(様式11-1 試験研究費予算要求資料) 新 木質バイオマス安定供給システムの構築に関する研究(H26~27 年度) ○ ~木材生産量倍増を目指して~ 実施主体:総合グリーンセンター 担 当:木材開発研究G 1 研究の目的・必要性 間伐材の利用量が増加している中、C 材については主な供給先である製紙用チップの需要が減少してきており、間伐および間伐材利用の推進に支障をきたしている。 一方、平成24年7月に FIT が施行されたことから、本県において木質バイオマス発電施設の建設が計画されており、新たな C 材の需要先として期待されている。 このため、未利用材を含め、間伐材を安く大量に搬出する作業システムおよび本県の気候に適合したチップ乾燥手法を早急に確立することにより、バイオマス発電 施設の誘致を行い、新たな需要を確立する。 2 研究項目・内容・年度計画等(全体) 実 施 年 度 研 究 項 目 研 究 内 容 H26 (1)作業システム 事業体別の現況作業システムの調査・分析 H27 作業システム調査 作業システム実証 ①現況作業システム調査 作成および ②作業システム効率化試験 林業機械(スイングヤーダ・プロセッサ等) の組み合わせによる全木集材・造材・運搬の 効率化試験 ③作業マニュアルの作成 ①②を踏まえた作業マニュアルの作成 事業費(千円) (2)品質管理 ①山積原木等の乾燥試験 ②木材チップの乾燥試験 マニュアル 小計 本県の気候条件下における山林内、平地での 原木・チップ乾燥試験 現地指導 作業システム効率化試験 3,552 原木乾燥試験 1,110 チップ乾燥試験 木材チップの低コスト乾燥方法を開発 チップ乾燥技術開発 換算表作成 小計 1,257 1,300 合計 4,809 2,410 3 期待される成果等(成果目標) ・木材生産量(利用量)の新需要 6万m3 ・木材チップ含水率 40% ・新需要に伴う新たな雇用創出 56人 4 予算要求額 4,809千円 財源: (1)国費1/2〔林業普及指導事業交付金〕 県費1/2 3,552,000円 (2)国費10/10〔特別電源所在県科学技術振興事業費補助金〕1,257,000円 5現状・研究成果・成果 現 状 ○C材の消費先である製紙業界の 低迷に伴う木材チップの受け入 れ制限で需要低迷 ○間伐材の約7割が山に放置 〇再生可能エネルギー電力全量固 定価格買取制度(FIT)導入によ り、大量に木質チップを利用する 新たな動き 研 究 結 果 ○C 材を含め間伐材を効率的に生 産する作業システムの確立 ・各種機械を組み合わせた全木集 材・造材・運搬システム 例)スイングヤーダ2台、プロセ ッサ1台・グラップル2台の組み 合わせ等 中 間 成 果 ○作業システムの効率化に伴い生 産性が向上し、間伐材搬出量が増 加 〇県内の木材チップ業者に技術移 転、換算表の提供 〇良質な燃料の供給が可能 〇原木・チップの最適な乾燥条件を 把握 〇木材チップの低コスト乾燥方法 の開発 最 終 成 果 〇燃料として木材需要量増加 ・需要量 10 万 m3 〇木材生産額の増加 ・生産額約 2 億円 (6 万 m3×0.8t/m3×4,500 円/t) 〇木質バイオマス発電所誘致によ る新規雇用創出 ・新規雇用 約 56 名 発電施設 16 名 チップ生産 11 名 木材生産 29 名 木質バイオマス発電への原料安定供給体制の構築 【~木材生産量 倍増を目指して~】 総合グリーンセンター 研究の背景 【需要先の創出】 ○木質バイオマス発電施設誘致・ 安定稼働 ・森林整備を進めるためには、「木を伐っ て使う」ことにより、森林所有者への利 益還元が必要 ・間伐材搬出量 72千m3/年も、山には 林地残材等の資源が放置 ・間伐材(C材)の安定的な需要先を確保 することが必要 ・出力規模5,000kw ・県内の木材生産量12万5千m3/年に 対し、燃料用として新たに約10万m3/年 の需要創出 研究内容 研究成果 連携機関 ○作業システムの低コスト化に 関する 研究 未利用材を含め、山から安価にかつ 大量に「木を伐り、木を出す」作業方法 の確立 ※ 伐木・集材・造材等作業システム の研究 ○良質な燃料を確保するための 品質管理手法に関する研究 燃料として適正な水分量に減少させる 管理方法の確立 ※原木・チップの加工・保管方法等 の研究 発電施設 バイオマス発電施設の誘致・稼働 ○(独)森林総合研究所 機械システム研究課題への指導 ○福井県森林組合連合会 伐採・搬出・運搬の低コスト化実証 試験の協力 ○発電事業者等 H26 現状5割→8割 ↓ 燃料チップの品質試験の協力 スケジュール ○1本当たりの利用量 ○木材生産に伴う生産額の増加 H27 H28 5万m3 6万m3 ※6万m3×0.8t/m3×4500円/t≒2億円 作業システム 品質管理手法 目標燃料供給量 発電施設の動き (予定) 建設 着手 本格 稼働 ○木材生産量の増加、発電施設運営 に伴う56人の新たな雇用創出 ※発電施設16名、チップ生産11名、木材生産29名
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