産業活動分析(平成26年10~12月期(年間回顧)) 第2節 消費向け供給活動 (1) 概況 26年10~12月期の個人消費動向を個人消費向け全産業供給指数でみると、第3次 産業からの供給が前期比 0.4%と3期ぶりの上昇となったものの、鉱工業からの供給が同 ▲2.0%と3期連続の低下となったことから、全体では同▲0.2%と3期連続の低下となった (第Ⅱ-2-1図)。 26年は、第3次産業からの供給が前年比▲0.7%、鉱工業からの供給が同▲1.0%とと もに2年連続の低下となったことから、全体では同▲0.8%と2年連続の低下となった。 第Ⅱ-2-1図 個人消費向け全産業供給指数の推移 指数水準(17年=100、季節調整済) 115 110 105 100 95 全産業 鉱工業 90 3次産業 85 22 23 24 25 26 年 ( 暦 年 ) Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ └ 22 年 ┘ └ 23 年 ┘ └ 24 年 ┘ └ 25 年 ┘ └ 26 年 ┘ 前期(年)比、伸び率寄与度 (%) 5 3次産業 4 鉱工業 3 全産業 2 1 0 ▲1 ▲2 ▲3 ▲4 ▲5 22 23 ( 24 暦 25 年 26 ) 年 資料:「全産業供給指数」 - 113 - Ⅳ 25年 Ⅰ └ Ⅱ 26 Ⅲ 年 Ⅳ ┘ 産業活動分析(平成26年10~12月期(年間回顧)) (2) 財の供給動向 ① 耐久消費財の動向 26年10~12月期の耐久消費財総供給は、前期比 1.4%と3期ぶりの上昇となった。 これを用途別にみると、乗用車・二輪車は小型乗用車、軽乗用車などの増加により同 4.2%、教養・娯楽用は携帯電話、カメラ用交換レンズなどの増加により同 10.0%、冷 暖房用は石油ストーブ、セパレート形エアコンの増加により同 3.6%といずれも3期ぶり のそれぞれ上昇となった。一方、家事用は太陽電池モジュール、電気冷蔵庫などの減 少により同▲12.7%と2期ぶり、家具・装備品用は木製いす、ふとんなどの減少により同 ▲9.7%と3期連続の低下となった(第Ⅱ-2-2図、第Ⅱ-2-1表)。 26年は、携帯電話、カメラ用交換レンズなどの教養・娯楽用や小型乗用車、普通乗 用車といった乗用車・二輪車などの減少により、前年比▲1.9%と2年連続の低下と なった(第Ⅱ-2-2図、第Ⅱ-2-2表)。 第Ⅱ-2-2図 耐久消費財総供給の推移 指数水準(22年=100、季節調整済) 190 180 170 耐久消費財 家事用 冷暖房用 家具・装備品用 教養・娯楽用 乗用車・二輪車 160 150 140 130 120 110 100 90 80 70 60 50 40 22 23 ( 24 暦 25 年 26 ) 年 Ⅰ └ Ⅱ 22 Ⅲ 年 Ⅳ ┘ Ⅰ └ Ⅱ 23 Ⅲ 年 資料:「鉱工業総供給表」(試算値) - 114 - Ⅳ ┘ Ⅰ └ Ⅱ 24 Ⅲ 年 Ⅳ ┘ Ⅰ └ Ⅱ 25 Ⅲ 年 Ⅳ ┘ Ⅰ └ Ⅱ 26 Ⅲ 年 Ⅳ ┘ 産業活動分析(平成26年10~12月期(年間回顧)) 前期(年)比、伸び率寄与度 (%) 20 15 10 5 0 ▲5 ▲10 乗用車・二輪車 教養・娯楽用 家具・装備品用 冷暖房用 家事用 耐久消費財 ▲15 22 23 ( 24 暦 25 年 26 ) 年 資料:「鉱工業総供給表」(試算値) - 115 - Ⅰ └ Ⅱ 26 Ⅲ 年 Ⅳ ┘ 産業活動分析(平成26年10~12月期(年間回顧)) 第Ⅱ-2-1表 耐久消費財総供給の動向に大きく寄与した品目(26年10~12月期) 耐久消費財(前期比) 減 少 増 加 (1.4%) 家事用 電気がま 太陽電池モジュール (▲12.7%) 食器洗い乾燥機 電気冷蔵庫 ガスこんろ 冷暖房用 石油ストーブ (3.6%) セパレート形エアコン 家具・装備品用 温水洗浄便座 木製いす (▲9.7%) 木製棚 ふとん 木製ベッド 教養・娯楽用 携帯電話 電池式時計 (10.0%) カメラ用交換レンズ 乗用車・二輪車 管楽器 ノート型パソコン 電子・電動玩具 小型乗用車 軽トラック (4.2%) 軽乗用車 カーナビゲーションシステム 資料:「鉱工業総供給表」(試算値) 第Ⅱ-2-2表 耐久消費財総供給の動向に大きく寄与した品目(26年) 耐久消費財(前年比) 増 加 (▲1.9%) 家事用 太陽電池モジュール (2.5%) 電気掃除機 電気温水器 冷暖房用 (▲6.8%) 減 少 電気冷蔵庫 ガスこんろ クッキングヒーター セパレート形エアコン 石油ストーブ 家具・装備品用 (▲6.0%) 教養・娯楽用 ビデオカメラ (▲6.4%) 薄型テレビ 管楽器 乗用車・二輪車 軽乗用車 (▲0.6%) カーナビゲーションシステム 二輪自動車(125ml超) 資料:「鉱工業総供給表」(試算値) - 116 - 蛍光灯器具 木製いす 木製棚 携帯電話 カメラ用交換レンズ デジタルカメラ 小型乗用車 普通乗用車 産業活動分析(平成26年10~12月期(年間回顧)) ② 非耐久消費財の動向 26年10~12月期の非耐久消費財総供給は、前期比▲1.1%と2期ぶりの低下と なった。これを用途別にみると、家事用は医薬品、モイスチャークリームなどの減少によ り同▲2.7%と2期ぶり、被服・履き物は織物製外衣、革靴などの減少により同▲4.5%と 5期連続、飲食料品は水産練製品、ソーセージなどの減少により同▲0.1%と3期連続 のそれぞれ低下となった。一方、教養・娯楽用はガソリン、プラスチックモデルなどの増 加により同 2.2%と2期連続の上昇となった(第Ⅱ-2-3図、第Ⅱ-2-3表)。 26年は、コーヒー・茶系飲料、発泡酒などの飲食料品が増加したものの、革靴、織 物製外衣などの被服・履き物が減少したため、横ばいとなった(第Ⅱ-2-3図、第Ⅱ -2-4表)。 第Ⅱ-2-3図 非耐久消費財総供給の推移 指数水準(22年=100、季節調整済) 115 110 105 100 95 90 85 非耐久消費財 家事用 教養・娯楽用 被服・履き物 飲食料品 80 22 23 ( 24 暦 25 年 26 ) 年 Ⅰ └ Ⅱ 22 Ⅲ 年 Ⅳ ┘ Ⅰ └ Ⅱ 23 Ⅲ 年 資料:「鉱工業総供給表」(試算値) - 117 - Ⅳ ┘ Ⅰ └ Ⅱ 24 Ⅲ 年 Ⅳ ┘ Ⅰ └ Ⅱ 25 Ⅲ 年 Ⅳ ┘ Ⅰ └ Ⅱ 26 Ⅲ 年 Ⅳ ┘ 産業活動分析(平成26年10~12月期(年間回顧)) 前期(年)比、伸び率寄与度 (%) 5 4 3 2 1 0 ▲1 ▲2 ▲3 ▲4 ▲5 22 飲食料品 被服・履き物 家事用 非耐久消費財 23 ( 24 暦 25 年 教養・娯楽用 26 ) 年 Ⅰ └ Ⅱ 26 Ⅲ 年 Ⅳ ┘ 資料:「鉱工業総供給表」(試算値) 第Ⅱ-2-3表 非耐久消費財総供給の動向に大きく寄与した品目(26年10~12月期) 非耐久消費財(前期比) 増 加 減 少 (▲1.1%) 家事用 美容液 医薬品 (▲2.7%) 柔軟仕上げ剤 教養・娯楽用 モイスチャークリーム 化粧水 合成洗剤 ガソリン 電子・電動玩具 (2.2%) プラスチックモデル マーキングペン 磁気テープ ボールペン 被服・履き物 織物製外衣 (▲4.5%) 革靴 ニット製下着・補正着・寝着類 飲食料品 コーヒー・茶系飲料 水産練製品 (▲0.1%) ビール ソーセージ 乳製品飲料類 ベーコン 資料:「鉱工業総供給表」(試算値) - 118 - 産業活動分析(平成26年10~12月期(年間回顧)) 第Ⅱ-2-4表 非耐久消費財総供給の動向に大きく寄与した品目(26年) 非耐久消費財(前年比) 増 加 (0.0%) 家事用 美容液 (1.6%) 医薬品 シャンプー 教養・娯楽用 プラスチックモデル (▲2.9%) 電子・電動玩具 ボールペン 被服・履き物 (▲6.9%) 飲食料品 コーヒー・茶系飲料 (2.4%) 発泡酒 ハム 資料:「鉱工業総供給表」(試算値) - 119 - 減 少 合成洗剤 灯油 液化石油ガス ガソリン 磁気テープ シャープペンシル 革靴 織物製外衣 ニット製外衣 水産練製品 乳製品飲料類 炭酸飲料 産業活動分析(平成26年10~12月期(年間回顧)) (3) サービスの供給動向 26年10~12月期の第3次産業からの個人消費向け供給は、前期比 0.4%と3期ぶり の上昇となった。これを業種別にみると、宿泊業,飲食サービス業は同▲0.6%と2期連 続の低下となったものの、情報通信業は同 2.4%と2期連続、電気・ガス・熱供給・水道 業は同 3.3%と3期ぶり、小売業は同 1.4%と2期連続のそれぞれ上昇となった。生活関 連サービス業,娯楽業は横ばいとなった(第Ⅱ-2-4図)。 26年は、宿泊業,飲食サービス業や生活関連サービス業,娯楽業などの低下により 前年比▲0.7%の低下となった。 第Ⅱ-2-4図 個人消費向け第3次産業からの供給の推移 指数水準(17年=100、季節調整済) 125 120 115 110 105 100 95 90 85 80 22 23 24 25 26 年 ( 暦 年 ) Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ └ 22 年 ┘ └ 23 年 ┘ └ 24 年 ┘ └ 25 年 ┘ └ 26 年 ┘ 3次産業 小売業 生活関連サービス業、娯楽業 電気・ガス・熱供給・水道業 宿泊業、飲食サービス業 情報通信業 その他 前期(年)比、伸び率寄与度 (%) 3 2 1 0 ▲1 小売業 宿泊業、飲食サービス業 電気・ガス・熱供給・水道業 3次産業 ▲2 ▲3 生活関連サービス業、娯楽業 情報通信業 その他 ▲4 22 23 ( 24 暦 25 年 26 ) 年 Ⅰ └ Ⅱ 26 Ⅲ 年 Ⅳ ┘ (注)その他は、運輸業,郵便業、卸売業、金融業,保険業、不動産業,物品賃貸業、学術研究,専門・ 技術サービス業、学習支援業、医療,福祉、複合サービス事業、その他サービス業及び公務等 を加重平均したものである。 資料:「全産業供給指数」(試算値) 産業活動分析 URL:http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/bunseki/index.html - 120 -
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