資料3-1 関西電力(株)美浜2号炉についての委員コメント(資料1①)に対する回答 平成24年5月23日 原子力安全基盤機構 ○関西電力(株)美浜発電所2号炉高経年化技術評価書等における指摘事項案に ついて 委員コメント① ○減肉配管について、具体的な評価結果をまとめてほしい。特にFEM解析を実 施したものについてはその結果を説明してほしい。また、サポート評価で一番 厳しい部位の評価結果を示してほしい。 回 答 ●減肉配管の評価に関する当機構の確認概要を以下に示す。 1)対象配管 減肉配管の評価対象は以下の10系統(54ライン)である。 ・主蒸気系統配管(7ライン) ・主給水系統配管(12ライン) ・低温再熱蒸気系統配管(1ライン) ・第2抽気系統配管(1ライン) ・第3抽気系統配管(1ライン) ・補助蒸気系統配管(1ライン) ・グランド蒸気系統配管(1ライン) ・復水系統配管(5ライン) ・ドレン系統配管(23ライン) ・蒸気発生器ブローダウン系統配管(2ライン) 2)確認概要 対象配管のうち、必要最小板厚までの減肉を想定した評価を満足しなかっ た(発生応力が許容応力を超えた)主蒸気系統配管(1ライン)、グランド蒸 気系統配管(1ライン)、復水系統配管(1ライン)、ドレン系統配管(7ラ イン)、蒸気発生器ブローダウン系統配管(2ライン)の計12ラインについ ては、肉厚測定による実測データに基づいて板厚を想定した評価を実施し、 応力比(発生応力/許容応力)が 1 以下となることを確認している。 なお、これらの配管ラインについては、必要最小板厚まで減肉した条件で 発生応力が許容応力以下となるように第27回定期検査時にサポート改造等 の設備対策工事が行われたが、以下は対策工事前の条件での評価結果である。 1 対策工事を反映した再評価の確認は、対策工事竣工後に確定した工事仕様に 基づいて行われる。 評価対象の耐震クラスごとの応力比の最大値(耐震AsクラスはS 2 地震に 対する値)を表 1 に示す。 表1 評価対象の耐震クラスごとの応力比の最大値 評価対象 耐震 クラス 評価方法 必要最小板厚を 用いた評価 対策工事 X年想定板厚を 用いた評価 *1 対象 *2 C > 1.0 0.99 ○ As 0.73 - - C 0.69 - - As 0.65 - - 低温再熱蒸気系統配管 C 0.24 - - 第2抽気系統配管 C 0.05 - - 第3抽気系統配管 C 0.85 - - 補助蒸気系統配管 C 0.62 - - グランド蒸気系統配管 C > 1.0 0.88 ○ 復水系統配管 C > 1.0 0.65 ○ ドレン系統配管 C > 1.0 0.84 ○ 蒸気発生器ブローダウン系 As > 1.0 0.53 ○ 主蒸気系統配管 主給水系統配管 統配管 注:*1:肉厚測定による実測データに基づき X 年想定(運転開始後 60 年、50 年、44 年 時点での)板厚を想定した評価 *2:第27回定期検査時のサポート改造等の設備対策工事対象 3)FEM解析 2)で記した X 年想定板厚を用いた評価結果のうち、主蒸気系統配管(0. 99)、グランド蒸気系統配管(0.88)、復水系統配管(0.65)、ドレ ン系統配管(0.84)は、梁モデルによる応力比が1を超えるためFEM 解析(弾性解析)による再評価が実施された結果である。 2 ●サポート評価に関する当機構の確認概要を以下に示す。 1)対象配管 減肉配管の評価対象のうち、耐震Asクラス配管は以下の3系統(12ラ イン)である。 ・主蒸気系統配管(6ライン) ・主給水系統配管(4ライン) ・蒸気発生器ブローダウン系統配管(2ライン) 以下、応力比が大きい配管(2ライン)について記す。 ・A主蒸気配管(CV外) ・A主給水配管(CV内) 2)確認概要 上記の配管ラインのサポートのうち、S 2 地震に対する荷重比(発生荷重/ 許容荷重)が最大となるサポートの種別と荷重比は以下のとおりである。 ・A主蒸気配管(CV外):リジットタイプ(0.67) スナバ(0.32) ・A主給水配管(CV内):スナバ(0.54) 3
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