第1章 秩父地域水道事業広域化基本構想の策定にあたって

第1章
秩父地域水道事業広域化基本構想の策定にあたって
近年、水道を取り巻く環境は、国際化の進展や行政改革・規制緩和を背景とした
民間技術を活用した官民連携の推進や運営基盤の強化、環境保全といった今日的な
課題への対応を求められるなど、大きく変化しています。
さらには、水道水の水質や災害時における給水の確保など、安全・安定について
の住民ニーズも高まっています。
一方、水需要は、長引く景気低迷に加え、少子・高齢化、環境に配慮した循環型
社会という時代潮流の中、減少傾向となっています。
このような中、特に秩父地域においての水道事業経営は、人口の減少等に伴う給
水収益の減少や職員の削減等により、いっそうの厳しさを増しています。
また、老朽化した施設の更新や地震対策、高度化・複雑化する水質管理の強化な
ど、様々な課題に直面しています。
平成25年3月に国から公表された「新水道ビジョン」では、これまで国民の生
活や経済活動を支えてきた水道の恩恵を、今後も全ての国民が継続的に享受し続け
ることができるよう、50年、100年後の将来を展望した上で水道の将来像を明
示するとともに、目指すべき方向性や実現方策を示しています。
また、この中では、
「水道事業の運営基盤強化を図るための取り組みとして、新設
又は更新すべき施設の統廃合や再配置の検討が必要となり、その際には事業の広域
化が有効な手段として考えられることから、水道事業者は積極的に近隣水道事業者
との広域化の検討を進めることが望まれます。」と示されています。
水道の広域化は、料金収入の安定化やサービス水準等の格差是正、安定水源の確
保、施設余剰能力の有効活用、災害・事故等の緊急時対応力強化等の大きな効果が
期待できます。更には、人材、資金、施設、情報、水資源等の経営資源の共有化と
効率的活用、スケールメリットを生かした事業運営により、技術の継承を含めた運
営基盤の恒久的な維持向上と水道利用者への均一で質の高いサービスを安定的に提
供することが可能となる等、その効果が期待されています。
秩父地域水道事業広域化基本構想(ビジョン)策定審議会においても、広域化の
推進にあたっては、計画的な施設の更新や耐震化の推進、水道料金体系の統一、効
率的な施設の統廃合、国庫補助の有効活用、民間技術を活用した官民連携など、経
営基盤と技術基盤の強化を図ることが必要と提言されています。
本基本構想は、秩父市、横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町の4水道事業体にお
ける事業統合の方向性や実現方策を明らかにするためのものです。そのため、水道
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利用者に対して、安心・安全でおいしい水を供給し続ける水道事業を基本理念とし、
広域化の必要性、有効性について、施設面、財務面、経営面に関する検討を行い、
平成27年度から平成77年度までを対象期間とする秩父地域水道事業広域化基本
構想(ビジョン)を策定するものです。
図 1-1
秩父地域水道事業の位置図
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