指定食肉(牛肉・豚肉)及び鶏肉の需給予測の

平成27年2月27日
畜 産 需 給 部
平成26年下半期における食肉(牛肉・豚肉・鶏肉)需給予測のかい離状況等について
畜産需給部においては、指定食肉(牛肉・豚肉)の需給調整、価格安定業務を適切、
効率的に行うため、需給動向、価格動向等を総合的に把握するとともに関係者へ提供し
ていく取組みの一つとして、牛肉、豚肉及び鶏肉の生産量、輸入量、出回り量、在庫量
について予測を行い、機構HPにて公表しているところです。
今回、平成26年下半期における予測結果と実績とのかい離について検証を行いまし
た。かい離は突発的な要因を含め様々な要因がありますが、今後、データの蓄積を行い
つつ要因分析を継続するとともに、用いるデータを多様化するなど、予測精度の向上に
努めて参りたいと考えております。
1.予測手法
(1)牛肉
・出荷頭数:
(独)家畜改良センターの個体識別情報(トレサビリティ情報)によ
り、予測月から牛の平均飼養期間を遡って出生頭数を集計し、飼養
期間中の事故等を勘案して予測
・生 産 量:出荷予測頭数×月別枝肉重量×70%(部分肉換算率)
・輸 入 量:機構が実施している食肉輸入動向検討委員会における輸入見込み数
量
・出回り量:過去4年の出回り量の実績値を基に、ARIMA(自己回帰和分移動平均)
モデルを使用して予測
・在 庫 量:以上の予測値に基づいて、在庫量を算出
(期首在庫量+生産量+輸入量-出回り量=期末在庫量)
(2)豚肉
・出荷頭数:直近6ヶ月及び過去10年間のと畜頭数実績(傾向)を基に、月ご
との季節的と畜傾向(と畜指数)を用い予測
(直近月に関しては、全国のと畜実績(速報値)による推計)
・生産量、輸入量、出回り量、在庫量:牛肉と同じ
(3)鶏肉
・生 産 量:ブロイラー、成鶏、地鶏について、最近の生産量の傾向、過去の月
別生産量の実績、え付けひな羽数等を考慮して予測。
・輸 入 量:日本食肉輸出入協会が実施している輸入動向検討委員会における輸
入見込み数量
・生産量、出回り量、在庫量:牛肉と同じ
(鶏肉については、平成25年4月より需給予測を開始。)
2.実績
・出荷頭数:農林水産省「食肉流通統計」
・生 産 量:
(独)農畜産業振興機構「牛肉需給表」、
「豚肉需給表」、
「鶏肉需給表」
・輸 入 量:財務省「貿易統計」
・出回り量:
(独)農畜産業振興機構「牛肉需給表」、
「豚肉需給表」、
「鶏肉需給表」
(期首在庫量+生産量+輸入量―期末在庫量=出回り量)
・在 庫 量:
(独)農畜産業振興機構「牛肉需給表」、
「豚肉需給表」、
「鶏肉需給表」
(全国約160社の冷蔵・冷凍倉庫を対象に毎月調査を実施)
3.実績とのかい離の状況等(グラフ参照)
○ 生産量は、天候、自然災害、疾病、一部大規模生産者の動向等、的確に予測しが
たい要因によりかい離が生じる。
牛肉については、牛の飼養期間が豚に比べて長いこと等もかい離が生じる要因で
ある。今期においては、相場高を受けた早期出荷による出荷頭数の増加等により、
一定のかい離が生じた月もあったものの、概ね、かい離度は小さかった。
豚肉については、月ごとの季節的と畜傾向(と畜指数)が、予測の過程で推計し
た同指数に沿ったものであり、かい離度は小さかったものの、国内で発生した豚流
行性下痢(PED)により、哺乳豚が死亡した影響が最も大きく現れた11月は、か
い離が生じた。
鶏肉については、寒波による増体率の低下等により、一定のかい離が生じた月が
あったものの、概ね、かい離度は小さかった。
○
輸入量は、各畜種とも、通関時の為替レートの変動、入船の遅延等により、一定
のかい離が生じた。特に冷凍品について、賞味期限が長いため、通関時の為替レー
トにより週ごとの輸入量が大きく変動する傾向にあるため、一定のかい離が生じた。
牛肉については、国際需給の変化や日豪 EPA 発効を踏まえた動きにより、かい離
度が大きい月もあった。
豚肉については、依然として供給国における現地相場の高騰や、円安傾向が継続
したものの、PED の影響による国産生産量の減少に備えた輸入量の増加に加え、通
関時期の変更が伴ったとみられる7月および10月は、かい離度が大きかった。
鶏肉については、輸入量の8割以上を占めるブラジル産の入船遅延や通関繰越し
等により、かい離度が大きい月もあった。
○
出回り量は、各畜種とも、ARIMA モデルが過去の実績値を基にその移動平均を統
合して予測することから、ある程度、季節トレンドに沿った結果となっているもの
の、消費増税や相場高の影響に加え、供給量のうち一定割合を占める輸入量の増減
による影響から、かい離が生じた月もあった。
○
在庫量は、「期首在庫量+生産量+輸入量-出回り量」で推計しているため、こ
れらの数量にかい離が生じた月においては、結果として在庫量にも一定のかい離が
生じた。
予測と実績のかい離の状況について(牛肉)
当月予測
前月予測
実績
検証範囲
(単位:千トン)
生産量
70
出回り量
160
140
60
120
50
100
40
80
30
60
20
10
40
・相場高を受けた早期出荷による出荷頭数の増加等により、一定のかい離が生じた月も
あったものの、生産量については、概ね、予測の精度は高い。
20
・一定程度かい離が生じている月があるが、その要因としては、牛肉供給量の約6割を占め
る、輸入量の増減によるところが大きい。
・消費増税や相場高の影響により、かい離が生じる月もあった。
0
0
25.7
8
9
10
11
12
26.1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
25.7
12
8
9
10
11
12
26.1
輸入量
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
在庫量
200
120
180
100
160
140
80
120
100
60
80
40
20
60
40
・輸入量については、為替レートの変動等により、一定程度かい離が生じた。
・国際需給の変化や日豪EPA発効を踏まえた動きにより、かい離度が大きい月もあった。
20
・在庫量については、前月末在庫を基準とし、生産量、輸入量、出回り量の差引により算出し
ている。
・よって、それらの予測にかい離が生じた月については、結果的に在庫量のかい離度も大きく
なる。
0
0
25.7
8
9
10
11
12
26.1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
25.7
8
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11
12
26.1
2
3
4
5
6
7
8
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10
11
12
予測と実績のかい離の状況について(豚肉)
前月予測
当月予測
実績
検証範囲
(単位:千トン)
出回り量
生産量
100
200
90
180
80
160
70
140
60
120
50
100
40
80
30
・生産量については、概ね、予測の精度は高いものの、国内で発生した豚流行性下痢
20
(PED)により、哺乳豚が死亡した影響が最も大きく現れた11月は、かい離が生じた。
※グラフの前月予測と当月予測にほとんど差が無かったため、重なって見えることに
留意されたい。
10
0
60
・概ね予測の精度は高いものの、豚肉供給量の約5割を占める輸入量の実績が、予
40
測を大幅に上回った10月は、かい離が生じた。
・消費増税や相場高の影響により、かい離が生じる月もあった。
20
0
25.7
8
9
10
11
12 26.1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
11
12 26.1
2
3
4
5
6
7
8
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10
11
12
180
70
60
150
50
120
40
90
10
10
210
80
20
9
240
90
30
8
在庫量
輸入量
100
25.7
・輸入量については、依然として供給国における現地相場の高騰や、円安傾向が継続した
ものの、PEDの影響による国産生産量の減少に備えた輸入量の増加に加え、通関時期の
変更が伴ったとみられる7月および10月は、かい離度が大きかった。
60
30
・在庫量については、前月末在庫を基準とし、生産量、輸入量、出回り量の差引により
算出している。
・よって、それらの予測にかい離が生じた月については、結果的に在庫量のかい離度も
大きくなる。
0
0
25.7
8
9
10
11
12 26.1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
25.7
8
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11
12 26.1
2
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4
5
6
7
8
9
10
11
12
予測と実績のかい離の状況について(鶏肉)
前月予測
当月予測
実績
検証範囲
(単位:千トン)
生産量
出回り量
200
160
180
140
160
120
140
100
120
80
100
60
40
20
・生産量については、概ね、予測の精度は高いものの、寒波の影響により増体率が低
下したと見られる11月はかい離が生じた。
※グラフの前月予測と当月予測には、ほとんど差が無く重なって見えることに留意され
たい。
80
60
40
20
・一定程度かい離が生じている月があるが、その要因としては、生産量のかい離が小
さい中、鶏肉供給量の約2~3割を占める、輸入量の増減によるところが大きい。
・消費増税および相場高の影響により、かい離が生じる月もあった。
0
0
25.7
8
9
10
11
12 26.1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
輸入量
60
25.7
12
8
9
10
11
12 26.1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
在庫量
200
180
50
160
140
40
120
30
100
80
20
・輸入量については、為替レートの変動、入船の遅延等により、一定程度かい離が生じ
10
た。
・10月は、輸入量の8割以上を占めるブラジル産の入船遅延や通関繰越し等により、か
い離度が大きかった。
0
60
40
20
・在庫量については、前月末在庫を基準とし、生産量、輸入量、出回り量の差引に
より算出している。
・よって、それらの予測にかい離が生じた月については、結果的に在庫量のかい離
度も大きくなる。
0
25.7
8
9
10
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12 26.1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
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12
25.7 8
9
10
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12 26.1 2
3
4
5
6
7
8
9
10
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12