関 係 先 各 位 平成27年2月24日 一般社団法人 日本伸銅協会 会長 吉田 政雄 関西電力株式会社電力費値上げ要請への反対意向の表明について 日本伸銅協会の会員企業は、この度、関西電力㈱殿より管内の各事業所に対し、本年 (平成27年)4月以降平均13.93%もの大幅な電力費の値上げ要請を受けてお ります。今回の値上げ要請は、一昨年に引き続きになされるもので、さらなる大幅な 伸銅品製造コストの引上げをもたらすことになります。 伸銅業は、銅の加工に伴い電力をはじめとするエネルギーを大量に消費することが不 可避の性格を有しております。 (因みに純銅の融点は1083℃)この為、電力のエネ ルギーコストの上昇は、伸銅業の経営に深刻な打撃を与えつつあります。 日本伸銅協会は、リーマンショックを契機とした国内市場の縮小という大きな課題に 対しては、 「アクションプラン」を策定し対策を講じるとともに、中長期的な課題を明 確にし、技術開発、需要拡大等の対策を講じるべく、「伸銅業のロードマップ」の策定 にも着手いたしました。 このような中、日本の伸銅業は、製造コストの徹底した削減、製品価格への転嫁等の 努力を懸命に行っておりますが、企業の自助努力では対応しきれない状況になりつつあ ると申し上げざるを得ません。 このため日本伸銅協会では、昨年11月26日に経済産業省に対し、「エネルギーコ ストの上昇に対する対策に関する要望書」を提出、 1.電力料金の低減 安定的なベースロード電源の確保 (安全が確認された原子力発電の早期再稼働等) 合理的なベストミックスの実現等 2.再生可能エネルギー固定価格買取制度等の賦課金の見直し、 3.省エネ補助金の一層の拡充 電力多消費産業に対する補助率引き上げ等 4.省エネルギーに効果のある技術開発への助成 上記四点について、検討の要望を求めております。 そうした最中、今回の更なる大幅な値上げ要請につきましては、関西電力㈱殿がもと もと原発への依存度が高く、火力燃料費の増加が大きいことは最大斟酌させて頂きまし たとしても、原油安となっている中で、安易な値上げに走らず、燃料費の安価購入を推 進する事などにより、原価を抑えることが可能ではないかと思料致しております。 日本伸銅協会は、関西電力管内以外に所在する事業所も含めた会員企業の総意と致し まして、この度の値上げ要請の受け入れが困難である旨をここに表明させて頂きたいと 存じます。 平素より日本伸銅協会にご高配の各関係先の皆様におかれましては、この度の弊協会 の対応に関しまして実情をご理解頂きますと共に、今後のご協力を賜りますよう宜しく お願い致します。 敬具
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