平成 27 年度 都立高入試 配点について 新教育研究協会 都立高入試の予想得点の算出にあたりまして,弊社が予想いたしました配点をお知らせいたします。 国語 −記述問題の配点について− 〔問5〕 , 〔問5〕 ●配点…各5点 ● 〔問5〕採点方法…唯がどのような気持ちを抱いて,「ありがとう。」と突然頭を下げたのかを,唯の立場から 亮太に伝えるという形で表現することが必要です。要素として, 「 『ありがとう。』は亮太のどのような行動に向け てのものか」 , 「亮太のその行動を唯はどのように感じたのか」に,それぞれ配点がされると思われます。自由記述 については,内容・表現・表記に不備があった場合,それぞれ1点から2点程度,減点されることが考えられます。 ● 〔問5〕採点方法…副詞「さながら」の意味・用法を正しく捉え, 「ようだ」などで正しく受けた形になっていれ ば正答とされると思われます。表現・表記に不備があった場合,1点から2点程度,減点されることが考えられます。 〔問5〕200 字課題作文 ●配点…10 点 ●採点方法 • 作文の内容については,おそらく何人かの先生で合議し,テーマとの関連性や具体性の度合いなどに応じて, (学 校によって異なるでしょうが) 5段階から3段階程度にランク分けされるのではないかと思われます。 • 次に,下記のような叙述や表記上の観点で,減点されると思われます。 ・文末表現が統一されているか。 (常体・敬体の統一) ・原稿用紙の使い方が正確であるか。 (書き出しや 改行の際の一マス空けや句読点・括弧などのくぎり符号の使い方など) ・表記が正確であるか。 これらの間違いについては,間違い一つについて,1点ずつ減点されるのではないかと思われます。ただし, 同種類の間違いについては,複数あっても一つとみなすのではないかと思われます。 数学 −完全記述問題の配点について− ●配点…各7点 ●採点方法 ・模範例についての予想配点です。各学校によって違いはありますが,部分点があると思われます。 〔問2〕 面積がTcm2 の図形は,1段増えると正方形の紙が1枚増えるから, ・求める図形の面積が,Mさんの考え 1 2つ組み合わせると,どの段も同じ枚数の紙が並んだ長方形となる。こ 方を図に表した長方形の面積の 倍 2 1 の長方形の面積の 倍がTとなる。 ――――――――――――― 2点 であることが書けていれば2点と思 2 (段の数+1) 枚だから,n 段目は 面積がTcm2 の図形の各段の紙は われます。 ( n +1) 枚となる。したがって,長方形の n 段目の紙は, ・長方形において,1つの段に並ぶ紙が {( n +1) +2} 枚となり,ど の段も ( n +3 ) 枚となる。 ―――― 3点 正方形の紙の 1 辺の長さは1cmだから,長方形の直角をはさむ2辺の 長さは n cm, ( n +3 )cmとなる。 ( n +3) 枚であること,または長方形 の直角をはさむ2辺のうちの1辺 (長方 形の横の長さ) が ( n +3)cmであるこ 1 よって,T= n ×( n +3 ) × ―――――――――――――― 2点 2 とが書けていれば3点と思われます。 1 T= n( n +3 ) ・Tを求める式が書けていれば2点と 2 思われます。 〔問2〕 ① 〔証明〕 △ABPと△ACRにおいて, △ABCは二等辺三角形だから, AB=AC ……………………………… ⑴ ――― 2点 仮定から, BP=CR ……………………………… ⑵ ――― 2点 ͡ AP に対する円周角は等しいから, ∠ABP=∠ACR ………………………… ⑶ ――― 2点 ⑴,⑵,⑶より, 2辺とその間の角がそれぞれ等しいから, ―――― 1 点 △ABP≡△ACR ・⑴,⑵,⑶は順不同でもよいと思わ れます。⑴,⑵,⑶のうち,1つが 書けていれば2点,2つが書けてい れば4点,3つが書けていれば6点 になると思われます。 ・ 「2辺とその間の角(がそれぞれ等し い) 」は, 「2組の辺とその間の角(が それぞれ等しい)」や「2辺挟角(相 等) 」などでもよいと思われます。 英語 −課題英作文の配点について− ●配点…12 点 ●採点方法 ・各学校によって違いはありますが,主に文法面とともに内容面を重視して採点すると思われます。 ・ 「日本の良いところ」が主題なので,I think ∼ is a good thing about Japan. 等で,「日本の良いところ」を前 置きとして表現したあと, 「それを取り上げた理由」等を示すような流れの文章が解答として出てくると思わ れます。また,主題から,時制面では現在形が中心になるかと思われますが,関連してこれまでに経験したこ とや,これから経験したいことなどの記述も可能ですので,幅広い時制の文が解答として出てくると思われます。 ・学校によっては,つづり字,読点,大文字,小文字などの表記上の誤りがあれば,各文1∼3点の減点がある と思われます。ただし,同じ誤りを何回も繰り返したような場合は,全体で何点の減点というような配慮がな されると思われます。 社会 −記述問題の配点について− ●配点…各5点 ●採点方法 ・ 〔問3〕 問題文中に「この町がⅡの事業を施行した理由と目的について,簡単に述べよ」とあるので,その 「理由」として,Ⅰの表から,町の総人口が減少していることと少子高齢化が進んでいることを読み取り,そ の「目的」として,Ⅱの文章から,年少者や現役世代,若年層の町への定住を増やそうとしていることを読み 取って,簡潔にまとめていれば正答と思われます。 ・ 〔問3〕 Ⅰの文章からは,問題文中の「沖縄でとれない食材」が「昆布」であることが読み取れます。また, 問題文中の「特産物の流通に着目して」という点に関して,Ⅱの略地図とⅢの略年表からは,北海道の特産物 である「昆布」の流通のようすが読み取れます。「昆布」の流通に関して,幕府が整備した西廻り航路を通して「昆 布」が北海道から大阪へと運ばれ,大阪からは 摩藩によって琉球国へともたらされたということを,簡潔に まとめていれば正答と思われます。 ・ 〔問4〕 問題文中の「新たな企業立地により期待できる効果」として,Ⅰの文章からは「地域産業の活性化」 ということや「地域経済の自律的発展の土台となる産業基盤の強化」ということが読み取れ,Ⅱの表からは, 企業の誘致により「地域の人々の働く場が増える」ということが読み取れます。問題文中に「産業と雇用の両 面に着目して」とあるので,「産業」に関してはⅠの文章から読み取った内容を,「雇用」に関してはⅡの表か ら読み取った内容を,簡潔にまとめていれば正答と思われます。 ・ 〔問3〕 問題文中の「近年の我が国における国際協力の変化」として,Ⅰのグラフからは,資金協力の割合 が減少する一方で,技術協力の割合が増加して資金協力の割合を上回るようになったことが読み取れ,問題文 中の「資金協力と技術協力の違い」として,Ⅱの表からは,資金協力が被援助国のインフラ整備などに必要な 資金を直接提供するものであることや,技術協力が被援助国の自律的な発展を人材育成や技術普及の面から支 援するものであることが読み取れるので,これらをもとに簡潔にまとめていれば正答と思われます。 理科 −記述問題の配点について− ●配点…各4点 ●採点方法 ・ 〔問3〕特徴 「流水によって運搬される」,「 角が削られて,丸みを帯びた形になる 」 以上の2つのことが 述べられていれば正答だと思われます。れきと砂の2つに共通する粒の形の特徴を答えるので「粒の大きさが 大きい」や「粒の色が白い」など「粒の大きさ」や「粒の色」のような共通の特徴ではないことについて書か れているものは誤答だと思われます。 ・ 〔問3〕 結果1より「光のエネルギーと二酸化炭素でデンプンができる」ことが分かり,結果3より「光の 当たる量が多くなると,二酸化炭素を吸収する速さが速くなる」ことが分かるので, 「光の当たる量が多くな ると光合成が盛んになる」「光合成が盛んになると,デンプンが多く作られる 」 以上の2つのことが述べられ ていれば正答だと思われます。そのうえで「光源と試験管との間の半紙を多くすると光の強さが弱くなるから」 など結果3について書かれていても正答だと思われます。また,逆に,「光が多く当たると呼吸が盛んになる」 など呼吸について書かれているものは誤答だと思われます。 ・ 〔問3〕グラフ (0.05,5.4),(0.15,16.0), (0.25,27.0),(0.35,38.0) ,(0.45,49.0)の5つの点に「•」が かかれていて,原点(0,0)と(0.50,55.0)を通る直線がかかれていれば正答だと思われます。
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