平成25年度 学校評価書 静 岡 市 立 由 比 小 学 校 Ⅰ 経営の重点に関わること 1 学校教育目標:集団に適応し、独り立ちできる子 自己 評価 2 重点目標 B (1) 「ひと、もの、こ と」にねばり強く すすんでかか かかわり、自分の わりよりよく 良さを自覚して、 なる子 よりよい集団や自 己を作ろうとする 子の育成 ①自分の意志を持って周囲とかかわり、よりよい集団づくりに努力する子の育成に努めている。 学校関係者評価委員会から 手だて: ○学年・学級経営で重点目標を意識して指導をする。 ○よりよい人間関係づくりに努める。 ○子ども一人一人の個性や発想を生かす。 アンケート結果 児童:○クラスにいて楽しい(88.9%) 保護者:○お子様が物事に対して一生懸命取り組んでいる姿を感じる(86.7%) B 【学校説明】担当;学年主任 ・常に集団として「人・物・こと」に対してよりよいかかわりができるように、学級や学年の雰囲気作りをしてき た。 ・道徳教育の充実やソーシャルスキルトレーニングへの取り組み、外部人材の指導を通して、人を受け入れ、自分も 受け入れてもらえる安心できる人間関係を築き、その上で切磋琢磨できるように心を耕してきた。 ・学習や特別活動の中で様々な集団を作ることで多くの子とかかわり、そこで仲良く活動することの大切さや楽しさ を教え、昨年より子ども同士のよりよい人間関係ができてきている。 (2) ②子どもの声に耳を傾け、子どもの心に響く指導をしている。 子どもが喜んでく 手だて: る学校づくり B ○自分の存在、活動が役に立った、共感を得たという実感をあらゆる場で持たせる。 ○生徒指導上の問題は一人で抱え込まず、学年や生徒指導主任等と相談して迅速に対応している。 アンケート結果 児童:○学校へ行くのが楽しみ(75.9%) 保護者:○子どもが喜んで学校に通っている(92.4%) 【学校説明】担当;学年主任 ・目標設定や活動の価値付けをしっかりした上で、子どもたちの自主性を大切にした行事や活動をおこない、興味・ 関心を高める授業を工夫してきた。 ・いじめなどの生徒指導上の問題について、まず、子どもの話を聞くという姿勢を大切にし、その背景にあるもの、 その子の個性を考慮して、どの子も共感的に理解しようと努めた。その上で保護者とも連絡を取り合いながら必要な 指導をしてきた。今年度、深刻ないじめや不登校の事例が見られない。 ・悪いことは悪いと一歩も譲らない姿勢を見せると同時に、その子の良さやがんばりを大いにほめ、自己肯定感を高 めるように指導してきた。褒められることで伸びた子が多く見られた。 ・指導方針や困ったことなどを学年内・学校全体で必ず情報を共有し、共通理解の下に指導をしてきた。 B ・「よりよく生きる」という考え 方が、由比小学校で大切にされて いることを感じる。 ・子どもの実態に即して、学校は 教育活動に取り組んでいる。 ・校内に飾られている作品がのび のびしていて、萎縮したところが 感じられない。子どもの喜びの声 が聞こえるようで、日頃の教育の 成果が見てとれる。 ・学校全体に落ち着きがある。各 クラスが大変安定している。1年 生から6年生へと発達段階を考慮 した適切な指導をしている。 ・それぞれの学年の子どもたちが この1年で成長している様子が、 「読み聞かせ」を聞く様子からも 見てとれる。 ・学校へ行くのが楽しみだと思っ ていない1/4の子どもたちの生 活や学習を教師だけでなく、保護 者や地域も手助けしていきたい。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 ・児童アンケートの「学校へ行くのが楽しみ」の割合が保護者に比べ低いので、さらに授業や行事を通じて、子どもが主役となれるように工夫をしていく。 ・子ども一人一人の行動や成長を価値付けて褒める。特に自己表現の上手でない子に目を向け、児童理解に努め、その子の良さを認めるようにする。 ・また、ソーシャルスキルトレーニングやふれあいタイムの充実などにより、クラスや学年内の人間関係をよりよくする取り組みを充実させる。 1 Ⅱ 各指導部・領域等に関わること 大項目 1 教育課程 学習指導 中項目 自己 評価 評価指標 (1) ①子どもにとって魅力ある授業を展開する。 確かな学力の定着 【市共通項目1】 手だて: 学校関係者評価委員会から B ○個々の学力の定着度や伸びを確認し、それにあった指導をする。 ○子どもの疑問や考えを生かした授業を展開し、子どもの追究する力を伸ばす。 ○体験を取り入れ、地域の素材を活用した授業づくりを進める。 ○言語活動を重視し、ことばを通してかかわる子を育てる授業を工夫する。 アンケート結果 児童:○学校の勉強が楽しい(76.5%) 保護者:○お子様は、学習している内容がわかっている。(76.4%) B 【学校説明】担当;学年主任 ・単元を通しての課題づくりや表現力を高める学習過程の工夫をしている。言語活動の充実や関心を高める教 材教具等で、学習意欲が高まっている。 ・子どもたちの疑問を課題として取り上げたり、グループ学習を活用したりすることで、話し合い活動が充実 し、友だちの意見につなげて発言できる子が増えてきた。 ・子どもが具体物を操作したり、教師が図やグラフなどを提示したりしながら授業を進め、子どもの思考を助 ける板書を工夫した。 ・家庭学習について保護者もその 重要性について認識していく必要 がある。 B ②基本的な学習習慣を身につけさせようとしている。 ・日頃の学習についてこれない子 どもたちへ放課後学習室やはげみ の時間に対応してくれていてあり がたい。これからも、子どもたち 自身が自分の今の力を知り、めあ てをもって学習するようにしてあ げてほしい。 ・学習指導に関する新しい教具・ 教材が開発されているので積極的 に活用してほしい。また、教師は まず子どもをひきつける力を持っ てほしい。 手だて: ○「由比小学びの基本」を全クラスで実践している。 ○保護者会・面接を通じて家庭学習の習慣化に協力をいただいている。 アンケート結果 児童:○1日に1時間以上家庭学習をしている。(59.0%) 保護者:○お子様は家庭学習を進んで行っている。(53.1%) 【学校説明】担当;学年主任 ・「学びの基本」を日々実践しているので、授業に向かう準備ができている。 ・はげみ学習では、家庭学習とはげみ学習の連携ができている子どもほど、学力が定着してきている。 ・外部人材と保護者ボランティアの協力を得て、今年度は対象を3~5年生に拡大して「放課後学習室」を開設し、算数の 「数と計算の分野」を補習している。一定時間、集中して取り組むことによって、はげみ学習と連携した成果も出始 め、計算力が上がっている。また、学習の定着度を面接などで保護者に伝え、家庭での取り組みへの助言をしてきて いる。 ・個人カードなどで、課題のやり残しがないように指導してきている。 ・目的は自分で机に向かおうとする習慣作りであることを、子どもにも保護者にも伝えてきたが、学習習慣の定着が 難しい。 B 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 ・来年度も外部人材だけでなく、保護者ボランティアの協力を得て「放課後学習室」を3~5年生対象とし、算数の「数と計算の分野」の補習をおこなう。また、夏 休みの補習について実施を検討する。 ・家庭学習で、知識や技能など基礎・基本の定着をはかる内容だけでなく、思考・判断を伴う内容にも取り組ませ、授業の予習・復習習慣に結びつけていく。 2 (2) ①友達を思いやり、共に高まろうとする心を育んでいる。 道徳教育の充実 【市共通項目2】 ・小さい子の世話などはよくして おり、優しさを感じる。 ・ここ数年高学年で学習や活動を 妨げる行動や、子ども同士のトラ ブルが増えてきていることが心配 である。 B ○道徳副読本「こころゆたかに」を中心に、子どもの実態に合った教材を使い、子どもの心に響く道徳の授業を行 う。 ○参観会や訪問授業で道徳の授業を公開する。 ○「きらりコーナー」を各クラスに設置し、道徳の授業で学んだことや共通理解したことを普段の生活に生かせるよ うに促す。 アンケート結果 児童:○友達に優しくしている。(81.7%) 保護者:○お子様に思いやりの姿を感じる。(90.8%) B 【学校説明】担当;道徳主任 ・全校一斉道徳の時間を火曜日4時間目に設定し、どの学年も継続して道徳教育に取り組むことができた。 ・道徳の授業を参観会でも行うことで、保護者にも理解していただき、学校と家庭と連携して道徳教育を行っ ていけるようにした。 ・「きらりコーナー」の他に、全校の児童が通る廊下に道徳掲示を行い、道徳実践力を育んだ。 ・年間を通してさまざまな場で道徳指導をすることにより、思いやりの心が育ってきつつある。はばたきの会 (6年生を送る会)では、5年生が中心となり、言葉や態度で感謝の気持ちを表そうとする姿が多く見られ た。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 ・来年度も道徳の時間を子供の実態に合わせて行っていく。 ・自己肯定感やコミュニケーション力、思いやりの心を育み、道徳的実践力につながるように指導の工夫を考え、研修していく。 (3) ①学級活動や集会、ふれあいタイムを通して、よりよい生活を築こうとする自主的、実践的な態 特別活動の充実 【市共通項目3】 度を育てている。 手だて: ○子どもたちの思いを生かせるよう、子どもたちの自主的な計画、実行を重視する。 ○すべての子どもたちが主役になれるような場を設定する。 ・子どもの創意工夫を大切にして いることで、感動的な「はばたき の会」「かがやきの会」などがで きている。 B アンケート結果 保護者:○由比小での学校行事は子どもにとって有意義で楽しい。(92.9%) 【学校説明】担当;特活主任 ・多くのクラスで、年間を通して、「1人1役割」を実現し、すべての子どもが行事等で何らかの重要な役割 を担い、それによって責任感を磨き、達成感を得る工夫を行っている。それが「自信」につながり、教師の声 かけがなくても、様々な行事に自分から積極的に参加しようとする姿勢が育っている。 ・「運動会」や「はばたきの会」などの全校行事は、スローガン決めなど、すべての子どもたちの意見が反映 されるようなシステムが確立され、当日の司会進行や発表内容も、子どもたちのアイデアが多く取り入れられ たものになっている。 ・ふれあいタイムは、クラスや学年の活動にとどまらず、定期的にペア活動も行われ、異年齢間での望ましい 関わり方について、実践的に学べる機会を設けている。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 ・引き続き、子どもたちの創意工夫を生かした行事の企画・運営に取り組む。 ・ふれあいタイムは、子どもたちがより一層関わり方を学べるように、計画的に行う。 3 B 2 生徒指導 (1) ①心をこめたあいさつができる子を育んでいる。 一人一人を大切に した指導 手だて: 【市共通項目4】 ○全職員が積極的に子どもに挨拶している。 ○児童会を中心に、子どもからあいさつ運動に取り組めるようにしている。 ・地域でもすすんであいさつをし ている子が増えている。とてもす がすがしい。 ・地域の方が身近になれば、進ん で挨拶する子も増えるであろう。 ・靴の揃え方が整っているのはす ばらしい。 B アンケート結果 児童:○自分から明るいあいさつができる。(67.7%) 児童:○友だちを「くん、さん」でよんでいる。(62.0%) 保護者:○お子様は明るい挨拶ができる。(70.8%) B 【学校説明】担当;生徒指導主任 ・日常の生活指導の他、職員による登校指導やPTAの立哨の中で、挨拶の様子を視点として捉えて、実態把握に努 め、指導に活かしてきた。本年度は加えて、職員が地域に出向いた時には、地域の方々へも積極的に挨拶し、手本を 示した。 ・児童会の挨拶運動、委員会による啓発活動、代表委員会による各クラスへの呼びかけなど、子供たちによる主体的 な取り組みの場を大事にしてきた。 ・挨拶については自分から挨拶をすることがなかなかできず不十分であるが、挨拶をする大切さを意識・理解し、取 り組んでいることが前年度に比べてアンケート結果の増加にも表れている。 ・教職員の子どもへの積極的な働きかけはもとより、家庭との協力も密にしておこなう必要がある。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 ・引き続き、児童会を中心に挨拶運動を継続し、来年度はさらに挨拶をする、ではなく「交わす」ということを意識して取り組み、より子どもたちにとって身近なもの となるようにしたい。また、教職員も本年度以上に子どもたちや地域と挨拶を交わす機会を増やしていく。 3 進路指導 (1) ①様々な職業に触れることを通して、職業観を育てている。 B キャリア教育の推 進 手だて: ○授業での外部講師の活用や校外学習において様々な職業に携わる人たちにかかわり、触れ合う機会を設定し ている。 【学校説明】担当;キャリア教育担当 ・総合的な学習や社会科見学等で様々な方と関わり、職業について知るとともに、その人の生き様や仕事観に触れる ことができた。 ・特に6年生の総合的な学習では、仕事について考えることを目標にし、外部講師を招聘して話を聞いたり、地元の 店舗に見学・体験に行ったりすることで、子ども自身が自分なりの仕事観をもつことができるようになった。 ・どの学年でどんな実践ができるかを洗い出し、低・中学年でも仕事について考え、夢や希望とつなげて考える機会 をもちたい。 ・様々な職業の方々とふれあう機 会は有意義だと思う。低学年でど うとり組むか考えていってもらい たい。 B 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 ・低学年では、食育の一環として給食の調理員とふれ合ったり、漁協・農協の方を招いての食育教室(魚・野菜)をおこなうことで、様々な方と関わる機会がもてるように する。 4 安全管理 ・指導 (1) ①授業・行事・各種避難訓練など機会をとらえて、安全意識を高めている。 B 学校安全システム の構築 手だて: 【市共通項目5】 ○避難訓練を実施している。(地震2回〈うち津波1回〉、火災1回)市教委防災アドバイザー派遣を要請し て、防災計画を見直す。 ○教職員・児童向けに不審者対応講習会を開く。 ○教室を中から施錠できるようにする。 【学校説明】担当;防災担当 ・防災アドバイザーに避難訓練の様子を見ていただいて、本校児童の真剣な様子と職員の連携について褒めて いただいた。心配だった津波は本校までは到達せず、揺れから身を守ること、早さより確実に安全を確かめな がら避難するという改善への視点をいただけた。 ・警察署の方を招き、教職員、児童向け2つの講習会を開き、安全意識を高めることができた。隔年で警察署の 方を招いた講習会を行いたい。児童向けは担任が毎年行う。 ・これからもより実践的な訓練を お願いしたい。 ・備蓄食糧や防災用品の購入に は、PTAも協力していきたい。 B 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 ・防災アドバイザーから受けたアドバイスをもとに、訓練での視点を変えて実施する。また、保護者と協力しながら防災マップづくりにとりかかる。不審者対 策講習会もより実践的な内容にしていく。 4 5 保健管理 ・指導 (1) ①めあてを持ってたくましい体づくりをしようとする子を育てている。 健康教育の充実 【市共通項目6】 ・運動好きな子が多いことは喜ば しい。 ・持久走記録会の意味や子どもた ちにつけたい力について保護者理 解が十分でない。 B 手だて: ○友達とかかわりあって楽しく運動できたり、体育の授業や行事と関連づけたりした自主トレを提案する。 ○スモールステップ設定のめあてカードや振り返りカードを作成し、体育の授業で活用する。 アンケート結果 児童:○自分から進んで進んで運動することができていますか。(74.4%) 【学校説明】担当;体育主任 ・リレー大会や運動会の前に自主トレで短距離走を行う期間を設けるなどにより、目的をもって進んで体を動 かす子は多かった。また、特に行事等がない期間でも、朝の時間に進んで運動場に出て体を動かそうとする様 子が見られるようになってきた。今後、さらに本当の意味で「自主的に」運動に取り組む児童が増えるよう に、技能の向上に限らず、楽しんで体を動かすための工夫が必要だと考えている。 ・静岡市体力向上専門家委員会に水泳指導における外部講師の派遣を依頼した。主に平泳ぎの泳ぎ方や指導法 を学び、授業改善に生かした。 B ・朝食をしっかり摂ることが大切 である。実態を把握して指導して ほしい。 ・喫煙防止や生活習慣病予防な ど、幅広い健康教育をおこなって ほしい。 B ②心身共に健康な生活を送ることができる子を育てている。 手だて: ○発育測定を隔月で実施するなどを通して、子どもたちの心身の様子を把握し、健康相談活動を継続的に行っ ている。 ○身近な健康問題に対処できるように、保健学習や保健指導の充実を図っている。 【学校説明】担当;養護教諭 ・子どもたちに気になる表れがみられたときは、担任の先生はじめ関係の先生方と情報交換をするとともに、カウン セラー等多くの目で子どもを観察し、それらの情報を元に個に応じた対応を行った。 ・各学年の保健学習、保健指導の内容に関連する分野の外部講師を招き、指導を行った。心の健康に関する講話を聞 いた子どもたちは、イライラなどの気持ちの時の行動をどうコントロールしたらよいのかを考えることができた。 ・発育測定時の保健指導で、朝食に関する指導を行った。苦手だったものを食べることができるようになったり、調 理する楽しさを感じたり等、食への関心を高めることができた。 ・5年生が「お弁当の日」の活動に取り組んだ。 B 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 ・職員に対して運動の意義や目的を呼びかけ、子どもたちへの指導につなげていくともに、おたより等を通じて運動の取り組みを保護者や地域へ知らせていき たい。 ・今年度のとり組みを基本に、外部人材を活用した保健指導や「お弁当の日」などの食育の充実、さらには、ソーシャルスキルトレーニングの充実を図り、子どもたちの心 身の健康づくりをおこなっていきたい。 6 (1) 特別支援教育 学校の実態に応じ た校内支援体制づ くりの推進 【市共通項目7】 ①特別支援教育について全職員で理解し、個に応じた支援を推進している。 ・一人一人の子に対する指導方法 を教えてくれる専門の方をもっと 活用したい。個に応じた指導を充 実させたい。 A 手だて: ○週1度の打ち合わせごとに「子どもを語る会」を位置づけ、全職員で子どもを理解しようとしている。 ○特別支援コーデ゙ィネーターを中心に、支援員やカウンセラーと協力しながら、個に応じた支援をしている。 【学校説明】担当;特別支援教育担当 ・担任、管理職、特別支援コーディネーター、養護教諭、生徒指導担当、カウンセラーを中心に校内の連携を大切に し、保護者との情報交換をしながら個に合った支援の仕方を考え対応してきた。その結果、それぞれの子どもたちが 前向きに学習に取り組んだり、落ち着いて生活したりすることが増えた。巡回相談を活用したこともより良い支援に つなげることができた。 ・発達障害の診断を受けている児童については通級教室や外部機関を連携を取りながら、支援を行うように努めた。 特別支援学級の児童は個別の支援計画などを作成し、保護者と協力しながら指導を進めた。一人一人に寄り添う支援 によって、子ども達は自己肯定感を高め、前向きに挑戦していこうとする気持ちで過ごすことができた。 ・毎週行われる打ち合わせの度に子どもを語る会を行ったことで、全職員で児童理解を深めて日頃の指導に生かすこ とができた。 A 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 ・今年度活用した巡回相談員などの専門の方を迎えて、校内研修を行うことによって一人一人に対するより良い指導のあり方について全職員で学び、日頃の指導に生か していく。 5 7 組織運営 (1) 組織・運営の改善 ①2指導部や学年・学年団を軸としPDCAサイクルで実践している。 B 【市共通項目8】 手だて: ○PDCAサイクルを意識した実践を心がけている。 【学校説明】担当;2指導部長 ・学びづくり部では、指導部会と研究授業を節目にして、目指す子どもの姿を共通理解しながら話し合いを進 めてきた。研究授業では、授業者も参観者にも得るものがあるように、話し合いを充実させ、改善点は次の授 業から生かせるように整理してきた。 ・こころづくり部では、子どもの主体性を大切にした特別活動や体育的行事等の動きづくりに取り組む中で、 目指す子どもの姿を共通理解しながら見直し・修正を継続して行ってきた。また、生徒指導においては、毎週 子どもを語る会を設け、職員間で子どもたちの表れについて共通理解し、全職員で全校児童を育てていく方向 性を示し子どもにかかわってきた。同時にソーシャルスキルトレーニング等の職員研修を通してよりよいかか わり方についてや児童理解を学び、生かしてきた。 ・学校教育目標や重点目標に向け て、学年や各組織が機能している と思う。 B 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 ・今年度の実践を踏まえ、それぞれの部で、学校教育目標や重点目標に向けての具体的な取り組みの企画、運営を行っていく。その際、各学年の児童の姿など 連絡を密にとると同時に、今年度課題として残されている内容を改善できるようにはかっていきたい。 8 研修 (1) ①ことばを大切にした授業づくりに努めている。 研修体制の充実 【市共通項目9】 ・自信を持って発言できる子ども たちを多くしてほしい。 ・授業公開をしあうことは大変よ いことだと思う。 ・子どもの言語力を大切に取り組 んでもらっている。辞書引き学習 等の学びの「よい習慣づくり」を 大切にしてもらいたい。 B 手だて: ○「聞く・書く・話す」学習スキルを児童に示し、自己評価させる。 ○「書く活動」を重視し、授業の中に自分の考えをつくる・自分の学びを振り返る個人学習の場をつくる。 ○少人数による話し合いの時間をとり、お互いの考えを聞き合ったり、問題を解決したりする場をつくる。 ○各自一授業を研究授業として公開し、参観者により授業改善のための分析を行う。 アンケート結果 保護者:○先生方は確かな学力をつけるために授業を工夫している。(69.5%) 【学校説明】担当;研修主任 ・児童に対しては、学習スキル(聞く・話す)の振り返りを前後期末に行い、その結果を改善策として指導に 生かしている。学習内容に合わせて、重点的に取り組む時期もあり、子どもたち聞き方・話し方を改善しよう とする意識が高まってきている。 ・「書く活動」「話し合う活動」は、その学習の目的を明確にし児童に提示している。発達段階に応じて、活 動の仕方を明確にしたり、考え方の違いによって意図的なグループ編成にしたりすることによって、新たな気 づきが生まれたり、かかわりながら考え合ったりする学習が少しずつ広がってきている。 ・各自一授業を研究授業として公開し、子どもの学びと教師の手立てについて互いに討議することにより、授 業改善をはかってきた。 B 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 ・学習スキル(聞く・話す)は、授業の基盤になるので、発達段階に応じて重点項目を決め、できるだけ早い時期に身につけさせたい。また、日常会話も単語 で進めるのではなく、主述をはっきりさせた正しい言葉遣いを広めていきたい。クラスの中で、豊かな表現をする子どもの話し方や文章表現を認めることに よって、他の子へも広げていきたい。 ・子どもたちの語彙を増やすために、辞書を活用する機会を増やしたり、学年の発達段階に応じた読書に取り組ませたりすることを行っていきたい。 ・授業改善をはかるための研究授業は来年度も行っていく。子どもが自ら表現する意欲を高めることができる手立てとして、「書く活動」「話し合う活動」を さらに工夫したい。 6 9 保護者 ・地域住民等 との連携 (1) 信頼される学校づ ①「開かれた学校」により、保護者・地域の方々と連携をとり、信頼されるように努力している。 くりの推進 【市共通項目10】 手だて: ・教室掲示や階段の踊り場、職員 室廊下の掲示など工夫されていて 子どもの活動の様子がよくわか る。 ・学校で力を入れていることは、 家庭にも協力をお願いすべきであ る。 ・四年が総合的な学習の時間で由 比各地区のS型デイサービスに参加し たことで、お年寄りや地域の方(ボ ランティア)とふれあい、大変喜ばれ た。 B ○開かれた授業・学校行事を実践している。 ○学校便り・学年便り・ホームページにより情報発信しながら、保護者からの情報を受け入れている。 アンケート結果 保護者:○保護者や地域の方々と連携をとって教育活動に取り組んでいる(86.8%) 保護者:○家庭や地域に学校の様子を知らせている。(94.6%) 【学校説明】担当;学年主任 ・運動会やかがやきの会、リレー大会などには多くの保護者や地域の方が参観にきてくださって、子どものがんば B りを見てくださっている。また、遠足の交通安全ボランティアや家庭科でのミシンボランティアなどで保護者に協力をしてい ただいた。 ・年4回(うち1回は家族自由参観会)の参観会には毎回8割以上の保護者などに参観していただいて子どもた ちの学びの姿を見てもらっている。その中で担任は、学級経営や学習について保護者に知らせている。また、 懇談会にも多数出席していただいている。 ・「由比っ子学習発表会」には、総合的な学習などでお世話になった方も参観に来て感想や意見を話してくれ た。 ・毎月、学年便りや学校便りを配布し、ホームページを随時更新している。また、教室掲示や階段の踊り場、 職員室廊下の掲示など工夫して、子どもの活動の様子を知らせるように努めた。 ・「由比小ギュラリー」を設置し、子どもの入選作品の掲示等で学校での子どもの学習の様子をお知らせする とともに、地域の方の写真等の作品を掲示して、保護者や地域の方に気軽に学校に来校していただけるように 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 ・一人ひとりの学校でのあらわれをきめ細かく伝えるために、ホームページの充実を図る。 ・事前アンケートをしたり、少人数で滋養方向感したり参観会のあり方を見直したり、保護者や地域の方に授業への協力をさらにお願いしたりしていく。 ・面接では、テスト結果や、はげみ、放課後学習室での子どもの習熟度など、子どもの様子を具体的に伝える説明資料の充実に心がける。 10 施設設備 (1) 施設・設備の適切 ①安全で活動しやすい施設・設備を整備している。 な管理 手だて: ○月1度、各学年部で分担して校内安全点検を実施し保全に努めている。 アンケート結果 保護者:学校の生活環境や学習環境が整備されている。(79.8%) ・施設・設備について、できる限 りPTAも協力していきたい。 A A 【学校説明】担当;安全担当 ・月ごとに担当場所を変えて、多くの職員の目で安全点検をしてきた。校務員が素早く適切に修繕できてい る。専門技術の必要なものについては業者に依頼して対応している。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 ・点検の具体的な視点を職員全体で確認をする機会をつくり、安全点検に臨む。 学校から 経営のまとめ 学校関係者評価委員会まとめ 1 学校から 経営のまとめ(成果と課題) ・落ち着いて生活・学習ができているクラスがほとんどである。 ・あいさつ、黙働、集会への集合・話の聞き方などの学校全体で取り組んだ活動に成果が見られている。 ・学習習慣・学習規律を定着させ、さらに「すすんでかかわり よりよくなる子」の育成と「確かな学力」の向上を図りたい。 2 学校関係者評価の意見を受けて(改善策) ・魅力ある学校には魅力のある教師集団が不可欠であるため、一人ひとりの職員も教師集団も研修を充実させていく。 ・子どもを「みとる力」と確かな指導力を身につけた教師集団をめざしていく。また、子どもの自己肯定感を高めるために「褒める」ことに力を 入れていく。 7 ・学校や教師に対する要求が多い現在だ が、先生方は大変よく頑張っている。教育 に対する使命感をもって頑張ってほしい。 ・先生方が自信をもって子どもに接し、先 生方自身の心を伝えられるような指導をし てもらいたい。 ・自己表現が上手でない子のめだたないよ い表れに目を向け、それに光を当てるよう な指導をこれからもお願いしたい。
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