平 成 27 年 度 教 育 行 政 方 針

平 成 27 年 度
教
育
行
政
方
碧 南 市 教 育 委 員 会
針
平成27年度教育行政方針
3月市議会定例会の開会にあたり、平成27年度の教育行政方針と主要な施策を申し上
げ、議員の皆様、市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
さて、市民の皆様の教育行政に対する関心や期待は大きいものがあります。教育現場で
の「いじめ」、教員の不祥事等が日々マスコミでも取り上げられています。しかし、学校
教育について一番大切なことは、児童生徒が楽しく学校に通い、日々の活動を通して、自
己の成長と他と協働を図る力を身に付けることです。そのためには、教員は児童生徒の自
立を支援することが大切なことであり、言い換えれば、生きる力と豊かな人間性の育成こ
そが教育において大切なことだと言えます。また、社会教育については、生涯を通して生
きがいのある生活をするため、生涯学習の環境整備が大切であります。
そこで、平成27年度も碧南市教育委員会として、第5次総合計画の基本計画を核に、
人を育み活かす創造のまちづくりを進めてまいります。
また、地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正され、平成27年4月から施行
されます。教育の政治的中立性、継続性・安定性を確保しつつ、教育行政の責任の明確化、
迅速な危機管理体制の構築、地方公共団体の長と教育委員会との連携の強化を図るための
制度改革となります。碧南市教育委員会としても新制度のもと、いち早く体制を整え、こ
れまで以上に課題に対する迅速な対応を心がけ、市長との連携を図りながら碧南市の教育
の充実に努めてまいります。
まず、学校教育では、次のように取り組んでまいります。
一つ目として、心の教育を一層充実いたします。そのために、教育活動全体を通じて道
徳的な心情、特に自尊感情や他人を思いやる気持ちの育成を引き続き図ってまいります。
いじめや不登校についても早期の対応に努めるとともに、言語活動を大切にして、社会性
やコミュニケーション能力の育成を図ってまいります。特別支援教育の充実を進め、スク
ールカウンセラー、心の教室相談員、スクールアシスタント、ハートフレンド、中学校生
徒指導非常勤講師等も引き続き配置するとともに、相談活動や不登校対策のための適応指
導教室を継続してまいります。また、体験的な活動を取り入れ、意欲的な実践力を育てて
まいります。
二つ目として、児童生徒の基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着とその活用力の向
上を図りながら、学力の向上を目指します。そのために、コンピューターや情報通信ネッ
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トワークの活用も引き続き進めてまいります。小学校1・2年生と中学校1年生の35人
学級を継続し、小学校1・2年生で30人を超える学級編成となる学校に非常勤講師を配
置するとともに、3年生に進級するにあたり学級減となる学校に対しても非常勤講師の配
置を行ってまいります。また、小学校外国語活動の充実のため、外国語指導助手であるA
LTを平成27年度から増員し、5、6年生の外国語活動のすべての授業でALTを配置
してまいります。
また、読書活動の充実のために、全小学校に1名ずつの図書館司書を、全中学校を巡回
する1名の図書館司書を継続して配置してまいります。
三つ目として、体力づくり、健康で安全な教育を推進します。そのために、朝食を抜く
児童生徒がなくなるようにするなど、食育に関する指導を推進してまいります。
四つ目として、教員の指導力向上を図ります。そのための指導法改善事業を継続し、さ
まざまな研修会を実施し、保護者の教育相談にも適切に対応できるようにいたします。ま
た、市の教育委員会による小中学校への研究委嘱を進め、一層の教員の授業力向上を目指
してまいります。
五つ目として、家庭や地域に信頼される学校づくりを推進します。開かれた学校づくり
を進め、保護者や地域の皆様の期待にこたえられるようにします。そのために、学校行事
等へ保護者や地域の皆様に参加していただき、皆様からのご意見を学校経営に活かしてま
いります。また、学校メールサービスを活用し、児童生徒の安全に関する情報や学校の情
報を保護者にメールで配信し、迅速な情報提供に努めてまいります。
六つ目として、幼児教育を担う幼稚園・保育園と連携し、情報共有を進め、子どもたち
が小学校への入学とそれに続く小学校生活にスムーズに慣れ親しめるよう努めてまいりま
す。
学校関係施設整備では、耐震性の低い南中学校の本館管理棟・中棟の改築を始め、引き
続き小中学校の屋内運動場等の天井落下防止対策を進め、災害時の児童生徒・教職員の安
全を確保してまいります。また、校舎の外壁改修、運動場へのスプリンクラーの設置等の
施設改善にも取り組んでまいります。
学校給食では、学校給食衛生管理基準に基づき衛生管理の徹底を図り安全な給食づくり
に努めるとともに、第1学校給食センターの老朽化した自動フライヤー設備を更新し、安
定した調理体制を確保してまいります。また、引き続き地場産物やアレルギー除去食品の
使用に配慮し、給食1回につき15品目の食材の使用を目標に多様な献立づくりに努めて
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まいります。
社会教育では、生涯学習の各種講座や企画展を開催し、文化会館、公民館、臨海体育館、
スポーツ施設、芸術文化ホール、市民図書館、哲学たいけん村無我苑、藤井達吉現代美術
館、海浜水族館・青少年海の科学館等の公共施設が、一層利用されるような事業の展開に
取り組んでまいります。また利用者の安心安全確保のため、公共施設に防犯カメラを設置
してまいります。
まず、生涯学習に関しましては、第2次碧南市生涯学習推進計画に基づき、人と人とが
互いに楽しく学び合い、その成果を地域社会に活かすことができるまちづくりを目指して
まいります。また、人や団体相互の連携・交流を推進し、地域力にあふれたまちづくりを
引き続き目指してまいります。
公民館では、今後も趣味・教養・健康づくり等、市民ニーズに合った文化教室を開催す
るなど、生涯にわたる学習による心豊かな人づくり、協働のまちづくりを推進し、地域住
民の交流活動の拠点となり、また地域防災における避難所としての役割も担ってまいりま
す。
青少年健全育成に関しましては、各地区の「青少年育成推進委員会」、「子ども会」、
「おやじの会」及び「PTA」が連携し、地域ぐるみの活動を今後も積極的に推進してま
いります。
スポーツ推進に関しましては、平成27年度から平成36年度までを計画の期間とする
「碧南市スポーツ推進計画」を策定しました。「スポーツで
へきなん
元気をつくる
健康都市
~目指そう週一回スポーツ実施率60%~」を目指す姿として、生涯スポーツ
社会の実現に向けて取り組んでまいります。
また、臨海体育館空調設備改修工事、臨海体育館柔道畳の更新、中央中学校運動場夜間
照明増設工事を実施し、安心安全にスポーツが行える環境の整備に努めます。
芸術文化ホールでは、指定管理者制度を導入し、2年目の年となり地域から愛される施
設となるよう、更なる個性豊かな芸術文化の振興及び普及を図ってまいります。
市民図書館では、「そこへ行くのが楽しくなるような図書館をめざして」を基本方針と
して図書館サービスを展開しております。平成26年度に寄贈された「へきにゃごの着ぐ
るみ」を有効活用し、来館者の増加を図るとともに利用者に親しまれる施設を目指してま
いります。
哲学たいけん村無我苑では、心の健康及び精神文化の醸成の場として、また、癒しの空
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間として市民の皆様に活用していただけるように努めてまいります。
文化財に関しましては、その保護と活用を念頭におき、歴史系企画展、文化財展、文化
財教室等の開催、歴史的建造物の調査、市史料集の発刊を通じ、文化財の重要性を市民へ
周知するとともに、文化財に対する愛護思想を普及啓発してまいります。民俗資料に関し
ましては、今後とも企画展示や学校教育での活用促進に努めてまいります。
たけうち せいほう
た
わ えい こ バーサス
藤井達吉現代美術館では、「生誕150年記念竹内 栖鳳 」展を始め「多 和 英 子 v s
ほうあん
たつきち
てつごろう
が
か
し
しじん
え
放菴・達吉・鉄五郎」展、「画家の詩・詩人の絵」展や「マリー・ローランサン」展など
魅力ある企画展を開催していく予定です。今後も引き続き、市民の皆様にさまざまなジャ
ンルの美術作品を鑑賞できる機会を提供していきたいと考えています。併せて藤井達吉作
品を中心とした常設展の開催を通じ、藤井達吉の業績を顕彰するとともに、本市の美術振
興の拠点として、市民ギャラリーや創作室など、芸術活動の場を提供していきます。また、
学芸員が持つ美術の専門的な見地と学校教員が持つ教育的視点を活かし、共同で作成した
アートカードを活用し、小中学校と連携を図りながらアートによる学習支援を推進するこ
とで、さらなる教育普及に努めてまいります。
海浜水族館・青少年海の科学館では、来館者に楽しみながら生物や環境のことを学んで
いただくために、教育普及活動や季節に応じた企画展を開催してまいります。夏には、絶
滅危惧種に指定され話題になっている“うなぎ”をテーマとした「(仮称)うなぎ」展を、
冬には、普段私たちが見ている身近な物や生き物を、顕微鏡を使って見ることで新たな発
見を促す「(仮称)ミクロの世界」展を予定しております。また、平成29年度の設置に
向け、希少淡水生物の保護施設を含むビオトープ型屋外施設の調査を進めてまいります。
最後に、教育委員会の取り組みに関しましては、実施事業の成果や課題を点検・評価す
ることにより、効果的な教育行政の推進を図るとともに、市民の皆様への説明責任を果た
し、学校・家庭・地域の皆様との連携のもと、子育て、文化・芸術・スポーツの一層の充
実に努めてまいります。
以上が、平成27年度の教育行政方針でございます。議員の皆様や市民の皆様のご支援
とご協力を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。
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