2015年2月

呉共済病院広報誌
地域医療支援病院
広島県指定がん診療連携拠点病院
災害拠点病院
広島DMAT指定病院
日本医療機能評価機構認定
人間ドック・健診施設機能評価認定
皮膚科 芦澤 かがり
入院が、、、と言うと、“皮膚科で入院有るのですか?!”とびっくりされる事が有ります。
外科、内科の様に馴染み無いのでしょうが、アレルギー関連だと薬疹(薬剤アレルギーで全身に皮疹が多
発)が悪化した重症薬疹(粘膜に及ぶと危険な事も有ります)、身近では、蕁麻疹が悪化して咽喉症状:息苦
しいなどの症状が出ると入院治療する事も有ります。
全身に水疱が多発する類天疱瘡、天疱瘡(厚労省の難治疾患)は高齢者に多く、乾くまで毎日全身処置
が必要です。化膿菌の感染症の蜂巣炎(黄色ぶどう状球菌感染)、丹毒(溶血性連鎖球菌:テレビで人食い
バクテリアと報道されました)などもやはり抵抗力の弱い高齢者に多くほぼ常に入院されています。
糖尿、透析患者さまの足のケアは大事ですが、足の傷から潰瘍・壊死になって化膿すると皮膚科で入院し、
抗生剤の点滴と処置が必要です。現在、当院では形成外科が担当していますが、良性・悪性腫瘍や重症熱
傷もかつて皮膚科の入院例でした。アトピー性皮膚炎の重症例は、かつては入院してステロイド外用治療等
をしていましたが、紫外線療法(有効な波長にターゲットする narrowbandUVB)や免疫抑制剤などの導入
で、乾癬と言う炎症性角化症も似た治療ですが、めっきり入院例は減っています。
話題をがらっと変えて、爪が白く厚くなっているのは、爪水虫
かもしれません。痒みなどの症状が無くとも、カビで有る白癬
菌の巣になっています。
以前テレビのCMで爪水虫の飲み薬が宣伝され知られる様になりましたが、
昨秋やっとより有効な外用剤も新発売されています。内服治療は飛行機?治療ですが、今までの外用だと
鈍行電車と説明していました。今回の新外用液は新幹線治療でしょうか(?)それなりに値段も高いです。
―病院の理念―
高度良質の医療
最善の奉仕
研鑽と協調
地域医療の支援
―病院の基本方針―
一 良質で、適切な医療の提供に努めます
二 患者様の権利を尊重し、満足・安心・信頼を追求します
三 新しい知識と技術を積極的に習得し、常に質の高い先進的医療を行います
四 地域の中核病院として、地域社会の要請に応えうる医療を提供します
五 職員が意欲を持って働ける病院をめざします
六 次代を担う有能な医療従事者の育成をめざします
七 専門的ながん医療の提供に努めます
八 国内での医療救護活動に積極的に参加します
DMAT について
「DMAT(ディーマット)」をご存じでしょうか?
昨年 1 月にテレビドラマでも取り上げられました。
Disaster Medical Assistance Team の略で、大地震や津波・航空機事故など多数傷病者が見込
まれる大規模災害発生時 48 時間以内に活動が開始できるよう訓練された災害派遣医療チームです。
医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外)の 4-5 名で構成され、誰が欠けても成立しません。
当院も平成 24 年に災害拠点病院となり DMAT も 1 隊結成されました。
☆以下の活動を警察・自衛隊・消防などと連携しながら行います。
1.被災地域での活動
① 現場活動(被災者の選り分け、緊急治療)
② 地域医療搬送(災害現場からの搬送)
③ 病院支援
(近隣病院の被災状況把握及び診療支援)
2.広域医療搬送(被災地域外へ航空機等を用いて搬送)
① 広域医療搬送拠点(空港など)での医療活動・搬送準備
② 航空機内(自衛隊機など)の医療活動
東日本大震災や先日の広島市土砂災害、御嶽山噴火の自然災害でも DMAT が出動しています。
災害は突然やってきます。平常時からの準備と訓練が必要です。避難場所
や防災グッズの確認など、事前の準備を整えておきましょう。必ず起きると
言われる南海トラフ大地震をはじめとする大規模災害へ向け、当院も病院全
体で備えていきたいと考えています。皆さまのご協力をよろしくお願い致し
ます。
―患者さまの権利―
一
二
三
四
個人の尊厳は尊重されます
平等な医療を受ける権利を有します
最善の医療を受ける権利を有します
知る権利を有します
五 自己決定権を有します
(検査・治療の内容)
(セカンドオピニオン)
(治験・臨床研究への参加)
六 プライバシーの権利を有します
等々