第114号「卒業のシーズンです」

共創・共育・共感
尾鷲市教育長だより
2015.2.27.(金)
第114号
卒業のシーズンです
1965年(昭和40年)に発表された卒業の曲に「巣立ちの歌」という曲が
あります。古い曲ですが好きな歌ですので、その歌詞を紹介します。
(1) 花の色
雲の影
懐かしい
あの思い出
(2) 風の日も
雨の日も
過ぎし日の
窓に残して
励みきし
学びの庭
巣立ち行く
今日の別れ
かの教え
胸に抱きて
いざさらば
さらば先生
巣立ち行く
今日の別れ
さらば友よ
いざさらば
さらば先生
明日の日のため
いざさらば
さらば友よ
いだ
いざさらば
あ
美しい
す
輝かしい
花の色
雲の影
懐かしい
明日の日のため
あの思い出・・・
人 の 一 生 に は い く つ か の 節 目 が あ り ま す 。「 卒 業 」 も そ の 一 つ で す 。 こ れ を 機
会にして、子どもたちは、過ぎ去っていく小学校や中学校での生活や学習の日々
と自分の成長を静かに振り返ります。また、これからはじまる新しい学校生活や
社会生活を前にして、旅立っていく自分たちを温かく、また時には厳しく導いて
くださったすべての方々に感謝し、自分の新たな思いと決意を再確認して巣立っ
ていきます。
子どもたちは、卒業を機会にして、今ある自分が本当にさまざまな人との出会
いやふれ合いの中で成長してきたことに気づくはずです。友だちや先生、家族や
地域の方々との関わりの中から多くのことを学び、大きく成長してきたのです。
そ れ ら は 、「 思 い 出 」 と し て 、 ま た た く さ ん の 「 宝 物 」 と し て 、 子 ど も た ち の
心に刻まれているはずです。心にしみるような思い出。つらい思い出。きっと、
どの子にも、さまざまな思い出があることでしょう。
心にしみるような思い出は、自分を励まし、明日に向かって元気と自信を育て
てくれます。つらい思い出は、なければない方がいいのですが、そのつらさ、苦
しさを受け止め直せば、それはかえって自分を強くし、心を広くしてくれます。
明日に向かう新たな決意を育ててくれます。
あ
美しい
す
明日の日のため・・・ 輝かしい
明日の日のため・・・
「思い出」は、過去をふり返り、今を見つめ、明日に向かっていくために、私
たちの心の中で生き続け、人生に生きる知恵と勇気を与えてくれる大事な大事な
「宝物」なのです。
いざさらば
さらば先生
いざさらば
さらば友よ
私自身の小学校の卒業式は、今の尾鷲小体育館の場所に建っていた鉄筋の建物
で行われました。中学校の卒業式は、今はなき狭い木造の講堂で行われました。
小学校6年生の担任は、ベテランの玉置豊俊先生でした。国語を中心に、先生
にしぼられたおかげで、国語が好きになり、勉強のおもしろみがわかりました。
教職に就いてからも部下として、ずいぶんかわいがってもらいました。
中学校3年生の担任は、津の出身で、新卒の佐藤毅先生でした。社会問題や世
の中のこと、学生時代の話をよくしてくれました。お兄さんのようで、尾鷲高校
の近くの教員住宅に住んでいて、友だちとよく遊びにいきました。大学に進学し
てからも、津の家によくお邪魔しました。
こうした、先生方やクラスの仲間とのつながりの中で、自分の意志で、自分が
受けてみたいと思う教育を、選んでいける力をつけることができました。義務教
育は、まわりに支えられながら、自分で道を選び、自分の力で歩んでいくことが
できるよう、その基礎を育てることが重要です。
子どもたちには、自分たちにはたくさんの方々が見守り、応援してくれている
んだと、自信と希望を持って新しい世界に、大きく羽ばたいて巣立っていってほ
しいと思います。
「いざさらば
さらば先生
いざさらば
ため」…新たな希望と決意を胸に抱いて!
さらば友よ
輝かしい
明日の日の