授業改善アイディア例

授業改善アイディア例
平成27年2月
佐賀県学力向上対策研究部会
佐賀県小・中学校学習状況調査及び全国学力・学習状況調査結果から明らか
となった、本県児童生徒の教科の弱みを改善するための取組として、授業づく
りのポイント及び授業改善アイディア例を提案します。
日々の授業づくりにおける“継続と徹底”
つのポイント!
★「めあて」を示し、目的意識を持たせましょう。
□ 今日の授業で何ができるようになればよいのか、何が分かればよいのかがつかめるよう
な具体的な表現で、「めあて」を示しましょう。
□ 子どもの学習意欲を刺激するような、分かりやすい「めあて」を示しましょう。
★自分の考えを「説明」する場面を設定し、子どもたち同士の学び
合いを通して思考を深めさせましょう。
□ 一人で考える場面、考えたことを互いに説明したり伝え合ったりする場面を設定しまし
ょう。
□ 何を、何のために、どういう方法で説明させるのか、そのねらいを教師が明確にもちま
しょう。
★「まとめ」を確実に行い、学習内容の定着を図りましょう。
□ 「めあて」との関連を図り、何を学んだのかがわかるような「まとめ」を行いましょう。
□ 学習したことを振り返ることができるような板書やノートづくりを行いましょう。
□ 学習内容が理解できたかどうかを振り返らせることで子どもの自己評価力を高め、家庭
学習や次の授業につなげていきましょう。
このようなポイントを意識した授業づくりは、国語や算数・数学だけに限ったことではありません。
佐賀県の全ての先生方で、全ての授業において、共通してこのポイントを意識しながら授業づくりを
行っていくことが大切です。そのためのキーワードは“継続と徹底”です。
【授業改善アイディア例
(学年)5年
小学校国語編①】
(単元名)
「説明の仕方について考え,理由づけを明確にして説明しよう」
(5/10)
(教 材)
「天気を予想する」「グラフや表を引用して書こう」
「(光村図書5年・下)
め資料ランキングについて話し合い,
図表
○
各グループでの話し合いに
は,ホワイトボードを利用し,
視覚的に比較しやすいように
提示した。
やグラフ、写真の役割について考えよう。
資料の下に,その資料が必要な理由を書いていった。
◆本時の主な流れ
◆本時のねらい
①前時までの学習を想起する。
図表やグラフ、写真の効果や意図を考え,筆者
の説明の工夫を読み取ることができる。
②めあてをつかむ。
め
○
資料ランキングについて話し合い、図表や
グラフ、写真の役割について考えよう。
③個人で考えた「本文に必要な資料ランキング」
◆指導上の留意点
①児童の振り返りを紹介し,前時の学習を想起さ
せる。
③資料ランキングについて話し合わせる。
をグループで話し合う。
・なぜ,そのランキングにしたのか理由ととも
私は,②の資料を一
番に選びました。そ
の理由は…。
に説明させる。
③グループで決めた資料ランキングをホワイト
ボードに示し視覚的に比較できるようにする。
④全体で「ランキング」について話し合うことで,
資料の役割や筆者の意図を考える。
④ランキングについて全体で話し合わせる。
・理由を説明させることで,それぞれの資料の
特徴を明らかにしていく。
この資料は,どんな役
割をしているのか
な?めあてに戻って
考えてみよう。
・めあてに立ち戻らせ,それぞれの資料の役割
について考えるよう促す。
④ランキングの理由付けの際に出した意見をも
とに,それぞれの資料の役割を考えさせる。
⑤自分の言葉でまとめを書かせる。
⑤本時のまとめをする。
・板書のキーワードを基に書かせる。
⑥本時の学習で参考になった友達の考えや学習
・表やグラフは、筆者の考
えを主張する根拠となる。
・写真や図は、分かりやす
くする説明する補助的な資
料として使われている。
の中で自分が頑張ったことなどを振り返りに
書かせる。
◆評価
資料の役割や筆者の意図について話し合いを
⑥振り返りをする。
通して分かったことを書いている。
【授業改善アイディア例
(学年)5年
小学校国語編②】
(単元名)「説明のしかたについて考えよう」(9/11)
(教
材)
「天気を予想する」「グラフや表を引用して書こう」(光村図書5年・下)
自分の構成を見直す
ためのポイント
段落構成が分かるように色分けしたカードで全体の
構成を確認。本論の書き方について考えさせる。
◆本時の主な流れ
◆本時のねらい
①前時までを振り返る。
引用する資料の効果を考えて,何をどの順番で
書くか構成を考えることができる。
②本時のめあてをつかむ。
め
○
自分の考えが伝わるように、構成マップを
完成させよう。
◆指導上の留意点
①前時の学習を振り返らせる。
③文章構成が分かるように,モデル文を内容ごと
③構成マップを考える。
に色別で囲む。(序論・本論・結論)
モデル文では,筆者は,
どのように書き方を工
夫していますか?
④自分の考えを説明し,感想を伝え合う。
・交流の視点を基にして,話し合う。
③本論では,事実の後に自分の意見を書くとより
説得力が増すことに気付かせる。
文章構成が分かりやすいように、モデル文を内
容ごとに色枠で囲む。
・自分の主張 → 赤
・その理由 →黄
・グラフや表の事実 →青
・それを基にした意見 →緑
・まとめ
→オレンジ
・考えを説明しながら構成を確認する。
④本論部分をどのように書けばよいのか,組み立
私は,
理由を交通事故
が減っていることを
あげました。
本論には
このグラフを…
てを考えさせる。
④グループで自分の考えを伝え合わせ,視点をも
とに構成について見直させる。
⑤説得力のある文章にするために大切なことを
⑤本時のまとめをする。
板書をもとにまとめさせる。
⑥本時の学習を振り返らせる。
説得力のある文章にするためには、「なか」
の部分に事実の後に自分の考えを書くとよい。
◆評価
自分の考えが伝わるように,構成を考えたり,
⑥本時の学習を振り返る。
「おわり」の部分を書いたりしている。
【授業改善アイディア例
(学年)3年
小学校国語編③】
(単元名)
「なるほどガイドブックを作って,世界の家のつくりについて説明しよう」
(教 材)「人をつつむ形」(東京書籍3年・下)
(8/9)
学習のゴール↑
「めあて」と「まとめ」がつながるように黒板の上下に分かりやすく板書する。
交流の仕方(方法)に
ついて確認し,示す。
「自分の考え」を書く
際にポイントとなる
ことを提示しておく。
◆本時の主な流れ
◆本時のねらい
①前時を振り返り,本時の学習の見通しをもつ。
ドブックに書くことができる。
②本時のめあてを確認する。
め
○
選んだ家の情報を基にして,自分の考えをガイ
調べたことを分かりやすくまとめて
◆指導上の留意点
①児童の振り返りを紹介し,前時の学習を想起さ
ガイドブックに書こう。
せる。
③「人々のくらし」について,必要な情報を取り出
し,付箋に書く。
②本時の学習の流れを見通すことができるよう
に,学習のゴールを具体的に示す。
④付箋に書いたことを少人数で交流する。
わたしは,セネガルの
家を選びました。
家の中の様子は…。
③一人学びの前には情報整理の手順を確認する。
④少人数交流の際には,交流の手立てとなるよう
「交流の観点」を提示し,どのように話し合え
ばよいのか確認する。
☆交流の観点
・文章や写真,絵と合っているか
・相手がなるほどと感じるポイントがあるか入
⑤交流したことを生か
してガイドブックの
⑤取り出した情報の中で,どれを選択するのか,
「人々のくらし」の
再度考えさせ,分かったことだけでなく,自分
部分を書く。
の考えも記述させる。
⑥読み取った資料を基に自分の考えを書く。
⑥本時の学習で分かったことをまとめる。
⑦学習のまとめをする。
⑦めあてを基に自らの学びを振り返らせる。
ガイドブックに書くには、大事なことをかじょ
う書きで、自分の考えを書くとよい。
⑧本時の学習を振り返る。
◆評価
取り出した3つの情報「ざいりょうとつくり」
「気候」「人々のくらし」を基にして,自分の考
えを書いている。
【授業改善アイディア例
(学年)5年
めあて
小学校算数編①】
(単元名)「順々に調べて」(2/2)
説明
ピラミッドが○だん(8だん)の時の
正方形の数の求め方を考えよう。
表をどのように
見たか。
見通し
表をかく
↓(横・たて)
きまり
1だん
2だん
●
1個
4だん
3だん
●
●
●
●
●
3個
5個
どんなきまりを
みつけたか。
5だん
●
●
●
●
●
7個
●
2×2
3×3
4×4
9個
考える
表を横に見ると
まとめ
表をたてに見ると
だんの数×だんの数=正方形の数
◆本時の主な流れ
①
◆本時のねらい
問題場面を把握し、本時の学習課題をつか
む。
ピラミッドが○だん(8だん)の時の
正方形の数の求め方を考えよう。
8段の時の正方形の数は、
・表を横に見て、1+3+5+7+…+15 と
たしていくと求めることができる。
・表をたてに見て、だんの数×だんの数で
求めることができる。
伴って変わる2つの数量の関係を数の少な
い場合から順に調べ、表に表し、規則性をみつ
けて問題解決ができる。
◆指導上の留意点
①
② 解決方法について見通しをもつ。
〇学習内容の確認をする。
・表にかいて、表を横に見たり、縦に見たり
して調べる。
・表を見て、きまりをみつける。
③
④
⑤
自力解決をする。
みつけたきまりについて話し合う。
○ペアで話し合う。
○全体で話し合う。
・表を横や縦に見てみつけたきまりについて
話し合う。
本時の学習のまとめをする。
8段の時の正方形の数は,
・表を横に見て、1+3+5+7+…+15
とたしていくと求めることができる。
・表をたてに見て、だんの数×だんの数で
求めることができる。
Aさん
⑥
練習問題をする。
学習意欲を高めるために、段の数と正方形の
数の関係を具体物を提示しながら問題をつか
ませる。
② 答えの予想をさせたり、問題解決の方法を考
えさせたりする。
③ 段の少ない場合から順に調べ、正方形が増え
る様子を確かめさせる。きまりをみつけること
ができない児童には、図をかかせて正方形を数
えさせ、段数と正方形の数に着目させる。
④ 表からどのようなきまりをみつけたか、表を
用いて説明させる。
・表を横に見た場合の変化のきまりを図と関連
付けて考えさせる。
・表を縦に見た場合の対応のきまりから式化す
る。さらにその式(段の数×段の数=正方形
の数)を取り上げ、なぜ、その式で正方形の
数を求めることができるのかをピラミッド図
を操作して考えさせる。
⑤ 本時の学習で分かったこと、気付いたことを
かかせることで、自分の考えを整理させる。
⑥ 対応のきまりをみつけ、式に表し、式を活用
することのよさを感じさせる。
◆評価
曲線で囲まれた形の面積を出すために、形を
組み合わせて考えることができる。
【授業改善アイディア例
(学年)6年
問題
小学校算数編②】
(単元名)「比例と反比例」(8/17)
縦2cmの長方形の横の長さが変わ
っていく時、ともなって変わる2つの
量はどんな関係になっていますか。
考える
式
表
グラフ
Y=2×X
原点を通る
Y=きまった数× X
X が2倍、3倍・・・になると
Y÷X=2
Y も2倍、3倍・・・になる。
Y÷X=きまった数
ともなって変わる2つの量は?
・横の長さ
・長方形の面積
めあて
良さ
対応する値がすぐわかる。
見てすぐわかる。
見てすぐわかる。
表にない値を求め
ることができる。
まとめ
横の長さと長方形の面積の関係をい
ろいろな方法で調べ説明しよう。
見通し
一つ一つ確認ができる。
右上がりの直線
・表(横に見る。縦に見る)
・式
・グラフ
・表を横に見ると X が2倍、3倍・・・になると
Y も2倍、3倍・・・になるので
・表を縦に見ると Y÷X=きまった数になるので 比例していることが
・式にすると Y=きまった数×X になるので
わかる。
・グラフを使うと原点を通る右上がりの
直線になるので
◎表、式、グラフはそれぞれ関連していて、それぞれに良さがある。
◆本時の主な流れ
◆本時のねらい
ともなって変わる2つの量の関係を表、式、
①本時の問題を知り、めあてをつかむ。
グラフを使って、比例していることを調べ、説
横の長さと長方形の面積の関係をいろいろ
明することができる。
な方法で調べ、説明しよう。
②見通しをもつ。
◆指導上の留意点
①
〇解決方法について2人で話し合う。
・表(横に見る、縦に見る)
問題図を示し、ともなって変わる2つの量を
視覚的に捉え、めあてをつかませる。
②
前時を振り返り、どんな方法でどのように調
・式
べるのか見通しをもたせる。2人組で話し合い
・グラフ
を行わせ、見通しがもてない児童へ解決の糸口
とする。
③一人調べをする。
③
取り組みやすいやり方で考えさせる。考えの
道筋を整理するため説明文を書かせる。つまず
〇各々の方法で自力解決する。
きが見られる児童には、前時までの振り返りを
参考にさせる。
④自分の考えを説明し、全体で話し合う。
④
それぞれの関連を意識させながら学び合い
〇それぞれの方法について説明する。
をさせる。
〇表、式、グラフを関連付けて考えたり、それ
・どのやり方でも比例の関係であることを調べ
られることを理解させる。
ぞれの良さを見つけたりする。
・表、式、グラフはそれぞれ関連していて、そ
⑤本時のまとめをする。
・表を横に見ると X が2倍、3倍・・・になると
Y も2倍、3倍・・・になるので
比例して
・表を縦に見ると Y÷X=きまった数になるので
いること
・式にすると Y=きまった数×X になるので
がわかる。
・グラフを使うと原点を通る右上がりの
直線になるので
◎表、式、グラフはそれぞれ関連していて、それぞれに良さ
がある。
れぞれに良さがあることに気付かせる。
⑤
児童の考えや発言をもとにまとめにつなげる。
⑥
図や式を関連させた問題に取り組ませる。
◆評価
ともなって変わる2つの量の関係が、表、式、
グラフを使って、比例していることを調べるこ
⑥適用問題を解き、本時の学習を振り返る。
Aさん
とができる。
【授業改善アイディア例
(学年)5年
めあて
小学校算数編③】
(単元名)「単位量あたりの大きさ」(3/5)
まとめ
1あたりの大きさにそろえて、どち
らの車がよく走るかを比べる方法を考えよう。
どちらがよく走るかを比べるには、2通りの考え方がある。
「1Lあたりで走れる道のり」→長い(よく走る)
「燃費」
「1㎞あたりに使うガソリンの量」→少ない(よく走る)
考える
ア 1Lあたりで走れる道のり ○
イ 1㎞あたりに使うガソリンの量
○
式
A:800÷50=16 16km
C:700÷35=20 20km
図
見通し
式
A:50÷800=0.05625 約 0.06L
C:35÷700=0.05
0.05L
図
1あたりの大きさにそろえる
ガソリンの量 道のり
1Lあたりで走れる道のり
1㎞あたりに使うガソリンの量
◆本時の主な流れ
答え C の車がよく走る
◆本時のねらい
よく走る(燃費がいい)車を比べる活動を
通して、1あたり(単位量あたり)に着目す
る考え方で大きさを比較する方法を考える
ことができる。
①本時の問題を知り、めあてをつかむ。
1あたりの大きさにそろえて、どちらの車がよく走
るかを比べる方法を考えよう。
②見通しを持つ。
〇1あたりの大きさにそろえる。
・1Lあたりで走ることができる道のり
・1㎞あたりに使うガソリンの量
③一人調べをする。
〇式や言葉を使って根拠をはっきりさせなが
ら筋道を立てた表現をしていく。
④それぞれの方法について話し合う。
〇ペアでの伝え合い。
〇全体での錬り合い。
・妥当性を検討する。
・分かりやすい方法の吟味する。
・生活場面で使われている考え方「燃費」を
知る。
⑤本時のまとめをする。
どちらがよく走るかを比べるには、2通りの考え方がある。
「1Lあたりで走れる道のり」→長い(よく走る)
「燃費」
「1㎞あたりに使うガソリンの量」→少ない(よく走る)
⑥適用問題を解く。
⑦本時の学習を振り返る。
答え C の車がよく走る
◆指導上の留意点
①
一方の量がそろっている車を2台ずつ取
り上げて、「よく走る」の根拠となる説明を
児童にさせ、板書しておく。
② 既習事項の「1あたりの大きさにそろえ
て」というキーワードをもとにしてめあてを
設定する。
③ 自分の考えを筋道立てて表現させるため
にノートの記述モデルを提示する。
④ 自分の考えを整理・確認させるために、ペ
アで伝え合い活動をさせる。また、互いの考
えを評価させながら、結論づけた答えが異な
る場合は話し合わせ、加除修正をさせる。
⑤ 2通りの考え方について全体で話し合う
中で、「よく走る」の理解を図るために式、
言葉、図を関連させる。また、どちらが分か
りやすい方法か比較検討させ、生活の中で使
われている「1Lあたりで走れる道のり」=
「燃費」という言葉につなげ、まとめを行う。
⑥ まとめを生かして練習問題に取り組ませ、
習熟を図るとともに評価を行う。
⑦ 観点に沿って学習のふり返りをさせ、発表
させる。
◆評価
2通りのどちらかの方法を使って、どちら
の車がよく走るかを比べることができる。
《ノート・観察》
【授業改善アイディア例
(学年)1年
中学校国語編①】
(単元名)「説得力のある意見文を書こう」(1/5)
(教 材)「根拠を明確にして書こう(意見文)」(東京書籍)
自分の意見をもち、根拠を示して
説得力のある意見文を書く練習をしよう。
もう一方の立場のマイ
ナス面を書いている。
※今日のテーマ
﹁部活の大会の日の昼食は手作り弁当と
コンビニ弁当、どちらがよいか﹂
ダメなところと良いと
ころをどちらも書いて
いる点。
相手のよい点も書く
が、自分のよい点をよ
り詳しく書いている。
主張に合う根拠
︽納得度が高い意見文の良いところ︾
コンビニ弁当の長所を
よく述べている。
理由が二つ書いてあ
るから、説得力があ
る。
手 造り とコ ンビ ニ弁
当 を比 べて 意見 を書
いている。
簡潔に書けている。
比較・多面的・具体的
理由︵根拠︶が明確で
ある。
自分の立場ではなく、
お 母さ んの 立場 も考
えている。
相 手か らの 質問 を予
測して書いている。
結 論が まと まっ てい
る。
自 分の 立場 をは っき
り書いている。
説得力のある意見文を書くためには、
“意見文
を書くための技“を使って根拠を示すとよい。
文章の書き方
長所・短所
◆本時の主な流れ
◆本時のねらい
①
・自分の考えに説得力をもたせるために,適した
根拠を示すことができる。
・納得度の高い意見文のよい点を話し合い,
「意
見文を書くための技」としてまとめることがで
きる。
学校生活の中で,意見を述べることの難しさ
や意見文を書くことについての自らの課題に
ついて知る。
②
意見文を書く。
ア
本時のめあてと学習の内容を確認する。
自分の意見をもち、根拠を示して説得力
のある意見文を書く練習をしよう。
イ
2択を迫るテーマから,自分の立場(主張)
を明確にする。
意見文を書くにあたって,学習者が自らの課
題を知り,身につけたい力や意見文を書く目的
②エ−1 説得力のある意見文を書くためには,
作り弁当とコンビニ弁当、どちらがよいか」
どのような根拠が適しているのかを判断さ
自分の主張の根拠を書き出し(3分),
せる。
②エ−2 文章の字数や条件を示し,意見文を書
グループで発表する(4分)。
エ
根拠を示して短い意見文を書く(7分)
。
くときの様式を意識するようにさせる。
オ
書いた意見文を読み合い,納得度が高い意
②オ 意見文を読み合い,納得度を5段階で評価
見文はどのような点がよいのか話し合う。
(10分)
カ
する。納得度の高い意見文のよい点をグルー
プで話し合い,全体で吟味する。
グループから出た意見をもとに,「意見文
を書くための技」を自分の言葉でまとめる。
説得力のある意見文を書くためには、
“意見文を書くための技”を使って根拠を
示すとよい。
③
①
を捉えさせる。
※本時のテーマ「部活の大会の日のお弁当は手
ウ
◆指導上の留意点
学習を振り返り,自己評価を行う。
次時の学習を確認する。
◆評価
・自分の考えに説得力をもたせるために,具体的
な根拠を挙げている。
・意見文の書き方について交流し,書いた文章を
比較したり,述べ方を見直したりしている。
【授業改善アイディア例
(学年)2年
中学校国語編②】
(単元名)「よりよい情報の受け手になろう」(4/6)
(中核教材)
「情報検索で開ける世界」(東京書籍)
(補助教材)
「メディアとの付き合い方」(光村図書)
よりよい情報の受け手になろう
みんなの考えから、メディアを活用するための技を
見つけよう。
︿各班おすすめの技﹀
疑問を持ちながら情報 情報は編集されているとい
を集め、問題意識を持 うことを念頭に置いて、信
って読みこなすべし
頼できる情報を得るべし
思い込みや偏った見方 信 頼 で き る 情 誤解にとらわれ
をしないように多くの 報 元 か ら 情 報 ずいろんな情報
情報を集めるべし
を得るべし
を集めるべし
編 集 さ れて いる こ とを 広 く 情 報 を 得 た く さ ん の 情
意識して、問題意識をも て、正しい情報 報 を 見 て 自 分
って情報を見るべし
を選ぶべし
で判断すべし
編集者のねらいは 一つの情報を信 情報を確認し自
何か考えながら情 じ込まないよう 分で判断すべし
報を見るべし
にするべし
たくさんの情
報を得るべし
疑問を持ちながら情報
︿各班の﹁いいね!﹂
﹀
を集め、問題意識を持
思い込みや偏った見方 って読みこなすべし
をしないように多くの
編 集 者 の ね らい は
情報を集めるべし
何 か 考 え な がら 情
編 集 さ れ て い る こ と を 報を見るべし
意識して、問題意識をも
って情報を見るべし
信頼できる情
報元から情報
を得るべし
︿情報を得るための三か条﹀
一、思いこみや偏った見方にとらわれずに多くの情
報を集めるべし
一、編集されていることを意識して、疑問や問題意
識をもって読みこなすべし
一、発信者の意図は何か考えながら情報を読
み、信頼できる情報元から情報を得るべし
◆本時の主な流れ
◆本時のねらい
①本時の内容と目標を確認し、学習計画表に自
筆者の考えや自分の経験を根拠にしながら、メ
ディアとの付き合い方について自分の考えをも
ち、情報を得るための3か条にまとめる。
己目標を記入する。
みんなの考えから、メディアを活用するため
の技を見つけよう。
②自分の考えをもち、グループで吟味する。
ア、前時のメモをもとにメディアとの付き合い方
についての考えをまとめる。(8分)
イ、グループで読み合い、情報を得るための技を
見つけて「∼べし」の形で書く。(8分)
ウ、全体に紹介したいものを話し合って2つ決
め、ホワイトボードに記入する。(8分)
エ、各グループの意見から今後活用したい技につ
いて話し合い全体に紹介する。
(8分)
オ、全体で吟味し、今後の生活に生かしたい「情
報を得るための3か条」を決める。
(10分)
◆指導上の留意点
①学習計画表に本時で高めたい力や意識したい
ことを書かせ、見通しと目的意識をもたせる。
②スムーズに活動できるよう、電子黒板に活動の
流れと方法、活動の具体例を提示する。
②ア 筆者の主張を引用し、自分の経験や体験を
挙げながら、メディアとの付き合い方につ
いての考えを 180 字程度にまとめさせる。
②イ 読み取れる技を一文で付箋に書かせる。
②ウ 「具体的に書かれ、これからの生活に生か
したい技」という視点で話し合って決めさ
せる。
②オ グループで出された意見を黒板で整理し、
一、思いこみや偏った見方にとらわれずに多くの
情報を集めるべし
一、疑問を持ちながら情報を集め、問題意識をも
って判断していくべし
一、発信者の意図は何か考えながら情報を読み、
信頼できる情報元から情報を得るべし
次時の活動やこれからの生活に生かせる
ような「情報を得るための3か条」をまと
める。
◆評価
・引用や具体例を用いて自分の考えをまとめ、そ
れをグループで吟味し合うことで、よりよい情
報収集の技を見つけることができる。
③学習計画表に本時の振り返りを記入する。
【授業改善アイディア例
(学年)2年
中学校国語編③】
(単元名)「文学の表現の魅力を味わう」(4/5)
(教 材)「字のない葉書」(東京書籍)
文学の表現の魅力を味わう
厳 しいお 父 さ んの
おかげで向 田 さ ん
の優しさがある。
父 親 は上 手 に表 せ
ないが、子 どもへの
愛情がある。
とても大好きで、
もっと一緒にいたか
ったという気持ち。
鉄 の姿 から いろん
なことを 感 じ考 え
た。
? 連想
少 年 は犬 がいなく
な った悲 しみ を 向
田さんにぶつけた。
少年 の不器 用 さと
犬 を 褒 めてほしい
という 気 持 ち が伝
わる。
向 田 さ んの父 に対
する感謝の思い。
父との思い出。
父親 の筆 者に 対す
る愛情。
いつま でも 犬 に 対
する筆者の愛情。
二 十 年 たっても 忘
れ ら れ な い鉄 と の
思い出。
まだ筆 者 が若 かっ
たと感じられる。
◎根拠を明確にして優れた表現を味わおう
﹁あ﹂
車 内 のざ わ めき と
向 田 さ んの心 のざ
わめきを感じる。
少 年 の焦 る顔 や 向
田 さ んの優 しそう
な顔が浮かぶ。
子 ども のことを 気
遣 う 向 田 さ んの優
しさ。
﹁父の風船﹂
半 泣 き でつら そう
な感じが伝わる。
宿 題 の苦 労 が伝 わ
ってくる。
家族の力結集
?
不 器 用 な 父 の、何
と か してあ げ た い
という気持ち。
﹁犬の銀行﹂
鉄は家族の中心。
愛情をもらっていた
大切な家族。
人間と同じように
鉄に接する。鉄を
大切に思う。
読者に誤解されな
いための犬への愛
情。
? コレクション
向 田 さ んの面 白 い
人柄。
ユーモア
?
◎作品全体の趣をとらえて、優れた表現の解
釈と調和させる。
◎引用して、根拠を明確にする。
向田邦子随筆集『眠る盃』より「あ」「父の風船」「犬の銀行」
◆本時のねらい
◆本時の主な流れ
①前時に学習した「表現の魅力に着目するポイン
ト」を振り返り,本時のめあてを確認する。
根拠を明確にして,優れた表現を味わおう。
②優れた表現について,根拠を明確にして検討す
る。
ア前時に記述した,優れた表現についての解釈と
そこから感じられることについて,ポイントを
押さえているか確認する。
【パーソナルワーク 5 分】
イ優れた表現から感じられることと作品全体の
趣との関わりが調和しているかについて,検討
して記述する。
【グループワーク 15 分】
ウ優れた表現から感じたことを,作品ごとに類別
しながら黒板に貼り,整理する。
【クラスワーク 15 分】
③学習の振り返りをする。
○交流によって検討したことを踏まえ,優れた表
現から感じたことについて書き加えたり修正
したりする。
・作品全体の趣を捉えて、優れた表現の解釈
と調和させる
・優れた表現を引用して、根拠を明確にする。
選択した随筆の表現の魅力を味わうために,
根拠(直接引用・要約引用)を明確にしながら
作品全体の趣と関連づけて記述させる。
指導上の留意点
①ポイントの振り返りができるよう、引用してい
るか、平叙文との比較、文や部分レベル化語彙
レベル化、などを確認させる。
②根拠を明確にした検討ができるよう,各自が見
つけた根拠を一覧にして提示する。
イ検討が深まるよう,同じ随筆を選択した者同士
のグループを作る。
イ分かったことだけでなく分からなかったこと
についても検討させる。
ウ各グループの報告者に,検討したことを類別し
ながら黒板に貼らせる。
ウグループからの報告を整理しながら,グループ
で解決できなかったことも検討する。
③それぞれの優れた表現から作品全体の趣が生
まれていることに気付かせ、作品全体との関わ
りという観点から文の記述の見直しをさせる。
◆評価
作品全体の趣を踏まえて、表現の魅力について
記述している。その際、引用することによって
根拠を明確にしている。
【授業改善アイディア例
(学年)2年
中学校数学編①】
(単元名)
「一次関数の利用」
(H26 全国調査問題:数学 B より)
(17/19)
見通しをもつことができるめあてを
提示する。
「Point」を掲示し,板書することで,
課題の解決につなげる。
◆本時の主な流れ
◆本時のねらい
① 課題を把握し、本時のめあてを確認する。
②
(課題)
③ 家から 600m離れた駅に向かって,弟が家を出発
し分速 60mで歩いています。兄が弟の忘れ物に気
づいて,同じ道を追いかけました。弟が出発して
から 6 分後に分速 100mで追いかけると,兄は弟に
追いつくことができるでしょうか。
具体的な事象から関数関係を見いだし、数学
的に表現し考察する能力を養わせる。
◆指導上の留意点
①
課題における兄と弟の移動の様子を電子黒
板で確認して、課題を把握しやすいように
する。
グラフを見て、意味を考え、説明しよう。
② グラフをかき、その意味を考える。
③ 条件を変えて、グラフをかく。
・兄の速さはそのままで、出発する時間を変える。
・兄の出発する時間はそのままで、速さを変える。
④ グラフが表す状況を読み取り、言葉で説明す
る。
①
「グラフの表す意味を数学的に考え説明し
よう」というめあてを示し、活動の見通し
をもたせる。
② かいたグラフから情報を読み取り、確認させ
る。
③ 条件を変えて、出発点と到着点を意識させ
てグラフをかかせ、変化するものと変化し
ないものを確認させる。
④ 大切な語句や気づきは、
「Point」として、カ
ードとともに板書する。
⑤ 数学的な用語を適切に使って、グラフの様子
を言葉で説明させる。
⑤ 本時の学習ついて振り返り、まとめる。
・
出発した時間と到着した時間をグラフで
確認する。
・
傾きが急になるほど、スピードが速くなる。
◆評価
事象に即して解釈し、結果を改善することが
できる。
解釈したことを数学的に説明できる。
【授業改善アイディア例
(学年)2年
中学校数学編②】
(単元名)「図形の調べ方」(星形五角形の 5 つの角の和)
(10/16)
生徒の多様な考えを,グループ活動を
通して引き出し,各グループ内での説
明を経て,学級全体で共有した。考え
が残るように,電子黒板と板書を併用
した。
◆本時の主な流れ
① 既習内容(基本的な図形の性質)を復習する。
② 星形五角形の 5 つの角の和はどうなるかを予想
◆本時のねらい
星形五角形の 5 つの角の和が 180°になる理
由を考え、説明することができる。
する。
③ めあて、課題を確認する。
星形五角形の5つの角の和が 180°であること
を考え、説明しよう。
◆指導上の留意点
①既習事項をカードを使って復習する。
②星形五角形の 5 つの角の和が何度になるかを
予想させる。
④ グループで説明を 1 つ考える。
③めあてを確認し、グループで 180°になる理
由を考え、お互いの考えを説明させる。
④見つけた考えは、ホワイトボードの図に書き
込み、どの性質を使ったかまで書くように指
示する。
⑤ホワイトボードに記載させた内容は、書画カ
メラで撮影し、電子黒板で提示する準備をし
⑤ クラスで発表し、考えを共有する。
⑥ グループで他の方法を考える。
ておく。
⑦各グループの考えを電子黒板を使って発表さ
せ、ホワイトボードは、発表順に黒板に掲示
していく。
⑧Point となった図形の性質は何であったかを
確認させ、まとめる。
⑦ クラスで発表し、考えを共有する。
⑧ 本時の学習についてまとめる。
図形に着目して学習した図形の性質を用いる
ことで、角の和が出せる。
◆評価
既習事項を用いて考え、説明することができ
る。
【授業改善アイディア例
(学年)1年
中学校数学編③】
(単元名)「平面図形」(基本の作図の利用)(8/14)
板書と電子黒板を使い分け,
電子黒板では、基本的な作図
の復習や井戸の作図の説明
を行った。
◆本時の主な流れ
① 課題の説明を聞いて、レポートを選択する。本
時のめあてと見通しを確認する。
垂線の作図をマスターし,今日こそ井戸の正確
な位置を作図で見つけよう。
◆本時のねらい
基本的な作図の仕方について理解し、それを
利用することができる。
◆指導上の留意点
① めあてを提示し、本時の見通しをもたせる。
② 既習の作図について復習する。
③ 垂線の作図を行う。
・直線上にある点を通る垂線
・直線上にない点を通る垂線
② 垂直二等分線、角の二等分線の作図を復習
し、角の二等分線を使って、直線上にある点
を通る垂線の作図に気づかせる。
③ 自力解決で、井戸の正確な位置を作図を用い
④ 井戸の正確な位置を作図で見つける。
て見つけさせる。必要に応じて、ヒントカー
⑤ 作図の仕方を、理由をつけて説明・発表する。
ドを利用させる。
④ グループで作図の仕方や井戸がその場所に
なった理由について話し合う場を設定する。
⑤ 電子黒板を使い、発表をさせる。
⑥ Point を押さえさせ、本時のめあてに対する
まとめを行う。
⑦ まとめに対する確認テストを行い、学習内容
⑥ 本時のまとめをする。
基本の作図(垂直二等分線、角の二等分線、垂線
①、垂線②)を利用すると、正確な位置を見つけ出
すことができる。
の定着を図る。
◆評価
基本的な作図を利用して、問題を解決するこ
とができる。
⑦ 本時の確認テストをする。