伊方発電所3号炉 審査会合における指摘事項の回答について

資料1-2-1
伊方発電所3号炉
審査会合における指摘事項の回答について
[重大事故等対処施設の耐震設計における重大事故と地震の組合せについて]
重大事故等対処施設の耐震設計における重大事故と地震の組合せについて]
平成27年2月17日
四国電力株式会社
目次(本日の回答項目)
No.
指摘事項
15-0129-01 深層防護の考え方を踏まえ、SA施設の耐震設計の位置付けを整理すること。
15-0129-02
CVはDB施設としては最終障壁として保守的な評価を実施している。SA施設については、このような考え方をどのよう
に考慮しているのか説明すること。
15-0129-03 CV圧力低減策に係る外部からの人的、物的支援の内容について、具体的に説明すること。
15-0129-04 地震ハザード解析から求めた地震の超過確率に保守性を考慮している場合は、その保守性を説明すること。
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審査会合における指摘事項の回答
No. 15-0129-01
(1/1)
1.指摘事項
深層防護の考え方を踏まえ、SA施設の耐震設計の位置付けを整理すること。
(ご指摘の背景)
原子力施設の安全確保の基本的な考え方である深層防護は、多層の安全対策を用意すると
ともに、各層の安全対策を考える時には、当該の層だけで安全を確保するとの意識が重要
であり、このたびのSA施設の耐震設計をどのように位置付けるのか考え方を整理するよ
うにという趣旨でご指摘をいただいた。
2.回答
深層防護の考え方を踏まえたSA施設の耐震設計について、以下の内容に見直す。
DB施設が十分に機能せず、SAが発生した場合に備え、SA施設は、SA時においても、
必要な機能が損なわれるおそれがないように耐震設計を行うとともに、常設の施設、可搬型
の設備又はその組み合わせによる設備対策だけでなく、マネジメントによる対策などの多様
性を活かしてSAに対処する。
具体的には、
① SA施設は、SA時を含む各運転状態と地震との組合せに対して必要な機能が損なわれ
るおそれがないよう設計を行う。
② 可搬設備等を活用することにより、事故の緩和・収束手段に多様性を持たせ、頑健性を
高める。
とする。
3.資料
資料1-2-2「伊方発電所3号炉重大事故等対処施設の耐震設計における重大事故と地震
の組合せについて」
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審査会合における指摘事項の回答
No. 15-0129-02
(1/1)
1.指摘事項
CVはDB施設としては最終障壁として保守的な評価を実施している。SA施設については、このような考え方
をどのように考慮しているのか説明すること。
(ご指摘の背景)
DB施設としてのCVは、SA等に至ることを防止するための安全裕度の確認として、LOCA後の最大内圧と
弾性設計用地震動(又は静的地震力)との組合せを考慮し、許容応力状態ⅣASの許容限界を用いて評価を行って
いる。SA施設としてのCVについて、事象の発生頻度、継続時間と地震の超過確率を踏まえて適切な地震力を
組み合わせる際の工学的・総合的に判断において、最終障壁としての考慮をどのように考えたかという趣旨でご
指摘をいただいた。
2.回答
【原子炉格納容器の更なる安全裕度の確保について】
原子炉格納容器については、最終障壁としての構造体全体の安全裕度の確認として、重大事故時の格納容器の最
高温度、最高内圧を大きく超える200℃、2Pd(最高使用圧力の2倍の圧力)の条件で、原子炉格納容器の
放射性物質閉じ込め機能が損なわれることがないことの確認を行うとともに、最終障壁としての信頼性を向上さ
せるため、SA発生後の原子炉格納容器の圧力を早期に低減させるための様々なマネジメント策を充実させ、そ
の対策の実現可能性を踏まえて、事故時荷重と地震の組み合わせを工学的に判断している。
【組み合わせる地震力の判断の全体的な考え方について】
事象の発生頻度、継続時間と地震の超過確率として適用する値を設定し、それらの積が保守的に算出されること
を確認した上で、国内外の基準等でスクリーニング基準として参照されている値、CDF及びCFFの性能目標
値に保守性をもたせた値を目安とし、これらを比較することで、組み合わせる地震力を工学的に判断している。
総合的判断としては、SA施設の更なる裕度向上のため、算出した積が非常に小さい場合においても、事故後長
時間継続する荷重と弾性設計用地震動による地震力を組み合わせることとした。
3.資料
資料1-2-2「伊方発電所3号炉重大事故等対処施設の耐震設計における重大事故と地震の組合せについて」
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審査会合における指摘事項の回答
No. 15-0129-03
(1/1)
1.指摘事項
CV圧力低減策に係る外部からの人的、物的支援の内容について、具体的に説明すること。
(ご指摘の背景)
外部からの人的、物的支援によるCV圧力低減方策の実現性を確認するため、作業時間や被ばく線
量を含めて具体的な内容を説明をするようにご指摘をいただいた。
2.回答
○外部からの人的、物的支援については、プラントメーカ及び協力会社と支援に関する協定又は契約を締結し
ており、重大事故発生後に設備の補修に必要な外部支援物品の輸送、及び補修員の派遣等の支援を速やかに
受けることができる体制を整備している。
○重大事故発生後に格納容器スプレイ再循環運転を行う場合、「既設機器の復旧によるスプレイ再循環」(
圧力低減方策①)を最優先とし、早期の格納容器圧力低減に努めるが、復旧が困難な場合は、「仮設スプレ
イ再循環系統の構築によるスプレイ再循環」(圧力低減方策②)を行う。
上記の圧力低減方策の実現性については、これまでにポンプの分解点検等関係する作業の実績が十分あるこ
とから、圧力低減方策①と②を実施して1ヶ月程度でスプレイ再循環運転を開始することが可能である。ま
た、圧力低減方策②について、仮設ポンプの故障によりスプレイ再循環が停止した場合も考慮し、予備の仮
設ポンプを準備することにより、速やかに復旧可能な系統を構築する。
作業に伴う被ばく線量については、圧力低減方策②では、作業場所の雰囲気線量は約2.5mSv/h、逆止弁取
替作業を行った場合約10時間で実施可能であり、作業員の被ばく線量は約25mSvになる。圧力低減方策①
では、原子炉格納容器による閉じ込め機能が維持されているため、現場作業が可能な放射線量であると考え
られることから、作業員の被ばく線量はそれより更に低くなる。また、予備の仮設ポンプへの切り替え作業
は、被ばくのおそれのない安全な場所からの操作で実施する。
3.資料
資料1-2-3「伊方発電所3号炉設置許可基準規則等への適合性について(重大事故等対処設備)補足説明資料
「39-4 重大事故等対処施設の耐震設計における重大事故と地震の組合せについて」」
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審査会合における指摘事項の回答
No. 15-0129-04
(1/1)
1.指摘事項
地震ハザード解析から求めた地震の超過確率に保守性を考慮している場合は、その保守性を
説明すること。
(ご指摘の背景)
地震ハザード解析による一様ハザードスペクトルを比較し得られる地震動の超過確率につ
いては、参照値という位置づけであるため、これを設計上考慮する保守性の一つとして説
明する場合は、超過確率が設計値として適切であることの説明が必要という趣旨でご指摘
をいただいた。
2.回答
地震ハザード解析から得られる超過確率は、平均ハザード曲線を基に算出した一様ハザード
スペクトルから求めており、保守性を考慮したものではない。
ご指摘を踏まえ、地震動の超過確率に関する考慮の記載を修文した。
3.資料
資料1-2-2「伊方発電所3号炉重大事故等対処施設の耐震設計における重大事故と地震
の組合せについて」
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