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実地指導・ケアプラン点検の実施結果について
千葉市介護保険課では、市内の介護保険サービス事業所(施設本体サービス、地域密着型サービスを除
く)を対象として、介護保険制度の適正な運営を図るため、一連のケアマネジメントプロセスや適切な介護報
酬請求等の観点から実地指導、ケアプラン点検を行っています。
対象事業所は、本市による監査又は実地指導が行われていない事業所、これまでの実地指導等において
必要と認められた事業所等から選定し、平成24年度は161事業所、平成25年度は12月までに139事業所
に対して実施しました。
――― 主な指導事項等 ―――
《全サービス共通の指導事項》
・
事業所ごとに、原則として月ごとの勤務表を作成し、従業者の日々の勤務時間、常勤非常勤の別、
兼務関係、職務内容について明確にすること。
・
管理者は、従業者の管理及び業務の実施状況の把握、その他の管理を一元的に行うこと。
・
苦情、事故対応については、今後の対策まで協議し再発防止に努めること。
・
利用者の個人情報は、鍵付きの書庫で保管すること。
・
やむを得ず署名が代筆となる場合には、家族又は親族等に連絡し利用者氏名の下に代筆者として
署名してもらい、続柄の記載も求めること。
《居宅介護支援事業所》
減算事例
・
ケアプラン新規作成時、要介護更新認定時及び要介護状態区分変更時にサービス担当者会議を開
催していない。
・
ケアプランの原案の内容について利用者又はその家族に対して説明し、文書により利用者の同意
を得ていない。
・
少なくとも1月に1回、利用者の居宅で利用者と面接を行っておらず、モニタリングの結果を記
録していない。
返還事例
・
独居高齢者加算の算定要件を満たしていない。
少なくとも月に1回、利用者の居宅を訪問し利用者が単身で居住している旨を確認した記録がない。
・
退院退所加算の算定要件を満たしていない。
病院、診療所、地域密着型介護老人福祉施設、又は介護老人保健施設の職員との面談の記録がない。
・
認知症加算の算定要件を満たしていない。
日常生活自立度のランクⅢ、Ⅳ、M に該当している医師の意見書の写しの控えがない。
・
入院時情報連携加算の算定要件の算定要件を満たしていない。
情報提供した書類の写し等が残されておらず、根拠が確認できない。
・
初回加算の算定要件を満たしていない。
・
運営基準減算に該当する場合に、初回加算を算定している。
・
運営基準減算による特定事業所加算の返還。
指導事項
・
ケアプラン新規作成時のアセスメントに当たって、利用者の居宅を訪問し、利用者及びその家族
に面接を行い記録を残すこと。
・
利用者がロングショートステイを利用している場合の1月に1回の面接は、ロングショートステ
イ先の利用者の居室で行い、その状況について記録すること。
・
住宅型有料老人ホーム等に入居している利用者の1月に1回の面接は、共有スペースでなく、利
用者の居室で行い、その状況について記録すること。
・
住宅型有料老人ホーム等で行うサービスと訪問介護のサービスを明確に区分したうえで、ケアプ
ランを作成すること。
・
訪問介護を位置付ける際に、身体介護と生活援助の援助内容を具体的に把握すること。
・
ケアプランの写し、サービス担当者会議の要点を担当サービス事業所に交付すること。
・
初回月にも忘れずにモニタリングを実施すること。
・
少なくとも 1 月に 1 回の利用者の居宅を訪問した記録は、本人と面接したことがわかるような内
容とすること。
・
指定居宅介護支援の提供に当たり、利用者に提供される指定居宅サービス等が特定の種類又は特
定の居宅サービス事業所に不当に偏することのないよう、公正中立に行うこと。
・
特定事業所加算を算定している場合には、毎月要件を満たしているか確認すること。
・
介護予防支援事業所は、運動器機能向上サービス等を介護予防サービス計画に位置付けた場合に
は、介護予防サービス事業所から運動器機能向上計画等の実施期間終了後(概ね3月)に事後ア
セスメントの報告を受け、継続の必要性について検討すること。
・
介護予防サービス・支援計画の期間について
要支援1,2の介護予防サービス・支援計画の期間は原則 6 か月以内とする。
目標が達成可能な期間とします。
状態が安定し、悪化の可能性が低い場合には、期間を最長 1 年とすることも可能としますが、
あんしんケアセンターに相談し合意した場合に限ります。
あんしんケアセンターに相談する際には、下記の状況を明確にして相談すること
・認定の有効期間が1年である
・本人の身体状況に大きな変化がない
・利用しているサービスが大きく変わらない
・本人を取り巻く環境や家族の状況に変化がない
*延長する場合には、毎回、あんしんケアセンターと相談する必要があります。
《(介護予防)訪問介護》
返還事例
・ 初回加算の算定要件を満たしていない。サービス提供責任者が同行訪問した記録がない。
・ 単なる安否確認、見守り、嗜好品の買物を行い、身体介護を算定している。
・ 利用者の不在時に実施した生活援助を算定している。
・ ケアプランに位置付けられていないサービスを提供している。
・ 訪問介護を行った記録がないにもかかわらず、身体介護又は生活援助を算定している。
・ 同居家族がいる又は日中独居の場合の生活援助について、算定要件を満たしていない。
・ 自立生活支援のための見守り的援助を身体介護として算定しているが、共に行っている内容では
ない。
・ 住宅型有料老人ホーム等で行うサービスを訪問介護のサービスとして行い、身体介護又は生活援
助を算定している。
指導事項
・ サービス提供責任者は、訪問介護員等が記録したサービス提供記録の内容について確認し、提供
したサービスが計画通りに実施されているかを確認すること。
・ 管理者は、訪問介護員の員数が常勤換算方法で2.5人以上になっているか把握し、人員基準を満
たしていることを確認すること。
・ サービス提供責任者は、ケアプランに沿った訪問介護計画を作成し、利用者に説明し同意を得て
交付すること。
・ 予防訪問介護は生活援助ではなく、共に行うことで自立支援につながる計画とすること。
・ 同一敷地内等にある住宅型有料老人ホーム等の従業員と指定訪問介護事業所の訪問介護員を兼務
している場合には、サービス提供時間、内容、雇用状況、会計等を明確に区分すること。
・ 住宅型有料老人ホーム等の居室についているナースコールの対応は、住宅型有料老人ホーム等の
サービスであり、介護保険では算定できない。
《(介護予防)訪問リハビリテーション》
指導事項
・
訪問リハビリテーションは、理学療法士等が、計画的な医学的管理を行っている医師の指示に基
づき、指示を行う医師の診療の日から3月以内に指定訪問リハビリテーションを行った場合に算
定される。また、情報提供を行った医療機関の医師による診療の日から3月以内に行った場合に
算定するとされているため、医師による診療の日付を明確にすること。
・
通院が困難な利用者であり、訪問リハビリテーションが必要であることを明確にすること。
《(介護予防)通所介護》
返還事例
・ 通所介護計画に位置付けがなく、効果的な機能訓練等のサービスに該当しない買物や複数回の外
出により、屋外でのサービスを提供している。
指定通所介護は、事業所内でサービスを提供することが原則である。屋外でサービスを提供する場合には、あ
らかじめ通所介護計画に位置付けられ、効果的な機能訓練等のサービスが提供できることが条件となる。
・ 指定通所介護のサービス提供時間中に利用者が内科医の往診、無料の歯科検診を受けている。
内科医の往診、歯科検診、サービス担当者会議の開催等は通所介護サービスの対象外となり、その時点で通所
介護サービスは終了となる。
・
定員超過利用による減算。
・ 個別機能訓練加算(Ⅰ)又は(Ⅱ)の算定要件を満たしていない。
実施記録がない、機能訓練指導員の配置が確認できない。
・ 生活機能向上グループ加算、運動器機能向上加算、口腔機能向上加算の算定要件を満たしていな
い。
指導事項
・ 指定通所介護の提供を行う時間数に応じて、専ら当該指定通所介護の提供にあたる生活相談員を
1以上配置すること。
・ 機能訓練指導員(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔道整復師又はあん摩マッ
サージ指圧師の資格を有する者)を1以上配置すること。
・ 災害その他のやむを得ない事情がある場合を除き、利用定員を超えてサービスの提供を行わない
こと。
・ 指定通所介護事業の会計とその他の事業(自費等)の会計を区分すること。
・ 生活機能向上グループ活動加算、運動器機能向上加算、栄養改善加算、口腔機能向上加算を算定
する場合には、算定要件及びケアプランに位置付けられている事を確認すること。
《(介護予防)通所リハビリテーション》
返還事例
・ リハビリテーション実施計画作成にあたり、利用者の同意を得ずリハビリテーションマネジメン
ト加算を算定している。
・ 新規にリハビリテーションマネジメント加算を算定しているが、医師又は医師の指示を受けた理
学療法士、作業療法士、言語聴覚士が利用者の居宅を訪問していない。
指導事項
・ 運動器機能向上加算、栄養改善加算、口腔機能向上加算を提供する場合には、算定要件及びケア
プランに位置付けられている事を確認すること。
・ リハビリテーションマネジメント加算、個別リハビリテーション加算の算定要件を確認すること。
・運動器機能向上加算の算定について
・ 運動器機能向上サービスを提供する場合には、実施期間を概ね3月間とした運動器機能向上計画
を作成し、利用者に説明し同意を得ること。また、概ね1月間ごとにモニタリングを行い、実施
期間終了後には、事後アセスメントの結果を介護予防支援事業所に報告し、継続の必要性につい
て確認すること。
《(介護予防)短期入所生活介護》
指導事項
・ 指定短期入所生活介護を提供した際には、提供日、提供した具体的なサービスの内容等を記録す
ること。
・ 医師及び看護職員は、常に利用者の健康の状況に注意するとともに、健康保持のための適切な措
置をとること。
・ ユニット型の場合には、ユニットごとに常勤のユニットリーダー、その他の従業者の勤務体制を
定めること。
《(介護要望)短期入所療養介護》
指導事項
・ 指定短期入所療養介護を提供した際には、提供日、提供した具体的なサービスの内容等を記録す
ること。
・ 医師及び看護職員は、常に利用者の健康の状況に注意するとともに、健康保持のための適切な措
置をとること。
《特定施設入居者生活介護》
指導事項
・ 医療機関と連携を図った具体的な内容の記録を残すこと。
・ 介護記録は、少なくとも1日1回は、利用者の様子を記録すること。
・ 緊急やむを得ない場合に身体拘束を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の
状況並びに緊急やむを得ない理由を記録すること。
また、厚生労働省のホームページ「身体拘束ゼロへの手引き」
(http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/koureif_sisetsu_kousokutebiki.pdf)を確認
し適切な運用に努めること。
《(介護予防)福祉用具貸与》
返還事例
・ 例外給付の確認ができていない利用者に対して、給付対象とならない福祉用具を貸与している。
指導事項
・ 福祉用具貸与にあたっては、ケアマネージャーと十分協議し、日常生活範囲における移動の支援
が必要な状況等をアセスメントし、必要な用具を貸与すること。
・ 軽度者の例外給付にあたっては、給付の根拠となる基本調査の結果や市からの確認結果の通知等
の写しをケアマネージャーに求め保管すること。
・ 福祉用具専門相談員は、福祉用具の利用目標、具体的な機種、当該機種を選定した理由等を記載
した福祉用具貸与計画を作成し、利用者に内容等を説明し同意を得て交付すること。
・ ロングショートステイ利用中の福祉用具貸与は、介護保険サービスには該当しない。