平成25年度決算「議会の評価」に対する平成27年度予算(案)の対応について 総務常任委員会 評価対象事業 1 部署名 総務部 人事課 2 事業名 職員研修事業 ≪評価概要≫ ○ 研修は、地方公務員の役割・責任をしっかりと学び、住民の奉仕者としての資質向上を図る 上で不可欠である。 ○ 常に自己研鑽は必要であるが、市民の血税や個人情報をじかに扱う地方公務員にとっての 研修は、行政が責任をもって行うべきである。 ○ すぐに成果が上がるものと簡単に効果が見えない研修とがある。また、研修の機会を十分に 活用してないことが課題である。 ○ 事業としての評価はできるが、一部の職員であっても市民を失望させる不祥事が続出したと ころに、職員研修の成果を疑わざるをえない。 3 評価及び提案 ≪提案概要≫ ① 公務員としての基本的な研修はすぐに定着するものではないため繰り返して行う。 ② 研修で得た成果を職場に持ち帰り共有を図る仕組みの形成。 ③ 全職員に対して、定期的かつ最新のコンプライアンス及びリスクマネジメント研修の更なる強 化を図る。 ④ 多摩市の過去の不祥事・失敗を事例として研修に生かす。 ⑤ こんな研修欲しいという現場からの声を研修に活かす。 ⑥ 講義中心から、職員同士が議論したり地域特性を理解するための研修を増やす。 不祥事が起きたときのリスクマネジメントについて備えを怠らないこと。 4 所管部署の考え方 ≪評価及び提案に対する考え方≫ 職員には、市民の信頼に応えるため公務員として高い倫理意識とそれに基づく行動が求め られています。しかし、職員による不祥事が複数発生してしている状況があり、市として不祥 事を起こさないための人財育成を行っていく必要があります。 そのため、公務員倫理の徹底など職員としての基本を身に付けるための研修を実施すると ともに、不祥事が発生してしまった際に適切に対応していくためのリスクマネジメントに関す る研修も実施していきます。 また、職員の人財育成については、多摩市人財育成基本方針に基づき毎年度研修計画を 策定しているところです。 この多摩市人財育成基本方針は策定から10年以上が経過していることから、平成27年度 に改定の検討を行い、多様な行政課題に対応できる人財の育成と配置、任用や評価も含め た人事政策全体の見直しを行っていきます。 ≪新規レベルアップ≫ ・ 適材適所の配置を継続していくための「社会福祉主事認定通信課程負担金」 ・ 管理職のマネジメント力向上を図るための「市町村アカデミー派遣負担金」及び「評価者研修 委託」 5 H27予算対応等 ≪予算外の対応≫ 内部講師養成による、職員としての基本実務の習得のための各種実務研修や地域特性を 理解するためのフィールドワーク研修及び公務員倫理研修の実施等 平成25年度決算「議会の評価」に対する平成27年度予算(案)の対応について 健康福祉常任委員会 評価対象事業 1 部署名 健康福祉部 福祉総務課 2 事業名 成年後見制度利用者支援事業 3 評価及び提案 ≪評価概要≫ 高齢社会の進展と福祉サービス利用の契約化により成年後見制度は重大かつ必要な制 度である。判断能力なし、申立人なし、資産なしの方たちなどの権利擁護のために、現状で はセーフティネットとして本事業は必要である。福祉サービスが措置から契約となり、判断能 力が不十分となった場合は自らの権利を行使し利益を擁護することができない。そうした困 難な方の人権・生活を守ることは公共の大きな責任である。 本当に必要な人が制度を利用できているかどうかが見えづらいので費用対効果は測りづら いが、五市共同で運営を行うことで費用負担を分散させながら法人後見のメリットを享受でき ている。市が窓口となり 地域包括支援センターや民生委員、社会福祉協議会等から情報を 得て支援が必要な人をつないでいく仕組みは整っているが、さらに市民に周知することで必 要な方の発見につながると考える。 ≪提案概要≫ 成年後見制度を利用する必要のある人が継続的に支援をうけるためには、法人後見の仕 組みが有効であり多摩南部成年後見センターを現状では存続させていくべき。 さらに、本事業を充実させるために、以下の項目について推進すべき。 ① 多摩南部成年後見センターの受任件数の余力を生み出すために、積極的に社会貢献型後 見人の育成と活用 ② 一次相談窓口としての市職員のスキルアップと多摩南部成年後見センターのコーディネータ 業務の強化 ③ 任意後見制度を含めた成年後見制度の理解と周知 ≪評価及び提案に対する考え方≫ ① 社会的ニーズは今後も増加するものと推測され、社会貢献型後見人の育成と活用は重要と 認識している。 ② 多摩南部成年後見センターを利用する、判断能力・申立人・資産の無い、被後見人の支援に は、高い専門性と経験の蓄積が不可欠なことから、多摩南部成年後見センターという専門の 組織を5市で運営しているところで、コーディネーター業務の充実は必要と認識している。ま た、利用手続きの調整は、主に高齢者支援機関や権利擁護センターなどからで、それぞれ 4 所管部署の考え方 の機関等の支援専門職が対応している。円滑な事務手続きのために、今後も市との連携に 努める。 ③ 成年後見制度全体の周知等は、多摩市社会福祉協議会の運営する権利擁護センターにお いて、講演会や学習会、支援会議などを定期的に実施している。今後も、意見交換などの場 を通じ、ニーズを捉えた事業展開が図られるように努める。 ≪新規レベルアップ≫ 多摩市を含む5市で運営する多摩南部成年後見センターでは、ニーズの増加に対応するた め、正職員の増員によりコーディネーター業務の充実を図る予定である。 このことに伴い、多摩市の平成27年度予算は、前年度比562千円増額の12,375千円とす る。なお、都補助金の確保を図ることで、一般財源ベースでは減額を見込む。 5 H27予算対応等 ≪予算外の対応≫ ① 一次相談窓口としての市職員のスキルアップを図るべく、多摩南部成年後見センターを活用 した職員研修を実施していく。 ② 本事業以外の予算となるが、平成27年度の事業として、多摩市社会福祉協議会が運営する 権利擁護センターにおいて、成年後見制度を含む同センターパンフレットを市内の自治会等 へ配布し、広く市民へ福祉サービス利用支援事業および成年後見制度の周知を図る予定で ある。 ③ 権利擁護センターとの共催事業として、任意後見制度も含めた成年後見制度講座を開催し ていく。 平成25年度決算「議会の評価」に対する平成27年度予算(案)の対応について 生活環境常任委員会 評価対象事業 1 部署名 環境部 ごみ対策課 2 事業名 塵芥収集事業 ≪評価概要≫ 快適で衛生的な生活環境の維持・向上のために、本事業は必要である。生ゴミ堆肥化や集 団資源回収等によって、本事業への依存度を下げる可能性を考慮すると、市が全面的に直 営で関わる必要性はない。しかし、委託の事業内容は公的であり、市民・事業者の理解・協 力が必要。 費用対効果においては、複数年契約が効率化をもたらす面もある一方、収集車両や収集 方法等、検証・見直しが常に求められる。成果については市民協働による分別と資源化が推 進され、ごみ減量につながっていることは確実である。 3 評価及び提案 ≪提案概要≫ ① 収集業務委託の業者選定は指名競争入札で行われているが、新規の事業者が参入できる 配慮も必要がある。 ② 積極的な提案による総合評価入札制度の導入等を考えるべきである。 ③ 委託業者の複数年契約の期間次期契約時までに十分な検証が求められる。 ④ 生産者責任の追及を強く要請することも肝要である。 ⑤ 多摩市・市民・事業者の協働により、今後も更なる分別とごみ減量につながる事業の展開を 望む。 ≪評価及び提案に対する考え方≫ ① 現在も新規の業者が参入できるよう指名競争入札を実施している。また、ごみ収集を委託で 行う場合には、委託できる基準が法令により「受託者が受託業務を遂行するに足りる施設、 人員及び財政的基礎を有し、かつ、受託しようとする業務の実施に関し相当の経験を有する 者であること」等と定められている。法令等に定める基準を満たす新規事業者があれば新規 参入も可能と考えるが、国からの一般廃棄物処理に関する法律の適正な運用の徹底につい ての通知も考慮し、適正な契約を行っていく。 ② 収集業務については、複数の業務委託により市内の収集業務を行っているため、市民によ 4 所管部署の考え方 る分別・排出及び委託業者による収集・運搬が、市内で差が無く、統一された形で行えるよ う、契約更新に当たってはどのような契約手法が相応しいか検証する。 ③ 複数年契約の年数については、車両の減価償却期間等を考えると妥当な年数と考えるが、 次期契約の手法の検討時には、期間も含め検討を行う。 ④ 生産者責任については、これまでも業界団体への要望を行っているが、引き続き要請してい く。 ⑤ 今後も資源循環型社会形成のために、市民、事業者との連携を進める。 ≪新規レベルアップ≫ 塵芥収集業務委託については、5年間の債務負担行為であり、平成29年度まで既に契約 が結ばれている。 上記のように、契約更新に当たってはどのような契約手法が相応しいか検証する。 5 H27予算対応等 ≪予算外の対応≫ 平成25年度決算「議会の評価」に対する平成27年度予算(案)の対応について 子ども教育常任委員会 評価対象事業 1 部署名 教育部 教育振興課 2 事業名 八ヶ岳尐年自然の家管理運営事業 ≪評価概要≫ 市内小中学校及び青尐年団体にとって、八ヶ岳尐年自然の家は移動教室等で数多く利用 され、子どもたちにとって学校内では得がたい学習を行う場として有効に活用されている。 公共施設として存続させるべきかについては、子どもたちが自然に触れたり、集団での生 活を経験することができる貴重な施設ではあるとの認識では一致するが、今後の維持管理 費等を考えると市の負担は重く、市が所有すべきかどうかについて委員の見解は一致しな かった。 成果については、指定管理者として一定の努力は認められ、利用団体数は増加している が、思うほどの成果であるとは言い難い。 3 評価及び提案 一 一 一 一 4 所管部署の考え方 ≪提案概要≫ 見直しのうえ継続、現状においては見直しの上で継続としたが、将来の負担は見逃せな い。 当面は指定管理者制度の下でできるだけ経費を削減し、利用者増を図る。 利用料金については相応の負担は必要であり適正化すべき。 場合によっては経営母体の変更、または社会教育の看板を下ろすなど抜本的な改革も視野 に入れるべき。 公共施設の見直し方針と行動プログラムにおいては、移管・廃止とある。利用者には現状が 理解できる説明や情報の提供をもとに、在り方についても協議すべきである。また、広く市民 にも同等の情報を提供し、経過についても公表していくべきである。 ≪評価及び提案に対する考え方≫ 評価については、両論併記であり、現段階では今後の財政負担を考慮すると現状の指定 管理者制度による運営は不可能と考えている。 このため、昨年度から富士見町及び富士見町開発公社とは断続的に交渉を行っており、現 在は提案を受け、社会教育施設でなくす方策や利用料金の大幅見直し、稼働率の向上等の 取り組みにより同公社へ施設運営が全面移管できるか交渉中であり、遅くとも今年度中に方 針を決めることとしている。交渉がうまくいかなかった場合、民間への売却等も検討する予 定。 提案については、かわら版を作成し、学びあい育ちあい推進審議会、校長会や青尐年問題 協議会地区委員会会長会等での説明を実施した。今後も方向性が決まった段階で、利用 者・市民向けの説明を行っていく。 ≪新規レベルアップ≫ 尐年自然の家は指定管理者制度を導入している施設であり、通常の予算としては、5年間 の基本協定に基づく指定管理料のみとなる。 また、「多摩市公共施設の見直し方針と行動プログラム」において、平成27年度末に移管 又は廃止の方針が示されていること、平成28年度以降の施設運営について友好都市でもあ る富士見町と交渉中であるため、平成27年度予算ではレベルアップ等は、特に講じていな い。 5 H27予算対応等 ≪予算外の対応≫ 「多摩市公共施設の見直し方針と行動プログラム」において、平成27年度末に「移管また は廃止」の方針が出されている施設であり、平成28年度以降の施設運営等に関する検討を 進める。 指定管理者側の取り組みとして、同公社が管理運営を行う他施設との食材の共同購入、 飲料メニューの充実や稼働率向上に向けた広報活動の充実等、経費節減や増収努力など を行う。 また、交渉の進捗状況にあわせ、小中学校校長会、青尐年団体等へ的確に情報提供して いく。
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