PowerPoint プレゼンテーション

*グローバル投資環境 No.902*
ご参考資料
髙木証券投資情報部
金融政策は現状維持。輸出と鉱工業
日銀金融政策決定会合~ 生産の現状認識を上方修正
2015年2月18日作成
日本銀行は2月17日から18日にかけて金融政策決定会合を開催した。
金融市場の調節については、マネタリーベースを年間約80兆円に相当するペースで増加させると
いう方針を維持するとともに、資産買入れについても、その保有残高を年間で、長期国債を80兆
円、 ETFを3兆円、J–REITを900億円に相当するペースで増加するように行う方針を維持した。な
お、以上の決定に対しては9名の委員のうち1名(木内委員)が4会合続けて、追加緩和前の金融市
場調節及び資産買入方針が適切であるとして反対票を投じている。
景気全般に関する判断は前回の
会合から大きく変わっていない
が、輸出が「持ち直しの動きが
みられている」から「持ち直し
ている」へ、鉱工業生産につい
ても「下げ止まっている」から
「持ち直している」に上方修正
された一方、個人消費に関して
は「底堅く推移している」とい
う基本観は維持しつつ、「一部
で改善の動きに鈍さがみられ
る」との文言が付加された。一
方、物価の現状については、
「消費税率引き上げの直接的な
影響を除いたベースでみて0%台
後半」から「0%台半ば」に変更
された。なお、今回の特徴の一
つとして、景気判断の一要素で
ある住宅に関する記述と、前述
した物価に関する「消費税率引
き上げの直接的な影響を除いた
ベースでみて」という部分を除
いて、景気及び物価の現状と先
行きに関する見方から、「消費
増税の反動」という表現がなく
なったことが挙げられる。
《景気と物価の現状》
前回
わが国の景気は、基調的に緩やかな回復を続けて
おり、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反
動などの影響も全体として和らいでいる。
一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に
海外経済
回復している。
輸出
持ち直しの動きがみられている。
企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調に
設備投資
ある。
公共投資 高水準で横ばい圏内の動きとなっている。
個人消費は、雇用・所得環境が着実に改善するも
とで、基調的に底堅く推移しており、駆け込み需要
住宅投資・
の反動の影響は全体として和らいでいる。住宅投
個人消費
資は、駆け込み需要の反動減が続いてきたが、足
ともでは下げ止まりつつある。
景気判断
今回
わが国の景気は緩やかな回復基調を続けている。
一部になお緩慢さを残しつつも、先進国を中心に
回復している。
持ち直している。
企業収益が改善するなかで、緩やかな増加基調に
ある。
高水準で横ばい圏内の動きとなっている。
個人消費は、一部で改善の動きに鈍さがみられる
ものの、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、
全体としては底堅く推移している。住宅投資は、駆
け込み需要の反動減が続いてきたが、足ともでは
下げ止まりつつある。
鉱工業生産
在庫調整の進捗もあって、鉱工業生産は下げ止
まっている
在庫調整の進捗もあって、鉱工業生産は持ち直し
ている
物価
消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、消費税
率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみ
て、0%台後半となっている。予想物価上昇率は、
やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみ
られる。
消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、消費税
率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみ
て、0%台半ばとなっている。予想物価上昇率は、
やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみ
られる。
前回
先行きのわが国経済については、緩やかな回復基
調を続け、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要
の反動などの影響も次第に収束に向かっていくとみ
られる。
消費者物価の前年比は、当面現状程度のプラス
幅で推移するとみられる。
リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、
欧州における債務問題の展開や低インフレ長期化
のリスク、米国経済の回復ペースなどが挙げられ
る。
「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮してお
り、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現
を目指し、これを安定的に持続するために必要な
時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。そ
の際、経済・物価情勢について上下双方向のリス
ク要因を点検し、必要な調整を行う。
今回
《先行き》
景気
物価
リスク要因
金融政策
先行きのわが国経済については、緩やかな回復基
調を続けていくとみられる。
消費者物価の前年比は、エネルギー価格の下落
を反映して、当面プラス幅を縮小するとみられる。
リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、
欧州における債務問題の展開や低インフレ長期化
のリスク、米国経済の回復ペースなどが挙げられ
る。
「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮してお
り、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現
を目指し、これを安定的に持続するために必要な
時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。そ
の際、経済・物価情勢について上下双方向のリス
ク要因を点検し、必要な調整を行う。
市場関係者の間では日銀の追加緩和に対する期待が今なお根強いようだが、髙木証券では、追加
緩和実施のハードルは相当に高く、原油価格の下落に歯止めがかかった現在の状況が継続するの
であれば、追加緩和を実施する必要性はかなり乏しくなると考えている。去る12日には「現時点
での一段の追加緩和を行うことは日本経済にとってむしろ逆効果になるとの見方が日銀内で浮上
している」という一部報道をきっかけに為替市場で円が急騰する場面がみられたが、本日は会合
終了後のリリース、午後3時半からの総裁の会見のいずれに対しても為替市場は大きく反応してお
らず、これほど平穏な政策会合は久しぶりのように思われる。
(文責:勇崎 聡)
(出所:日銀より髙木証券作成)
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