第6次行財政改革大綱

富加町
第6次行財政改革大綱
平成27~31年度
(案)
平成27年3月
富加町
1
これまでの取り組み
本町は、昭和29年7月に富田村・加治田村が合併して「富加村」として誕生し、平成26年7月で
60周年を迎えました。先人達が築き上げた歴史・文化を継承しつつ、このまちに生まれ、このまちに
育ち、このまちに生きることに限りない誇りと愛着をもって次世代に伝えることができるよう、これま
で献身的なまちづくりに努めてきました。
行財政改革の推進については、昭和60年に富加町第1次行財政改革大綱の策定に着手したことに始
まり、その後、社会経済情勢などの変遷を踏まえ、5年毎に見直しを行ってきました。
平成22年度から取り組んできた第5次行財政改革大綱では、地域住民主体で限られた人員と予算を
効率よく使うことができる行政を目指し、
「住民との共同によるまちづくりの推進」、
「住民ニーズに対応
した組織づくり」、
「健全な行財政運営の推進」、「窓口サービスの向上と情報技術の活用」、「職員の定員
管理と人材育成」の5つの重点事項に取り組み、一定の成果を得ているところです。
2
さらなる行財政改革の必要性
人口減少社会を見据えた行政運営と持続可能な財政運営
第5次行財政改革大綱や具体的な取り組みをまとめた行財政改革実施計画に基づき行財政改革を推進
してきましたが、本町を取り巻く環境は日々大きく変化しています。
急激な人口減少社会の到来と急速な少子高齢化の進行による人口構造の変化は、自治体に共通する課
題となっていますが、民間の研究機関である日本創成会議が公表した「将来消滅可能都市」には、本町
もこれに該当するとされたところです。
これらの進行は、地域コミュニティ機能を大きく変化させ、税収の減少や地域活力の低下など多大な
影響を及ぼすことになります。さらに、税収の減少などによる財政状況の硬直化に加え、少子高齢化に
伴う社会保障関係費などの増加による歳出影響を勘案すると、本町では現在よりもさらに厳しい財政運
営を強いられることが予想されます。
こうした中、国は地方創生の理念などをまとめた「まち・ひと・しごと創成法」を成立させ、町にも
まちの特性を踏まえた「地方総合戦略」策定の努力義務を課したところです。
少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかけるとともに、むしろ人口増加を目標に
据えた総合的かつ計画的な改革を実施して、将来にわたって活力あるまちを維持していく必要がありま
す。
1
3
行財政改革の基本方針
目指すべき方向性
第5次行財政改革大綱の取り組み期間は平成26年度をもって終了しますが、富加町で生活を営む一
人ひとりが、今後も「住みやすい」
、
「今後も暮らしたい」と思えるような行政サービスを安定して提供
し続け、将来にわたって活力ある自立したまちづくりを進めるため、今回、必要な改革事項の再検討や
大綱の見直しを実施し、平成27年度を初年度とする「富加町第6次行財政改革大綱」を策定すること
としました。
役場はサービス業であるとの認識のもと、住民の「役場への期待」や「職員への願い」を真摯に受け
止め、真の「住民の役に立つ場所」になるべく、行政を経営するといった視点に立ち、住民満足度の更
なる向上を目指した行政サービスの提供に向けて、改革に取り組んでいきます。
実施期間
この大綱の実施期間は、平成27年度から平成31年度までの5年間とします。
(参考)
H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 H32 H33
第4次総合計画(前期)
第4次総合計画(後期)
第5次総合計画(前期)
第3次
(後期)
第4次行財政改革
第5次行財政改革
第6次行財政改革
第7次
4
重点的に取り組む事項
次の事項について、重点的に改革を推進します。
Ⅰ
住民満足度を重視した行政サービスの向上
Ⅱ
行政経営の意識
Ⅲ
持続可能な健全財政の運営
2
5
改革の具体的施策
Ⅰ
住民満足度を重視した行政サービスの向上
住民満足度の高い行政サービスを提供するには、まず、住民ニーズを的確に把握することが重要です。
そのため、住民との意見交換等を行うタウンミーティングなどを実施し、幅広く意見を収集するとと
もに、さまざまな面で住民との協働や住民参加を促進し、住民の求めるサービスを追求して住民満足度
を重視した行政サービスの向上を目指します。
(1)タウンミーティング等による広聴活動の実施
(2)パブリックコメント制度の活用
(3)女性委員の積極的登用と公募委員参画の促進
(4)公共施設の維持管理と計画的な改善
(5)婚活サポート体制の確立
(6)危機管理体制の充実・強化
Ⅱ
行政経営の意識
住民の満足度を充足、重視した行政サービスを行うためには、限られた人材、財源などを効率的、効
果的に活用するなど、町を経営する意識に立たなければなりません。
そのため、職員の意識改革や能力向上のための研修に努めるとともに、住民ニーズや社会経済環境に
応じた組織、施策、事務事業の見直しを行います。
さらに、高度化された情報処理技術や通信技術を活用し、情報化を推進することにより事務の効率化
を図るとともに、住民と情報を共有し、透明で開かれた行財政運営を目指します。
(1)わかりやすく効率的な組織の構築
(2)プロジェクトチームの活用
(3)政策総点検の実施
(4)窓口業務等の手順書の作成
(5)苦情処理情報の共有化
(6)社会保障・番号制度等の導入に応じた電算システムの活用
(7)SNSの導入
(8)公会計の推進
(9)マスコットキャラクターの有効活用
(10)定員管理と人材育成
3
Ⅲ
持続可能な健全財政の運営
少子高齢化の進行に伴う財政需要の増加や景気の低迷による税収の減少など、厳しい財政状況の中に
おいて持続可能な行政経営を進めるには、財政の健全化が極めて重要になります。
そのため、歳出の見直しと積極的な自主財源の確保に取り組み、持続可能な健全財政の運営に努めま
す。
(1)費用対効果と重要性を考慮した予算編成
(2)各種補助金、報奨金等の見直しと団体の自立支援
(3)公共料金の見直し
(4)関係課の連携による収納強化とコンビニ納付の導入
(5)国・県補助金の積極的な活用
(6)町有財産の有効活用
(7)自主財源確保のための新たな事業の導入
6
進捗管理
本大綱を確実に推進していくため、計画策定(Plan)→実施・実行(Do)→点検・検証(Ch
eck)→処置・改善(Action)のサイクルに基づき取り組みます。
進捗状況の報告・公表
「政策本部会議」に毎年度の進捗状況を報告するとともに、広く住民に公表します。
具体的施策などの改善
政策本部会議からの意見や社会状況の変化などにより、取り組み内容に変更が必要な場合は、
「実施計
画書/進捗管理表」の見直しの中で明記していきます。
大きな方針の転換などについては、「行財政改革推進会議」を開催し、全庁的な意思決定を行います。
4
7
Ⅰ
取り組み事業一覧
住民満足度を重視した行政サービスの向上
№
1
2
3
4
5
事
業 名
タウンミーティング等による
広聴活動の実施
新規
担当課
○
総務課
パブリックコメント制度の活用
全課
女性委員の積極的登用と
全課
公募委員参画の推進
公 共 施 設 の 維 持 管 理 と
計画的な改善
婚活サポート体制の確立
○
関係課
○
関係課
内
容
タウンミーティングや事業所訪問等を開催し、住民と
の意見交換を行います。
町の重要な施策の立案は、予め住民等に分かりやすく
公表し、広く意見を求め、反映させます。
審議会委員などに女性を積極的に登用するとともに
公募委員の参画を促進します。
公共施設の維持管理や改善を計画的に行い、利用し易
い施設づくりを進めます。
結婚に関する相談やパートナー探しのお手伝いをする
相談窓口の開設を検討します。
起こりうるさまざまな災害、問題等に備え、これまで
6
危機管理体制の充実・強化
○
全課
以上に迅速かつ的確に対応できる危機管理体制の充
実・強化に努めます。
Ⅱ
行政経営の意識
№
1
事
業 名
新規
わかりやすく効率的な組織の
担当課
総務課
構築
2
プロジェクトチームの活用
全課
3
政策総点検の実施
全課
4
窓口業務等の手順書の作成
全課
5
苦情処理情報の共有化
全課
6
7
社会保障・番号制度等の導入に
応じた電算システムの活用
SNSの導入
○
関係課
○
総務課
5
内
容
情勢に応じ、住民にとってわかりやすく、利便性の高
い組織の見直しを行います。
プロジェクトチームを活用し、幅広い視点で重要事業
の目的達成に取り組みます。
真に必要な事業に予算が使われているかを確認し、事
業の見直しを行います。
窓口業務等の手順書を作成し、スムーズな窓口対応に
努めます。
苦情処理情報を共有し、スムーズな業務対応に努めま
す。
制度の目的である行政運営の効率化、住民の負担軽減
に向けて、最大限電算システムを活用していきます。
特に若者に対する町の情報を効果的に発信するため、
SNSの導入を検討します。
№
8
9
事
業 名
公会計の推進
マスコットキャラクターの
有効活用
新規
担当課
○
総務課
○
全課
内
容
財務情報のさらなる公開を推進し、適正な「資産・債
務管理」を目指します。
「とみぱん」をいろいろな場面で活用し、本町の積極
的なPRに努めます。
・定員適正化計画の策定
・再任用制度の活用
・研修への参加促進
10
定員管理と人材育成
総務課
・他市町村との職員人事交流
・降任、降格制度の活用
・人事評価の実施
・職員提案の拡充
Ⅲ
持続可能な健全財政の運営
№
1
2
3
4
事
業 名
費用対効果と重要性を考慮した
各種補助金、報奨金等の見直し
関係課
と団体の自立支援
公共料金の見直し
関係課の連携による収納強化と
コンビニ納付の導入
国・県補助金の積極的な活用
6
町有財産の有効活用
自 主 財 源 確 保 の た め の
新たな事業の導入
担当課
総務課
予算編成
5
7
新規
関係課
内
容
費用対効果や重要性を精査した予算編成を行い、限ら
れた予算を有効活用します。
存続意義、行政の関与、経費負担の在り方、費用対効
果等を検証し、見直します。
受益者負担や維持管理経費の視点から、公共料金の適
正な見直しを行います。
負担の公平性を堅持するため、関係課が連携して収納
○
関係課
率の向上に取り組むとともに、使用料を含めたコンビ
ニによる納付の導入について検討します。
全課
総務課
国や県の補助制度を最大限活用し、財源確保に努めま
す。
未利用の町有地について、早期売却及び有効活用に努
めます。
・工業団地への新たな企業の斡旋
○
関係課
・ふるさと納税の特典提供
・企業広告
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