私費会計取扱マニュアル

私費会計取扱マニュアル
平成18年2月
沖縄県教育委員会
目
Ⅰ
私費 会計 処理 方針
Ⅱ
学校 徴収 金
次
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
学校徴収 金とは
2
学校徴収 金のあり方
3
会計処理 の原則
4
学校徴収 金検討委員 会の設置
5
学校徴収 金事務処理 に必要な帳 簿等
6
学校徴収 金の計画か ら報告まで (流れ図)
7
流れ図の 説明・留意 点
8
教材・実 習用具の選 定から購入 について
9
その他全 般的留意事 項
1
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4
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
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5
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6
7
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7
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8
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9
・ 修学 旅行・ 卒業 アル バム
Ⅲ
Ⅳ
10
修学 旅行・卒業 アルバム について
11
修学 旅行契約か ら精算ま での留意事 項
12
修学 旅行事務処 理の流れ
13
卒業 アルバム事 務処理の 流れ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
11
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
12
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
13
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14
学校 指定 物品
1
学校指定 物品とは
2
物品指定 及び業者選 定の基本的 な考え方
3
学校指定 物品検討委 員会の設置
4
体育着、 シューズ等 の学校指定 物品
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
14
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15
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16
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20
団体 徴収 金
1
団 体徴収金と は
2
団 体徴収金の 事務処理の あり方
3
事 務処理の流 れ
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20
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21
私
費
会
計
処
理
方
針
沖縄 県教育委員 会
1
趣旨
こ の方針は 、県立 学校が取 り扱う学校 徴収金 、学校 指定物品及 び団体徴収 金について 、
事 務 処 理 の適 正 ・ 透 明 化 を 推 進 す ると と も に 、 保 護 者 の 経 済 的 負担 を 軽 減 し 、 も っ て 保
護 者 の 信 頼の 確 保 と 健 全 な 学 校 運 営を 図 る こ と を 目 的 と し て 必 要な 事 項 を 定 め る も の と
する 。
2
定義
(1)学校徴収 金
学 校徴 収 金 と は 、 教 育 活 動 を円 滑 に 行 う た め の 経 費 の な かで 受 益 者 負 担 が 適 当 と
考 えら れ る も の で あ っ て 、 修学 旅 行 費 、 教 材 費 、 学 年 費 、実 習 費 等 保 護 者 か ら 包
括的に校 長に信託さ れているも ので、学校 が徴収し管 理する経 費をいう。
(2)学校指定 物品
学校指定 物品とは 、教 育活動上必 要とする体 育着 、シュー ズなどの物 品であって 、
学校が指 定し、生徒 ・保護者が 販売業者か ら直接購入 するもの をいう。
(3)団体徴収 金
団 体徴 収 金 と は 、 学 校 の 運 営及 び 教 育 活 動 に 密 接 に 関 係 する P T A 、 後 援 会 な ど
の経費を いう。
3
基 本原則
(1)事務処理 の適正・透 明化
校 長は 、 学 校 徴 収 金 の 適 正 な事 務 処 理 を 行 う と と も に 、 その 目 的 や 使 途 に つ い て
保護者に 対して説明 及び報告を 行うよう努 めなければ ならない 。
(2)文書主義 の確立
校 長は 、 学 校 徴 収 金 の 事 務 処理 に つ い て す べ て 文 書 に よ り起 案 、 決 裁 を 行 う と と
もに、複 数の職員に よるチェッ ク体制の確 立に努めな ければな らない。
(3)保護者負 担の軽減
校 長は 、 学 校 徴 収 金 が 保 護 者の 経 済 的 負 担 の も と に 徴 収 され て い る こ と を 常 に 意
識し、保 護者の立場 に立って、 その軽減に 努めなけれ ばならな い。
4
保 護者からの 意見聴取
校 長 は 、学 校 徴 収 金 の 徴 収 目 的 及び 徴 収 金 額 等 に つ い て 、 原 則と し て 、 P T A 役 員 な
ど 保 護 者 の代 表 者 等 へ の 説 明 を 行 うと と も に 、 そ の 意 見 を 聴 い て学 校 徴 収 金 を 決 定 す る
もの とする。
5
物 品及び業者 の選定
(1 )校 長 は 、 原 則 と し て 、教 材 等 の 採 用 に 当 た り 複 数の 教 材 に つ い て 比 較検 討 す る と
と もに 、 当 該 教 材 等 の 納 入 業者 の 選 定 に 当 た り 複 数 の 業 者か ら 見 積 書 を 徴 す る な
ど競争原 理を導入し て決定する ものとする 。
(2 )校 長 は 、 修 学 旅 行 等 高額 な 契 約 を す る 場 合 に は 、校 長 、 教 頭 、 事 務 長及 び 関 係 教
職 員等 で 構 成 す る 業 者 選 定 のた め の 組 織 を 設 置 し 、 そ の 審議 を 経 た 上 で 業 者 を 決
定するも のとする。
-1-
6
管 理監督者の 職務
(1 )校 長 は 、 学 校 徴 収 金 の全 般 に つ い て 掌 握 し 、 そ の執 行 に 当 た り 関 係 教職 員 に 対 し
て必要な 指導及び監 督を行うも のとする。
(2 )教 頭 は 、 学 校 徴 収 金 の執 行 に 関 与 し 、 関 係 教 職 員に 対 し て 必 要 な 指 導及 び 監 督 を
行うもの とする。
(3 )事 務 長 は 、 学 校 徴 収 金の 執 行 に 関 し 、 公 費 に 準 じた 会 計 処 理 及 び 現 金の 出 納 が 行
われるよ う、関係教 職員に対し て必要な指 導及び監督 を行うも のとする。
7
会 計処理の原 則
(1)会計年度 の独立
学 校徴 収 金 の 会 計 年 度 は 、 毎年 4 月 1 日 に 始 ま り 、 翌 年 3月 3 1 日 に 終 わ る も の
とする。
(2)通帳に関 する管理
学 校徴 収 金 は 、 原 則 と し て 、金 融 機 関 に 口 座 を 設 け て 通 帳に よ り 現 金 の 出 納 を 行
い、その 収支が確認 できるよう にしなけれ ばならない 。
(3)決算報告
校 長は 、 学 校 徴 収 金 に つ い て、 翌 年 度 の 4 月 末 日 ま で に 決算 を 行 い 、 速 や か に 保
護者に対 して報告を 行うものと する。
(4)会計文書 の作成、保 存
校 長は 、 学 校 徴 収 金 の 会 計 処理 に 関 す る 文 書 を 整 備 し 、 当該 文 書 を 会 計 年 度 終 了
後5年間 保存しなけ ればならな い。
8
学 校指定物品 における準 用
3 から5まで の規定につ いては、学 校指定物品 についても 準用する ものとする 。
9
団 体徴収金の 取扱い
団 体徴収金に ついては、 各団体の規 約や会則等 によるもの とする。
10
運用
校 長 は 、本 方 針 に 定 め る も の の ほか 、 必 要 に 応 じ て 運 用 規 程 等を 定 め 、 学 校 徴 収 金 等
の適 正な執行に 努めなけれ ばならない 。
-2-
教育 活動 費の 構成
学校 教育で必要 とされる経 費には、税 金等の収入 によりまか なわれる 「公費」と 生
徒・保 護者が個人 負担する「 私費」があ る。
光熱水費 、修繕費、 工事費
公費
管理用消 耗品費、備 品費、図書 費
教職員給 与費、旅費 など
教育活 動費
私費
※1
学校徴収 金
教材 費、積立金 ※1、学 年関係費な ど
学校指定 物品
実習 着、体育着 など
団体徴収 金
PT A会費、後 援会費な ど
修学旅行積 立金につい ては、旅行 業者が徴収 ・管理を行 っている ケースが大 半で
あ る が、 こ の場 合 に おい て も学 校 が旅 行 業者 を 決定 し 、積 立 金の 取 扱業 務 を委 託 し て
い る もの と 考え ら れ る。 し たが っ て、 積 立金 の 状況 確 認等 を 含め て 管理 責 任を 学 校 が
負って いることか ら学校徴収 金として取 り扱うも のとする。
-3-
1
学校徴収金とは
学校徴収金とは、学校の教育活動上必要とする費用のなかで、受益者負担の考えに基
づき、各学校において計画・決定を行い保護者(生徒)から校長が包括的に信託を受け
て徴収し、管理する経費をいう。
具体的内容は以下のリストのとおりである。
経費種別
具
体
的
内
容
教材費
各教科副読本、各教科問題集、各教科実習費、各教科教材費(★)
積立金
修学旅行積立金、卒業アルバム積立金
学年
関係費
生徒手帳代、生徒身分証明書代、顔写真代、氏名ゴム印代、修了記念写
真代、校外学習費、テーブルマナー講習費、高体連会費
高文連会費、
産業教育振興会費、家庭クラブ会費、農業クラブ会費
その他
生徒会費、芸術鑑賞費、学級費、給食費、生徒活動費、各種検定及び試
験受験料、卒業記念品代
★
ただし、個人負担がふさわしいものに限る。
☆
学年関係費については、各学校により名称や取扱いが異なるがこの表では便宜的
に学年関係費として区分している。
-4-
2
学校 徴 収 金 の あり 方
学 校 徴 収 金の 事 務 に 関 わ る 教 職 員 は、 校 長 を は じ め 一 人 一 人 が 以下 の こ と に 留 意 し て 適
正な事 務処理に努 めなければ ならない。
(1)事 務処理の適 正・透明化
適正な事務処理を心がけ、学校徴収金の目的や使途について、保護
者に 対して事前 説明と決算 報告を行う こと。
様式例 1 - 2
(2)文 書による起 案・決裁
学校 徴収 金審議 依頼書 (様式 例 1 - 2 )、保護者 へ納 入通知す るに当 た
( 様 式集 P. 2 )
っ ての 起案 書、支 払に 当た って の支出 伺書 (様 式例 1 - 4 )な ど、文 書に
様式例 1 - 4
より 起案・決裁 すること。
( 様 式集 P. 4 )
(3)保 護者負担の 軽減
保護者の経済的負担のもとに徴収されていることを考え、保護者の
立場に立って、経費負担の軽減に努める必要がある。従って学校徴収
金の決定に当たっては徴収目的、徴収金額等の根拠を明確にし、PT
A役員など保護者の代表者等を交えた学校徴収金検討委員会で審議・
決定 すること。
また、教材等の採用に当たっては、複数の教材について比較検討す
るとともに価格の低廉化が予想される物品の購入については複数の業
者か ら見積書を 徴した上で 決定するこ とを原則と する。
3
会 計処理の原 則
(1)会 計年度の独 立・決算報 告
会計年度は、4月1日から翌年3月31日までとし、翌年度の4月
末ま でに決算を 行い、速や かに報告( 様式例 1 - 5 )する 。
また、卒業時まで決算を持ち越す場合については、各年度毎に会計
報告 をする。
(2)会 計文書の作 成・保管
会計処理に関する文書等は、後任者に引き継ぐとともに会計年度終
了後 、5年間保 存する。
(3)通 帳による管 理
学校徴収金は、原則として、金融機関に口座を設けて通帳により現
金の 出納を行い 、収入と支 出が確認で きるように する。
-5-
様式例 1 - 5
( 様 式例 P. 5 )
4
学校 徴 収 金 検 討委 員 会 の 設置
学校徴 収金は 、その徴 収金 が学校教 育上、 なぜ必 要であ るか、 また徴 収金額 が適正であ
るかな ど、あらゆ る観点から 詳細に検討 することが 求められる 。
そ の 審 議 機関 と し て 、 学 校 徴 収 金 検討 委 員 会 を 設 置 し 、 十 分 な 検討 の う え 決 定 す る よ う
に努め なければな らない。
(1) 検討委員会 の組織
校長が指定 する者(例 )
・校長
い ず れか
・教頭
・事務長
・教務主任
・進路指導 主任
・生徒指導 主任
・学年主任
・学科主任
・事務歳入 担当者
・保護者の 代表者等
(2) 検討委員会 の役割
①各部・教 科等の代表 者へ「学校 徴収金」扱 いとする経 費につい て(様式例 1 - 1 様
式集 P. 1 )を配布 する。
②部・教科 等の代表者 から提出さ れた 、学校 徴収金審議 依頼書( 様式例 1 - 2 様式集 P.
2)につ いて審議す る。
③徴収目的 ・徴収金額 について審 議・検討し 学校徴収金 を決定す る。
④学校徴収 金一覧表( 様式例 1 - 3 様式集 P. 3)を作成 する。
-6-
5
学校 徴 収 金 事 務処 理 に 必 要な 帳 簿 等
(1 )文 書
徴 収 金 の目 的 ・ 金 額 の 根 拠 を 明 確 にし た 学 校 徴 収 金 審 議依 頼 書 ( 様
式例 1 - 2 様式集 P. 2 )、学校徴 収金一覧表( 様 式例 1 - 3 様式 集 P. 3 )、
保護者 あて通知文 書、決算報 告書(様式 例 1 - 5 様 式集 P. 5 )など
現金出 納簿 、支出伺書( 様式例 1 - 4 様式 集 P. 4 )、預 金通帳 、請求書 、
(2)会計帳簿
領収書 、生徒個人 ごとの徴収 金額整理表 など
6
学校 徴 収 金 の 計画 か ら 報 告ま で ( 流 れ 図)
翌年 度の学校徴 収金の検討
①
各部・教科 等は当該年 度2学期末 までの執行 状況等に基 づき
学校徴収金 審議依頼書 を提出する 。
②
学校 徴収金 検討 委員 会は、 学校徴 収金の 徴収目 的、金 額等に
ついて審議 ・決定する
③
審議決定に 基づき学校 徴収金一覧 表を作成す る
④
保護者への 説明
当 年度の学校 徴収金決算 見込報告(概要)
翌 年度の学校 徴収金説明 等(徴収目 的・金額)
収入事務
⑤
支出事務
保護 者への納入 通知
⑧
見積 書・納品書 ・請
求書 等受領
⑥
⑦
収
納
現 金出納簿に 記載
⑪
⑨
支出 伺・支払
⑩
現金 出納簿に記 載
収支決算
⑫
監査
決算・剰 余金の処理
⑬
保護者 へ決算報告
-7-
7
流れ 図 の 説 明 ・留 意 点
①~ ⑪は、前頁 の流れ図の 番号を指す 。
①
各部・ 教科等 は「学 校徴収 金」扱いと する経費 について( 様式例 1 - 1 様 式集 P. 1 )
に 基 づ き 、 徴 収 目 的 、 徴 収 金 額の 積 算 根 拠 等 ( 例 : 見 積書 、 行 事 計 画 書 ・ 実 習 計 画 書
な ど)を添付 した学校徴 収金審議依 頼書を学校 徴収金検討 委員会に 提出する。
② 学 校 徴 収 金 検 討 委 員 会 に は 、 保護 者 の 代 表 者 等 を メ ン バー に 加 え 、 各 部 ・ 教 科 等 か ら
出 された学校 徴収金審議 依頼書(様 式例 1 - 2 様 式集 P. 2 )につい て審議する 。
③ 学 校 徴 収 金 検 討 委 員 会 の 委 員 長 は 審議 結 果 に 基 づ き 、 学 校 徴 収 金一 覧 表 ( 様 式 例 1 - 3
様 式集 P. 3 )を作成す る。
④
保護者への 説明は、P TA評議員 会に行う。
説 明内容
(1 )当年度の 決算見込状 況について (学年又は 科ごと)
3年 生につ いては 、剰余 金があ れば、そ の処理案を 説明して承 認を得る。
(2 )翌年度の 学校徴収金 の概要につ いて
作成され た学校徴収 金一覧表に より、学校 徴収金の概 要を説明す る。
また 、体育 着、シ ューズ 等の学 校指定 物品の 選定理 由・指 定業者 などや制 服の販売
業者など についても 説明をし、 保護者の理 解を得る。
⑤
保護者への 通知は必ず 起案し、校 長決裁を受 けてから校 長名で通 知する。
⑥
現金を受け 取った場合 は、領収書 を渡す。
また、生徒 個人ごとの 納入金額の 状況が確認 できるよう にする。
⑦ ⑩ 現 金 を受 領 し 、 銀 行 に 預 入 れ を行 わ ず に 支 払 を し た 場 合 も それ ぞ れ 、 収 入 欄 と 支 出
欄に記載す る 。(収入 ・支出の すべてにつ いて記載す る 。)
⑨
支払に当た っては、支 出伺書(様 式例 1 - 4 様式 集 P. 4)によ り、校長の 決裁を受け
てから現金 の払出しを 行い、処理 する。
そ の際 に は、 請 求 書等 を 添付 す ると と もに 支 払後 は 支出 証 拠書 と して 領 収書 を 付 け
てお く。
⑪
各部・教科 等の担当者 は校長あて に決算報告 (様式例 1 - 5 様式集 P. 5 )をする 。
⑫
学校徴収金 の受託者で ある校長が 受ける。校 長により選 任された 者が行う。
-8-
8
教材 ・ 実 習 用 具の 選 定 か ら購 入 に つ い て
教材 等の
選定 について
最小の費 用で最大の 効果を上げ る視点を持 って、真 に必要とす るもの
に絞るとと もに教科全 体のバラン ス等も考慮 する必要 がある。
選定に当 たっては、 複数の教材 (用具)につ いて比較 ・検討のう え選定
理由を明確 にして起案 ・決裁を行 う。
業者 の選定
につ いて
学年・コ ースなど多 数の生徒を 対象とする 教科の教 材や実習用 具等の
購入をする 場合は、複 数の業者に よる見積合 わせ等を 行うことで 価格の
低廉化が期 待される。
こ の た め 、特 に コ ス ト意 識 を 持 ち、 見 積 合 わせ 等 の 実施 に より 、 保 護
者 の 経 済 的 負 担 の 軽 減 に 努 め る 必 要 が あ る 。( 見 積 合 わ せ の 方 法 に つ い
ては、学校 指定物品の 説明を参考 にすること 。)
9
その 他 全 般 的 留意 事 項
事務 処理体制
学校徴 収金は、保 護者からの 貴重な預り 金であり、 適正な取扱 いが求
整備 について
めら れて いると いう意 識を教 職員全 員が持 つことが 大切で ある 。そのた
めに は、 文書に よる意 思決定 の徹底 など、 職員個人 ではな く学 校として
組織的に 対応する事 務処理体制 を整備する ことが重要 である。
会計の整理・
学校 徴収金 の徴収 に当た っては 、年間 の教育計画 に基づいて 計画的
統合 について
に行うと ともに収支 回数の少な い会計や細 分化された 会計等につ いて整
理統合を 図る観点か ら検討を行 い、会計の 種類や数を 少なくして いくこ
とが事務 量軽減の面 からも望ま れる。
現金 管理等
につ いて
事 故防 止のた めに現 金や預 金通帳 の取扱 いを慎重 に行う とと もに、現
金に つい ては速 やかに 金融機 関に預 け、な るべく手 元に置 かな いように
する。な お、預金通 帳の口座名 義は原則と して校長名 とする。
会計 担当者・
チェ ック体制
の確立につい
て
学校徴収 金は、学校 長のもとで 計画・決定 し、管理 するもので あり、
年度ごとに 会計担当者 を明確にし ておく必要 がある。
また、担当する分掌主任(学年・教科・生徒指導部等)などとの相互
チェック機 能が働くよ うにするこ とが大切で ある。
さらに 、学期 に一回以上 は預金通 帳と現金出 納簿等の照 合確認を行 い 、
それぞれに確認印を押印するなどして、日頃からの適正な会計処理の確
保に向けた 体制づくり が大変重要 である。
-9-
10 修 学 旅 行 ・ 卒 業 ア ル バ ム に つ い て
修 学 旅 行 の 実 施に あ た っ て は 、 そ の 企 画時 か ら 生 徒 や 保 護 者 の意 見 も 反 映し 、 教 育 的な
意 義 や ね ら いを 十 分 考 慮 す る と と も に、 そ の 経 費 が 保 護 者 に と って 経 済 的 負 担 が 大 き い学
校 徴 収 金 で ある こ と に 留 意 し 、 保 護 者に 対 し て 十 分 な 説 明 責 任 が果 た さ れ る よ う 努 め る必
要がある。
特に業者の選定にあたっては 、原則として最低価格の業者を選定することが望ましいが 、
総 合 的 な 判 断に よ り 他 の 業 者 を 選 定 する 場 合 に は 、 客 観 的 か つ 明確 な 選 定 理 由 が 必 要 であ
る。
ま た 、 多 くの 学 校 で 卒 業 ア ル バ ム が制 作 さ れ て い る が 、 こ れ につ い て も 修 学 旅 行 の 業者
選 定 と 同 様 に学 校 内 部 で の 検 討 を 十 分に 行 い 、 複 数 の 業 者 か ら 見積 書 を 徴 す る な ど 競 争原
理 を 導 入 す ると と も に 、 掲 載 す る 行 事の 精 選 等 に よ り 価 格 の 低 廉化 に 努 め る こ と が 重 要で
ある。
以 下 、 そ れぞ れ の 業 務 の 流 れ の 中 で留 意 点 等 を 述 べ て い る の で、 事 務 処 理 の 参 考 に する
こと。
- 10 -
11
1
修 学 旅 行 契 約か ら 精 算 ま での 留 意 事 項
修 学旅行検討 委員会の設 置について
( 1)検討委 員会の組織
校長 が指定する 者(例)
・ 校長
いずれか
・ 教頭
・ 事務長
・ 生徒指導主 任
・ 教務主任
・ 学年主任
・ 学科主任
・ 保護者の代 表者等
( 2)検討委 員会の役割
①修 学旅行にお ける候補地 の決定
②仕 様書の審議 ・決定
③修 学旅行見積 業者の選考 ・決定
④修 学旅行業者 の決定
2
契 約 を 締結 す る 場 合 は 、 保 護 者 への 会 計 報 告 等 の 透 明 性 を 維 持す る 観 点 か ら 、 経 費
の 積算根拠を 明らかにし ておくこと 。
3
旅 行 代 金の 納 入 は 、 保 護 者 の 経 済的 負 担 等 を 考 慮 し 、 一 括 納 入又 は 積 立 て 等 の 方 法
に ついて保護 者の自由意 志、選択に より行うも のとするこ と。
4
旅 行 終 了後 の 精 算 書 を 十 分 精 査 し、 や む を 得 な い 経 費 以 外 の 当初 見 積 額 か ら の 値 上
げ のないよう にすること 。
- 11 -
12 修
時
期
前年度
学
旅
行
項
事
務
目
修学旅行検討委員会の設置
処
理
検
討
の
委
流
員
○メンバーの決定
候補地の検討
れ
会
学年等
留
意
点
等
※ 校 長 、 教 頭 、事 務 長 、生 徒 指 導 主 任 、教 務 主 任
学年主任、学科主任、保護者の代表等
○ 生 徒 及 び 保 護 者 の ア ン ケ ー ト 結 果 を 踏 ま (校 長 が 指 定 す る 者 )
えて、資料等を十分検討し企画する。
企画書を検討委員会に提出する。
候補地の決定
○候補地を決定する。
仕様書の作成
○ 具 体 的 な 実 施 仕 様 書 ( 様 式 例 2 - 1 、様 式 集 ※ 修 学 旅 行 実 施 基 準 ( 教 育 長 か ら の 通 知 文 書 )
P . 6 、様 式 例 2 - 2 、 様 式 集 P. 8 )を 作 成 し 、
に基づいて計画する。
○仕様書を審議し、決定す
検討委員会に提出する。
※業者選定するときにポイントとなる条件的
る。
なものをできるだけ詳しく明示する。
○ 修 学 旅 行 の 実 施 に つ い て 、仕 様 書 を 添 付 し
て起案する。
○県教育委員会に学校行事等実施計画書及
び旅行計画書を提出する。
仕様書の決定
実施について起案
- 12 -
8月中
実施計画書の提出
当該年度
見積業者の選定
説明会の実施
業者の選定
業 者 の 決 定 ・契 約 の 締 結
参加生徒の確定
集金業務
○ 見 積 依 頼 業 者 を 選 定 す る 。 ○ 見 積 合 わ せ の 実 施 (併 せ て 説 明 会 実 施 )の ※ 企 画 の 提 出 を 求 め 、企 画 内 容 の 比 較 に よ り 最
起案をする。
も 低 廉 な 業 者 以 外 と 契 約 す る 場 合 は 、そ の 旨
○適正な見積合わせができるよう、詳細で
事前の説明が必要となる。
正確な条件説明を行う。
※業 者決 定後 の企画 等の付 加によ り見積 額が変
○ 見 積 書 等 比 較 表 (様 式 例 2 - 3 、様 式 P.10 )、
わらないように注意する。
業 者 選 定 評 定 表 (様 式 例 2 - 4 、様 式 P.11 )等 ※ 最 も 低 廉 な 業 者 以 外 と 契 約 す る 場 合 は 、 保 護
を 作 成 し 、検 討 す る 。
者 に対して十分な説明が果たされるように
○業者を決定する。
○ 採 用 、不 採 用 の 通 知 を 行 う 。
努める 必 要 があ る 。
○ 契 約 (様 式 例 2 - 5 、様 式 集 P.12 )を 交 わ す 。
○保護者あてに修学旅行実施計画書を配布
し参加申込書を提出させる。
○納入状況を確認する。
実施2月前
実施計画書の提出
○県 教 育 委員 会 に 学校 行事 等 実施 計 画書 を ※参加者名簿、宿泊先、日程表、緊急時連絡体
提出する。
制等を添付する。
実施後
精算業務
○請求書の精査後、支払を行う。保護者に
徴収金の精算報告を行う。
2週間以内
実施結果の報告
○事前に提出した実施計画に即して、実施
結果を県教育委員会に報告する。
- 12 -
13
時
卒業アルバム事務処理の流れ
期
2月中旬
項
目
検
討
委
員
会
編集方針の検討
年
等
仕様書の決定
○仕様書を審議し、決定する。
見積業者の選定
○見積業者を選定する。
-13 -
業 者 の 選 定 (内 定 )
○業者を内定する。
○入学式風景写真よりアルバム制作スター
ト
〔 1 年 生 〕 アルバム内容の検討
○アルバム内容の検討を行う。
〔 3 年 生 〕 発注数の確認
○発注数を確定させる。
アルバム検品
2月下旬
アルバム納品
等
○ 見 積 書 等 比 較 表 を 作 成 し 、 業 者 の 選 定 (内
定 )を 起 案 す る 。
アルバム制作開始
1月末
点
○適正な見積合わせができるよう、詳細で
正確な条件説明をする。
○ 採 用 、 不 採 用 の 通 知 を 行 う 。 仮 契 約 書 (様
式 例 2 - 7 、様 式 集 P .16 )を 交 わ す 。
本契約の締結
意
○ 見 積 合 わ せ 実 施 (併 せ て 説 明 会 実 施 )の 起
案をする。
業者の内定・仮契約の締結
(入 学 式)
留
※ 校 長 、教 頭 、事 務 長 、学 年 主 任 、学 科 主 任 、
保 護 者 の 代 表 等 (校 長 が 指 定 す る 者 )
※ P.11 修 学 旅 行 検 討 委 員 会 参 考
○ 十 分に 検 討 を行 い 、選 定委 員 会へ 仕 様書 ※業者選定するときにポイントとなる条件
(様 式 例 2 - 6 、様 式 集 P .15 )を 提 出 す る 。
的なものをできるだけ詳しく明示する。
説明会の実施
4月初旬
学
卒 業 ア ル バ ム 制 作 業 者 選 定 ○メンバーの決定
委員会の設置
○ 本 契 約 (様 式 例 2 - 8 、様 式 集 P .18 )を 交 わ
す。
○納品確認後、請求書に基づき支払
(卒 業 式 1 週
間前)
3月初旬
(卒 業 式 )
- 13 -
※業者決定後の企画等の付加により見積額
が変わらないように注意する。
※納品前の部分払については、金額を抑え
るなど十分な注意が必要
1
学校 指 定 物 品 とは
学校指定物品とは、教育活動上の必要性から全校又は学年等の単位で色、デザイ
ン等を統一するために、学校が物品の仕様・規格等を指定する体育着、シューズ、
柔道着、実習着などの物品で、生徒・保護者が販売業者から直接購入するものをい
う。
学校指定物品は、学校が保護者から経費を徴収しないため、現金出納などの会計
事務は生じないが、これらの選定等については、それぞれの学校の実態に応じ校長
の責任と権限に基づいて行うものであり、次のことに留意して事務処理を行う必要
がある。
2
物品 指 定 及 び 業者 選 定 の 基本 的 な 考 え 方
(1 ) 統 一 の 必 要 性 の 検 討
学 校で統一す る必要性の 有無につい て、充分に 協議する必 要がある 。
(2 )保 護者 負担 の軽 減及び 利便 性の 確保
① 保 護 者 負 担 の 軽 減 ・・・安 価 で 耐 久 性 が あ る 製 品 を 指 定 す る 。
② 利 便 性 の 確 保 ・・ ・購 入 時 に 生 徒 、 保 護 者 が 遠 方 ま で 出 向 か な く て よ く 、 ま た 紛
失時等にすぐに対応できる業者を選定する。
( 3) 販 売 業 者 決 定 に 当 た っ て の 手 続 の 公 正 、 公 平 の 確 保
後述の見積合わせ方式やコンペ方式など競争原理の導入により価格の低廉化を
図るとともに、決定手続の公正、公平を確保する。
(4 )文 書 管 理 の 徹 底 と 説 明 責 任 の 履 行
学校指定物品の事務処理については、すべて文書により起案、決裁等の処理を
行い、保護者等に対して常に明確な説明ができるようにしておく必要がある。
(5 )組 織 的 な 対 応 に よ る 事 務 処 理
校長、教頭、事務長、各教科主任等による協議体制を確立し、組織的な事務処
理を行うようにする。
各 学 校 に お い て は 、運 営 委 員 会 な ど 既 存 の 組織 を 活 用 し た り 、新 た に 組 織を 設 置 す る
な ど 、 それ ぞ れ の 実 態 に 応 じ た 取組 が 考 え ら れ る が 、 い ず れ の場 合 も 各 教 科 の 教 員 だ
け で 決 めて し ま う こ と な く 、 学 校指 定 物 品 に 関 す る 組 織 と し て学 校 内 で の 位 置 付 け を
明 確にし、そ の中で十分 な検討や協 議を行う必 要がある。
- 14 -
3
学校指定物品検討委員会の設置
( 1) 検討 委員 会の組 織
校長が 指定する者 (例)
・校長
いずれか
・教頭
・事務 長
・教務 主任
・生徒 指導主任
・学年 主任
・学科 主任
・保護 者の代表者 等
( 2)
①
検 討委 員会の 役割
物品 の指定 につ いて の方 針を 検討す る
・ 新 年度 の指 定物 品 につ いて 、指 定物品 に関 する 審議 依頼書 (様 式例 3 - 1 様 式 集
P.20 ) と物品指 定理由書( 様式例 3 - 2
様 式集 P.21 )を物 品指定を 予定してい る
教科・ 部等から提 出させる
・物品指 定の是非の 検討
・ 指定内 容の検 討(販売 業者の 指定の 有無、 指定す る物品 の色や 予定価格 の設定な
ど)
②
業 者の 選定 をす る
・指定す る物品の販 売業者選定 に関する検 討、協議及 び決定を 行う。
・販売業 者決定方法 の検討、決 定(見積合 わせ方式、 コンペ方式 等)
・指定の 候補となる 製品あるい は製品仕様 書の検討、 作成
・ 納期 、 納 入 場 所 (学 校 内、 各 店 舗 )、 指 定 の 年 数、 ア フ タ ー ケ ア 等 の契 約 条 件 等
の決定
・参加業 者の選定
・業者事 前説明会の 開催
・見積合 わせ等販売 業者決定手 続の執行
・販売業 者の決定等
- 15 -
4
体育 着 、 シ ュ ーズ 等 の 学 校指 定 物 品
(1 )事務 処理 の流 れ
翌 年度の指定 物品に関す る企画、立 案
翌 年度の指定 物品に関す る方針の決 定
物
品
物品を 指定する
物品を指定しない
販売業者を
販売業者を
指定する
指定しない
の
指
定
販 売業者決定 方法
市中 店舗で購 入
見 積合わせ方 式による決 定の場合
コン ペ方式によ る決定の 場合
製品名を特 定する
製 品名を特定 しない
(1種類か 複数種類)
( 一定の仕様 のみ指定 )
見積合わ せ
コ ンペ参加業 者の選定
業
者
参加業者の 選定
業者通 知
業者 通知
説明会開 催
説明 会開催
見 積合わせの 執行
コン ペの執行
販売業者
の
選
定
の決定
契
約
販
売
購
入
※なお 、学校指定 物品につい ての保護者 への説明は 、 PTA 評 議員会や総 会などに 行う。
- 16 -
(2 )事務 処理 上の 留意点
[物 品指 定に つい ての検 討]
ま ず 、 学 校と し て 物 品 を 指 定 す る かど う か 、 ま た 、 指 定 し た 場 合、 販 売 業 者 を 指 定 す る
か ど う か が 事 務 処 理 と し て の 出 発 点 と な る の で 、「 2 物 品 指 定 及 び 業 者 選 定 の 基 本 的 な
考え 方 」 を踏まえ、 次の項目を 参考として 十分な検討 を加えな ければなら ない。
物品 指定 に関 する 点検の 目安
① そ の 物 品を 指 定 す る こ と が 生 徒 指導 や 教 科 指 導 上 の 教 育 効 果 を高 め る 上 で 不 可 欠 か ど
う か。(学校 が特定物品 を指定(統一 )する客観 的、合理的 理由がある かどうか。 )
②そ の物品の使 用頻度はど うか。
③指 定理由を生 徒、保護者 に明確に説 明できるか どうか。
④生 徒・保護者 からの意見 が何らかの 形で取り入 れられてい るかどう か。
⑤そ の物品を一 般市場で購 入すること が困難であ るかどうか 。
(近隣の販 売業者の 有無等)
⑥ そ の 物 品 を 一 般 市 場 で 購 入 す る と 価 格 が 高 い か ど う か 。( 学 校 指 定 に よ り 競 争 す る 場
合 の購入価格 と市中で購 入する場合 の購入価格 の比較等)
⑦ そ の 物 品に 学 年 色 、 ス ク ー ル カ ラー を 使 用 し な か っ た 場 合 、 生徒 指 導 に 著 し く 支 障 が
あ るかどうか 。
⑧ 体 育 着 につ い て は 特 注 品 で は な くで き る だ け 簡 潔 な デ ザ イ ン であ り 、 高 価 な 仕 様 に な
ら ないように 配慮されて いるかどう か。
⑨生 徒1人当た りの指定物 品の購入費 用が近隣校 と比べて高 価でない かどうか。
[販 売業 者を 指定 する場 合の 事務 処理 につ いて ]
①販 売業 者決 定方 法
次 の よ う な方 法 が 考 え ら る が 、 導 入に 当 た っ て は 、 各 学 校 の 実 態に 応 じ 十 分 な 協 議 、 検
討が必 要である。
ア
見積 合わ せ方 式
学 校 が あ らか じ め 一 定 の 製 品 を 見 積参 加 業 者 に 提 示 し 、 当 該 製 品に つ い て 見 積 合 わ せ を
行 い 、 最 低 価格 の 見 積 業 者 に 決 定 す る方 法 で 、 価 格 の み が 販 売 業 者決 定 の 要 件 と な る も の
である 。
で き る だ け多 く の 販 売 業 者 を 参 加 させ る た め に は 、 同 一 メ ー カ ーの 製 品 に 偏 ら な い よ う
複 数 の メ ー カー の 製 品 に よ る 同 等 品 の選 定 を 行 い 、 参 加 業 者 に 提 示し て お く こ と が 必 要 で
ある。
ま た 、 一 つの 製 品 を 指 定 し 見 積 合 わせ を 行 う 方 法 も あ る が 、 こ の場 合 は 、 同 製 品 を 取 り
扱う販 売業者が複 数あるかど うかがポイ ントである 。
い ず れ に して も 、 こ の 方 式 に よ る 場合 は 、 当 該 製 品 を 指 定 物 品 とし て 選 定 し た 合 理 的 な
理由(指定物品選 定理由書(様 式例 3 - 3 、様式集 P.22 ) が必要で ある。
- 17 -
イ
コン ペ方 式
学 校 が あ らか じ め 一 定 の 仕 様 を 見 積参 加 業 者 に 提 示 し 、 こ れ に 基づ き 、 製 品 見 本 及 び 見
積 書 等 を 提 出さ せ 、 見 積 価 格 、 機 能 、デ ザ イ ン 、 耐 久 性 等 を 総 合 的に 検 討 し た 上 で 、 販 売
業者を 決定する方 法である。
この 方式による 場合は 、デザイ ンなど価格 以外の要 素も販売業 者決定の要 件となるた め 、
販 売 業 者 決 定に 当 た っ て は 合 理 的 な 理由 ( 見 積 価 格 ・ 品 質 比 較 一 覧表 及 び 販 売 業 者 決 定 理
由 書 (様 式 例 3 - 8 、 様 式 集 P.27 、 様 式例 3 - 9 、 P.28 ) が必 要 であ る 。そ の ため に は決 定 の た
め の 判 断 材 料で あ る 価 格 、 機 能 、 デ ザイ ン 等 の 基 準 を 点 数 化 す る など 客 観 的 か つ 明 確 に し
ておく ことが重要 である。
②
見積 合わ せ等 参加業 者の 選定
以下 の手順に従 って選定を 行う。
ア
見 積 合 わせ 方 式 の 場 合 の 同 等 品 等の 決 定 及 び コ ン ペ 方 式 の 場 合の 製 品 の 仕 様 書 作 成
(他校の指 定物品との 価格均衡に ついても考 慮する。)
イ
納 期 、 納入 場 所 (学 校 一 括 販 売か 店 舗 販 売 か )、 指 定 の期 間 (年 数等 )、 破 損時 、 紛 失 時
の アフターケ ア等の条件 の決定
ウ
見 積合わせ等 参加業者の 決定(最低 3業者以上 、選定の合 理的理由)
※作成 文書
・指 定物品選定 理由書・・・見積合わせ 方式の場合 に作成する 。( 様式例 3 - 3 、 様式集 P.22 )
・指 定物品仕様 書(コンペ 方式)・・・(様式例 3 - 4 、様式 集 P.23 )
・指 定物品仕様 書( 見積合わ せ )・・・(販売 業者決定 方法 、納期 、 納入場所 、 指定の年数 、
アフターケ ア等記載)(様式例 3 - 5 、様 式集 P.24 )
・学 校指定物品 参加業者選 定書(選定 理由記載)(様式例 3 - 6 、様式 集 P.25 )
③
見積 合わ せ等 参加業 者へ の通 知、 事前 説明 会の開 催
参 加 業 者 に対 し て は 、 で き る だ け 一堂 に 会 し 、 次 の 条 件 等 に つ いて 事 前 説 明 を 行 う こ と
が望ま しい。
ア
見 積条件等の 説明
販 売業者決定 方法、納期 、納入場所 、指定の年 数、アフタ ーケア等
イ
同 等品、仕様 等の説明
ウ
見 積書は封を して提出さ せる
※作成 文書・・・見 積依頼通知
④
販売 業者 の決 定
提出 された見積 書等を検討 し、決定す る。
※作成 文書
・見 積等結果一 覧表・・・見 積合わせを 行った場合 に作成する 。(様式例 3 - 7 、様式 集 P.26 )
- 18 -
・見 積価格・品 質比較一覧 表及び販売 業者決定理 由書・・・コ ンペを行っ た場合に作 成す
る。(様 式例 3 - 8 、様式集 P.27 、 様式例 3 - 9 、様 式集 P.28 )
⑤
販売 業者 への 決定通 知
※作成 文書・・・販 売業者決定 通知書
⑥
契約
校 長 と 販売 業 者 の 間 で 契 約 書 の 締結 を 行 う こ と も 考 え ら れ る が、 両 者 の 間 で 金 銭 等 の
授 受 が な いこ と か ら 、 販 売 業 者 か ら納 入 引 受 書 等 の 書 類 を 徴 収 する こ と も 一 つ の 方 法 で
ある 。
※作成 文書例・・・納入引受書 (様式例 3 - 10 、様式集 P.29 )
- 19 -
1
団体徴収金とは
団体徴収金とは、学校の運営及び教育活動に密接に関係するPTA、後援会などの
団体の運営及び活動経費や学校援助的経費をいう。
学校には、生徒の健全な成長を図ることを目的とし、保護者と教職員が協力して、
学校及び家庭における教育に関し理解を深め、その教育の振興に努め、会員相互の学
習や諸活動を行う団体としてPTAや、生徒の体育・文化活動の充実と向上を図るた
めの後援会など学校と密接な関連を持つ団体がある。
これらの団体は、保護者及び教職員で組織されており、学校と連携して活動を行っ
ているが、その組織単独で活動方針を決定できることから、学校とは独立した任意の
団体であり、その運営費については、保護者や教職員が負担する会費を主な財源とし
ている。
また、団体会計の取扱いに関しては、各団体の構成員が児童生徒の保護者や教職員
であり、学校とは切り離せない存在であることから、会費徴収や予算執行等の具体的
な会計事務については、学校と連携して処理されている。
2
団体徴収金の事務処理のあり方
PTA等各団体の事業は、その規約や活動方針に基づき、会員の総意により決定さ
れるところであり、団体徴収金の会計についても、団体独自の会計である。
しかしながら、現在、多くの県立学校のPTAが活動経費のほかに「選手派遣費」
や「進路指導費」などの学校援助的経費を徴収している。
これらの経費は、学校の教育活動を支援する経費としての性格を有しており、その
財源は保護者の負担であって、少なくとも学校の教職員がその事務処理に携わってい
る以上、学校徴収金などと同様に公費に準じた適正な執行が求められるのは当然のこ
とである。
また、学校運営等に対するPTAからの支援、例えば本来公費で支弁すべきと思わ
れるものや教職員個人として参加する各種会合・研究会等の分担金や会議費などにつ
いては、公費負担の原則や受益者負担の原則から、認められないものと考える。
以上 のことから 、次 の こ と に 留 意 し て 適 正 な 事 務 処 理 に 努 め な け れ ば な ら な い 。
(1 )会 計 独 立 の 原 則
団 体徴収金の 予算の経費 は 、県予算に関 わるもの や学校徴収 金等と明確 に区分を行 い 、
厳正 な執行を行 うこと。
(2)保 護者負担の 軽減
団 体 徴 収金 は 、 保 護 者 の 経 済 的 負担 の も と に 徴 収 さ れ て い る こと を 認 識 し 、 保 護 者 の
立場 に立って適 正かつ効率 的な経費の 執行を行い 、経済的負 担の軽減 に努めるこ と。
(3)事 務処理の適 正・透明化 及び説明責 任の履行
適 正 な 事務 処 理 を 行 い 、 団 体 徴 収金 の 目 的 や 使 途 に つ い て 、 保護 者 等 の 理 解 を 得 る た
め、 十分な周知 、説明及び 報告を行う こと。
(4 )通 帳 管 理
団 体 徴 収金 は 原 則 と し て 金 融 機 関に 口 座 を 設 け て 通 帳 に よ り 現金 の 出 納 を 行 い 、 収 入
と支 出の確認を 行うこと。
- 20 -
3
事務処理の流れ
予 算 (案 )編 成
予 算 (案 )承 認
予 算 執 行
見積書
収入調書
支出伺い
契約書
関係文書
決裁
収 口座振替
収
発注・納品
納
支
現金徴収
履行確認等
入
支出命令
出納簿記載
決裁
支
払
領収書
出納簿記載
決
(監
報
算
決算書作成
査)
告
- 21 -
保護者等
納品・請求書 出