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美術館を公園に開く
特定テーマ
1 2
1
わんぱく原っぱ
現在の近代美術館は公園から分断され、閉じています。
この美術館を、公園に向かって開き重ね、図書館や「夕照
の庭」と一体化した老若男女すべての人により親しまれる
美術館に「新生」
させます。
特定テーマ
駐車場・動線計画
原っぱ
原っぱへ
ロータリーと車椅子駐車場
一般車の出入は東口に限定
へ
図書館へ
切通し
2 3
駐車スペース増設
P
わんぱく原っぱ
切通し
搬入
東P
無料で巡れる園路
P
西P
美術館
キッズひろば
滋賀県立図書館
街へ
彫刻の路
図書館
ふれあい広場
滋賀県立近代美術館
既存館
エントランス・ブリッジ
夕照の庭
創作ひろば
現在「夕照の庭」の池は、美術館側で唐突に終わっています。
この池を、
自然な形になるよう、広げます。
この美術館をほどいて、広げた
「夕照の庭」と広げた美術
館との重なりが、美術館の、また
「夕照の庭」の新たな顔と
なるエントランス・ブリッジです。
瀬田の唐橋は、
昔からこの地のシンボルでした。このエン
トランス・ブリッジは、水と共生する滋賀の風土を継承
し、
「美の滋賀」を象徴するものとなります。
湖畔の
エントランス
搬入
搬入
図書館とのつながり
水の舞台
創造アトリエ棟
北P
搬入は一時的に西口を利用
総合案内
美術館と図書館を「夕照の庭」に融合させた上で、そこを中心にして、北、
東、西の駐車場を充実させ、どちらの方向から来ても、再整備される回遊園
路のネットワークにスムーズにつながるようにすることで、美術館への自然
な導入を図ります。
美術館のメインのエントランスを、視認性の高い新しい顔であるエントラン
ス・ブリッジとすることで、人々を自然に招き入れます。
エントランス・ブリッジ
放射状に広がる集落を束ねる
現在の近代美術館は、公園のなかに溶け込むよう、巨大
な量塊とすることを避け、複数のこじんまりとした規模
の建築に分棟とし、
それらを回廊でつないでいます。新
生美術館でも、この集落のような美術館という根本原則を
踏襲します。
この根本原則は、性格の異なる美術のジャンルを総合的
に扱う新生美術館に
既存館
ふさわしい形式です。
エントランス・ブリッ
ジは、美術館の新しい
アール・ブリュット
中心として、ジャンル 図書館
の独立性を保ちつつ
放射状に広がる集 落
エントランス・ブリッジ
を束ねます。
企画展示・県民ギャラリー棟
企画展示室
ミュージアムショップ
恒久展示
(コミッションワーク)
レストラン
企画展示
レストラン
屋根による集落の風景
北駐車場
既存美術館の屋根形状を踏襲し、新築部分は夕照の庭に向
かって下る緩やかな片流れ屋根とします。
これまでバラバラ
に建っていた県立美術館、県立図書館、夕照庵を、新しい美
術館の勾配屋根の連なりにより束ねます。
これにより、夕照
の庭を囲む新しい集落の風景がうまれます。
わんぱく原っぱから切通しを経てふれあいの庭を望む。わんぱく原っぱからアプローチしても、エントランス・ブリッジ越しに直接夕照の庭へつながる。
みんなでつくる美術館
特定テーマ
4
設計の初めに基本 計画 期間を6ヶ月程度設け、十分なヒアリングや意見交換を行います。様々な人が新生美術
館に興味を持ち、参加、意見交換ができるよう、
また開館後の運営ボランティアの体制を醸成するためにも、定期
的にワークショップを実施するとともに、SNS等を活用し、設計や運営に関する検討、課題、提案を発信します。
基本設計 10ヶ月
基本計画 6ヶ月
調整
■ 説明会
説明会
SNS・フリーペーパーを利用した、提案や課題の共有
市民
大学
病院
関係団体
行政 美術館
設計チーム
公園利用
現地調査
展示環境
収蔵品
美術館の使い勝手
H27.4
5
子ども連れ
6
ゾーニング
プログラム整理
■基本計画検討
7
8
9
アールブリュッ トと医療
■詳細調査
図面作成
概算算出
■まとめ
10
11
■
現場見学会
開館準備プログラム
文化財保護
使い方、運営方法
2
近距離無線通信端末・GPS
積算
図書作成
■まとめ
3
4
5
6
7
公園
作品
スマートフォン
運営計画のサポート
現場監理
③ 関連した情報を配信
データーサーバー
ライフサイクルコストの削減、省エネルギー化
空調のベース熱源を既存井水利用とし、既設ガス冷温水機はピーク時の補助とす
ることで、熱源のハイブリッド運転、高効率化を図ります。井水は、エントランス・ブ
リッジの輻射熱冷暖房にも活用し、併せて池の浄化設備を組み込み、水を介した
多段的な熱利用を行います。
また、太陽光発電、空調ゾーニングを行った上でのエ
ントランス・ブリッジの自然換気、企画展示室の自然採光を図ります。
適切な乾式工法によるからし期間の短縮、既存収蔵庫・搬入動線活用による作品
移動コスト縮減など工事外のリニューアル費縮減、工事で発生する切土・既存植栽
を公園整備時に再利用など、公園全体としての整備費縮減も実施します。
太陽光発電
サイン
② 位置情報をサーバーに送信
8
5
①通信範囲に入ると通知
展示計画
諸室の仕様詳細
照明、展示ケース
■実施設計検討
特定テーマ
外国人、障害のある方、子供、高齢者など、全ての人たちが障壁なく楽しめるよう、案
内表示、鑑賞ツール、情報通信技術を整備します。
またその一貫として、びわこ文化公
園各施設の情報を一元的に管理し、近距離無線通信やGPS、
スマートフォンなどのマ
ルチメディアによって、情報発信を行なうことを提案します。
レストラン、ショップ等
付帯施設の活用検討
■申請手続き
12 H28.1
びわこ文化公園全体での情報発信・提供
説明会
運営ボランティア体制の醸成
文化庁、東京文化財研究所と調整
条件整理
類似施設見学
■調査
施工期間
■
基本設計のおさらい
公園 図書館
ヒアリング・意見交換
実施設計5ヶ月
説明会
ワークショップの開催
■
ミュージアムショップから心字池越しにエントランス・ブリッジと、屋外恒久展示(コミッションワーク)
スペースを見る。池も美術館の一部のようになる。
・展覧会案内
・音声ガイダンス
・作品内容の映像および画像
・アンケート収集
・県立図書館のリファレンス
・駐車場空き情報
・バリアフリー整備情報
・公園内イベント情報
etc...
輻射冷暖房
太鼓橋のような階段を上って、そのまま通り抜けることもできる。公園の活動と美術館の活動の中間にある。
特定テーマ
熱のカスケード利用
熱交換器
輻射冷暖房
6
水冷HPチラー
(ベース熱源)
空調機へ
既存部利用と独立性の高い搬出入・収蔵・展示経路
搬入
展示
井戸
展示室
搬入室
心字池
自然採光(企画展示室)
荷解室
修復室
既存蓄熱層
(*利用可能な場合は活用し、機器容量縮小、高効率運用を図る)
一時保管庫
燻蒸室
改修
独立系統の空調
照明の LED 化
天井高さを高く
スタジオ
収蔵庫
自然換気
防火防犯ライン
収蔵庫
井水熱源利用
池の浄化
6 7
収蔵に適した内装材の調査選定、独立した系統の空調方式による温湿度管理、総合的病害虫管理の実施、LED照
明の採用、展示ケースの免震化など、公開承認施設として必要な事項に対応するのはもちろんのこと、新規収蔵さ
れる
「神と仏の美」のため、既存部を改修利用することでからし期間をなくし、
またその搬出入から収蔵、展示の経
路を、他の経路から独立させ、頻繁な搬出入にも完璧な防犯性、防火性を維持できるようにします。
池の浄化装置
既存冷温水発生機
(補助熱源)
特定テーマ
ケース内免震
滑り振子支承
既存
収蔵と展示の経路
クーリングタワー
更衣室
空調
機械室
WC
WC
給湯
書庫
副館長室
応接室
情報 研究室
処理室
図書資料室
会議室
改修 特定テーマ
1 7
特定テーマ
切通し
面積表
増床
ふれあいの庭
ドライエリア
空調機械室
給湯
機械室
空調機械室
学芸員室
近代・現代美術
収蔵庫 2
近代・現代美術
収蔵庫 3
神と仏の美
収蔵庫
( 平面)
(既存館 2FL)
倉庫
WC
救護室
創造アトリエ
一時
保管庫
ロビー
わんぱく原っぱへ
空調機械室
WC
展示室 1-1
前室
作品搬入室
近代・現代美術
収蔵庫 1
修復室
WC
暗室 倉庫
休憩コーナー
(既存館 B1FL)
搬入荷解室
スタジオ
荷解
倉庫
資料室
情報処理室
スタジオ
修復室
滋賀県立近代美術館
既存館
倉庫
彫刻の路
展示室 1-2
前室
倉庫
キッズひろば
ふれあいの庭
330
449
147
63
27
2,781
230
19
94
44
387
1,746
188
699
0
2,233
175
85
1,059
322
4,014
419
174
3,086
1,478
496
7,100
310
168
299
0
49
826
※参考値
キッズひろば
創造アトリエ棟
回廊
新聞・
雑誌コーナー
滋賀県が進める多様な価値観を認め合う共生社
会づくりを象徴するアール・ブリュット展示を、
新生美術館のひとつの顔として位置づけ、新生美
術館の導入展示空間として整備します。
WC
(既存館 1FL)
滋賀県立図書館
ロビー・通路等
トイレ
職員執務室 控室
警備員室等
設備・機械室
倉庫
神と仏の美
リファレンスコーナー
燻製室
海抜 156.6m
わんぱく原っぱへ
1,897
645
34
138
416
220
160
95
190
1,898
ふれあいの庭
計
1,004
956
285
1,040
572
1,004
645
34
138
416
220
160
95
190
1,898
909
856
310
498
748
147
112
27
3,607
230
19
94
44
387
3,979
363
784
0
909
856
神と仏−収蔵庫
近現代−収蔵庫
アールブリュット−収蔵庫
前室
搬入口・荷解室
一時保管庫
資材室
燻蒸室
管理・共用
一時
保管庫
1
「ふれあいの庭」に面して、創作室、協働室、
キッズルームからなる創造アトリエを設け
ます。公園を訪れた
親子連れが、針江の
川端のような滋賀ら
しい水と一体化した
生活を体験しつつ、
楽しみながら美術や
創作に親しむことが
川端の親水空間
できる場とします。
恒久展示
(コミッションワーク)
神と仏の美
収蔵庫
( 彫刻)
搬入用
EV
特定テーマ
外部
1,960
情報・交流室
協働室
創作室
オーディトリアム
キッズルーム・託児室
レストラン
カフェ
ミュージアムショップ
1 2
増築
285
1,040
572
調査・研究
アール・ブリュット
ロビー
特定テーマ
改修
1,004
956
収蔵
EV
警備室
室名
神と仏−展示室
近現代−展示室
アールブリュット−展示室
企画展示室
県民ギャラリー
恒久展示スペース
2 3 5
情報・交流・アメニティ
電気室
監視室
特定テーマ
延長される「夕照の庭」の池から「わんぱく原っぱ」まで
つながる新しい広がりのなかほどに、池の水質を改善する
ための新たな水源に直接面して、公園に訪れた親子連れが
「水
ふれあい楽しめる「キッズひろば」、
「創作ひろば」、
の舞台」などの屋外空間を整備します。水源から池まで
は、かつて琵琶湖の湖底だった敷地特有の、丸みのある
石をつかった小川とします。
主に「神と仏の美」の収蔵品展示を想定していま
す。大小様々な作品の魅力を最大限に引き出せる
よう、社寺の空間を思わせる、暗がりと木質系の
素材を特徴とする展示室とします。
熱源機械室
発電機室
EV
機械室
1
1 2 3
「夕照の庭」
はの現況植栽の状態を調査して、樹勢のよい植物を選定し
、桜や紅葉の映える庭を受け継ぎます。池を拡張し、水源を新設するこ
とで淀みのない親水空間とします。南から西側の範囲は樹木を選別、
庭や美術館の様子が窺える明るい雰囲気にします。
「夕照の庭」の池、
「ふれあいの庭」、
「わんぱく原っ
ぱ」をつなげる広がりをつくり、公園全体の人の
流れを改善します。切通しが、活動型空間と文化
的空間との適切な距離感を生み出します。
館長室
特定テーマ
継承する庭と、更新する池
2
展示
書庫
会議室
展示室1
3
「神と仏の美」と「近代・現代美術」の
作品収蔵と展示経路は、作品の性質上・
運用上、明確に分離させます。
事務室
印刷室
特定テーマ
創造アトリエ棟
情報コーナー
児童図書室
展示室 2-1
築山
展示室 2-2
水の舞台
準備室
テラス
創作ひろば
ピクニックスペース
アール・
ブリュット
展示室
創作ひろば
総合案内
導入展示
2
情報カウンター
前室
工房
ロッカー WC
倉庫
倉庫
WC
様々なサイズとメディムによる現代美術の魅力を
発揮できるよう、天井高さを十分に取り、空間内
照度を均一にしつつ、必要に応じて自然光も導入
できる光天井を設けます。ホワイエは導入展示を
想定し、十分なスペースを確保します。
企画展示・県民ギャラリー棟
心字池
マルチメディアギャラリー(講堂)
3
県民ギャラリー
ホワイエ
マルチメディア
ギャラリー
(講堂)
企画展示室
県民ギャラリー
企画展示
ホワイエ
恒久展示
(コミッションワーク)
主に
「近代・現代美術」
の収蔵品展示を想定してい
ます。既存展示室を白色の壁・天井として改修整備
します。展示室1とセットになる大型展覧会開催も
考慮し、
ディテールなどを展示室1と共通にします。
講演会のための空間であることに加え、メディア
アート、映像作品のための展覧会場としても利用
できる多目的な「ブラックボックス」とします。
独立した入退場管理が可能なよう、「夕照の庭」
と直接つながる位置に置き、また企画展示室、県
民ギャラリーと連動した利用にも対応できる配置
とします。
ミュージアムショップ
夕照庵
特定テーマ
同一フロアにある基本動線
近代・現代美術 神と仏の美
企画
5
国道
視認性
特定テーマ
1 3
レストラン
夕照の庭から心字池越しに新館のエン
トランス・ブリッジ、その奥にふれあ
いの庭、切通し、わんぱく原っぱまで、
空間が伸びやかに広がり、来訪者の期
待感を高めます。
国道からの視認性
特定テーマ
県民ギャラリー
3
エントランス
ブリッジ
▼156m
機械室
海抜 146m
1
アール
ブリュット
搬入口
(既存館 1FL-10600)
特定テーマ
展示室2
彫刻の路
( 既存館 1FL-600)
カフェ
美術館、図書館相互のリファレンス機能連携を強
化するため、美術館のエントランス・ブリッジと
図書館北側テラスをつなぐ庇つきの回廊を、「夕
照の庭」の水源である築山を取り巻くように設け
ます。
特定テーマ
アール・ブリュット
収蔵庫
託児室
創作室
授乳室
エントランス・ブリッジ
図書館とのつながり
キッズルーム
6
協働室
エントランスギャラリー
特定テーマ
特定テーマ
企画展示室
特定テーマ
倉庫
(上部映写室)
EV
作業室
控室
控室
海抜 151m
(既存館 1FL-5600)
3
国道2号線
機械室
荷解倉庫
修復室
▼151m
搬入口
心字池
荷解き
キッズルーム 県民ギャラリー
・創作室
現在の近代美術館の展示室レベルである海抜156mのまま、
「アールブリュッ
ト展示室」や「企画展示室」までつなぎます。
「夕照の庭」の池をめぐる園
路のレベルである海抜151mから海抜156mレベルまでは、エントランス・ブ
リッジの太鼓橋によって滑らかにつなぎます。こうすることで、
子供や高齢者
や車椅子使用の方にも移動しやすく分かりやすい美術館となります。
北駐車場
(131台)
駐車場との接続
特定テーマ
3
北駐車場から池を巡る園路を通って、
エントランス・ブリッジの太鼓橋に至
る動線とは別に、直接、レストランと
ショップに至る動線を設けます。
特定テーマ
3
レストラン・
ミュージアムショップ
美術館利用者に限らず、広く公園に
訪れた全員にとって便利な展望のあ
る丘に設けます。
企画展示・県民ギャラリー棟の外壁は県
内メーカーのガラスブロックで覆われて
おり、内側から照明を灯すことで夕方から
夜間には行灯のように全体が光ります。
建物そのものがサインとなって公園と美
術館へ人々を誘います。恒久展示も道路
側から見ることができます。
EV
N
0
10
20
30
県民による自由な利用方法に配慮し、
「夕照の庭」
と直接つながる位置に配置します。県美術展覧会
の開催など、大規模な展覧会時には、 隣接する
マルチメディアギャラリーを同時利用できるよう
にします。
海抜 143m
搬入経路
特定テーマ
3
企画展へは、国道2号線か
ら直近で直接の搬入が可
能です。
(既存館 1FL-13600)
国道2号線