国の金融政策動向が焦点です。米国が今年半ばにも利上げに踏み切ると見られる一
方で、日本や欧州などでは金融緩和が強化される可能性が高く、各国の金融政策の方向性の乖離がより鮮明にな
ると見られます。ただし、行き過ぎた緩和の副作用なども意識されやすいことから、円安・米ドル高の流れは今年も
続くものの、そのペースは昨年よりは緩やかなものにとどまると見ています。
一方、新興国経済については先進国の成長率の高まりが徐々に浸透してくることもあって、全体としては回復基
調が維持されると見ていますが、国ごとのばらつきが更に鮮明化すると見ています。原油価格の下落が続けば資
源輸出国の景気を更に圧迫することになり、ロシアなど一部の原油輸出国の経済情勢が想定以上に悪化し、投資
家のリスク回避に繋がる可能性もあります。また米国が金融政策の節目を迎えることから、対外収支の赤字を海外
からのファイナンスで賄っている新興国などでは、為替市場の価格変動が大きくなるリスクにも注意が必要です。
今年は、欧米市場の株価や債券が歴史的な高値水準にあるなかで米国の利上げが見込まれており、それぞれの
国、企業、商品などについてファンダメンタルズの状況をよく吟味し、より的を絞った機動的な運用が必要になる1年
とも言えそうです。
以上
当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、
証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。本資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。
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