産地活性化総合対策事業のうち産地収益力増強支援事業

産地活性化総合対策事業のうち産地収益力増強支援事業のうち
養蜂等振興推進事業公募要領
第1
総則
平成27年度産地活性化総合対策事業のうち産地収益力増強支援事業のうち養蜂
等振興推進事業(以下「養蜂等振興推進事業」という 。)に係る事業実施主体の公
募については、この要領に定める。
なお、平成27年度の本事業の実施等に係る詳細については、平成27年度予算
成立後に改正される産地活性化総合対策事業実施要綱(平成23年4月1日付け2
2生産第10888号農林水産事務次官依命通知。以下「実施要綱」という 。)及
び産地活性化総合対策事業実施要領(平成23年4月1日付け22生産第1089
0号生産局長通知。以下「実施要領」という 。)並びに産地活性化総合対策事業推
進費補助金等交付要綱(平成22年4月1日付け21生産第9814号農林水産事
務次官依命通知。以下「交付要綱」という 。)において定められることとなります
ので、予めご了承下さい。
また、本公募は平成27年度政府予算原案に基づくものであるため、成立後の予
算の内容により事業内容、予算額等に変更があり得ることを予めご了承の上、御応
募願います。
第2
趣旨
蜜蜂飼育の届出義務の拡大、蜜源植物の保護増殖、蜂群配置の適正等を図るため
の都道府県の措置等を新たに明記した平成24年6月に改正された養蜂振興法(昭
和30年法律第180号)に対応するため、蜂群配置の基礎となる蜜源の状況や飼
育の状況等の実態把握調査の実施を通じて、改正法の円滑な施行を図ることとする。
また、平成21年春以降の花粉交配用花粉交配用蜜蜂の需給は、いまだ厳しい状
況にあることから、蜜源植物の植栽支援、養蜂家及び園芸農家における飼養管理等
のデータ収集調査、蜜蜂以外の訪花昆虫の利用技術実証を支援することにより、花
粉交配用蜜蜂の安定確保を図ることとする。
第3
1
事業内容
蜜源等実態把握調査事業
蜜蜂飼育の届出義務の拡大、蜜源植物の保護増殖、蜂群配置の適正等を図るた
めの都道府県の措置等を新たに明記した改正後の養蜂振興法の円滑な施行を図る
ため、次の取組を行うものとする。
(1)検討会の開催
改正後の養蜂振興法に対応し、各都道府県における蜜蜂の飼育状況の把握、
蜜源の有効活用及び整備に関する計画の検討、蜂群配置調整方針等の検討を行
うため、養蜂家、耕種農家、都道府県、市町村、農林業者団体、学識経験者等
による検討会を開催する。
(2)実態把握調査の実施
蜂群配置の基礎となる蜜源の状況や蜜蜂の飼育の状況等の実態把握調査を行
う。
(3)蜜源の整備・活用計画の作成
蜜源植物の保護増殖を図るため、蜜源の整備・活用計画を作成する。
(4)蜂群の配置調整方針等の作成
蜂群配置の適正等を図るため、蜂群の配置調整方針等を作成する。
2
蜜源植物の植栽支援事業
花粉交配用蜜蜂を安定的に増殖させるため、夏場以降に不足する蜜蜂の蜜源を
含め、蜜源植物の植栽を実施する。
(1)情報共有会議の開催
蜜源植物の植栽面積や植栽が可能なほ場、山林、河川敷等の調査、今後にお
ける蜜源植物増殖などの方策を検討する情報共有会議を開催する。
(2)蜜源植物の植栽
花粉交配用蜜蜂を安定的に増殖できる環境を整備するため、地域の土壌や気
候に適した蜜源植物を検証・選定し、その植栽を行う。
3 飼養管理等のデータ収集調査事業
花粉交配用蜜蜂の安定確保のため、リース・レンタル用の蜜蜂を活用し、養蜂
家及び園芸農家における飼養管理等のデータ収集調査を実施する。
(1)情報共有会議の開催
リース・レンタル用の蜜蜂を活用し、花粉交配用蜜蜂の安定確保に資するた
め、今後の飼養管理等の方策を検討する情報共有会議を開催する。
(2)データ収集調査の実施
養蜂家及び園芸農家における蜜蜂の適切な飼養管理等が行われるよう、飼養
管理等のデータ収集調査を行う。
4 花粉交配用昆虫の利用技術実証支援事業
クロマルハナバチ等の蜜蜂以外の訪花昆虫について、障害果の発生、帰巣能力
等について検証を行い、利用する技術の確立・普及を図る。
(1)検討会の開催
障害果の発生、帰巣能力等の検証を行うため、園芸農家における実証ほ、園
芸作物の種類等を検討する検討会を開催する。
(2)実証ほの設置・検証
適切な園芸作物を選定し、設置面積に見合ったコロニー数を設定し、実証ほ
を設置の上、検証する。実証ほの設置にあたっては、当該技術を確立・普及す
る上で必要かつ十分な規模を確保する観点から、一定の経営規模を有する農家
等のほ場に、当該実証ほを設置し、管理を委託することができるものとし、当
該受託者に対する実証ほの借り上げ相当経費、追加的に必要となる肥料や農薬
等の生産資材の掛かり増し経費を、3ヘクタールを限度として補助対象経費と
して計上できるものとする。この場合、実証ほの借り上げ相当経費については、
当該地域の標準小作料単価を用いて算出することとする。また、技術普及のた
めのマニュアル作成等を積極的に行うものとする。
第4
第5
事業実施期間
事業実施計画の承認を受けた事業実施計画に記載された年度とする。
事業の成果目標
1
事業の成果目標
成果目標は次に掲げるとおりとする。
(1)蜜源等実態把握調査事業
蜜源整備・活用計画や蜂群の配置調整方針等が関係する都道府県や市町村に
より公表され 、方針等を活用した蜂群の配置調整回数、指導件数等が平成26
年度と比べて増加すること。
(2)蜜源植物の植栽支援事業
園芸農家へ花粉交配用蜜蜂の貸出等を行っている養蜂家の平成29年1月1
日現在の飼育箱数が平成27年1月1日現在の飼育箱数と比べて増加するこ
と。
(3)飼養管理等のデータ収集調査事業
返還されたリース又はレンタルの花粉交配用蜜蜂の生存率の割合が平成26
年度と比べて5%以上増加すること。
(4)花粉交配用昆虫の利用技術実証支援事業
蜜蜂以外の訪花昆虫で受粉した作物の正常果の割合を平成26年度と同じ割
合以上にすること。
2 目標年度
成果目標の目標年度は、平成28年度とする。
第6
応募要件
本事業で公募する応募主体等は次に掲げるとおりとする。
1 蜜源等実態把握調査事業
都道府県または養蜂家が組織する団体とし、養蜂家が組織する団体は、代表者、
組織及び運営についての規約の定めがあり、事業実施及び会計手続きを適正に行
いうる団体であることととする。
2 蜜源植物の植栽支援事業、飼養管理等のデータ収集調査事業及び花粉交配用昆
虫の利用技術実証支援事業
いずれかの事業を実施しようとする産地においては、次に掲げる全ての要件を
満たす養蜂等振興推進協議会(以下「協議会」という。)を設置するものとする。
(1)市町村、関係機関等(都道府県、農業協同組合、農業共済組合、土地改良区、
農業委員会、養蜂家が組織する団体、試験研究機関、大学等 )、農業者(養蜂
家を含む。)より協議会が構成されていること。
このうち、市町村(都道府県の区域を事業実施地区とする場合にあっては当
該都道府県 。)及び農業者(養蜂家を含む 。)は必須の構成員とする。なお、
協議会の範囲が複数の市町村にまたがる場合には、該当するすべての市町村を
構成員とする。
(2)養蜂等振興推進事業の事務手続を適正かつ効率的に行うため、協議会の代表
者及び意思決定の方法、事務・会計の処理方法及びその責任者、財産管理の方
法、公印の管理・使用及びその責任者並びに内部監査の方法等を明確にした協
議会の運営等に係る規約(以下「協議会規約」という 。)が定められているこ
と。
(3)協議会規約において、一つの手続につき複数の者が関与するなど事務手続に
係る不正を未然に防止する仕組みが設けられており、かつ、その執行体制が整
備されていること。
第7
1
事業の補助要件
事業の補助要件
事業の補助要件は、別表1の補助要件の欄に掲げるとおりとする。
2 事業実施計画の選定
地方農政局長(北海道にあっては生産局長、沖縄県にあっては内閣府沖縄総合
事務局長。以下同じ 。)は、第6の応募要件及び1の補助要件に定める事項等の
確認により、事業実施計画の選定を行うものとする。
なお、選定に当たっての基準ポイントは別表2に掲げるとおりとし、原則とし
て、基準ポイントの合計数が高いものから選定するものとする。
第8
1
補助金の額、補助率等
補助率
定額とする。
2 補助金配分額
蜜源植物の植栽支援事業、飼養管理等のデータ収集調査事業及び花粉交配用昆
虫の利用技術実証支援事業については、地区採択数を確保するため、国費の仮配
分上限額を4百万円に設定し、国費要望額の合計が予算額を上回る場合は、採択
の優先順位の高い順に仮配分上限額の範囲内で交付するものとする。なお、採択
の優先順位が同じ取組が複数あり、これらの取組に対して同様に補助額を交付す
ると予算額を超える場合は、按分して交付するものとする。
本事業の予算額のうち、今回配分する予算枠については、要望状況等を勘案し
判断する。
第9
事業実施計画の公募期間等
事業実施計画の公募期間その他の事項については、農林水産省ホームページにお
いて公表するものとする。
第10
1
応募手続
応募主体は、別記様式第1号により事業実施計画を作成し、都府県にあっては
地方農政局の地域センターを、北海道にあっては北海道農政事務所を経由して( 地
方農政局が所在する府県のうち地域センターの管轄区域以外の区域及び沖縄県に
あっては、直接。)、地方農政局長に提出するものとする。
2 地方農政局長は、事業実施主体から提出された事業実施計画等について、当該
事業実施主体が所在する都道府県(以下「関係都道府県」という 。)に情報提供
するものとする。
3 2の情報提供を受けた関係都道府県は、事業実施計画等について、各都道府県
における農業の振興方針等に照らし必要と認めるときは、地方農政局長に意見を
提出することができる。
4 3の意見を受けた地方農政局長は、当該意見について十分配慮するとともに、
審査結果等について関係都道府県に情報提供するものとする。
第11 助成
1
補助対象経費
補助対象経費は、次に掲げる経費のうち事業に直接要する別紙の経費であって、
事業の対象として明確に区分できるもので、かつ証拠書類によって金額等が確認
できるもののみとする。なお、その整理に当たっては、別紙の費目ごとに経費を
整理するとともに特別会計等の区分整理を行うものとする。
(1)蜜源等実態把握調査事業
検討会の開催に要する経費や実態把握調査に要する経費であること。
(2)蜜源植物の植栽支援事業
情報共有会議の開催に要する経費、蜜源植物の植栽に要する経費であること。
ただし、蜜源植物の植栽に要する経費は新規・拡大部分のみ対象とする。また、
土地の借上費については補助対象としない。
(3)飼養管理等のデータ収集調査事業
情報共有会議の開催に要する経費、データ収集調査に必要なリース・レンタ
ル用巣箱等の導入に要する経費であること。
(4)花粉交配用昆虫の利用技術実証支援事業
検討会の開催に要する経費、実証ほの設置や実証に要する経費であること。
2 次の取組は国の助成の対象としない。
(1)国の他の助成事業で支援を受け、又は受ける予定となっている取組
(2)特定の個人又は法人の資産形成につながる取組
第12 審査方法
1 補助金等交付候補者の選定
(1)生産局長を除く地方農政局長は、第7の1及び2の補助要件に合致した事業
実施計画を選定し、生産局長に提出するものとする。
(2)生産局長は 、(1)により地方農政局長が選定した事業実施計画及び第10の
1により、生産局長に提出された事業実施計画について、別表2に基づきポイ
ント付けによる事前整理等を行った後、生産局長が別に定めるところにより設
置する選定審査委員会(以下「委員会」という 。)において、審査の基準等に
基づき審査を行い、事業実施主体となり得る候補(以下「補助金等交付候補者」
という。)を選定し、生産局長を除く地方農政局長に通知するものとする。
(3)地方農政局長は 、(2)の委員会の審査結果に基づき、補助金等交付候補者
として選定された者に対してはその旨を、それ以外の事業実施主体に対しては
補助金等交付候補者とならなかった旨を別記様式第2号により通知するものと
する。
(4)事業実施計画の提出から過去3年以内に 、「補助金等に係る予算の執行の適
正化に関する法律」(昭和30年法律第179号。以下「適正化法」という。)
第17条第1項又は第2項に基づき交付決定の取消があった補助事業等におい
て、当該取消の原因となる行為を行った補助事業者等又は間接補助事業者等に
ついては、本事業に係る事業実施主体の適格正の審査においてその事実を考慮
するものとする。
2 交付決定に必要な手続
補助金等交付候補者は、実施要綱、実施要領の内容を承知した上で、交付要綱
に基づき、地方農政局長に対して交付申請を行うものとする。
第13
補助金等交付候補者に係る責務等
補助金の交付決定を受けた事業実施主体は、事業の実施及び交付される補助金
の執行に当たって、以下の条件を守らなければならない。
1 補助金等の経理管理
交付を受けた補助金の経理(預金口座の管理、会計帳簿への記帳・整理保管、
機器設備等財産の取得及び管理など)に当たっては、次の点に留意する必要があ
る。
(1)事業実施主体は、適正化法、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法
律施行令(昭和30年政令第255号)及び農林畜水産業関係補助金等交付規
則(昭和31年農林省令第18号)等の法令に基づき、適正な執行に努めるこ
と。
(2)事業実施主体は、補助金の経理状況を常に把握するとともに、補助金の使用
に当たっては、公正かつ最小の費用で最大の効果があげられるように経費の効
率的使用に努めること。
2 事業の推進
事業実施主体は、予算成立後改正される補助金交付要綱、事業実施要綱及び事
業実施要領を遵守し、事業実施に必要な手続き、事業全体の進行管理、事業成果
の公表等、事業実施全般についての責任を持たなければならない。
3 取得財産の管理
本事業により取得又は効用の増加した事業設備等の財産(以下「取得財産」と
いう。)の所有権は、事業実施主体に帰属する。
ただし、取得財産の管理、処分等に関しては、次のような制限がある。
(1)取得財産については、事業終了後も善良なる管理者の注意をもって管理し、
補助金交付の目的に従って効果的運用を図らなければならない。
(2)取得財産のうち1件当たりの取得価額が50万円以上のものについて、交付
規則に規定する処分の制限を受ける期間において、補助金の交付の目的に反し
て使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供する必要があるときは、
事前に、農林水産大臣の承認を受けなければならない。
なお、農林水産大臣が承認をした当該取得財産を処分したことによって得た
収入については、交付を受けた補助金の額を限度として、その収入の全部又は
一部を国に納付することがある。
4 知的財産権の帰属等
本事業を実施することにより知的財産権(特許権、実用新案権、意匠権、プロ
グラムやデータベース等の著作物の著作権、品種登録を受ける地位及び育成者権
等)が発生した場合、その知的財産権は事業実施主体等に帰属するが、知的財産
権の帰属に関し、次の条件を遵守することを了解の上、応募することとする。
(1)本事業により成果が得られ、知的財産権の権利の出願、取得を行った場合に
は、遅滞なく国に報告すること。
(2)国が公共の利益等を目的として当該知的財産権の利用を事業実施主体等に求
める場合には、無償で、知的財産権の利用を国に許諾すること。
(3)本事業期間中及び本事業終了後5年間において、事業実施主体及び事業の一
部を受託する団体は、本事業の成果である知的財産権について、国以外の第三
者に譲渡又は利用を許諾する場合には、事前に農林水産省と協議して承諾を得
ること。
5 収益状況の報告及び収益納付
本事業終了後5年間において、知的財産権に伴う収益が生じた場合は、毎年度
収益の状況を報告することとし、相当の収益を得たと認められた場合には、交付
を受けた補助金の額を限度として、交付した補助金の全部又は一部に相当する金
額を国に納付することがある。
6 事業成果等の報告及び発表
事業実施主体は、事業成果及び交付を受けた補助金の使用結果について、本事
業終了後に、農林水産省に必要な報告を行わなければならない。
事業実施主体は、農業関係者、都道府県等行政機関、国内外の学会等に対して、
本事業により得られた事業成果の公開・普及に努めることとする。
また、本事業終了後に得られた事業成果についても、必要に応じて発表しても
らうことがある。
なお、事業実施主体が新聞、図書、雑誌論文等により事業成果の発表を行う場
合は、本事業によるものであること、論文の見解が農林水産省の見解ではないこ
とを必ず明記し、公表した資料については農林水産省に提出すること。
報告書等の本事業の成果について、農林水産省ホームーページへの掲載、その
他普及・啓発を目的とした農林水産省による利用を事業実施主体が妨げることは
できない。
7 その他
本事業終了後、次年度以降の政策立案等に反映させるため、事業成果の波及効
果、その活用状況等に関して、必要に応じて国による評価を行う。その際、ヒア
リング等の実施について協力を依頼することがある。