2015/2/9作成

*グローバル投資環境
No.889*
ご参考資料
髙木証券投資情報部
足下のGDPとインフレ見通しを下方修
豪準銀の経済見通し~ 正も基本的な方向性は変わらず
2015年2月9日作成
オーストラリア準備銀行は2月6日に金融政策報告書(Monetary Policy Statement)を発表、
成長率と基礎的インフレの見通しを以下の通り修正した。なお、見通しの前提となる為替レートは
11月時点の1豪ドル=0.86ドルから1豪ドル=0.78米ドルに変更されている。
《成長見通し》(%)
【年度】(7月~翌6月)
2013/14年 2014/15年 2015/16年 2016/17年
8月時点
2.5
2~3
2.5~3.5
今回
2.25
2.5~3.5 2.75~4.25
《基礎的インフレ》(%)
2014年6月 2014年12月
8月時点
2.75
2.25
今回
2.25
【暦年】
8月時点
今回
2015年6月 2015年12月
2~3
2.25~3.25
2.25
2~3
2014年
2015年
2016年
2.25~3.25
2~3
2.5~4
2.75 1.75~2.75 2.75~3.75
2016年6月 2016年12月
2.25~3.25
2.25~3.25
2~3
2~3
2017年6月
2~3
成長率の見通しは、今年度(2014年7月~2015年6月)が
11月時点の予想である2~3%のレンジからその下限に近い
2.25%に引き下げられたが、2015年暦年の見通しが2~3%
から1.75~2.75%へ、レンジの上限、下限がともに0.25%ずつ
引き下げられたことを含め、足下を除いては下方修正は総じて
小幅である。足下の経済について準銀は、鉱山投資の減少は
資源輸出の増加で相殺され、非鉱山投資がやや持ち直したも
のの、住宅投資を除くGDPの構成要素の伸びは総じて過去の
平均ペースを下回ると述べている。GDPは今年年間を通じてト
レンドを下回って推移した後、LNG輸出の急成長や低い為替
レート、さらに低金利によって予測期間の終盤にトレンドを上回
るペースに加速することを見込んでいる。11月時点では、
「2014/2015年中はトレンドを下回る」としていたため、景気が
上向きに転じる時期が半年程度後ろ倒しになっているものの、
基本的なシナリオは変わっていないように思われる。
また、基礎的インフレについても今年6月時点の見通しが11
月時点の予想レンジである2~3%の下限に近い2.25%に下方
修正されたが、それ以降については前回の予想レンジである
2.25~3.25%から2~3%へ上限・下限ともに0.25%ずつ引き
下げられているものの、一貫して準銀のインフレ目標レンジに
沿った推移を見込んでいる。
オーストラリア準備銀行は去る3日に開いた理事会で16会合ぶりに利下げを実施、政策金利を
2.50%から2.25%に引き下げている。声明文の景気認識が前回理事会の「「ほとんどの指標は緩
やかな経済成長に一致している」から、「得られた指標は、かなり弱い国内需要の伸びによって、ト
レンドを下回るペースでの成長が続いていることを示唆している」 に変更されていたため、利下げは
景気の下振れに対応したものとみられていたが、声明文は今後の政策の方向性に言及していな
かったため、さらなる利下げの可能性についての見方が分かれていた。しかし、今回の報告書をみ
る限り、準銀が追加利下げを急ぐ必要は乏しいと思われる。
(文責:勇崎 聡)
(出所:オーストラリア準備銀行及びBloombergのデータより髙木証券作成)
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